被差別部落にまつわる怖い話 25

被差別部落にまつわる怖い話 25 at OCCULT

25:本当にあった怖い名無し＠＼(^o^)／
17/05/03 09:36:21.59 jcLryf7d0.net
筒井功「サンカと犯罪」
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”日本のジプシー”の実態に迫る労作
強盗や窃盗を働く山窩と箕直しで生計を立てるサンカは別物、
というのが柳田國男などこれまでの民俗学の定説だったそうだが、
著者はそれは間違いで二者はコインの表裏だという。
明治の末葉、関東一円を震撼とさせた”黒装束五人組”の主犯、
山口団蔵の逮捕劇から始まり、綿密な取材と文献調査によりそれを証明する。
山口を追って山窩に化けるため、2ヶ月風呂に入らず垢だらけになって
乞食の身なりで潜入したという山梨県警の島田刑事のプロ根性には脱帽する。
今の刑事にはとても真似が出来まい。
後半は前著「サンカの真実三角寛の虚構」の続編のような感じで、
三角寛「サンカ社会の研究」の登場人物、松島ヒロの本籍が当時の”三大貧民窟”の一角、
下谷万年町であることを突き止め、山口団蔵との接点を推理する。
あとがきで、著者が松島の長男と連れ立って果樹園主に聞き取り取材の最中、
長男が園主に断りなく落ちている桃を食って、たしなめられても全く悪びれた様子がないとか、
アパートの鍵はいつもかけてないとか、”漂泊の民”の所有に対する観念に驚いた。

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