【生物】イルカの進化 大きな脳を維持するため糖尿病“スイッチ”で血中糖度維持 人間にも応用可? at SCIENCEPLUS
[2ch|▼Menu]
1:星降るφ ★
10/02/23 00:09:07
糖尿病を操るイルカ、人間に応用可能か

Victoria Jaggard in San Diego
for National Geographic News
February 22, 2010

 イルカの中で最も有名な種であるハンドウイルカはいわゆる「2型糖尿病」持ちだが、
人間とは異なり、糖尿病の“スイッチ”を自在に切り替えることができるという。大きな脳を
維持するために必要な進化的適応の結果だろうと最新の研究は伝えている。

 人間の糖尿病もイルカと同じように、氷河期に進化的適応から生まれた可能性がある。
今回発見された糖尿病の“スイッチ”は、2型糖尿病の治療に大きく貢献し得ると期待されて
いる。

 イルカは体の大きさに対して大きな脳を持っており、体と脳の相対比率はトップの人間に
次いで2番目だ。人間は脳を機能させるため、グルコースという糖分を大量に必要と
するが、一部の専門家は、イルカにも同じことが当てはまるのではないかと考えている。
どちらの血流中にも大量のグルコースが含まれているためだ。

 ただ、イルカの主食である魚には、タンパク質は多いが糖分は少ない。研究チームの
リーダーで、アメリカの非営利団体「全米海洋哺乳類財団(National Marine Mammal
Foundation)」で臨床研究部門の代表を務めるステファニー・ベン・ワトソン氏は、「この
食生活で十分な量のグルコースを摂取するために、イルカは無害なインスリン抵抗性を発達
させている」と話す。

 インスリンは、体内の血糖をエネルギーに変換するホルモンだ。2型糖尿病の患者は、
インスリンの生成量が不十分であるか、インスリンの効果に対して抵抗性がある。
インスリンがグルコースを分解しなければ、血液内に過剰な糖分が蓄積され、緑内障や
神経障害、動脈疾患、腎不全など、さまざまな合併症が発症する。

「ところがイルカの場合は人間と異なり、必要な時にだけ糖尿病を“オン”にできる。深刻な
副作用もない」とベン・ワトソン氏は話す。「食料を採らない夜間の短い間はオンに切り
替え、朝を迎え最初の食事を取るときにオフに切り替えている」。夜間の絶食時は意図的に
インスリン抵抗性を上げてグルコースの分解を抑え、血中に蓄積された糖度を保つという
わけである。

 ただし、専門家の中には今回の研究成果に異論を唱える者もいる。アメリカのジョージア
州にあるエモリー大学でハンドウイルカを対象に神経科学と行動生物学を研究するローリ・
マリノ氏は、今回の研究を受けて次のように話す。「イルカと人間とで、血糖の役割が同じ
だとは限らない。両者とも哺乳類だがイルカと人間では代謝作用が大きく異なっている」。

 イルカと糖尿病の関係が大きく扱われるようになったのは数年前のことだ。きっかけは
全米海洋哺乳類財団の研究チームが始めた、1970年代のアメリカ海軍の研究データ
解析だ。当時、海軍は捕獲したハンドウイルカの血液と尿を利用して、糖分の多い食事と
タンパク質の多い食事が血液成分に変化を及ぼすか調査を行った。このデータから、糖分を
与えられたイルカは、高いグルコース濃度が長期間持続することがわかった。人間の糖尿病
患者とそっくりの状態である。

 ベン・ワトソン氏の研究チームが行った今回の実験では、一晩絶食したイルカの血液
成分が、人間の糖尿病患者にみられるような変化を示すことが判明した。ただし、その後
食事をすると、イルカの血糖値は正常に回復している。

▽記事引用元  ナショナルジオグラフィック ニュース
URLリンク(www.nationalgeographic.co.jp)

>>2以降に続く)


レスを読む
最新レス表示
スレッドの検索
類似スレ一覧
話題のニュース
おまかせリスト
▼オプションを表示
暇つぶし2ch

4790日前に更新/7390 Bytes
担当:undef