【ゾンサガ】サキ「たまごっちが育てられる…!」 at MITEMITE
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53:創る名無しに見る名無し
19/05/15 21:55:48.85 giPIO1/o.net
さくら「今度こそ!今度こそみんなと同じたまごっちだよ!」
友人B「ほ、ほんと?」
友人C「今度はデジモンだったり爆発したりしない?」
さくら「し、しないよ!ほら見て?昨日の夜ちゃんとたまごっちであるこもは確認してきたから!大丈夫だよ!」
友人A「あ、ほんとだ!さくらちゃんのラブリっちやらしかー。」
友人DS「よかった。これでさくらちゃんも皆とたまごっちできるね。」
さくら「うん!」 

54:創る名無しに見る名無し
19/05/15 21:56:27.27 giPIO1/o.net
あっくん「おい女子何やってんの?」
さくら「あ、あっくん。これはね、たまごっちっていうゲームなんだよ。」
あっくん「へー、面白そうじゃん。俺にも貸してよ。」ヒョイ
さくら「え?」
友人D「ちょっと!勝手にさくらちゃんのたまごっち取らないでよ!」
あっくん「いーだろ別に。明日返すよ明日ー。」
友人C「ちょっと待ちなさいよ!」
さくら「い、いいの皆。一日くらい私は平気だから。」
友人A「でもさくらちゃんだって買ったばっかりで遊びたくないの?」
さくら「そうだけど…私はこれからいつでもたまごっちで遊べるから、今日くらいはいいんだ。」
友人B「さくらちゃんが言うならそれでいいけど…」

55:創る名無しに見る名無し
19/05/15 21:56:49.49 giPIO1/o.net
さくら「結局あっくんがたまごっちを返してくれることはなかった。何故ならその日の夜のうちにあっくんが一家は夜逃げしてしまったから…私のたまごっちを持ったまま。」 



さくら「これも嫌な思い出。」

56:創る名無しに見る名無し
19/05/18 13:16:21.01 5C/q/y7n.net
続ききになるなあ

57:創る名無しに見る名無し
19/05/18 21:44:54.24 MLkXVfnJ.net
風引いて寝込んでた

58:創る名無しに見る名無し
19/05/18 21:45:58.94 MLkXVfnJ.net
さくら(こうしてなんかそれっぽくその場は収まった。私だけが釈然としない気持ちを抱えたま。)

さくら「皆いくらなんでもたまごっちに夢中になりすぎやろ…まだ12歳のリリィちゃんはともかく。」
幸太郎「どうしたさくら。」
さくら「あぁ、幸太郎さんか。」
幸太郎「なんじゃーい!巽幸太郎さんじゃいかんのかぃ!いつから俺にがっかりできるほど偉くなったんじゃいこのじゃーごゾンビィ!」
さくら「……」
幸太郎「…なんだ、悩みか。」
さくら「私、わからんとです。」  
幸太郎「なにがだ?」
さくら「何で皆あんなにたまごっちに夢中になれるとやろ。あんなの、ただの玩具やなかねですか?」

59:創る名無しに見る名無し
19/05/18 21:47:09.61 MLkXVfnJ.net
幸太郎「皆で玩具に夢中になってはいけないのか。」
 
さくら「そういう訳じゃ…でも、私らもう子供じゃなかとやし。」
幸太郎「たまごっちは所詮子供の玩具。そう思う人もいるだろう。だが、たまごっちに夢中になる人だっていてもいい。そうじゃないか?」
さくら「そ、そうかもしれませんけど、私らにはアイドル活動があるやないですかっ!」
幸太郎「自分の気持ちにそれらしい言い訳をつけるな。」
さくら「!」
幸太郎「お前だって本当はわかっているのだろう。たまごっちは玩具。そんなことあいつらは十分承知のうえでたまごっちに熱中しているのだと。」
  
さくら「…」  
幸太郎「皆で一匹のたまごっちを育てているそうじゃないか。」
さくら「はい…」

60:創る名無しに見る名無し
19/05/18 21:48:27.02 MLkXVfnJ.net
まって、ここまで既に上げてたわ。すまん

61:創る名無しに見る名無し
19/05/18 22:40:32.72 MLkXVfnJ.net
さくら「どれを思い出しても嫌な思い出ばかり。頑張って、たまごっち手に入れようとして、いつも失敗する。私の人生ってほんと…」
サキ「さくら!」
さくら「…」
サキ「お前こげなところにおったんか。」
さくら「サキちゃん…ごめんね。」
サキ「なんで謝ると。」
さくら「だって、せっかくサキちゃんが皆と一緒がいいってたまごっち始めたのに、私のせいで「なんや良うわからんけど来い!!大変なんだよ!!」グィッ

62:創る名無しに見る名無し
19/05/18 22:41:02.20 MLkXVfnJ.net
さくら「え、え???」
純子「い、色々早すぎませんか?」
リリィ「ついさっき結婚したばっかなのにー。」  
ゆうぎり「お盛んなことでありんすなあ。」 
さくら「ど、どないしたんや皆。」
愛「さくら、落ち着いて聞いて。」
さくら「う、うん。」ドキドキ
愛「実は、トラドリ太郎に、子供ができたの。」
さくら「え、うん。」

63:創る名無しに見る名無し
19/05/18 22:41:38.93 MLkXVfnJ.net
サキ「いや、え、うんやないやろ。子供やぞ子供!お前嬉しくないんかぃ!?」
さくら「えぇ、それはもちろん嬉しかけど。」
愛「サキ落ち着いて。そりゃさくらだって驚いて実感がわかなくなっても仕方ないわよ。さくらはトラドリ太郎がラブリっちと結婚したことすらまだ知らないんだから。」
さくら「あ、いや、そういうわけじゃ…」
サキ「おうすまんなさくら。確かにこげん展開には驚くよな。いくらたまごっちの仕様とはいえ、結婚して秒で出産誕生とか追いつけんよな。」
さくら「ち、違うんよ。皆」
愛「さくら?」
さくら「皆、ごめん。私皆に謝らんといけんことがある。」

64:創る名無しに見る名無し
19/05/18 22:42:11.12 MLkXVfnJ.net
サキ「だから、なんでお前さっきから謝っとるんや。」
さくら「私、皆みたいにたまごっち楽しめん。」
リリィ「え?さくらちゃん。」
さくら「私、小さい頃たまごっち何度か遊ぼうとしたんだけど、そのたびにたまごっちがデジモンだったり爆発したり、夜逃げしたりして…」
純子「ば、爆発?夜逃げ???」
さくら「私だめなんよ。たまごっち持っとらん私のそばで歳の近い友達たちが楽しそうにお互いのたまごっちを自慢合ったり同じ話題で盛り上がったりするのをずっと見てきて、その度に惨めな気持ちになってた。」
さくら「私、たまごっちもっとらんから、皆の気持ちに水さすことしかできん。だから」

65:創る名無しに見る名無し
19/05/18 22:42:41.41 MLkXVfnJ.net
サキ「だから何や。そんなん関係ねぇだろ。」
さくら「だ、だから、たまごっちもっとらん私と一緒におっても皆の盛り下げるだけで」
サキ「お前がもっとらんくても私が持っとるんじゃい!私がたまごっち持っとったらそれでええんじゃい!!!」
さくら「!?」
愛「聞いてさくら。ここにいる子全員がたまごっちを持ってたわけじゃないわ。」
純子「そうですよ。私が生きてた頃にたまごっちなんてありませんでした。」
ゆうぎり「純子はんが知らないのなら、わっちは尚更にござりんす。それにさくらはん、あんたには私達にたまごっちを勧めた責任がありんす。」

66:創る名無しに見る名無し
19/05/18 22:43:01.40 MLkXVfnJ.net
サキ「お前が惨めさを感じるのもお門違いだ。このたまごっちは私達ふらんしゅしゅのもんだ。例えお前が見捨てたとしても、私らが育ててればお前のたまごっちでもある。私達で一匹のたまごっち。それは自慢し合うものでも持っていなければハブられるもんでもねぇ。」
愛「このたまごっちはふらんしゅしゅそのもの。たとえさくら、貴女がふらんしゅしゅを見捨てようとふらんしゅしゅが貴女を見捨てないように、たまごっちも貴女を見捨てない。」
さくら「私…私いいのかな、たまごっち育てても。」 
純子「いいも何も。あなたの子ですよ。抱いてやってください。」スッ
さくら「わ、私…」

67:創る名無しに見る名無し
19/05/18 22:43:21.33 MLkXVfnJ.net
サキ「さくら。」
愛「さくら。」
純子「さくらさん。」
リリィ「さくらちゃん。」
ゆうぎり「さくらはん。」


さくら「…皆…ありがとう。」スッ
  
さくら「私もう一度たまごっちと向き合うよ。確かに何度もたまごっちで失敗してきた私だけど、その失敗を駄目だとか無駄なことだとか、もう思わない。きっとそういうことを超えた先に私達にしか育てられないたまごっちがあるはずだから。」

68:創る名無しに見る名無し
19/05/18 22:43:42.05 MLkXVfnJ.net
サキ「よう言ったさくら!」
愛「ふふ、全くお騒がせなんだから。」
純子「私は信じてましたよ。」
リリィ「さくらちゃん大好きー!」 
ゆうぎり「さくらはん。立派でありん

69:創る名無しに見る名無し
19/05/18 22:44:07.39 MLkXVfnJ.net
幸太郎「って、何を、何こういい感じに終わらせようとしとるんじゃこの馬鹿ゾンビぃ!」
さくら「こ、幸太郎さん!?」
サキ「グラサンてめぇいつの間におったんだよ。」

幸太郎「全く、まだ何も終わっとらんやろがぃ、まだたまごっち2代目やし、寧ろ始まったばかりやろが!」
純子「そうですね。ここからもっと気を引き締めていかないと。」
愛「純子の言うとおりね。まず名前からもう一度考え直さないと。」
サキ「二代目罵亜怒ってのはどうだ?」
リリィ「サキちゃんダサぁい。」
サキ「ンだとこのちんちく!」
ゆうぎり「やっぱり壬生浪士組に。」
愛「却下。」
ワイワイキャッキャ
さくら「あははは」 

70:創る名無しに見る名無し
19/05/18 22:48:51.01 MLkXVfnJ.net
さくら「ねえ、皆、この子の名前なんやけど、ふらんしゅしゅにしない?」 
サキ「ふらんしゅしゅ?」
さくら「そう。だってこの子は私達ふらんしゅしゅそのものだから。」
愛「いいじゃない。私は賛成。」
純子「私も賛成です。」
リリィ「リリィも!」
たえ「あぅ、あーぁあーー!」ジタバタ
ゆうぎり「どうやらわっちも、たえはんもどう意見のようでありんすな。」
サキ「よし!んじゃあこいつの名前はふらんしゅしゅで決まりだな!よろしくふらんしゅしゅ!」
ふらんしゅしゅ「ぴよっぴよっ!」

71:創る名無しに見る名無し
19/05/18 22:49:08.09 MLkXVfnJ.net
さくら(死んでもたまごっちを育てたい。いえ、死んでもたまごっちは育てられる。それが過去の絶望にまみれていたとしても。それが私達ふらんしゅしゅのサガだから。)


〜完〜

72:創る名無しに見る名無し
19/05/23 01:07:17.54 e8zxDdpL.net
めっちゃ面白かった!

73:創る名無しに見る名無し
19/06/04 01:05:24.24 1XovdGY+.net
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