「夫婦善哉」続編発見、原稿用紙99枚…舞台は別府へ
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1:帰社倶楽部φ ★
07/02/14 18:24:21 0
大阪の庶民の暮らしを描いた無頼派作家、織田作之助(1913〜47年)の代表作「夫婦善哉(めおとぜんざい)」
の続編が、鹿児島県薩摩川内市内で発見された。
後日談となる続編の舞台は、大阪から九州・別府へ。関門海峡を越えても、しっかり者の女房が駄目夫を支える
“浪速の夫婦愛”は健在で、ホロリとさせる佳品に仕上がっている。
「夫婦善哉」は、1940年、改造社の雑誌「文芸」に掲載された作之助の出世作。
(中略)
戦前に隆盛を誇った出版社「改造社」を創業した山本家が99年、大量の生原稿を出身地の鹿児島県川内市
(現・薩摩川内市)へ寄贈。紅野敏郎・早稲田大学名誉教授らの研究グループが内容を調査し、存在が分かった。
現在は同市の川内まごころ文学館に収蔵されている。
続編は200字詰め原稿用紙99枚で、題は「続 夫婦善哉」。柳吉が小倉の競馬場で稼いだ金などを元手に、
夫婦は大阪から別府へ移住。温泉客を狙い剃刀店「大阪屋」を開き、繁盛する。しかし戦争による金属品統制で商品が
仕入れられなくなり、商売替えを決意。大阪へ船で行く途中、船員に夫婦円満を冷やかされた蝶子が、
〈なに言うたはりまんねん。いつも喧嘩(けんか)ばかししてまんねんで。しかし、(略)やっぱり午(うま)が
合うんでっしゃろな>と照れる場面で終わる。
改造社では本編に続いて続編も掲載する予定だったが、金属統制などの記述が検閲に触れるのを恐れて見送ったらしい。
大阪府立中之島図書館の織田文庫には「続夫婦善哉」の題名と冒頭が書かれた草稿1枚があるが、作品全体の本文は
確認されていなかった。
調査に参加した日高昭二・神奈川大学教授(日本近代文学)は「何よりも、大阪文学を代表する『夫婦善哉』の続編が
九州を舞台にしたことに驚いた」と語る。
作品は雄松堂出版から今秋、翻刻出版される。
(2007年2月14日14時35分 読売新聞)
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)
発見された「続 夫婦善哉」の1枚目
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)
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