金ローだしジブリを解説したい。千と千尋、ポニョ、ラピュタ at COMICNEWS
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1123:ピリア
20/09/19 23:42:57.97 6fuNc/Jc.net
ジョルジュ・ド・ラトゥールの絵なんか見ると、
ロウソクの火があることで、かえって闇の深さがひきたつ、みたいな絵だもんなあ。
辺りを照らすには足りなくて、
手元や顔を浮かびあがらせるだけの小さな火。
いっそ灯りがなければ、闇に眼が慣れることもあるだろうに、
そこに灯りがあるせいで、瞳孔が絞れない。
目くらましの火、
闇をより深くする火。

1124:ピリア
20/09/21 00:05:42.21 K65v+FMr.net
丁火、マッチ、ロウソク、灯りの話、特にオチがないな・・・、と思いつつ書いてたところで、
テレビをつけたら、世にも奇妙な物語をやっていた。
最近つくった話のようで、
中年男性がソロキャンプをしている、という実に今時な設定だったので、つい見た。
焚火の話だなんてタイムリーだったなあ。
男性は、俗世の騒がしさを忘れ、一人になるためにこそソロキャンするタイプとのことで、
キャンプ場でもなく、連れもなく、真っ暗な山中にたった一人だ。
携帯をオフにして、ツマミつくってビール飲んで、焚火に薪を足して、一人を満喫していると、
真っ暗な山中で、何かが、動いたような気がする。
マグライトを取り出して、辺りを照らしてみる。
山中に一人ということは、
何をするのも自分の都合だけでいい自由ということでもあるが、
もし、何かあった時は、誰の助けもないってことでもある。
狸か、猪か、まさか熊?
それともヤマノケ?しっぽを返しておくれ?
一気にオカ板の山怖エピソードを思い出し、不安な妄想が掻き立てられる。
気のせいか・・・、と思ったところで、
現れるのは、スーツ姿のサラリーマン風の男。
いや、人間かよ!驚かすなよ!
じゃねえ。
電灯もない山中に、革靴でスーツっておかしいだろ!
やっぱり怖いwww絶対普通の人間じゃないwwww
・・・・、っていう序盤が一番面白いところだった。
後はまあ、割とどこかで見たような筋書きだ。

1125:ピリア
20/09/21 00:25:50.79 K65v+FMr.net
「わたしのしっぽをかえしておくれ」「ヤマノケ、テン・ソウ・メツ」あと「シシノケ・イトッシャノウ」
ここら辺は山怖全盛期の名作


1126:B強烈過ぎて脳裏に焼き付いとるwww 有名なので今更だが、初見の人は注意してね。 これらに共通するのは、正体不明であることの恐ろしさなんだよな。 山中にスーツ姿のおじさんは、ミスマッチで異様であって、怖いっちゃ怖いけど、 見たまんま明らかなものなので、向き合ってしまえば怖くない。 ソロキャンおじさんもビビりつつ、「誰?なんでこんなとこに?」と問うと、 普通にスーツおじさんも受け答えしてくれる・・・、かと思いきや、なんかおかしい。 「焚火に当たっていいですか」で勝手に座り、 「娘がいまして」みたいな唐突な身の上話を始める。 ソロキャンおじさんの質問はスルー。会話が成立しない人怖い。 スーツおじさんは会話が成立しないのに、 ごく普通の態度のまま、調理器具のナイフを手にする。 あれ?これ刺されちゃう? と思ったら、スーツおじさんはナイフ持ったまま逃走。 ソロキャンおじさんが、今のなんなの?ってなってるところで、 今度は背後に唐突に女子高生登場。 これもこんなとこにいるわきゃねー人物。幽霊か幻覚か。 JKも焚火の前に勝手に座って勝手に身の上話を始める。 吹奏楽部だったとか、音大に行きたかったとか。



1127:ピリア
20/09/21 00:37:31.50 K65v+FMr.net
もうソロキャンおじさんは疑問符うかべる以外にリアクションがない。
が、ナイフを持った人物がいるから危険だとJKに取りあわず、山中へ向かう。
すぐそこで、スーツおじさんはナイフを自分の腹に刺しているところだった。
そのまま死ぬ。
ええ?
JKが救急箱を持ってくるが、中のガーゼを食べて喉に詰めて死ぬ。
はあ?
これ笑うところかな?飽きてきた、と思いつつ一応見る。
ソロキャンおじさんはテントに戻って携帯の電源を入れる。
そうだね通報しないとね。
ところが、また焚火の前に誰かいる。老婦人だ。
老婦人も身の上話を始める。
なんなんだ。最近の怪異は隙あれば自分語りか。隙自語か。それも今風なのか。
老婦人も死ぬかなーと思ったら案の定で焚火にダイブ。
そこで、ソロキャンおじさん気絶からの、テントで目覚める。
おいおい夢オチとか許さんぞ・・・と思ったら、

1128:ピリア
20/09/21 00:54:05.86 K65v+FMr.net
三人の訪問者の影がテントに写り、ソロキャンおじさんを責めはじめる。
そういえば・・・、とソロキャンおじさんには心当たりがあったらしく回想に。
ソロキャンおじさんは医師であり、
医療ミスバックレやら、救急患者の受け入れ拒否やらで、
スーツおじさんもJKも老婦人も、死なせちゃった心当たりがあった。
手術中の失血死、腹の中にガーゼの置忘れ、焼死、
彼らがやってみせたのは、死因の再現だった。
で、ソロキャンおじさんは逃げ出して滑落。
手術室で、医者に雑な扱いで見捨てられて因果応報。というオチだった。
う〜ん、
怪談に因果応報とか、一番いらないやつなんだけどな・・・。
というわけで、あまり面白かったわけではないんだが。
しかし、一人、真っ暗な山中で、焚火を見るうちに幻覚を見た、というモチーフ自体はタイムリーだ。

1129:ピリア
20/09/21 01:11:17.22 K65v+FMr.net
この世にも奇妙な物語において、
三人の訪問者は幽霊ではなくて、
ソロキャンおじさんが抑圧していた罪悪感が見せた幻覚だろう。
なぜなら、受け入れ拒否の老婦人は医師の顔を知らない。会ったこともない。
幽霊になって憑いてきてて、陥れる隙を伺っているとは考えにくい。
ソロキャンおじさんが後でニュースで一方的に老婦人の死を知ったのだ。
医療ミスで死んだスーツおじさんとJKにしても、
人って自分が医療ミスで死んだ時、そこまで医者を恨むかな〜って気がするんだよな。
ハズレ医者に当たったことは不運だけど、医療がなければそもそも死んでたわけだし。
恨むっていうのは、自分を精神的に追い詰めた人に対してこそ起きやすい感情だ。
三人の訪問者は、医者に憑いて祟る動機に乏


1130:しい。 ソロキャンおじさんが、 医者の職業倫理を守らず、人を死なせたと思っていた。 表層意識では否定して抑圧していたことが、 一人で静かに、夜の山で、焚火を見つめて、 自らの内面へ向かったから。 見ないようにしていたものを、見てしまったのだ。



1131:ピリア
20/09/21 01:23:41.30 K65v+FMr.net
ハウルの動く城で、ソフィもロウソクに火をつけ、ハウルの部屋のドアを開け、暗闇の道を進む。
道は、二手に分かれている。
左の木馬の道か、右の怪物の道か。
暗闇に火を灯し、内面へ向かう時。
コーヒーが冷めないうちに、のように、
会えないはずの人に会って心の真実を聞くこともできるだろう。
ソロキャンおじさんのように、
抑圧したがゆえに怪物になってしまった恐怖に呑まれることもあるだろう。
どうすれば、木馬の道、恐怖に手綱をつけて制する道、真実の道、求めるものの道へ行けるのか?
うーん。そうねえ・・・。
やっぱりセッティングかな〜・・・。

1132:ミュトス
20/09/21 03:00:01.80 DaQ5yjgy.net
ピリアさんは寝るときどう? 外の光も入らないように締め切って完全消灯?

1133:ミュトス
20/09/21 03:40:35.64 DaQ5yjgy.net
オカ板怪談久々ー。それでも理不尽系は怖いなー、と思ったら存外に練られてて面白いわソロキャンおじさん
陰の火とはまた楽しく悩めるモチーフだわ
イザナキが腐った嫁見ちゃったのもこれか。あれは髪につけてた櫛に灯したらしいが

1134:ピリア
20/09/21 11:44:23.45 TCSglXc7.net
>>996
ミュトスさんありがとうございます。
そういえば豆球つけてるな・・・。
真っ暗なほうが良いとは聞いたことあるw
締めきったら朝の光が入ってこないけど、それはどうなんだろう。
朝日で目覚めたほうが健康的な気はするな。
ソロキャンおじさんの話は、
映像的には低予算ぽくてナメて見てしまったが、
脚本的には過不足ない出来だった気がしてきた。
予算のなさを筋書きや演出方法でカバーっていうと、
いかにも日本のテレビ的w
隙自語してきたのも、医者にとっての患者っていう記号ではなくて、
それぞれの人生の物語がある、一人の人間だったという表現だろうし、
気絶→覚醒、も「助かった?夢だった?」っていう一度アゲてから落とすやつだわ。
ネットの感想見ても、結構好評でやんのw

1135:ピリア
20/09/21 11:50:52.95 TCSglXc7.net
そういえば、なんで櫛の歯に灯・・・?
神話だしと思って気にしてなかったが、
松明にするには、頼りない小さな火だよなあ・・・。

1136:ピリア
20/09/23 03:49:09.23 4AGsvMxy.net
あれ?ひょっとして、
内面へ、無意識へ、陰方向に底を抜くように、暗いトンネルを進んで、0なるものへ至ろうとする時、
丁火、灯りは無いほうがいいやつなのか。
マッチ売りの少女はバッドエンド。
櫛の火をもったイザナギは怪物になった妻を見てしまう。
焚火のソロキャンおじさんは罪悪感の幻覚を見てしまう。
自分は夢の中で、山方向、家方向に農地を進みながら、自販機の灯りを「目障り」だと思った。
ソフィもロウソクを持って進んだ時は、ハウルの説得に失敗し夢が覚める。
二度目にドアの向こうの暗闇を進むときには、周囲を照らす灯りは持たない。
指輪の光はあくまで羅針盤とする。
火でなく、竪琴、音のするものを持ったオルフェウスは一応妻を見つけることができる。
連れ帰る段になってからルールを破ってしまうけれど。
ふーん。
丁火といえど、火は陽ってことかな・・・。
闇と相反する属性で身を守ろうとすれば、闇と一体化する恩恵を受けることも、またできない。とか?
生まれる時も、死ぬ時も、
別世界への入り口を潜り抜けるときは、何も持っていくことはできないものだしな。
でもそう、生まれようとする胎児も耳は聞こえている。
人も死ぬとき、耳だけは最後まで聞こえているという話がある。
死にかけの人も「呼びかければ意外ともつ」と医者の知り合いが言ってたなあ・・・。
まあ、遺族が駆けつける時間を稼げる、くらいの意味だけど。
あれは妙に実感があって印象深い言葉だった。
火はダメだけど、音はアリなのか・・・。

1137:ピリア
20/09/23 04:06:02.32 4AGsvMxy.net
コーヒーが冷めないうちに、は熱、香り、湯気、の複合要素だけど、
まあ要は反魂香の現代版だろう。
反魂香は故事過ぎて、特に良いオチとか悪いオチってことではないし。
解釈次第だ。
香り、というのは記憶のトリガーになる。
嗅覚は脳の辺縁系の担当で、それは本能を司る古い脳だ。
新皮質、理性を差しはさむ余地なく、記憶が蘇るんだよな。
プルースト効果とか言うね。
コーヒーが冷めないうちに、も解釈次第だよなー。
知らなきゃよかったことを知ってしまうバッドエンドだって書きようはある。
時田家の女性っていうのが案内人として場をコントロールしてるけど、
手に負えないこともあるかもしれないしー。

1138:ピリア
20/09/23 18:37:00.65 7lsYHrh6.net
ポニョにもロウソク出てくるなー。
船のおもちゃを動かす動力にする。
通りすがりの夫婦に、補充のロウソクも貰うんだけど、
それは火をつける前にポニョが寝てしまう。
船は、海上を走り、水没した森を抜けたところで止まってしまう。
胎内回帰の真っ暗のトンネルには、灯りを持たずに入るのだ。
おもちゃの船もロウソクも、途中で手放す。
人間、両生類、魚と、反復説を逆に辿るポニョと、ポニョを入れるバケツだけ持って、
トンネルを抜ける。
ロウソク、要らないのね…。
駿の直観はそう物語を導く。
逆に、ロウソクあって良かった物語とかあったっけなぁ。
赤い蝋燭と人魚→トラウマ級鬱エンド
落語の死神、あるいはグリムの死神の名付け親→バッドエンド。
小泉八雲のむじな→灯がふっと消えるという印象的なエンドだけど、怪談だしな。
あれ?ロウソクの話ってろくなことないのかひょっとして?
まぁ、もう少し考えてみよう。

1139:メディアみっくす☆名無しさん
20/10/15 20:18:51.22 hmMSU4aH.net
次のスレも立てられますか?

1140:メディアみっくす☆名無しさん
20/10/17 06:43:50.34 .net
>>1003

1141:メディアみっくす☆名無しさん
20/10/17 06:43:55.09 .net
1000

1142:1001
Over 1000 Thread.net
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