円の実質実効為替レート、1970年代前半の水準まで低下 約50年ぶりの凄まじい円安が進行中 [217480957] at NEWS
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21/10/23 22:33:30.83 ● BE:217480957-2BP(2000).net
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<円安でも伸びない輸出>
なぜ、賃金の伸びが鈍く、1人当たりの豊かさを示す1人当たりGDPの順位が後退してきたのか─。
様々な要因が複雑に絡み合っていると思うが、大胆に仮説を提起すると、実質実効為替レートの大幅な円安傾向にもかかわらず、
輸出数量や輸出額が増えず、円安メリットを享受する「国際競争力」を維持した産業が減少したため、と言えるのではないか。
国際決済銀行(BIS)などのデータによると、円の実質実効為替レートは足元で1970年代前半の水準まで低下しており、その意味では50年ぶりの円安とも言える。
しかし、日本の産業はこの円安を生かして輸出数量や輸出額の増加に結び付けることができていない。最も輸出額が多かったのは2007年の83.9兆円。
当時は電機産業が自動車と並ぶ輸出産業の花形にとどまり、貿易黒字は10兆円を超えていた。
近年で最も輸出額が多かったのは2018年の81.4兆円。だが、輸入も多く1.2兆円の貿易赤字だった。19年も1.6兆円の貿易赤字となり、
20年は5600億円の貿易黒字だったが、新型コロナウイルスの感染拡大による経済不振で、輸出額は68.4兆円にとどまった。
<円安というぬるま湯>
総じていえば、大幅な円安だったにもかかわらず、日本の産業の輸出競争力は強化される方向とは逆の弱体化する方向にシフトしたのではないか。
典型は半導体産業だろう。国内に先端半導体の生産拠点がなく、半導体受託生産で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が14日、
日本に工場を建設すると発表したことが「大ニュース」になっているのが、何よりの証拠ではないか。
円安メリットを享受しながら積極的な投資には「リスクが高い」と手をこまねき、人件費は抑制したまま内部留保だけが積み上がる。
財務省の法人企業統計によれば、2021年4─6月期の企業の利益剰余金は457兆円に上る。
円安の中で「ぬくぬく」していた企業は、積極的な投資や研究・開発で競争相手に後れを取り、稼ぐ力を失いつつあるのではないか。
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