【勉強会】The QABALISTIC TAROT【+雑談】Part7 at URANAI
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755:ヤに乗った主の降臨」という、特定部族向けの 話よりは、はるかにマシな解釈ではないかと考えます。 その場合、「7:戦車」は、「至高の三角形」から降下する「小径」の中では、一番の下っ端 ということもあって、上位の神々のパシリ役とされることも多いので、下界の我々から見れ ば、「もはや何でもあり」の属性を付けられることも、ままあるわけです。 そういう意味では、我々にとっては、この「7:戦車」こそが、ギリ使える「万能無敵の存在」 であると言うこともできるわけですよね。(レベルの低いワタシには使えませんが…)



756:名無しさん@占い修業中
21/02/12 05:31:55.77 wKxtK8c6.net
「生命の木に基づく大アルカナ」の章の続きです。
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 214) ---
This is a much more simple iconography that is found in the cards of Crowley or
Waite, and is reminiscent of the Chariot of the Sun.
これは、クロウリー氏やウェイト氏のカードに見つけ出されるものより、はるかに単純な
図像であり、「太陽の戦車」を思い出させる。
In Greek Mythology the Chariot of Helios, the Sun, moved daily across the sky
pulled by four horses.
ギリシア神話においては、「ヘリオス神の戦車」である「太陽」が、四頭の馬たちにより
曳かれて、空を横切って毎日移動した。
The relationship of the Sun to THE CHARIOT card is of critical importance because
the Chariot moves between the Light, centered in Tiphareth and the Supreme Darkness
at the hidden side of Kether.
「太陽」と「戦車」の関係は、「戦車」は「ティファレト」を中心とする「光」と、
「ケテル」の隠された側にある「至高の暗闇」の間を移動するため、決定的に重要である。
--- ここまで ---
ゴールデン・ドーン版の「7:戦車」は、「ヘリオス神の戦車」をイメージしたものである
ということは、ありそうなことではありますが、ギリシア神話では、「ヘリオス神の戦車」
=「太陽」ですので、そのまま当てはめて解釈することは無理があります。
というか、そもそも「7:戦車」は「ティファレト」に至る「小径」ではありませんので、
もしそういう意味があるのであれば、「6:恋人たち」と入れ替える必要があるわけです。
とはいえ、この「7:戦車」は、戦闘用特殊車両というわけではないことは明らかですし、
「生命の木」の構造から見れば、「太陽=ティファレト」へのエネルギー運搬用貨物車
という解釈は、決して間違いではないのですが、そもそも「ケテル」と「ティファレト」
とは、「2:高等女司祭」の「小径」で繋がっているわけですので、そういう上下関係も
あって、「2:高等女司祭」の補佐役というか、パシリ役に近いものが、この「7:戦車」に
あるのではないかと思っているのでした。

757:名無しさん@占い修業中
21/02/13 06:12:33.80 vejMGDJu.net
「生命の木に基づく大アルカナ」の章の続きです。
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 214) ---
In Waite's card this Chariot is a stone cube referring to the physical Universe,
as well as to the Cube of Space, which Gareth Knight has called a construct within
Tiphareth.
ウェイト版のカードにおいては、この「戦車」は、ガレス・ナイト氏が「ティファレト」
内の構成概念と呼んだことのある「宇宙の立方体」であるだけでなく、物質的な「宇宙」
を参照する石の立方体でもある。
This idea is amplified by Case's suggestion that while the Throne is Kether, the
place of the Throne is Tiphareth. (*208)
この考え方は、「王座」が「ケテル」であるのに対し、「王座」の場所は「ティファレト」
であるというケース氏の提案により拡充される。 (*208)
--- ここまで ---
ちなみに、(*208)はNOTES/注記の項で、
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 275) ---
208. Case, Tarot Interpretation, 7.
208. ケース著、『タロットの解釈』、7ページ。
--- ここまで ---
とあります。
レヴィ氏の「戦車」のデザインから、ウェイト氏が明示的に改変したネタの一つが、この
「立方体の戦車」であり、従来の「7:戦車」が、一応「戦車」っぽい形であったのに対し、
ウェイト版においては、もはや「戦車」の形にこだわっていないということです。
じゃあ、ウェイト版の「戦車」は何なのかと言うと、これは「立方体祭壇」に他ならない
わけで、「立方体祭壇」という、秘義的なアイコンを提示することで、この「7:戦車」が、
下々の世界での物理的な争いのための「戦争の道具」ではなく、上位の「神」との合一を
目指す「神秘的祭儀」の場であるということを表しているわけです。
つまり、この御者は「祭司」であり、そして「魔術師」でもあるわけで、そういう意味では、
この人物は「至高神」的な存在ではなく、もう少し下位の存在であることを示してい


758:ワす。



759:名無しさん@占い修業中
21/02/13 23:35:03.66 Z4Pr+QpV.net
地震大丈夫でした?

760:名無しさん@占い修業中
21/02/14 06:31:12.89 ESiRxQ3b.net
>>615
こちらは関西ですので、揺れに気が付きませんでした。(^^;;
一部地域では非常事態宣言も出てますし、まだまだ寒い時期でもあるので、
皆さんも、お体だけは、お大事に。
(生きていれば、そのうち何とかなるさという単純思考回路の持ち主w)

761:名無しさん@占い修業中
21/02/14 06:38:24.74 ESiRxQ3b.net
「生命の木に基づく大アルカナ」の章の続きです。
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 214) ---
But another complexity must be introduced.
しかし、もう一つの複雑なものが、紹介されなければならない。
Despite the fact that THE CHARIOT is related to the Sun, it is guided by the Moon!
「戦車」は「太陽」に関連するという事実にもかかわらず、それは「月」により支配される!
And, from the standpoint of the Tree of Life, and of the earliest Greek mythology,
the Sun is subordinate to the Moon.
そして、「生命の木」と、最も初期の「ギリシア神話」の観点からは、「太陽は月より下位
にある」。
The Chariot follows this order, for it is the sign Cancer, ruled by the Moon (and
in which Jupiter is exalted).
「戦車」は、この順序に従い、それが「巨蟹宮」であるため、「月」により支配される
(そして、そこでは「木星」は高揚される)。
--- ここまで ---
「生命の木」は、「大アルカナ」の配属では、「月=2:高等女司祭」>「太陽=19:太陽」
ではありますが、「セフィロト」の観点からは、「太陽=ティファレト」>「月=イェソド」
であり、一概には「太陽は月より下位にある」とは言えません。
また、「最も初期のギリシア神話」についても、「太陽は月より下位にある」という、
確たる証拠もありませんので、何とも言えません。
とはいえ、我々のようなヲタクにとって、どちらが好み、いやいや神秘的かと言われれば、
間違いなく「兄属性」である「太陽」よりも、「妹属性」である「月」の方が、ダントツ
に人気が高いのは確かだと思います。
つまり、この「7:戦車」には、そういう究極の「妹属性」が込められているということで
あり、そこで男性的(兄的)象徴である「木星」が高揚されるのも、人気ジャンル向けと
しては、まあ当然の流れではないかと思うのでした。(脱線承知のネタ振りww)

762:名無しさん@占い修業中
21/02/15 06:16:42.36 su16p819.net
「生命の木に基づく大アルカナ」の章の続きです。
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 214) ---
On the Tree of Life the Path leading from Tiphareth to Kether is the cardinal Path
of the Moon and of Water, THE HIGH PRIESTESS.
「生命の木」の上では、「ティファレト」から「ケテル」へと導く「小径」は、「月」と
「水」の極めて重要な「小径」である、「高等女司祭」である。
What takes precedence here is the Water (Pure consciousness) that the Moon represents.
ここで優先されるものは、「月」が表す「水」(「純粋」なる意識)である。
It may also be mentioned that in the symbolic pantheon of metals, silver at one
time also took precedence over gold.
金属たちの象徴的な万神殿においては、かつては、銀が金よりも優先されていたことに
ついても、また言及されるかもしれない。
--- ここまで ---
古代ギリシア時代の通貨制度は、鉱物資源上の理由で、「金」ではなく「銀本位制」と
なっており、それゆえ、「銀」の方が色々と生活上は便利であったということであって、
神秘的な意味で「銀」が「金」に優先したということでは無いと思います。
ただ、神秘さというか不可解さという点では「女性=月」の結びつきは鉄板ですので、
その点において、「女性=月」が「男性=太陽」に優るということではないかと思います。
ちなみに、「深淵」を渡る五本の「小径」ですが、ワタシの感覚では、「2:高等女司祭」が
絶対権力者である母、「4:皇帝」が兄、「5:法王」が弟、「6:恋人たち」が姉、そして
「7:戦車」が妹という感覚があって、そういう序列的に見て最下位のパシリ役というか、
「小聖母」的な意味が、この「巨蟹宮」の「月」にあるのかな、とか思うんですよね。
ウェイト版の「2:高等女司祭」を見てると、特にそういう感じが強くあります。
とはいえ、下界の我々にとっては、そういう下っ端のパシリ役であるからこそ、あわよくば
接触できる機会もあるわけですので、もしそういうラッキーチャンスがあれば、色々な経験
をしてみてください。(レベルの低いワタシには、その手の出会いは絶対無理ですがww)

763:名無しさん@占い修業中
21/02/16 06:03:51.58 Fc6g6Dc5.net
「生命の木に基づく大アルカナ」の章の続きです。
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 215) ---
It was not until the period of Greek history when the Apollo myth began to take
over from that of Helios as the Sun God, even coming to be represented as driving
the Chariot of the Sun across the sky each day, that the Sun began to be considered
of greater importance than the Moon. (*209)
「アポロ神」の神話が、「太陽神」としての「ヘリオス神」のそれから引き取られ始め、
毎日空を横切って「太陽の戦車」を駆るものとして表されるようにさえなった時のギリシア
の歴史の時期になって初めて、「太陽」は「月」よりも大きな重要性を持つものと考えられ
始めた。 (*209)
--- ここまで ---
ちなみに、(*209)はNOTES/注記の項で、
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 275) ---
209. Robert Graves, The Greek Myths, New York, 1957, 156: "The Sun's subordination
to the Moon, until Apollo usurped Helios' place and made an intellectual deity of
him, is a remarkable feature of early Greek myth."
209. ロバート・グレーヴス著、『ギリシア神話』、ニューヨーク、1957年、156ページ:
「『アポロ』が『ヘリオス』の地位を奪い、そして彼の知的な神性を作るまでは、『太陽』
の『月』への従属は、初期の『ギリシア神話』の注目すべき特徴である。」
--- ここまで ---
とあります。
古代ギリシアの時代は、「太陽=ヘリオス神」と「月=セレーネ女神」という、専業的かつ
惑星マニア向けの人気でしかなかったのですが、その後、宗教業界的な理由で、総合
百貨店的な「アポロ&アルテミス神」に、「太陽」と「月」の営業権を譲渡しています。
つまり、「アポロ神=究極男性神=太陽の申し子」と「アルテミス神=究極女性神=月の
申し子」という素人受けする構図で、人々の人気と金を集めることに成功するわけですが、
「太陽」と「月」の優劣は、人気度だけで測られるものではありませんし、ジェンダーフリー
の観点らも、あまり深入りしない方が良いかと思うのでした。

764:名無しさん@占い修業中
21/02/17 05:57:52.70 LMiMo2Sf.net
「生命の木に基づく大アルカナ」の章の続きです。
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 215) ---
All of these symbols are, of course, deeply involved with the history of religions
and with anthropology, which assigns occasionally contradictory meanings to a
given symbol.
これらの象徴たちの全ては、もちろん、宗教たちの歴史、そして人類学に深く関係して
おり、ある与えられた象徴に対して、時々矛盾した意味たちを割り当てる。
The corrective is that the Tarot Keys represent truly universal archetypes, truths
which remain immutable despite the limitations of the attempts to describe them.
矯正手段は、「タロットの鍵たち(大アルカナ)」は、真に普遍的な元型たちであり、
それらを説明しようとする試みたちの限界にもかかわらず不変であり続ける真理たちを
表す、ということである。
--- ここまで ---
まあ、人間の見方や考え方は、その人の時代や地位などの様々な要因で、まさに人それぞれ
であり、「太陽」や「月」、「男」と「女」などの、典型的な対立概念の象徴の優劣などと
いうものを決めつけるのは、上位世界においては、全くもって不毛な所業です。
つまり、「7:戦車」は、「太陽の戦車」であっても「月の戦車」であっても良いし、
「男性の御者」であっても「女性の御者」であっても良いわけであって、そういう意味
での、「二本角の兜」であり、「二輪の戦車」であり、「白馬と黒馬の二頭曳き」である
わけです。
とはいえ、そういう「普遍性」とか「不変性」というものは、我々から見れば、変化が
見えないので、「気づきにくい」とか「見えにくい」とか「意識しにくい」ということに
なるわけで、それゆえ普通の人には、全く理解できないシロモノでもあるわけですよね。
というわけで、我々にはわけがわからないというグダグダな結論で、この「7:戦車」を
締めたいと思います。
まあ、分からなければ分からないなりに妄想が捗りますので、ワタシとしては好都合でも
ありますし、まあ、そういうことなんですよね。←うやむやにして、やり過ごすww

765:名無しさん@占い修業中
21/02/18 05:52:33.95 kLR1MmQU.net
「生命の木に基づく大アルカナ」の章の続きです。
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 215) ---
17. THE PATH OF ZAIN,
17. 「ザイン」の小径
The Lovers
恋人たち
The Sixth Key
6番目の鍵(大アルカナ)
--- ここまで ---
ここから、「生命の木に基づく大アルカナ」の章の中での新しい節になります。
サブタイトルは、「ザインの小径」です。
この「小径」のカードタイトルは、「恋人たち」という、世間受けの非常に良いというか、
いわゆる「ラッキーカード」と見なされていると思うのですが、カバラ的解釈によれば、
いつものように、わけのわからない妄想を垂れ流すだけの、よくわからないものになって
しまっています。
まあ、「生命の木」において、「深淵」を渡る上位の「小径」は、その下半身しか我々には
認識できませんので、いわゆる「頭隠して尻隠さず」という、どうしても下半身ネタにしか
ならないという難点があるわけなので、そうなることは避けられないんですよね。
とはいえ、上半身を見たいかと言われると、「見たら目が潰れてマジで死ぬで!」と、
今まで何度も脅されていますし、そもそも下半身ネタだけでも充分お腹いっぱいという
感じですので、ビビリなワタシは、そこまで無理して近づきたくは無いなという感じです。
まあ、そういうヤル気の無い状態で申し訳ないのですが、惰性と劣情のおもむくままに、
まったりと妄想を楽しんでいこうと思いますので、皆さんも肩の力だけでなく、全身の力を
ゆる〜く抜いて、お付き合いくださいませ。(緊張感まるで無しww)

766:名無しさん@占い修業中
21/02/19 05:51:53.96 dsqNMd38.net
「生命の木に基づく大アルカナ」の章の続きです。
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 215) ---
□ PATH COLOR: Orange
□ 「小径の色」:「オレンジ色」
□ RELATED SOUND: D-Natural
□ 「関連した音」:「Dのナチュラル」
□ SIGN: Gemini (Mutable Air)
□ 「宮」:「双児宮(柔軟宮の空気)」
□ MEANING: Sword or Armor
□ 「意味」:「剣」または「鎧」
□ SIMPLE LETTER: Smell
□ 「単字」:「嗅覚」
□ ESOTERIC TITLE: The Children of the Voice; The Oracle of the Mighty Gods
□ 「秘伝的な称号」:「声の子供たち;強力なる神々の神託」
--- ここまで ---
上記の「ESOTERIC TITLE/秘伝的な称号」の「The Children of the Voice/声の子供たち」
の部分は、『"T"の書』の原文では「The Children of the Voice Divine/神聖なる声の
子供たち」となっていますので、誤植ではないかと思われます。
さて、この本の、この文章の右側には、「剣」と、ヘブライ文字の「ザイン」と、「双児宮
(そうじきゅう、ふたご座)」の占星術記号、および「生命の木」にお


767:ッる「ザインの小径」 の位置が図示された絵が描かれています。 その下には、四枚のカード(ゴールデン・ドーン版、トート版、ウェイト版、マルセイユ版) の挿絵があるのですが、それぞれが全く異なるモチーフで描かれており、この「小径」の 解釈が、まさに「人それぞれである」ことを物語っているということになるわけですよね。



768:名無しさん@占い修業中
21/02/20 06:10:16.19 g5NtEY+Y.net
「生命の木に基づく大アルカナ」の章の続きです。
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 215) ---
THIRTY-TWO PATHS OF WISDOM: The Seventeenth Path is the Disposing Intelligence,
which provides Faith to the Righteous, and they are clothed with the Holy Spirit
by it, and it is called the Foundation of Excellence in the state of higher things.
「知恵の32の小径たち」:「17番目の小径」は「処理する知性」であり、それは「義人」に
「信仰」をもたらし、そして彼らは、それにより「聖霊」の衣で覆われ、そしてそれは、
より高いものたちの状態にある「卓越の基礎」と呼ばれる。
--- ここまで ---
ここは、いつものように、ウェストコット氏の英訳版『The Sepher Yetzirah/セフェル・
イェツィラー(形成の書)』の「THE THIRTY-TWO PATHS OF WISDOM/知恵の32の小径」から
の引用で、いつものように微妙に異なっていますが、いつものようにスルーします。
さて、この「ザイン/剣または鎧」の「17番目の小径」は、「Disposing Intelligence/
処理する知性」ということですが、イメージ的には、悪いしがらみを「Disposing/切り
捨てる」ような感じもありますので、これが、ゴールデン・ドーン版「6:恋人たち」の
モチーフになっているものと思われます。
ちなみに、マルセイユ版「6:恋人たち」も、一方を選択し、他方を排除する感じですので、
そういう路線に近いのかな、と思います。
「生命の木」的に見ると、上位世界の「ビナー」から、「深淵」を渡って下位世界の
「ティファレト」へと至る「小径」であり、その守備要員としての「ザイン」、すなわち
「エデンの園の東」にある「ケルビム(鎧)」と「炎の剣」であるという見方も出来る
わけで、ウェイト版やトート版は、そういう「エデンの園の東」のストーリーを描いて
いるのかもしれません。
とはいえ、トート版は、いつものように妄想象徴テンコ盛りで、何でもありの無敵状態
ですので、ちょっとついていけない感じもあります。
ということで、マルセイユ版をベースに、ゴールデン・ドーン版、ウェイト版、トート版
という、それぞれ異なる進化形態を、のんびりと眺めていくことにしましょう。

769:名無しさん@占い修業中
21/02/21 06:51:06.40 LupktMc7.net
「生命の木に基づく大アルカナ」の章の続きです。
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 216) ---
The Path of Zain, THE LOVERS, between Binah and Tiphareth, connects the pure
consciousness from which form emerged with the central point of all manifestation,
a complexity which can barely be suggested by the image on a Tarot card.
「ビナー」と「ティファレト」の間の、「恋人たち」である「ザインの小径」は、形が
現れたところである純粋な意識を、タロットカード上の画像により、かろうじて示唆され
ることができる複雑さで、全ての顕在化の中心点と結び付ける。
It is perhaps for this reason that the design of the card has changed over the
centuries.
カードの図案が何世紀にもわたって変更され続けているのは、おそらくこの理由による。
--- ここまで ---
「生命の木」と「小径」の対応ですが、「7:戦車」「6:恋人たち」「5:法王」「4:皇帝」の
「小径」は、対応規則が他と異なっていることに気になっている人も多いと思います。
元々、「生命の木」と「小径」の対応自体が、かなり曖昧なので、はっきりとした原因は
わからないのですが、「ケテル」−「ケセド」、「ケテル」−「ゲブラー」の「小径」が
無いことから推察すると、「至高の三角形」からは、「ケセド」や「ゲブラー」よりも、
「劣化ケテル」である「ティファレト」が優先するという暗黙の規則があるようです。
それ以外にも、「8:力」と「11:正義」の入れ替えとか、「14:節制」と「15:悪魔」など
の関係とかもありますし、特に「7:戦車」や「6:恋人たち」の関係については、デザイン
の改変が著しいことを考える


770:と、より複雑な事情になっている感じはあります。 とはいえ、そもそも「タロットカード」が「生命の木」に対応するという設定自体が後付け のものですし、無理矢理な原作レイプに近い状態での対応関係を考えると、この程度の改変 や違和感は、いまさら取り立てて言うほどのものでも無いという感じもありますよね。 まあ、そういう複雑な裏事情がありそうなのですが、浅学のワタシとしては、あまり深掘り せずに、うわべだけの話を進めていきたいと思うのでした。



771:名無しさん@占い修業中
21/02/22 06:11:10.43 31pSOlf5.net
「生命の木に基づく大アルカナ」の章の続きです。
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 216) ---
In most of the earliest versions, such as the Marseilles Tarot, it was called The
Lover (singular) and showed a man between two women, above whom was a cupid with
a posed arrow.
「マルセイユ版タロット」のような、最も初期の版たちのほとんどにおいては、それは
「恋人」(単数形)と呼ばれ、二人の女たちの間に男がいて、その人たちの上に、矢を
構えたクピドがあった。
Presumably this single lover made no sense to later Tarot artists, and in the
eighteenth century the card began to appear with two "Lovers" and a uniting
figure of some sort.
おそらく、この独身の恋人は、もっと後のタロットの芸術家たちには意味がなく、18世紀
には、カードは二人の「恋人たち」と、ある種の一体化させる人物像と共に現れ始めた。
--- ここまで ---
マルセイユ版の「6:恋人」は、二人のタイプの異なる女性から結婚の選択を迫られる男と
いう、一種のハーレム系の構図となっていて、レヴィ氏はこれを「悪徳と美徳の間に挟ま
れた男」というように解釈しています。
その一方で、18世紀になって、クール・ド・ジェブラン氏が『原始の世界』(1781年)で、
「6:結婚」のタイトルで、左:「女性」、中:「男性」、右:「神官」、上:「クピド」
の並びで描いており、また、エッティラ氏が『エッティラ版タロット』(1789年)で、
「13:結婚」のタイトルで、左:「女性」、中:「神官」、右:「男性」の並びで描いて
おり、その構図は、ウェイト版と同じになっています。
その一方で、トート版では、左:「王」、中:「神官」、右:「女王」、上:「クピド」
と、従来とは左右が逆になっています。
ちなみに、14世紀頃の最初期のタロットでは、複数の男女カップルと「クピド」が描かれた
ものもありますので、「6:恋人たち」は、色々な人々が、それぞれ微妙に異なる解釈で、
割と自由にデザインしている傾向があるようです。

772:名無しさん@占い修業中
21/02/23 07:16:08.31 jd4APyfx.net
「生命の木に基づく大アルカナ」の章の続きです。
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 216) ---
Yet the early concept of The Lover is very profound, for this card does not represent
the mundane love of two persons.
それにもかかわらず、このカードは、二人の人間たちの世俗的な愛を表していないので、
「恋人」の初期の概念は非常に深遠である。
It is, rather, the dualities of a single individual, wilfully united in pursuit
of Divine Love.
それは、むしろ、「神の愛」を追求するために、意図的に一体化させた、一人の個人の
二重性たちである。
--- ここまで ---
前レスの誤記訂正です。m(_ _)m
「ちなみに、14世紀頃の最初期のタロット」→「ちなみに、15世紀頃の最初期のタロット」
ちなみに、この「15世紀頃の最初期のタロット」というのは、ルネサンス期のイタリアで
作成された、ヴィスコンティ・スフォルツァ版と総称される、タロットの元祖たちです。
これらは、マルセイユ版のような商業印刷物ではなく、芸術的なフルカラーの手描きで、
カードタイトルが無いのが特徴ですが、もしタイトルを付けるとするならば、世俗的な
「結婚」とか「恋人たち」と付けても良いような感じのデザインとなっています。
要するに、「恋人」というタイトルは、マルセイユ版で出てきた特徴でもあるわけで、
元々は、「結婚」とか「恋人たち」を意味するものであったと推定できます。
とはいえ、そういう世俗的な恋愛事情は、世俗的リア充を否定し、ヲタク的な「神の愛」
を尊ぶ「


773:Jバラ主義」の導入により一変します。 結局のところ、そういう「意識高い系」の犠牲となって、全面的な魔改造を受けたものが、 この「6:恋人たち」であり、そういうヲタク趣味がテンコ盛りとなって、作者自身も、 何だかよくわからないものになっているのが、近代の(特にトート版の)「6:恋人たち」 であるということなんですよね。



774:名無しさん@占い修業中
21/02/24 05:53:55.01 AkIkG7l3.net
「生命の木に基づく大アルカナ」の章の続きです。
--- ここから --- (Robert Wang, 『The QABALISTIC TAROT』First paper edition, 1987, pp. 216) ---
Crowley's point that the card should really be called "The Brothers" is well taken.
カードは、本当は「兄弟たち」と呼ばれるべきであるというクロウリー氏の主張は、よく
理解されている。
In fact, the Key's true meaning is imbedded in its sign of the Zodiac, Gemini,
The Twins.
実のところ、「鍵(大アルカナ)」の真の意味は、その「黄道十二宮」の宮である、
「双児宮」、「ふたご座」の中に埋め込まれている。
--- ここまで ---
確かにクロウリー氏は、『トートの書』で、「6:恋人たち」のタイトルを「THE LOVERS OR:
(THE BROTHERS)/恋人たち、もしくは:(兄弟たち)」と書いており、そして本文中でも
『旧約聖書:創世記』の「カイン」と「アベル」の兄弟の話を出しています。
ちなみに、『トートの書』においては、「カイン」と「アベル」は、実の兄弟ではなく、
「弟:アベル」は「父:アダム」と「母:イヴ」の子であったのに対し、「兄:カイン」
は「父:蛇」と「母:イヴ」の不倫の子であるとされています。
これは、ギリシア神話にある「双児宮」の元となった双子の兄弟である「カストル」と
「ポルックス」が、「兄:カストル」が人の子(父:スパルタ王テュンダレオース、母:
スパルタ王妃レダ)であったのに対し、「弟:ポルックス」は不倫の神の子(父:ゼウス神、
母:スパルタ王妃レダ)であったということの、類似案件となっています。
とはいえ、クロウリー氏の「6:恋人たち」が「兄弟」であるという主張は、投げっぱなし
のネタとなっていて、トート版カードに実際に描かれているのは、「4:皇帝」の冠をかぶり
「聖槍」を持った「黒い王」と、「3:女帝」の冠をかぶり「聖杯」を持った「白い女王」
ですし、その後の無駄に長い説明文を見ても、どちらかというと「恋人たち」や「兄弟」
よりも、昔からある「結婚」というタイトルの方がふさわしいように思えます。
まあ、クロウリー氏も、この「6:恋人たち」の解釈には、色々と迷いがあるというか、
よく分からないまま、色々と試行錯誤しているような感じはありますよね。

775:過去ログ ★
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255日前に更新/1025 KB
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