戦国ちょっと悪い話43 ..
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722:人間七七四年
16/06/15 21:08:19.93 0Q9E5mRm.net
明応2年(1493)4月22日、明応の政変が起こり、将軍足利義材が細川政元によって廃され、義澄が新将軍となった。

4月28日、新将軍義澄が細川政元の邸を将軍御所として移った事を祝う宴が行われ、それが終わり人々退出し、
四半時ほども経った頃である。

大館尚氏がこの屋敷から出て半町ほど過ぎた頃、退去した屋敷の方から、数百人が騒ぐような声を
尚氏とその供の者達全員が聞いた。しかし程なく、そのまま静かになった。
ところがこの騒ぎの中、尚氏の被官である松本蔵人という者が、主人の太刀を預かっていながら
忽然と姿を消した。

翌日、尚氏は人を出して方々を探させた所、松本蔵人は京の外れの野の中にある、小さな庵で
発見された。何故こんな所にいるのか尋ねたが、松本は「鞍馬の僧正が、谷に所用がある」と言い捨て
出て行ってしまった。探索の者達は松本の後を追い捉えると、松本は

「僧正は谷まで行ってまた戻ってきたが、その時、桐の小枝を持っていた。彼はそれを指し示し
『これは枝が枯れている。細川家に難儀が降りかかるであろう。』と言った。」

そう語った。

この後、松本蔵人は京に連れ戻されたが、一向に正気を取り戻さなかった。これらはすべて天狗の所業であると
言われた。

(後法興院記)


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