織莉子「バレンタインデーに鹿目まどかに一服盛る」
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50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
13/02/13 19:30:51.90 xBR09PtTO
ほむらちゃんが渡すところにダブったりとか
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13/02/13 19:32:20.38 /XNSrK3V0
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13/02/13 19:33:23.23 /XNSrK3V0
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13/02/13 19:33:24.05 XJLgE6m80
マミ「………それは、本当に美国さんがそう言っていたの?」
キリカ「間違いないよ……大きい方の包みを持って、これから鹿目の所に行こうって言っていたんだ」
マミ「ふむ……。美国さんが、鹿目さんを、ねえ……」
キリカ「わたしは織莉子をこんなにも愛しているというのに、織莉子の本命はわたしじゃなかったんだ……こんなのってないよ……」
自分で言っておきながら、キリカは更に落ち込む。
絶望とは、こういうものだったのか、と。
そんな考えすら脳裏をよぎった。
キリカ「ああ……失恋ってこのコーヒーのようにほろ苦いものだったんだね……」
マミから受け取ったカフェオレを飲み下しながら、キリカはそうぼやく。
マミ(それ、あの自販機の中で一番甘いものなんだけど……)
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13/02/13 19:34:26.28 /XNSrK3V0
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13/02/13 19:35:29.46 /XNSrK3V0
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13/02/13 19:35:42.75 q/gAm4XN0
きりきりが魔女化してまう…
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13/02/13 19:36:13.23 XJLgE6m80
マミ「……失恋なんて、長い人生では何度もあることよ、呉さん。そう落ち込まないで。ね?」
キリカ「……恩人……」
マミ「そうだ!これからわたしの家でお茶会をやるんだけど、よかったら呉さんも来ない?失恋の悲しみなんて忘れるくらい、思いっきり騒いじゃおうよ!」
キリカ「ありがとう、恩人……そうさせてもらうよ……」
マミの優しさに、キリカは甘えることにした。
織莉子のことを忘れることは無理だろうけれど、今日くらいは。
そうして無理やりにでも忘れるのも、ありかもしれない、と思うことにした。
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13/02/13 19:38:37.09 /XNSrK3V0
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13/02/13 19:40:36.29 XJLgE6m80
〜〜〜
場面は移り変わり、住宅街。
織莉子が、まどかの家を目指して歩いていた。
織莉子(この魔法をかけた必殺クッキーなら、ひと口で爆発して死に至るのはほぼ間違いないはず……それでも不安だから量を多めにして、キリカにあげたのよりも大きな包みになってしまったけれど)
大きな包みを両手に抱えながら、織莉子はそんな思考を巡らせる。
織莉子とすれ違う人々みんなが、織莉子の事を振り返った。
傍から見れば、想い人の為にバレンタインのチョコを渡しに行く女性にしか見えないであろう。
そこまで計算に入れたうえでの、バレンタインデーの実行だった。
実に大胆な犯行である。
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13/02/13 19:41:50.73 TN5o6PII0
まさかの爆発クッキー
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13/02/13 19:43:26.85 XJLgE6m80
織莉子(暁美ほむらには申し訳ないけれど、未だに未来予知の魔法では世界を滅ぼす魔女の姿が見える……やはり鹿目まどかをどうにかしなければ、あの光景が消えることはないでしょうね)
見滝原中学校を襲撃した時のほむらの提案は、織莉子にとっても悪くないものであることは間違いなかった。
あの時は、ほむらの提案なら本当になんとかなるのではないか、と思った。
しかし、やはりそんなことはなかった。そんなことはなかったのだ。
織莉子「そんなことはなかったのだっ!!」
思わず声に出してしまう。
それほどまでに、あの未来予知の光景が恐ろしいのだ。
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13/02/13 19:45:14.00 XJLgE6m80
丁字路の合流地点にて。
ほむら「………あら?」
織莉子「!」
織莉子とほむらは、ばったりと出くわしてしまった。
ほむら「こんにちは、織莉子」
ほむらが、何気ない挨拶を投げかける。
織莉子「こ、こんにちはっ!?」
返事の声が裏返る。
この自体は、想定していなかった。
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13/02/13 19:46:08.72 q/gAm4XN0
中学校襲撃されてるってことは早乙女先生はもう…
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13/02/13 19:47:54.98 /XNSrK3V0
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13/02/13 19:48:34.43 XJLgE6m80
ほむら「どうかしたの?なんだか、焦っているようだけれど?」
織莉子「い、いえ、別に焦ってなんていないようなそうでもないようなっ!?」
どうする、どうすればいい、どうしたら。
織莉子は頭をフル回転させる。
とにかく、この場から逃げなくてはならない。
そうでなければ、ほむらは追及してくる。絶対してくる。
ほむら「……?バレンタインのチョコレートかしら、それ?」
織莉子「っ!!!」
大胆な犯行ゆえの弊害である隠しようのない包みを、思いっきり指摘される
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13/02/13 19:49:24.26 ZIC1a9FdO
シリアスかと思ってた
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13/02/13 19:51:01.71 /XNSrK3V0
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13/02/13 19:51:30.67 XJLgE6m80
織莉子「え、えぇもちろんそうよっ!?」
ほむら「誰に渡すのかしら?やっぱり、キリカ?」
織莉子「え、あ、え、ええっと、それはそのですね、ええっと……あの……」
しどろもどろに返答する織莉子。
もう、逃げようがなかった。
織莉子「そ、そそそそそそうだっ!!そ、そういうほむらさんこそ、どこへ行くのですかっ!?」
必死ながら、話題を転換する。
ほむら「? わたしは、まどかの家へ行こうと思っていたのだけれど」
織莉子(何……だと……?)
織莉子の心の中で、大胆な犯行が音を立てて崩れて行く。
最早、修正の施しようが無かった。
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13/02/13 19:53:06.97 /XNSrK3V0
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13/02/13 19:54:10.06 /XNSrK3V0
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13/02/13 19:54:24.41 XJLgE6m80
ほむら「ほら、バレンタインのチョコレート。まどかに渡そうかな、と思ってね」
織莉子「そ、そう……なの……」
さあ、どうする美国織莉子。と、織莉子は心の中で自身に問いかける。
ほむら「それで?あなたは誰に渡すの?キリカ?」
織莉子「こ、これは、その、ですね」
思考の整理も追いつかず、更にはほむらに質問された為に思考がめちゃくちゃになり。
織莉子「か、鹿目まどかに渡そうと思っていて……」
つい、ポロリと本音が零れ落ちる。
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13/02/13 19:54:29.36 ZIC1a9FdO
さるよけ
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13/02/13 19:56:15.12 /XNSrK3V0
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13/02/13 19:57:17.83 /XNSrK3V0
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13/02/13 19:57:40.17 XJLgE6m80
ほむら「………………………………え?」
織莉子(わ、わたし……今、なんて言った?鹿目まどかに、渡す、と言っちゃった……?もしかして?)
動作が停止したほむらを眼の前にして、織莉子はたった今自分が漏らした言葉がどういったものだったのかを必死に思いだそうとする。
ほむら「……………そ、そう……ま、まどかに……ね……」
織莉子(や、やっぱりっ!!?!?!?!?)
ほむら「……………」
織莉子「……………」
お互いに、沈黙する。
ほむら(まさか織莉子がまどかの事を好いているとは……。これが世に言う『殺し愛』なのかしら)
織莉子(ど、どうしよう……こうなったら、暁美ほむらを押しのけてでも鹿目まどかの所へ行くべき……?いえ、でも……)
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13/02/13 19:59:23.17 /XNSrK3V0
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13/02/13 20:00:25.87 /XNSrK3V0
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78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
13/02/13 20:00:41.87 XJLgE6m80
ほむら「……ひとつだけ、確認してもいいかしら?」
織莉子「は、はいっ!?なんでしょうかっ!?」
ほむら「あなたは……本気、なのね?」
織莉子(ど、どういう意味での『本気』なの、それは!?やっぱり、そういった意味合いでの『本気』よね!?)
織莉子「………えぇ。わたしは本気です。止めるのなら、お好きに」
織莉子(もうどうにでもな〜れ♪)
その問いに答える形で、織莉子は諦めた。
押し通るのも無理だし、どうすることも出来ない。
なら後は、正直に答えて大局に身を任せる他ないと判断したのだった。
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13/02/13 20:01:50.19 0VTmyMjg0
C
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13/02/13 20:03:12.83 XJLgE6m80
ほむら「………そう。あなたのその気持ちが本気であるのなら、わたしがどうこう言う資格はないわね」
織莉子「……えっ」
ほむら「頑張ってきなさい、織莉子。……わたしも、応援させてもらうから」
それだけ言い残し、ほむらは来た道を引き返す。
ワルプルギスの夜との戦いにおいても、美国織莉子の力は大きかった。
そんな彼女が、まどかを好きだとわかったのだ。
自分が邪魔をしていい資格など、ない。
そうほむらは判断したのだった。
織莉子「え、ええっと………」
歩き去るほむらの後ろ姿を見送りながら、織莉子は呆気に取られてしまっていた。
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13/02/13 20:05:18.17 ZIC1a9FdO
なんと
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13/02/13 20:06:11.06 XJLgE6m80
織莉子「ほ、ほむらさんっ!!」
思わず、織莉子はほむらを呼び止める。
その呼び止めに応じ、ほむらは歩みを止めた。
織莉子「本当に、いいのですか!?だってあなたは、今までずっと……!」
まどかの事を守るために、頑張って来たのではないのか。
その言葉が、出てこなかった。
ほむら「………いいの。あなたの本気は、きっとわたしなんかよりずっと強いと思うから」
大きい声では無かったが、その言葉は織莉子の耳に何よりも強く響き渡った。
織莉子「ほむらさんっ……!」
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13/02/13 20:07:44.59 /XNSrK3V0
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13/02/13 20:08:48.23 /XNSrK3V0
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13/02/13 20:08:54.82 XJLgE6m80
ほむら「ただしっ!!」
織莉子「!」
ほむら「真正面からぶつかりなさいよ、織莉子!あの子は優しいから、きっとちゃんとした返事をしてくれるはずよ!!」
織莉子「………ほむらさん……!」
ほむら「わたしから言えるのはそれだけ!頑張りなさい、織莉子!!」
織莉子「………ありがとう、ほむらさん!わたし、頑張るから!」
ほむらは振り返らず。
片手をあげて、そのまま立ち去って行った。
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13/02/13 20:10:54.55 /XNSrK3V0
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13/02/13 20:11:57.98 /XNSrK3V0
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