【明城学院】シンジと ..
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417:侵入社員
15/11/18 21:42:51.95 .net
では書いていきます。
シンジ「屋内プールいくって言ってなかった?」
アスカ「言ったわよ?」
シンジ「なんでデパートに来てるわけ?」
アスカ「あんたバカぁ?水着を買いに来たに決まってるじゃない。私に裸で泳げっていうの?私が裸を見せるのはシンジだけよ!///」
シンジ「な、なに言ってんのさ///。てかアスカが僕のことあんたっていうのは珍しいね。」
アスカ「そ、そういえばそうね。なんであんたって言ったのかしら・・・なんか妙にしっくり来たのよね。」
シンジ「まぁいいや¥。早く選んで遊びに行こうよ。」
アスカ「そうね。シンジに選んでもらおうかと思ったけどやっぱり自分で選ぶわ。プールでのお楽しみってことで。」
シンジ「わかった。じゃあ本屋にでもいるから決まったら連絡お願いね。」
アスカ「はぁ〜い。」
―本屋―
料理本コーナーへ足を向けるシンジ。宮沢賢治の注文の多い料理店は当時、童話コーナーではなく料理本コーナーに置かれたこともあるらしいがコンピューターで管理されてる現在ではありえないよなとか考えながら今晩の料理の参考を探す。
普段は寮の食堂で食べるのだが今日は食堂担当の人が体調を崩したらしいのだ。
まだアスカは何も言ってないがおそらく一緒に食べることになるだろうと煮込みハンバーグのレシピを探す。
シンジ(ん〜、このレシピだとちょっとパサつきそうだな。タネに牛脂を入れるか氷を入れるか・・・)
などと飛鳥の好きな肉汁のあふれ出るハンバーグを作るためにいろいろ考えているとケータイが鳴った。
ちなみに完全に余談だがシンジのケータイは(※侵入社員御用達)xp〇ria z3。音楽が好きなので選んだ機種だ。写真もきれいだし動作も軽く重量も軽い。何より黒曜石のように美しいバックパネル。一目で惚れてしまった。
とまあそれはさておき連絡があったから急がないと。あ、本屋の向かいの御デイバでチョコレートデカダンスを二つテイクアウト。あとでねだられるだろうし先に買っておこう。

いったん切ります。書いててなんかシンジイケメンすぎね?と思いましたが許してください。

418:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/18 23:29:03.23 .net
>>392
乙ー!




続きはよ

419:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/19 00:34:16.70 .net
>>392
侵入社員さん乙です!
イケメンシンジ、いいじゃないですか!
オイラは大好きですよ〜
アスカも可愛くていいですねぇ
続きはよはよ!

420:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/19 23:29:21.56 .net
>>392


421:侵入社員
15/11/20 09:01:38.40 .net
いまから運転免許試験です。合格発表まつ間に続きいきます。

422:侵入社員
15/11/20 12:18:43.87 .net
終わりました〜。試験おわって外で一服してる間に合格発表終わってたという…電光掲示板見れなかったorz くそったれ
シンジ「おまたせ。はい。喉乾いてるでしょ?」
アスカ「ありがと〜。さすがシンジね。誉めてつかわす。」
シンジ「おほめにあずかり光栄です。お姫様。」
アスカ「もう、コネメガネのが移ってるわよ?それにシンジは召し使いじゃなかったわね。わたしだけの王子様だったわ///」
なんだこのかわ


423:「い生き物は…なんて言えばいいかわからずそのまま手をアスカの頭の上に アスカ「うにゃぁ〜」 シンジ「アスカこそマリさんのが移ってるじゃないか。まぁそれはともかくいいのあった?」 アスカ「もっちろん!わたしぐらいのプロポーションの持ち主しか着こなせないようなすばらしいやつよ!期待してなさい!」 シンジ「わかった。楽しみにしてる。でもなんで袋が二つもあるの?水着だけなら一つでいいんじゃ…」 アスカ「こ、これはちょっとね…///」 なんで顔真っ赤にしてるんだろう…まぁあまり突き詰めない方がいいかな シンジ「じゃあ、そろそろいく?」 アスカ「そうね〜。はぁ、あつい。流れるプールにでもゆっくり使っておきたいわ。」 シンジ「それじゃ、いきましょうか。お姫様?」 アスカ「エスコートよろしくね。王子様!」



424:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/21 02:03:17.85 .net
前の方が切ります宣言してないけど、投下していいのかしらん?
まあ昼間から大分時間が経っているようなのでドナルドはつい投下しちゃうんだ☆
王子様みたいなイケメンもいいけど、執事さんみたいなおさんどん能力を持って
しかも脳内ポエムもするシンジ君はいかがっすかーということで
続き物の前編みたいな感じのやつを投下したいと思います。
7レスほどお借りしまりす君

425:@
15/11/21 02:04:10.77 .net
寒い季節が来るね。僕と君が出会ったあの季節だ。僕はあの寒空の下で、君に。

夏休みが終わったのがつい先日だと思ったら、中間があって、文化祭があって、まあ
色々があって。そして今度はもうそろそろ期末だと言う。
「んで、12月には色々とイベントが目白推しなのよね〜」
と、楽しそうに雑誌を読むアスカは、今日も僕のルームに出されたコタツに入ってる。
猫か、君は。
僕は鍋の中でゆらゆらと揺れるふろふき大根の火加減を見るのに精一杯である。
台所の小さな窓から見える外は、木枯らし吹き、枯葉が待っている。
雪はまだだけど、霜はそろそろかな。水仕事にはきつい季節だけど、日当たりはいいんだ
よねこの部屋。菜ばしを持ちながら台所で仕事をしていると、コタツの方から電子音。
「ん?」
アスカがスマホを取る。そして耳に当てながら、コタツを出て距離を取る。
呼び出し音が僕の後ろを通り過ぎ、扉を開けて、自分のルームに戻っていった。
彼女のプライベートにはあんまり踏み込みたくないけど、よくかかってくる音だった。

426:A
15/11/21 02:04:44.64 .net
その度に、驚きと一緒に柔らかい表情になるから、たぶん実家の家族かな。
壁の向こうから、足音と楽しそうな声が聞こえるような気がする。
僕は輪切りにした大根の一つに菜ばしを無遠慮に刺して加減を確かめた。
そろそろいいかな。火を止めて、ああ、肉味噌を盛る器を用意して。
『えええええーーーーーーーーーーー』
壁の向こうから、何かすごく甲高い声が聞こえて、僕は固まっていた。
…何かあったのかな?角部屋方面でよかったけど、ご近所迷惑になりそうだよアスカ。
鍋つかみを両手につけて、僕は鍋を食卓に移動していく。どたどたと、慌てるような足音。
扉を乱暴に開き、なんと珍しいことか、アスカがちょっち青ざめている。
「…どうしたの?」
僕の言葉に、アスカが少し呼吸を整えて部屋に入ってくる。冷蔵庫のドアを開けて、飲む
ヨーグルトの瓶を一気飲みした。それ高かったんだけどなぁ。
「…ママが…」
お母さんが?
「ママがその…帰ってこいって」
この季節に?何か親族に関係することでもあったのかな。と僕はのほほんと肉味噌を盛り
つけた皿と箸を食卓に添えて、次はご飯をよそうべくしゃもじを手にしていた。
アスカの視線が泳ぎながら、


427:僕の方にやっと来た。この様子だと、親戚のご不幸とかじゃ ないな。とか、気楽に思っていた。それよりもご飯が冷める前にセッティングを…。 「その…シンジも、連れてこいって」 「は?」



428:B
15/11/21 02:05:55.43 .net
夕餉の支度が止まる。えーっと。
僕は頬をぽりぽり指先で掻き、エプロンを外して、言った。
「あの…詳細はご飯食べた後でいいかな?」
「…ッ、この野郎、仕方ないわね!」
何で罵倒されるんだろう。まあ、アスカはスマホを握り締めながらコタツに戻っていった。
いい加減上げ膳据え膳ばかりじゃなくて、たまには手伝ってほしいんだけどなぁ。

そんな中でも夕食はおかわりされた。ま、いいけどさ。

とりあえず食事後は食器だけを台所の水に浸けて、コタツに向かい合って話をし始めた。
「それで、アスカが実家に呼び出されたのはともかく、何で僕まで?」
出涸らしを啜りつつ、僕は話を切り出した。
正直、意味が解らないし、思い当たる理由が無い。疚しいことは何もないが僕の信条だ。
「あのね、夏休みあったじゃない」
「ああそうだね、ほぼ毎日僕の部屋に来て、そっから僕の部屋への滞在時間が延びて…」
「そんなことはどうでもいいのよ、ええ」
僕のプライバシーを日々削っている張本人はそんなことを言い張った。

429:C
15/11/21 02:06:47.42 .net
「1回、だけ帰郷したじゃん。あたしもあんたも」
「そういやそうだったね。何でか知らないけど、日程合わせられたけど」
別にいつ帰ってもよかったし、地元の昔馴染みにも会って、色々話もしたし。スマホは絶
対覗かれないように久しぶりに鼻フック決めたけど。あいつらも元気そうだったなぁ。
「なぁにほっこりしてんのよ。何なの、もしやあんた地元に…」
何ですっごいにらんでくるんだよアスカ。懐かしい友達くらいいるだろ。
「ふーん、友達ね。シンジにもそういうガキっぽいところがあって結構結構」
意味の分からない納得をして、アスカはすぐに顔を曇らせた。
「ママはね、あたしが夏休み中ずっといるものだと思ってたみたい」
へえ。でも1週間って結構長い期間のような。
「1月まるっと過ごすと思って、色々企画してたのがつぶれたって嘆いてたわ。
でもママは、あたしがこっちでちゃんと高校生活に励んでいると思って耐えてくれたのよ」
まあ、アスカの成績表を見て文句を言う親はいないと思うよ。…生活面の部分以外。
「そこはどーでもいいのよ。所詮一般のくくりであたしは理解できないんだから」
と、胸を張るアスカ。…僕一応、その一般人のくくりなんだけど?
「それでね、あたし、せめてあたしがこっちで元気に過ごしたことをちゃんと知ってもら
おうと思って、写メールいっぱい送ってたのよ。それも一日何枚かずつ。感想も載せて」
何かメールマガジンみたいだね。『見ないと罰金よ!』とか僕は言われそうだけど。

430:D
15/11/21 02:07:19.13 .net
「…で、こないだ夏祭りの浴衣姿でピースしている姿を送ったんだけど」
ああ、浴衣姿で髪をアップにしてまとめて、うなじが白くて細いと思ったあの日かぁ。
「それが悪かったみたい」
「え、何で?ごめん理解できない」
やっぱり浴衣の色は薄紅じゃなくて黄色系等を進めるべきだったのかな?と的外れな事と
解っていても、あの時の思いがよみがえってくる。まあ、花火に映えてたからいいかな。
「あの時シンジに撮影頼んだじゃない。んで、せっかくだから鞄も渡して」
「ああ、絶対に汚さないでねって何度も念を押されたやつね」
アスカにしては地味だけど、しっかりした造りの本革の手提げ鞄。
留め金とかには年季が伺えてたけど、それでも大事にされていることはよく解る。
「あれはママのお下がりなの。前から欲しいって思ってたけど、高校進学祝で貰ったの」
そう穏やかに話すアスカの表情は柔らかかった。柔らかくて、僕の、鼓動に悪い。
「…で、だから『アスカちゃんがあの鞄を手放すなんて!もうママの事は嫌いになった
の!?』から始まって、預かっててもらったことを言うと『アスカちゃんがあの鞄を預け
た…だと…?』んで、それから何かを察したみたいになって」
…なんだこのアスカのお母さんの、斜め45度に加速していく思考は。
僕の嫌な予感は、その後すぐに短い導火線に着火した。

431:E
15/11/21 02:07:57.96 .net
「『ボーイフレンドね!ボーイフレンドが出来たのね!ああ、もうだから独り暮らしなん
て!』から始まって後はもう何か想像が走っちゃったみたいで、あの、そのね」
珍しいね、そんな遠慮したような表情で言うのは。僕は苦笑しながら、促した。
「…シンジの存在知られたから、一度戻って説明しないと、実家に帰ってこさせるって」
言葉も無かったけど、僕もなんだかもう頭が痛い。というより、何で僕そっちのけで話が
進んでいるわけ?後、アスカ、僕の存在を知られたって、僕のこと、何も言ってないの?
僕は盛大にため息を吐いた。アスカは、何かしおらしくておとなしい。
「…いついけばいいのさ」
「えーっと、こんどの土日からの連休で…」
「明日からじゃないか。あーもう」
僕はコタツから立ち上がって台所に向かう。その背中に、語りかけてくる。
「えっと、ついてくるのよ…ね?」
何でこんな時に限ってしおらしいんだよ。いつもそんくらいとは言わないから、半分くら
いはおとなしく…なったらアスカじゃないか。
「…片付けとかやっておくから、アスカは荷造り初めてて。僕はそんなにかからないから」
とりあえず、台所の皿をさっさと泡まみれにしないと落ち着けない。
「…うん!」

432:F
15/11/21 02:08:35.97 .net
F
パタパタとアスカがまた自分のルームに戻っていく。扉が閉まる。
僕は泡立つスポンジ片手に、冷たくなり始めた水に指先をさらしながら、
洗い物を進めていく。重ねられた皿から流れていく白い泡が、勢いをつけて排水溝へ流れ
ていく。白くなっていく食器とは裏腹に、僕の思考は千路に乱れていた。

何着てけばいいんだ。最近美容院に行ったのはいつだ。
いや、それより何て言い出せばいいんだ。隣人?クラスメイト?変なデジャヴ仲間?

第一印象は大事だよね。ああ、でも、何か色々ともう落ち着かない。
人生はシナリオ通りに行かず、時計の針はある日いきなり突然進められることもあるし。
あまりにも突然で、なんと言うか僕の予想より遥かに早い…。
一応これも…ご挨拶ってことになるのかなぁ。
僕は頭をよぎった馬鹿な単語を振り切って、皿を一つ一つ純白に磨いていった。
                           つづく

433:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/21 02:13:51.58 .net
次回予告
『ふってわいた突撃、となりのご実家連衡。大した備えも無い我らがシンジは
この事態にいかなる対応をするのか。そして初めて出会うアスカのママ上とは
頑張れ、僕らの碇シンジ君。突然呼び出されて全人類の運命背負うよりはマシだ!
次回、「お土産を君に」』
この次も、すわぁびぃす、すわぁびす
※年末は色々と忙しいので、続きの投稿には個人差がございます。
次回の投稿まで、しばしのお時間を。

434:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/21 09:58:42.42 .net
>>406
うわー乙!!
ポエム師匠相変わらずテンポいいなー、すごく読みやすいです



435:とうとう最大の試練「親御さんに挨拶」が…やったねシンジ君、あとは婚約、結納、ゴールまであと少しだ!! ところでアスカのご実家ってドイツ…?パスポートとかは大丈夫なのか?! でもまあ確かに人類の存亡背負わされるよりマシですねw あと、相変わらずご飯が美味しそうでうらやましいッス



436:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/21 10:15:07.30 .net
>>396
乙乙
試験も乙w

437:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/21 11:39:49.00 .net


438:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/21 14:57:42.75 .net
>>397
侵入社員さん、試験乙です!
勿論合格ですよね?
”期待してなさい!” が可愛らしくてええのう、ぢゅるw
袋が二つ、聞いても言葉を濁してる…アスカ何か企んでる?
何か凄い事が起こりそうな予感にwktk、相変わらずカワイイ二人でいいですね〜
続きはよはよ!
>>406
おおっ!ポエム師匠キター!
12月のイベントといえば、やっぱりアスカの誕生日かな
相変わらずシンジの部屋で寛いでゴロゴロしてるアスカ
こんなカワイイ猫ならずっと居ついて欲しいよねw
シンジ美味しそうなものを作ってるね〜
いつも料理を拵えてるシンジ、池波正太郎の作品に登場しそうだなぁ
アスカの携帯に着信、さすがにそのまま気にも留めずに話し出す様な古女房じゃないよねw
一応、自室に戻ってるけど、大きな叫びじゃあ意味ないね
母上からの呼び出し、って何か裏ありそうと思ったらシンジも連れて来いって…
それにしてもシンジの信条にはワロタw
夏休みの帰社日、じゃなくて帰郷日を合わせられるとは
アスカ、シンジのいない一人ぼっちは一日でも嫌だったのね
”地元に女つくってる疑惑” といい、もう卒業と同時に即結婚するしかないねw
アスカの母上の察しがぶっ飛んでる、やっぱ親子だねぇw
なんだか向こうのペースに飲まれてしまったシンジの運命や如何に?
次回が超待ち遠しいです〜

439:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/22 02:20:03.83 .net
>>397
>>406


440:1/9
15/11/23 00:34:33.94 .net
こんばんは、通りすがりです
ポエム氏乙です!相変わらず生き生きした雰囲気作るの巧いですね、羨ましいです
で、>>399の頭で何となくネタを振られたような気がしたので、少し書いてみました
自分には珍しく続き物になりそうです
今回はとりあえず導入部をどうぞ
---------
勢いよくチョークが鳴る音
黒板に気合たっぷりに文字を書いていくケンスケ
大きな動作で振り返る
その背後に『地球防衛カフェ(仮称)』なる文字列
ぽかんと見返すクラス一同
教卓に両手をついて教室を眺め渡すケンスケ
「…要するに、インパクト!
 文化祭はお祭り空間なんだよ。いいか、そもそもテンションが普段と違うだろ。ちょっとや
 そっとの趣向じゃたちまち周囲に埋没し、忘れられて終わる! 
 『そういえばあのクラス、何やってたっけ?』…それだけは断固として回避せねば
 ならないっ! とすると、熱狂の中で、客、いや浮かれてる他クラスの連中を呼ぶには、
 俺たち自身がいかにありきたりを脱し、積極的に非日常に離陸するかに尽きるっ!
 言い換えれば、いかに突き抜けられるか!だ!」
眼鏡がT光処理されそうな勢いで熱弁するケンスケ
「そしてかつ、周りの人間にもその非日常を共有してもらわねば意味がない! つまり、
 訳わからない自分設定ファンタジーとか、誰も知らないマイナーなホラーゲームではなく、
 見た人がすぐ呑み込めて、かつ説


441:セ力のある『設定』が必要となるわけだ! それが!」 ばんと黒板を叩くケンスケ



442:2/9
15/11/23 00:37:39.46 .net
何となく声をあげづらい空気になる教室
一同を代表して訊いてみるトウジ
「……
 それが、今どき戦隊モノをテーマに喫茶店やる、いう案なんか…?」
「そうだっ!!」
頷くケンスケ
「恥ずかしいとか目立ちたくないとかはこの際忘れろ! まだ受験の心配しなくていい
 高校二年の文化祭、このまま何となくやって終わりたいのかっ!!」
妙な説得力にけおされる一同
ざわめき出す教室をこっそり見回すシンジ
雰囲気から判断する限り、みんな理屈の上では面白がっているものの、やはり否定的
小さく息をつくシンジ
少し残念な気がしつつも安堵する
(せっかくケンスケが考えてくれたのには悪いけど…自分で関わるのは、ちょっとな)
ざわめくクラスメートたちや黒板の『文化祭出し物』の文字
それらをどこか冷静に突き放して眺めている自分を意識する
(…意味はわかるんだ。意義とか、熱意とか、やりがいとか、そういう言葉も。
 でも、自分のことって気がしない)
頬杖をついて窓から曇り空を見上げる
秋らしくなった銀灰色の空に時折舞う鮮やかな色の枯葉
話し合いだか突っ込みだかは続いているらしくケンスケが答える声がする

443:3/9
15/11/23 00:39:03.70 .net
(…学校か。
 結局、僕にとっては…何なんだろう。…慣例? 義務? 単なる通過期間?
 そう、大人になって、一人立ちするための。…だからおばさんたちの家を出てここにいる。
 でもまだ一人前じゃない。だから、ここでこうして、決まったことをこなして、決まった分の
 時間を過ごさなきゃならない。必要な知識やスキルを学びながら)
窓の外を風が音を立てて吹き過ぎる
目を細めるシンジ
(それで、大学に進んで、就職して…晴れて自分一人になって)
口元が少し引き締まる
ふっと苦笑いするシンジ
(…って、結局自分か。我ながら嫌な奴だな)
教室を振り返る
みんなの前で堂々と語っているケンスケの姿
遠く感じるシンジ
(もちろん、皆といるのは楽しいんだ。友達、クラスメート、それに…アスカがいる)
ここからは後ろ姿しか見えないアスカ
ちらっと目を向け、また逸らすシンジ
付き合い始めた頃のアスカの声が甦る
(…ねえ、私たちのことなんだけど、さ。
 皆の前でわざとらしくイチャイチャしてシアワセ演じたり、見世物になったり、…そういう
 言い訳して皆に受け入れてもらおうなんて、思わない。私、絶対我慢できないもの。
 だから、学校ではできるだけくっつかないようにしましょ。いい?)

444:4/9
15/11/23 00:41:36.32 .net
ふーっと溜息をつくシンジ
正直なところ、アスカに言い出してもらえて助かったと感じていた自分がいる
学業関連はともかく、皆の前で何かすることにまるで現実味がない
(…フリはできる)
軽く顔をしかめるシンジ
(でも、ずっとそれだけだった気がする。からかわれるフリ。楽しむフリ。
 溶け込むフリ。騒ぐとか、一緒に笑う、とか。
 そうじゃなかったのは…アスカだけだ)
もう一度アスカの背中を見つめるシンジ
閉じかけていた心が苦もなくほぐれていくのを感じる
その身勝手さを自分で笑いながら、救われている
(アスカだけなんだ。全然、フリしないでいられるのは。…違うか、アスカは僕なんかより
 全然うわてだから、フリなんてしてもすぐ見抜かれる。見抜いて、手加減せず怒ってくれる。
 だからかな…アスカといる時は、見抜かれるかもって疑ったり、上手くやり過ごせるかって
 ビク


445:ついたりせずに、僕は、ただの僕でいられる) 少し視線がためらう アスカも同じであることをほとんど疑わないながらも、まだどこかで不安に感じて、願っている 何度繰り返してもなくならない逡巡 それとは裏腹な温かな思慕 幸せ、としか呼びようのない気持ちが溢れてきて、迷いもとまどいも押し流そうとする 気持ちを落ち着かせようと外を見るシンジ (それと…アスカとは少し違うけど、やっぱり、渚と綾波…なのかな) 「えーとじゃあ…やっぱり惣流さんと渚君、だったらいいのね?」 どっと沸く教室



446:5/9
15/11/23 00:42:49.94 .net
我に返るシンジ
いつのまにかケンスケの横で委員長らしく仕切っているヒカリ
困ったような顔でアスカを見ている
訳がわからないまま目を凝らすシンジ
「アスカ…いい?」
「断固拒否!」
憤然としたアスカの声
そのまま立ち上がりそうになるのを、周囲の女子がなだめにかかる
「ねえ、お願い、惣流さんしかいないんだってば」
「絶対似合うって! ていうか、似合わなくてもアスカならカッコイイって!」
「…あのねえ!」
自席からぐるりと教室じゅうを振り返るアスカ
「私が嫌だって言ってるんだから、強制しないでよ! 何で私がコスプレして客寄せに
 なんなきゃいけないわけ?!」
ぼそりと呟くトウジ
「…そら、このクラスで一番目立つからやろな」
続々と賛同の声
別の意味で賛成を連呼する男子一同の声
「しかも、何で渚のヤツとなのよ?!」
渾身の力を込めてこちらを指さすアスカ

447:6/9
15/11/23 00:45:01.24 .net
自分が指名されたようにびくりとするシンジ
変な方向に流れ始めた空気を気にしつつ、そっと振り向いてカヲルに訊ねる
「…何となくわかるような気もするけど、一体どうなってるかな、これって」
「あー、やっぱり話聞いてなかったね」
やる気なさそうに答えるカヲル
「君の察してる通りだと思うよ。僕とアスカさんが代表でコスプレする役を引き受けるなら、
 面白そうだし、思いきって戦隊モノ喫茶やってもいいかな、っていう感じの流れ。
 で、アスカさんは見ての通り、孤軍奮闘中」
「やっぱり…って、孤軍って、まさか渚はやる気なの」
「そうなるんじゃないの」
思わずカヲルの顔を覗き込むシンジ
他人事のような表情のカヲル
自分が憤るシンジ
「何だよそれ。泥をかぶりそうな役を引き受けろって言われてるんだろ?! 嫌なら、
 アスカみたいにちゃんと意見言えばいいじゃないか」
「何、心配してくれるの」
目元だけで笑うカヲル
たじろぐシンジをよそに窓の外を見やる
「僕は別にどうでもいいよ。ていうか、君が気にかけるべきはアスカさんだろ。
 大体、僕にも少しは腹立てていいんじゃないの」
素直にとまどうシンジ
「…なんで」

448:7/9
15/11/23 00:47:09.09 .net
視線を戻し、小さく噴き出すカヲル
「わかってないの? あのさ、アスカさんと並ぶ役を僕にやらせようって言うんだよ、要するに。
 文化祭の二日間、ずっと僕が彼女と組んでてもいいわけ?」
「え」
瞬きするシンジ
考えながら口を開く
「それは…まあ、…うん、少しは思うところがあるけど、でも別に、単に学校の行事なんだし。
 それにだからって渚のことどうこうなんて、思う気にはならないよ」
一瞬真顔で見つめるカヲル
すぐからかうような表情に戻す
「じゃあさ、ほら、少しはアスカさんを援護しなよ。困ってるよ」
アスカの方を見るシンジ
すぐ笑ってしまう
援護どころか、周囲の説得を次々撃破し、ケンスケにも堂々とくってかかっている
「…いいよ。手を貸そうなんて逆に失礼だよ、アスカにさ」
シンジの横顔を眺めるカヲル
ごく自然に浮かんでいる穏やかな表情と深い信頼
たぶんアスカもシンジの見守る目を意識しているからこそ、あんなに自由に振舞っている
それを素直に見て取るカヲル
呟く
「…いいなぁ、君たちって」
「え? 何が?」
振り返るシンジ
と、議論の合間に誰かが言う
「じゃあ、碇君も一緒にやればいいんじゃない? 戦隊役」

449:8/9
15/11/23 00:49:09.87 .net
全身で動揺するシンジ
虚をつかれて一瞬ぽかんとなる恰好のアスカ
皆の声がかぶさる
「そっか、いいじゃん一緒にやっても」
「渚君は女性客担当だから外せないしね。あ、もっと増やせば?」
「よし、鈴原、お前行け! お前なら出来る!」
「なっ?! ちょっ、なんでワシやねん!」
「お前も結構目立ってるからだよ。有名税有名税」
「おー、行け行け」
「戦隊らしくなってきたじゃねーか!」
「…ウソだろ?」
やや血の気の引いた顔で教室を見渡すシンジ
ここぞと声を張るケンスケ
「よし! じゃあシンジも入れる! それならどうだ、惣流?!」
とまどった顔のままのアスカ
こちらを振り返る
目が合ってさらに慌てるシンジ
その顔をしばらく眺めるアスカ
必死に首を振るシンジ
本気で焦っているシンジを見つめ、いきなりぽんと返事するアスカ
「いいわ」
盛り上がる教室
当事者そっちのけで役者以外の役割分担が決まっていく
無言で引きつっているシンジ

450:9/9
15/11/23 00:52:50.34 .net
「…まあ、こうなる気はしてたけどね」
相変わらずどうでもよさそうに言うカヲル
思わず振り返るシンジ
「…冗談、だよね? 皆ノリで言ってるだけだよね? これ」
「そう見える?」
淡々と答えるカヲル
やや不本意そうながらも、腹をくくった顔で皆に答えているアスカの姿
ときどきシンジを射る悪戯っぽい一瞥
どうやら反対勢力には加わってくれそうもない
「諦めて現実と向き合った方がいいと思うな、僕は」
「……ウソだろ」
もはや言葉もないシンジ
頭を抱えて机に突っ伏す
それを後目に、教室では改めて『地球防衛カフェ』が賛成多数で可決される

----------
というわけで、少々時期遅れですが文化祭編です
作中時間は10月末くらいだと思ってくださると有難いです
まとまってませんが、なるべく早く、続きます

451:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/23 01:41:30.36 .net
>>420
おおっ通りすがりさんキター!
乙です!

文化祭か、楽しそうでいいですね〜
地球防衛… って ”アレ” ですよね?
でも ”カフェ” なのね、どうなるか楽しみ
シンジがちょっと深いトコロに片足を突っ込んでるのも気になる〜

続きはよはよ!

452:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/23 21:44:06.14 .net
>>420


453:1/7
15/11/24 21:06:02.47 .net
こんばんは、通りすがりです
文化祭準備編というかガールズトーク的なもの行きます
まとまらなくてすみませんが、よろしければご覧ください
--------

「痛っ」
アスカの手がはね上がる
隣で目を見開くレイ
「いったー…また指刺した」
「大丈夫?」
放課後の教室に居残っている二人
渋い顔で頷くアスカ
「平気だけど…もう、何回目よ。自分で嫌になるわ」
ちらりとレイの手元を見る
着々と仕上がっていく文化祭コスプレ用衣装
対して、同じようなところでつまづいて停滞中の自身の担当分
溜息ついて裁縫用具を放り出すアスカ
机に倒れ伏す
明るい色の髪が一瞬ふわっと広がって両肩に舞い落ちる
「ごめん、ちょっと休憩。…あーあ」
留めた糸を手際よく切り、自分も手を休めるレイ
ちょっと気がとがめるアスカ
倒した頭を傾けてレイを見上げる
「あ、いいの、別に。私が勝手に息抜きするだけだもの、レイは、続けてて」
少し微笑んで首を振るレイ

454:2/7
15/11/24 21:07:22.43 .net
「いいの


455:。隣で手を動かしてたら、気になると思うから。…はい」 用意の消毒液と絆創膏を手に取るレイ 「指。出して」 「…ありがと」 傷を消毒し、丁寧に絆創膏を巻くレイ 白い手にはアスカと同じく、ところどころに絆創膏 ますます溜息をつくアスカ 最初は二人とも同じ程度に不器用だったのが、いつのまにか裁縫を身につけてしまったレイ それに比べて進歩のない自分に嫌気が差す 「…何なのよ、もう。…こんな単純なこともできないなんて、どうかしてるわ。  レイが羨ましいな。ちゃんと女子やれてるって感じ、するもの」 見つめるレイ アスカが頭を動かすたび、華やかな金髪の流れに沿って光の輪が移ろう 今日もツインテールを留めているシンジのプレゼントの髪飾り にこっとするレイ 座ったまま自分もちょっと伸びをする 「私は、繰り返しの作業が苦手じゃないだけ。苦にならないけど、得意でもない」 生地を持ち上げて縫い目を指してみせる よく見るとけっこう曲がっている 「ね」 横目で見るアスカ 「…でも、全然許容範囲じゃない。そんなに目立たないし」 「うん…でも、私は、まだ悔しい」



456:3/7
15/11/24 21:09:09.55 .net
微笑んだまま視線を落とすレイ
生地をそっと撫でる指先
頭を起こすアスカ
「…いつも落ち着いてるレイでも、悔しいなんてことあるんだ。…ちょっと、意外」
頷くレイ
しばらくその横顔を見つめ、急にふふっと笑うアスカ
「そっか。それ、渚のヤツのだから、でしょ?」
「…うん」
ますますうつむくレイ
仕上がりかけの衣装をそっと掴んでいるレイの手
微笑んでしまうアスカ
「だから、自分にできるだけことは、全部したいの。もっと、できるようになりたい」
「…ま、そうよね」
起き直って自分の生地を取り上げるアスカ
針山からさっきの針を抜く
ちょっと目をみはるレイ
手を動かしながら、やや照れた笑顔を向けるアスカ
「わかるけど、それ、キリないわよ。だって、幾らやったって足りないじゃん?
 好きな人のためだもの。ひょっとしたら、完璧でもまだ足りないかもよ」
「…うん」
頷いて、自分も作業に戻るレイ
手元に目を凝らしながら呟くアスカ
「うん、絶対足りないわ。幾ら努力しても、自分の気持ちに追いつける訳ないもの。
 たとえ自分の力を全部出し切れても、きっと、いざあいつの前に出たら、悔しいし、
 満足できないし、許せないんだろうな、私。…矛盾してるみたいだけど」

457:4/9
15/11/24 21:10:46.23 .net
優しい目をするレイ
「…碇君なら、平気。どんな結果でも受け入れてくれるわ。
 出来よりも、アスカがしてくれたってことを、一番喜んでくれる人だと思う」
「…わかってる」
手は止めずに微笑むアスカ
「だから、余計悔しいんじゃない。
 嬉しくなっちゃうから。そんなの駄目、私はまだまだこんなもんじゃないって見せてやりたい、
 あいつが一瞬も目を逸らせないような、そんな私になってやりたいって思うもの。
 …なんちゃって、なんか勢いだけでヘンなこと喋っちゃった。バカみたい」
上気した頬をかばうようにしてレイを窺うアスカ
小さく首を振るレイ
「ううん。アスカには、それが似合うと思うもの」
「…そう?」
照れくささと恥ずかしさが混じり、上目遣いに軽く睨むアスカ
素直に頷くレイ
「うん」
「…そ」
笑顔になるアスカ
改めて布地を睨む
「さてと、じゃ、さっさと鈴原のバカの分で練習して、シンジのに取りかからないと。
 …あ、レイ、先に終わっても、シンジのには手ぇ出さないでよね」
「ん。出さない。…でも、鈴原君のは、練習?」
「当ったり前じゃない。こんなの単なる腕試しっていうか、実験台よ。それと…」
少しとまどった目でアスカの後ろを見るレイ
振り向くアスカ

458:5/9
15/11/24 21:11:41.98 .net
ちょうど教室に入ってくるヒカリ
「ごめんね、時間のかかる仕事押し付けちゃって。実行委員会の方が終わらなくて」
笑って手を振るアスカ
「いいのいいの、ヒカリはいろいろ掛け持ちしてるんだから、気ぃ遣わないで。
 それにこれ、どうせ鈴原のだもの」
「えっ」
書類の束を抱えたまま歩み寄るヒカリ
「それ、す、鈴原…の?」
「そ。ヒカリが言ったんじゃない、鈴原は背が高いし、黒が似合うんじゃない?って。
 ゴメンねー、ほんとはヒカリがやりたかったのよね、こっち」
「え、わ、私は別に」
慌て出すヒカリをじっくり眺めるアスカ
ぱっと生地を広げ直す
「…ま、ご覧の通りにちーょっとテキトーにやってるから。
 後で、ヒカリがちゃんと直してよね。サイズ合わせとか、鈴原と一緒に」
「ちょ、ちょっと」
真っ赤になるヒカリ
顔を見合わせてくすくす笑うアスカとレイ
軽くぶつ真似をしてぱたぱたと教室を出ていくヒカリ
もうすっかり暗くなった窓の外
廊下の蛍光灯が明るい
と、アスカの携帯にメールが入る

459:6/7
15/11/24 21:12:16.50 .net
取り上げて画面に見入るアスカ
にこっと笑う
首をかしげるレイ
「何?」
「買出しの二人が戻ってくるって。あとちょっとで学校に着くけど、ついでに何か飲み物でも
 要る?って、馬鹿シンジから。そっかー、ならなんかおごらせよっかな。レイは?
 こんなに遅くまで残ってるんだもの、渚に何か頼んじゃいなさいよ」
かぶりを振るレイ
「いい、悪いもの。…それに」
「ん?」
画面操作の手を止めて覗き込むアスカ
はにかんで目を逸らすレイ
「何よ? ほらー、白状するぅ」
「無理、言えない」
「駄ー目、教えてってば」
「…笑わない?」
「絶対! ほら、勿体つけないの!」
大きく身を乗り出すアスカ
ますます小さくなって、消えそうな声でそっと言うレイ
「だって、…、…待ってるだけで、嬉しいから」
「…ば」

460:7/7(おしまい)
15/11/24 21:16:01.98 .net
みるみる自分も真っ赤になるアスカ
すとんと自分の椅子に腰を落とす
目を上げるレイ
携帯を放り出し、口元を覆って天井を仰いでいるアスカ
ひと呼吸置いて向き直った顔は少女そのものの可憐さで輝いている
見入ってしまうレイ
自分も紅潮した顔で微笑む
睨んでみせるアスカ
「…もう、何よ。こっちまで恥ずかしくなるっつーの…
 でも、そう。…そうね。待ってるってだけで、なんか、嬉しい。悔しいけど!」
「…うん」
両手で頬を包んで一瞬目をつむるアスカ
レイと視線を交わしてただ微笑み合う
やがて、足音が廊下を近づいてくる
振り返る二人
大荷物を抱えたシンジとカヲルに、思いっきり上から目線で遅い!と声をかけるアスカ
むっとしたシンジの表情が、アスカを見るなり溶けてしまう
一目で心を全部奪ってしまうアスカの初々しい笑顔
勝ち誇ったような眼差も眩しい
シンジの苦笑がそのまま笑顔に変わり、謝りながら、二人が二人に近づいていく
夜の闇の降りた中に浮かんでいる教室の明かり
---------
途中でレス番間違えましたすいません orz
以上です、また次回に続きます…ということで…

461:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/24 23:09:23.40 .net
>>429
乙乙乙ー!
視点の違うLASも新鮮でいいねー







次作はよ

462:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/25 01:06:23.72
>>429
通りすがりさん乙です、待ってました!

”幾らやっても足りない、完璧でもまだ足りない、自分の気持ちに追いつける訳ない”
アスカやレイの感じているそのもどかしさに、崇高さを感じてハッとしましたね〜

”待ってるだけで、嬉しいから”
女子に生


463:まれてこんなガールズトークにまざりたかったwもう、真っ赤になって悶えている二人の様子が堪らなくて悶えるオイラ、はぁ〜買出し班の男子が帰ってきて、4人のココロがますますバウンスしていくはぁ〜素晴らしいです、次回も悶えさせてください!



464:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/25 01:08:50.74 .net
※しくじって SC の方に書き込んじまいました…

>>429
通りすがりさん乙です、待ってました!

”幾らやっても足りない、完璧でもまだ足りない、自分の気持ちに追いつける訳ない”
アスカやレイの感じているそのもどかしさに、崇高さを感じてハッとしましたね〜

”待ってるだけで、嬉しいから”
女子に生まれてこんなガールズトークにまざりたかったw
もう、真っ赤になって悶えている二人の様子が堪らなくて悶えるオイラ、はぁ〜
買出し班の男子が帰ってきて、4人のココロがますますバウンスしていく

はぁ〜素晴らしいです、次回も悶えさせてください!

465:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/25 23:47:01.11 .net
>>429


466:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/27 00:10:11.59 .net
カモンネクスト!

467:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/27 00:26:43.69 .net
はよ

468:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/27 02:01:07.27 .net
ヒカリ「(学校にも行かず、家にも帰らず、ずっとゲームばっかり…)」
アスカ「ヒカリ…」
ヒカリ「ん、何?」
アスカ「寝よっか?」

アスカ「…ごめんね、私、邪魔かな?」
ヒカリ「そんな事ないわよ。」
アスカ「私、勝てなかったんだ、エヴァで。もう私の価値なんてなくなったの。どこにも。」
アスカ「嫌い…大っ嫌い…みんな嫌いなの。でも一番嫌いなのは私。何かもう、どうでも良くなっちゃったわ。」
ヒカリ「…私は、アスカがどうしたっていいと思うし、何も言わないわ。アスカはよくやったと思うもの…」

469:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/27 02:03:27.81 .net
アスカ「ほんとに?」
ヒカリ「うん」
アスカ「良かったー」
ヒカリ「…」

アスカ「ヒカリ、起きて」
ヒカリ「どうしたの?」
アスカ「ここクリア出来ないの。ちょっと手伝って」
ヒカリ「私明日学校なんだけど」

470:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/27 02:06:16.35 .net
アスカ「さっき何も言わないって言ったじゃない。」
ヒカリ「時間考えてよ。アスカは学校休むからいいかも知れないけど私は明日早いんだよ。
アスカ「もういいわよ!偽善者!」
ヒカリ「…」

471:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/27 23:12:30.29 .net
>>438
お、乙・・・・・・って何ですかこれは?w

472:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/27 23:44:54.43 .net
>>438
おっ、これはエヴァTVシリーズ第弐拾参話ですね
でも、アスカの態度が違う…
”分岐モノ”ストーリーですかね?
TV版とは違った展開になるのでしょうか

続きはよはよ!

473:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/27 23:51:16.77 .net
シンジ「あれ?アスカは?」
ミサト「引っ越したわ。」
シンジ「そうですか。」
ミサト「あれ?シンちゃん、どうしたの?浮かない顔して」
シンジ「別れの挨拶も出来なかったなって。」

474:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/27 23:56:04.51 .net
〜あれから一年、卒業式〜

ケンスケ「とうとうこの学校ともお別れかあ。」
トウジ「あれから使徒も来んしえらい拍子抜けやなー」
ヒカリ「鈴原!足の具合良くないんだから走っちゃ駄目だってば」
トウジ「へえへえ。」
ケンスケ「まーた痴話喧嘩か。焼けるねえ。な、シンジ」
シンジ「…うん」

475:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/28 00:00:40.41 .net
ケンスケ「じゃあ後でな」
トウジ「今日はパーっと卒業パーテーやな!ほいじゃ」
シンジ「またね!」

アスカ「シンジ!」
シンジ「…!アスカ!?」
アスカ「何よ。」
シンジ「え!だって、引っ越したんじゃないの?一年前。
ミサトさんにも委員長にもそう聞いたけど」
アスカ「私がここにいちゃ悪い?」
シンジ「そうじゃないけど」
アスカ「立ち寄ったの」
シンジ「え?」
アスカ「ちょっと顔見に来ただけよ!もう!説明させないでよね!」
シンジ「ご、ごめん」
アスカ「すぐ謝らないの!」
シンジ「ご、ごめ…わ、分かった」
アスカ「ちょっとは成長したようね」

476:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/28 00:08:31.09 .net
アスカ「あーあ、卒業式出たかったなー」
シンジ「今どうしてるの?」
アスカ「ドイツに帰って、パパと、それから新しいママと一緒に暮らしてるの。」
シンジ「上手くいってるんだ。良かったね。」
アスカ「まあね。私も拒絶しないで新しくやっていこうって決めたのよ」
シンジ「そっかあ」
アスカ「だから、元気でね」
シンジ「え?」
アスカ「何回も言わせないでよね!元気でねって言ったの!」
シンジ「う、うん。ありがとう。アスカもね」
アスカ「シンジはどうするのよ」
シンジ「僕は…僕は…」

477:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/28 00:19:11.04 .net
トウジ・ケンスケ・ヒカリ「えー!ネル


478:tで働くー!?」 ミサト「そう。ね、シンジ君」 シンジ「はい」 ミサト「エヴァは14歳しか乗れないの。だからシンジ君はエヴァから降りてもらってネルフで働いてもらうことになったの」 ケンスケ「シンジって高校と大学に行って一番普通の人生送りそうだったのにな」 ヒカリ「まさかネルフで働くなんて」 トウジ「でも何して働くんや?」 ミサト「フォークリフトよ」 ケンスケ「フォークリフト?なんでまた」 シンジ「エヴァで操縦を覚えたから構内作業オペレーターをすることにしたんだ」 ケンスケ「なるほどね。じゃあ俺とトウジが高校に行くからバラバラになっちゃうな」 シンジ「そうだね。でもまたこうやって集まって遊ぼうよ。僕はここに住んでるんだし」 ヒカリ「エヴァ初号機はどうするんですか?」 ミサト「レイが乗るわ。」 ケンスケ「でもエヴァって14歳しか乗れないんじゃ」 リツコ「あの子は特別なの」 トウジ「い、いつの間に!」 リツコ「レイには魂が宿ってあるの。ガフの部屋は空っぽだった。あの子だけ…」 ミサト「まあまあ!いいからいいから!みんなじゃーんと食べてね。今日は私の奢りよん」 一同「やったー!」



479:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/28 01:44:54.50 .net
>>445
乙です〜!
こんなに早く続きが来るとは、
このリ○クの目をもってしても見(ry

家出してヒカリの家に居候していたアスカ、ヒカリの言葉を受け生じた心理と行動が、
TV第弐拾参話と正反対であったために起こった分岐ですね (ANIMAは第弐拾四話分岐でしたね)

アスカが心身ボロボロにならない事でエヴァパイロット補充の名目で送り込まれる筈だったフィフスのカヲルが来ない、
つまり最後のシ者が来ないので人類補完ルートから逸れてしまったという事ですかね

卒業式の日にわざわざシンジに逢いに来るアスカ、まるで憑き物が落ちたように変化してますね
それとも、本来の彼女に戻ったのかな〜苦しみから解放されて(自分を解放して?)救われてるのが嬉しい!

”シンジはどうするのよ” この問い掛けでシンジも大きく変化したのですね
自分の意思でネルフで働く事を選択するとは…今後ゲンドウとの関係も改善していきそうな予感がしますね〜
(ゲンドウも心を開けばだけど…難しいかなw)

ゼーレもゲンドウも諦めてはいないでしょうから、これからも対処しなくてはならない事は一杯ありそう
シンジやミサトさん達も本当に安らげるようになるまでまだ戦い続けるのだろうなぁ
#リツコさんだけ弐拾参話をリピートしてるみたいw

シンジとアスカ、遠距離恋愛になりそう、と勝手に妄想
年に何回会えるか、その時を待ち焦がれて毎日を過ごすのかな
夜は電話やメール(スカイプやLINEの様なものかな?)でお互いの一日の話に夢中、睡眠時間を削っても!

とっても面白かったです!
年をとってエヴァに乗れなくなりパイロットが世代交代する事になるのも面白いですね
もしかして ”もしもシリーズ” の職人さんですか?
(SS速報VIPの「もしもあの時貞本エヴァでシンジのサルベージがうまく行かなかったら」を思い出しました)

次回作も期待してます〜!

480:侵入社員
15/11/28 15:15:45.39 .net
アスカ「シンジ〜、チケットまだぁ〜?」
シンジ「まってよ〜、今日人多いんだから」
できたばかりのプールだし混んでるのは覚悟してたそれにしても多いな・・・
シンジ「おまたせ。行こうか。」
アスカ「ありがと。じゃあ更衣室出たとこで待ち合せましょ。」
そういってアスカは更衣室に入っていった。男の着替えはすぐ済むが女子はそれなりに時間がかかるだろう。今のうちに館内図をみてどんなプールや施設があるか見ておく。
そろそろかなとプールに出てみるとちょーどアスカもでてきた。
シンジ「アスカ・・・すごく似合ってるよ。かわいい。さすがだね。」
アスカ「シンジも乙女の扱い方がわかってきたようね。ありがとう。///」
スライダー、ジャグジー、流れるプール、ちびっこ向け、25m、サウナなどいろいろあるがとりあえず流れるプールに入ってなにから行くか話し合うことにした。
アスカ「流れるプールじゃなくてただのあるくプールになってるんだけど・・・」
シンジ「ま、まぁしかたないよ。今日はほんとに人が多いから。」
アスカ「あるくにしてもせまいわね・・・よいしょっと」
シンジ「わわわ、アスカなにすんのさ///」
アスカが向かい合って抱き着いてくる。水の中だし重くはないのだが足まで絡めてきてるのだ。そのおかげでアスカの体が少し浮き僕のものとアスカのが完全に密着。公共の場だぞ!鎮まれ・・・
アスカ(ちょ、ちょっとシンジ///当たってるんだけど///)
シンジ(ご、ごめん///)

そのとき、人とぶつかってしまった。濡れている体のせいで抱き着いてたアスカの体が少しずり落ちる。
アスカ「あっ///」
シンジ「!」
こ・・・これは水着越しに少し入っちゃってるんじゃ・・・いや見えないからわかんないけど明らかになんか入った気がする。しかもずれたことによって水着のブラがめくれてる。
抱き着いてるからほかの人にはみえないがなんか小さい固いものが二つ僕の胸に当たっているのだ。まずいまずい。これはほんとにやばいかもしれない・・・

いったん切ります

481:名無しが氏んでも代わりはいるもの
15/11/29 01:02:53.93 .net
>>447
おおっ、侵入社員さん乙です!

アスカが着替え中にプール施設の把握をしておくのはシンジらしくてイイですね〜
アスカの水着はどんなのだろう…?是非見たいなぁw
シンジの賞賛に照れながらも素直に ”ありがとう” と言えるアスカでいてくれて凄く嬉しい!

流れるプールでアスカがシンジに縦四方固め極めてる…あ、当たってるだって!?
更に水着越しに少し…硬いドットも二つ…だとう!?
ぐはぁ!! orz

続きはよはよ!

482:1/9
15/11/29 13:11:24.31 .net
こんにちは、通りすがりです
新しい職人さんが来たんですね、そして侵入社員さん、かわいいですっ!

>>432 1さん、自分もscから見てるので全然問題ないですよ
(というより以前他スレに連投誤爆した自分に比べればもう全然大丈夫ですよ OTZ)

では、日曜の昼間っからまとまり皆無の長文いきます、ご笑覧くださいませ
---------

暮れ方の帰り道
連れ立って歩く四人
人目のないのをいいことに、校門を出る前からシンジにくっついていくアスカ
「うわ、もう真っ暗ね。こわーい」
「え、ちょっと」
焦るシンジ
逃がすまいとするアスカ
コートのポケットから手を出す暇も与えず、脇から滑り込んで絡みつくアスカの腕
細い肘がやや強く脇腹にぶつかる
あ、と気遣うアスカ
当たった肘先が素早く離れ、柔らかい二の腕の感触に変わる
理解して、とっさの構えが全部溶けてしまうシンジ
「…アスカ」
間近にあるアスカの顔をそっと覗き込む
そしらぬ表情でそっぽを向くアスカ
腕全体をぎゅっと抱きしめてくる
温かく微笑むシンジ
「アスカ」
もう一度呼んで、今度こそポケットから抜いた手で、すがりつくアスカの手を握りしめる
アスカが小さく息を呑む気配

483:2/9
15/11/29 13:13:27.31 .net
ほんのひととき一緒に目をつむる二人
が、すぐにアスカは目を開いていつもの気強さに戻ってしまう
「…なんちゃってー。
 はー、怖いとかより寒いわね。もう、なんでこう一日ふつかで急に冬になるのよ


484:!  日本は四季の美しい国じゃなかったの?」 「僕に文句言わないでよ」 ぽんぽん勢いよく言いつのるアスカに、苦笑するしかないシンジ 目はまだアスカから離れられない たった今の短い一体感が鼓動を少し早くしている 「うっさいわね。地味で遠慮深い日本人代表みたいな顔してるくせに」 まだしっかり絡んでいるアスカの腕 そこだけ熱いほどの温かい 「あーあ、ちょっと前まであんなにあったかかったのになー。レイ、だいじょぶ?」 「平気。ありがとう」 目を上げるシンジ アスカの向こう側、同じように隣り合って歩くレイとカヲル 今になって彼らの視線を意識してひそかに赤面するシンジ 宵闇に感謝しつつ向こうの様子を窺う 白い息を吐きながらいつものそっけないような表情で歩くカヲル 腕は組まないまでもぴったり寄り添っているレイ 何となくいつもより頬が上気しているようにも見える 何かいいことでもあったんだろうかと勘ぐってみるシンジ アスカの声もいつもより少しはしゃいでいる 「ま、お互い専用湯たんぽがいるから別にいいんだけど。ねー、レイ」



485:3/9
15/11/29 13:16:43.42 .net
共犯者の微笑を交わす女子二人
またも苦笑いするほかないシンジ
「…僕らは湯たんぽなわけ?」
カヲルが正直なところを代弁してくれる
「いいじゃん、他ならぬ私たちの御用を務めるんだから。むしろ光栄に思いなさいよ」
「あー、はいはい」
歯切れのいいアスカの笑い声
悪態でも憎めないのは、ちゃんと心を許しているのが一緒に伝わるから
カヲルもレイも笑っている
それを見て心の底から寛ぐシンジ
ふと、そうやって確かめてから安堵する自分に違和感を覚える
(…いつもは少しは疑ってるってことなのか、この二人でも)
(…アスカが傍にいても)
外界のあらゆることをしょせん無関係だと突き放している冷徹な自分の目
ずっと身に沿ってきた、冷めて皮肉屋のもう一人の自分
(結局、僕は僕にしか興味ない奴なのかもしれない)
恐れと気重さ
気づいてしまうともう自分自身を憎むしかない
表には出さないよう、街灯の光の輪から外れたところで抑えた息をつくシンジ
「…ちょっと、馬鹿シンジ」
低くとがめるアスカの声
慌てるふうを装うシンジ
「え? ごめん、何」
一瞬強く見つめるアスカ
敢えて強気に笑ってみせる
「よそ見禁止。…あと、今は『皆』なんかいないんだから、楽にしていいの」

486:4/9
15/11/29 13:20:22.17 .net
「…ごめん。わかっちゃうよね」
「当然。この私に隠せると思うのが浅はかなのよ」
「うん。ごめん」
「謝んないで。余計腹立つから」
「…うん」
役立たずの言葉を重ねる代わりにぎゅっとアスカの手を握りしめる
同じ力で握り返し、組んだ腕をきつく絡めてくるアスカ
ちっぽけな疑いと自己嫌悪がゆっくり解けるのを感じるシンジ
こわばったシンジの身体がほぐれるまでじっと確かめているアスカ
「…ほんと、バカね」
「…うん。わかってるつもり、なんだけど」
「いいわよ、別に。あんたが頼りなくても、私がその分、わかってやるから」
「…うん。…ありがとう」
「ばか」
低い声のやりとりを聞かないふりしてくれているカヲルとレイ
四つの足音から薄い緊張が消えていく
「あ…そういえばさ、アスカ、コート替えたんだ」
「何よ、今頃気づいたの?」
間髪入れず切り返してくるアスカ
わざとでなく明るく話しかけられることに感謝するシンジ
「そうじゃなくて。急に寒くなったのにまだ薄いの着てたから、大丈夫かなって。
 綾波はすぐ冬用のに切り替えてたのに」
「しょうがないでしょ、日本の天気がおかしいんだもの。これでも急いだんだから」
もこもこしたコートのフードに顎を埋めてみせるアスカ
「どう、これでシベリア寒気団が襲来しても大丈夫よ。安心した?」

487:5/9
15/11/29 13:24:15.51 .net
ごく自然に微笑むシンジ
ちょっと声を落とす
「うん。…それと、見違えた。すごく、…かわいい」
「…、馬っ鹿」
鼻先までフードに引っ込めるアスカ
見るともなく見ていたカヲルが横でこらえきれないように噴き出す
きっと振り向くアスカ
「何よ、外野は引っ込んでて!」
まだ笑いにむせんでいるカヲル
「いや、良かったな、ってさ。
 だって君、今のを待ってたんだろ。シンジ君に心配してほしいから、やせ我慢して
 薄いコートで頑張ってた甲斐があったね。まあ、思った以上の冷え込みで、
 たった二日で挑戦終わっちゃったけどね」
「…なっ」
絶句するアスカ
ぽかんと訊き返すシンジ
「…そうなの?」
「うん。がんばってたの」
頷くレイ
裏切り者!の泣き目で睨むアスカ
二人と無言のアスカを見比べ、慌てるシンジ
「え?! わ、ごめん、じゃあ、僕がもっと早く気づけば良かったのか、
 …じゃなくて、駄目だよ! 無理して身体壊したら大変だろ!」
ついうろたえてしまうアスカ
「う…っさいわね、平気だってば」

488:6/9
15/11/29 13:26:26.37 .net
「ほんとに? 大丈夫?」
その場で立ち止まってアスカの顔を覗き込むシンジ
本気で心配してくるその真剣な目にまたも言葉を失うアスカ
やっと言う
「…バカ、私を誰だと思ってんのよ」
憎まれ口にむしろ安心するシンジ
ふーっと肩の力を抜く
「ならいいけど…もう、そんなことでも、僕がきっかけでアスカが風邪でも引いたなんて
 ことになったら、どうすればいいんだってなっちゃうだろ…」
真顔でしおれているシンジにちょっと溜飲を下げるアスカ
「どうすればって、責任取るしかないんじゃないの。君が」
あっさり言うカヲル
身体全部で動揺するシンジ
「…責任って」
焦りつつも、アスカのことである以上それなりの覚悟の表情になる
と、困ったようにレイが小さく笑う
隣でまた噴き出すカヲル
「ほんと、君は素直っていうか、単純だねぇ。アスカさんのことだと特にさ」
愕然となるシンジ
くっくっと肩を震わせているカヲル
急に優しい目で二人を見る
「そういうのを幸せって言うんだろ。…君たちにはさ、ずっとそうやってて欲しいよ」


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