☆ 明治大学のオシメ ..
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455:名無し for all, all for 名無し
19/06/07 19:54:18.29 .net
シリーズ屈指の感動「きのう何食べた?」
原作エピソードの巧みな組み合わせを解説
「いや、それは、そういう努力をしないと簡単に切れる関係だからですよ。
結婚とか、簡単に別れられない社会的な契約も責任も何もないですからね、俺たちは」
「なるほど! でも、別れないための努力を惜しまないって素敵よ。夫婦ってそういうのないんだから」
永遠に続いてほしいよ、このドラマ。
シロさん(西島秀俊)と彼の良き理解者、主婦の佳代子さん(田中美佐子)によるもの。
「別れないための努力を惜しまない」って、どんなカップルにも言えることだと思う。
佳代子さんの言葉が胸に迫った既婚者、カップルの人も多かったのではないだろうか。
レストランで食事をするシロさん、ケンジ、そして鉄さんとヨシくんの2組のカップル。
一見、ふつうにおじさんたちが食事をしているだけのように見えるが、シロさんは周囲の目が気になって仕方がない。
 原作では鉄さんとヨシくんとの食事のほうが、小日向さんとジルベールとのダブルデートより先であり、
ドラマでは順序が逆になっている。人気者の小日向さんとジルベールを早めに出したいという事情もあっただろうが、
逆になったことで新宿二丁目の店での食事なら問題ないが、
普通のレストラン(しかも、居酒屋などではなくカップルが多い小じゃれた店)
での食事でピリピリしてしまうシロさんの感情が際立つようになっていた。
帰り道、ケンジに激高するシロさん。
怒気でケンジのピンクのシャツが揺れているように見える。
原作ではこの直後、周囲を気にしすぎてしまう自分の小ささに苛立っているシロさんの内省があるのだが、
ドラマではそれが飛ばされていた。
それが後々効果を発揮する。
佳代子さんの家で桃を入手する。
ちょっとお高い桃を6個も買うのはケンジのため。それだけ反省しているということだ。
これは原作ではまったく別のエピソード。
シロさんの恋愛観(新しい出会いは面倒くさい)についての会話は原作通りだが、
そこにケンジとの感情の行き違いがうまく練り込まれている。
 2人の間に何かあったことを察するが、口に出さずにずけずけと立ち入らない佳代子さんは、
陽気でおしゃべりだが、同時に慎み深く、優しい人だ。そういう人だから、シロさんは心を許すのだろう。
 佳代子さんも、ヨシくんと鉄さんも、ケンジも、みんな優しさと慎み深さを持っている。
ピリついていたシロさんは、みんなの優しさと料理をすることによって、心が徐々にほぐれていったようだ。
それでも、うまく仲直りができないシロさんとケンジ。
ゴミを捨てにいくケンジの後ろ姿を見て、自分の小ささを内省するモノローグが挿入される。
原作ではレストランでの食事の帰り道で語られていたが、原作にはないこのシーンに挿入することでグッとドラマティックになっている。
ケンジが外へ出ていく姿を、立ち尽くして見送るシロさんのロングショットが彼の心細さを表している。
 「このまま帰ってこないということも、なくはないんだよな」とつぶやくシロさん。
これは、佳代子さんとの会話にあった「そういう努力をしないと簡単に切れる関係」を受けている。
実際、ケンジは恋人がタバコを買いに行ってそのまま帰ってこなかった過去がある。
 翌朝、ケンジはシロさんにハンバーグをリクエストする。
これがケンジらしい仲直りの方法なのだ。それを心の底からの笑顔で快諾するシロさん。
あらためてケンジの優しさ、人としての大きさを想うシロさんであった。


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