【経済】 サムスンに試練 4〜6月の半導体7割減益  大量受注モデルに足かせ 顧客離れの懸念も [07/31] at NEWS4PLUS
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1:荒波φ ★
19/07/31 12:50:56.50 CAP_USER.net
【ソウル=山田健一】
韓国サムスン電子は31日、2019年4〜6月期の半導体部門の営業利益が前年同期比71%減少したと発表した。同社は日本の輸出規制強化を受け、半導体生産に欠かせない部材を機動的に調達できないリスクが浮上。競争力の源泉である大量受注モデルに対する信頼が揺らぎ、社内に焦りの色もにじむ。市況が回復しても顧客をつなぎとめられるか。「王者」は試練を迎えた。
「大変厳しい結果となった」。サムスンが31日午前に開いたアナリストとの電話会議で、李明振(イ・ミョンジン)副社長はこう語った。4〜6月期の半導体部門の利益は3兆3千億ウォン(約3千億円)で、過去最高を更新した昨年7〜9月期の約4分の1にとどまる。半導体が7割の減益になるのは初めてで、全社の営業利益も56%減の6兆6千億ウォンに落ち込んだ。
日本政府が4日にフッ化水素など3品目の輸出規制を強化したことについては「素材の輸出を禁じる措置ではないが、様々な不確実性が見込まれるため予測が難しい」と指摘。そのうえで「生産面の否定的な影響を最小化すべく最善の努力をつくす」と強調した。
サムスン関係者は4日以降「社内が重苦しい」と話す。その理由を関係者は日本に裏切られたとの思いがあるためと説明するが、半導体装置メーカーの幹部は別の見方を示す。「輸出規制がサムスンの長所を消す恐れがあるためではないか」
英調査会社IHSマークイットによれば、サムスンは、処理速度は速いが電源を落とすとデータが消えるDRAMで43%、電源を消してもデータが消えないNAND型フラッシュメモリーで38%の世界シェアを握り、ともに首位。特にサムスン、韓国SKハイニックス、米マイクロン・テクノロジーの3社で寡占状態のDRAMは、18年の売上高営業利益率が7割に達したもようだ。
極めて高い利益率を実現しているのは、「巨艦」と呼ばれる規模がカギを握る。サムスンのDRAMの生産能力はシリコンウエハー換算で月間約53万枚と、2位のSKの1.7倍。サムスンは主要顧客である米アップルや米グーグルなどに対し「いつまでに何万個の納入を約束する」と、競合他社では困難な条件を提示できる。大口需要家が高性能製品を安定的に手に入れられる環境を整え、交渉を優位に進めてきた経緯がある。
2位のSKは、昨年のDRAMの売上高営業利益率が約6割だったもようで、サムスンとの差が競争力を表す。だが、今後は日本に9割を依存する高純度フッ化水素の輸入をめぐって、経済産業省の個別審査が契約ごとに必要な体制に変わったことで「差が縮まる可能性がある」(装置メーカーの幹部)という。
仮にフッ化水素を調達できなければ、メモリーは生産できない。韓国では経産省が標準的な審査期間(90日)を超えて「サムスンに輸出許可を出さないことはない」(韓国のアナリスト)との見立てが大半だが、顧客の立場では、サムスンと取引するリスクを認識せざるを得ない。
アップルは例年初夏に、同じ年に発売する新機種向けのメモリー供給に関しサムスンと交渉するとされる。日韓関係の悪化が長引けば、アップルが来年の交渉で、サムスン分の一部をSKやマイクロンに振り分けてリスク低減をはかることも考えられる。
一方、グーグルなど米IT(情報技術)大手があらゆるデータを集めるサーバーを効率的に増強するには、処理速度や省エネ性能に優れるDRAMとフラッシュメモリーをそれぞれ調達する必要がある。両製品をセットで供給できるサムスンはこの点でも競合に対して優位に立つため、最大手の地位が簡単に揺らぐことはないとみられるが、日本の措置が「顧客のつなぎとめ」という課題をサムスンにつきつけたのは間違いない。
サムスン幹部は31日、昨冬から悪化したメモリー市況について「スマホ向けは厳しいもののサーバー向けは購買再開の動きも出てきた」と前向きな姿勢を見せた。顧客が抱える在庫の減少が進んだためという。サムスンが従来通りに顧客の信頼を得られるか。その答えは比較的早く訪れるかもしれない。

2019/7/31 12:00日本経済新聞
URLリンク(www.nikkei.com)


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