船でしか行けない秘境の温泉宿、なぜ誕生 いまや外国人1万人超えスポット、背景にダムの歴史 at LIVEPLUS
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1:きつねうどん ★
18/08/14 21:15:02.29 CAP_USER.net
富山県の山奥に、船でしかたどり着けない温泉宿があります。いまや外国人が年間1万人訪れるという人気スポットですが、どのような点が魅力なのでしょうか。背景には、ダム建設の歴史があります。
外国人観光客が年間1万人
 富山県西部にある南砺市の都市部から12kmほど南西に位置する大牧温泉観光旅館は、「船でしか行けない宿」として有名です。ただし孤島にあるわけではなく、この旅館が建つのは、岐阜県の山奥から日本海へと注ぐ庄川(しょうがわ)のほとり。にもかかわらずなぜ船でしか行けないかというと、従業員専用の小道を除き、旅館への陸路が存在しないのです。一般人が大牧温泉に行くには、必ず庄川遊覧船という会社が運航する小型船に乗らなければなりません。
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庄川遊覧船は「やまぶき」「クルーズ庄川」「はやぶさ丸」の3艘で運航される。四季折々の景色を楽しめる(画像:庄川遊覧船)。
 乗り場は大牧温泉より下流の小牧港にあります。遊覧船には2コースあり、ひとつが、小牧港から大牧温泉のある大牧港へと向かう「大牧温泉コース(往復遊覧)」。片道の所要時間は約30分ほどで、1日に4往復(12月〜1月は3往復)しています。運賃は往復で大人2800円です。もうひとつは、途中の長崎橋で折り返す「長崎橋周遊コース(短時間遊覧)」で、こちらは所要時間約25分、大人1000円です。
 遊覧船からの風景は、雪をかぶった冬が特に絶景といわれ、近年ではSNSなどでも話題です。メディアなどでも紹介され人気に火が付き、2017年には年間の外国人観光客数が1万人を超えたそうです。大牧温泉へ行かないショートコースも人気ということから、大牧温泉というよりも、航路自体の魅力が注目されているといえるかもしれません。
 ただし、2018年7月上旬の西日本豪雨の影響により、7月27日現在、大牧温泉航路は運休となっています(大牧発電所船着場を利用した「大牧発電所コース」が臨時で運航中)。
「木材の川流し」から遊覧船へ 波乱の1世紀
 小牧港があるのは、関西電力が管理する小牧ダムのすぐそば。じつは、遊覧船が航行するのは川ではなくダム湖です。遊覧船の成り立ちは、小牧ダム建設にまつわる争いの歴史と切っても切りはなせない関係にありました。
 庄川では、江戸時代から昭和初期まで木材の流送(川の流れを利用して木材を運搬すること)が行われていました。「流送夫」と呼ばれる従事者が夏ごろから半年間ほど上流に入って木材を流し、残りの半年は下流の田畑で耕作ができたので、一帯は非常に栄えていたようです。
 しかし、小牧ダムの建設により彼らの生活は一変することになります。建設が始まったのは1926(大正15)年。ダムができてしまえば流れがせき止められるわけなので、当然流送ができなくなります。木材関係者は訴訟を起こしましたが、当時ダム建設を進めていた電力会社の力は強く、押し切られてしまいました。
 こうした経緯がありましたが、電力会社側が木材運搬に配慮して、ダムには専用の施設が作られることに。その一環として、木材を曳く「曳舟」が1931(昭和6)年から運航されました。しかし、その後も電力会社と木材業者の争いは解決せず、1933(昭和8)年には双方が衝突して流血をともなう事件に発展。これは世に「庄川流木争議」と呼ばれています。
 現在の大牧温泉の営業が始まったのは、ダムが完成した翌年の1931(昭和6)年です。もともとは、より低地の集落にあったのですが、ダムにより沈んでしまったため、高台に移転して営業を始めました。そのような経緯で建てられたため陸路がなく、「曳舟」を使って客の送迎をするようになったのが、現在の庄川遊覧船の起源です。
 ちなみに、ダムの建設開始から13年間は、小牧ダムの建設資材を運ぶため、庄川の左岸に専用軌道が通っていました。下流から小牧ダム工事現場までの約4.7kmを結び、小牧ダムが完成し稼働を始めたあとも、流木の代替として木材輸送に用いられましたが、現在はほとんど道路になっており、わかりやすい遺構はあまり残っていません。
記事制作協力:風来堂
【写真】外国人に人気が高いのは冬景色
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両岸の森が雪に覆われる。外国人は1月から3月にその半数が訪れるという(画像:庄川遊覧船)
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