【環境】1.5〜2度の温暖化で氷床「回復不能」の恐れ、パリ協定のシナリオに警鐘 論文[11/13] at SCIENCEPLUS
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18/11/13 18:15:16.07 CAP_USER.net
【11月13日 AFP】
気候災害の抑制を目的とする国際的な計画の下で世界各国が合意した気温の小幅な上昇でも、それが原因で今世紀中に氷床(陸地を覆う氷河)の融解が進行し、氷床の消失が「回復不能」な程度にまで至る可能性があると警告する研究論文が12日、発表された。
 2015年に採択された地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定(Paris Agreement)」では、世界の気温上昇幅を産業革命以前と比べて2度未満に抑え、可能であれば1.5度未満を目指すことで各国が合意した。2100年までに気温は1.5〜2度上昇するとしたこの概算は、天然資源の人為的な消費と化石燃料の燃焼に基づいて科学者らが想定した最良のシナリオであり、達成するには、地球規模での根本的なライフスタイルの見直しが不可欠だ。ちなみに、現在のペースで温室効果ガスが排出され続けた「成り行き(BAU)シナリオ」では、地球の気温は4度も上昇する。
 科学者らはデンマーク領グリーンランド(Greenland)と南極大陸の氷床が縮小しつつあることを数十年前から把握しているが、1.5〜2度の気温上昇であれば、氷床の融解は比較的少ないだろうと考えてきた。
 しかし今回、英科学誌ネイチャー・クライメート・チェンジ(Nature Climate Change)に掲載された論文は、地球温暖化の程度がそれほど大きくなくても、極地の氷に回復不能な損傷が生じ、壊滅的な海面上昇の一因となる恐れがあると主張している。
 論文の筆頭執筆者で、ベルギー・ブリュッセル自由大学(Free University of Brussels)地球科学部の学部長を務めるフランク・パティン(Frank Pattyn)氏はAFPの取材に対し、「氷床融解の影響が著しく深刻化すると予想される気温の上限近似値は、1.5〜2度であることが今回の研究で分かった」と語った。
 パティン氏の研究チームは、年間気温の上昇、氷床面積、既知の融解度などに関するデータを詳細に分析し、グリーンランドと南極の氷床は、気温が2度前後上昇すれば「臨界点」に達する恐れがあるとの結論を下している。
「臨界点の存在は、氷床の変化が潜在的に回復不能であることを意味している。すなわち、ひとたび臨界点を超えてしまえば、たとえ産業革命前の気候に戻っても、氷床を安定させるのは不可能かもしれないということだ」と、パティン氏は説明した。
■今世紀中に臨界点に達する恐れも
 グリーンランドと南極の氷には、地球の海水面を数メートル上昇させるほどの量の水が含まれている。グリーンランドの氷床の場合、1990年代半ば以降、融解によって世界の海水面は毎年0.7ミリ上昇している。
 また、極地では地球上の他のどの場所よりも速いペースで温暖化が進んでおり、グリーンランドだけでも1990年代半ば以降、冬季に5度、夏季に2度、気温が上昇している。
 科学者らのこれまでの予測では、たとえ気温が大幅に上昇しても、氷床の融解には数百年を要するとされてきたが、今回の研究は、温暖化が際限なく進行していくのを食い止める対策として、唯一、実現可能な計画への懸念材料を提示している。
 気温の上昇幅を1.5〜2度に抑えるシナリオに基づく仮説の多くは、気温上昇幅の上限には短期間で達し、地球気温が数度高くなる可能性はあるものの、その後、炭素回収などの技術を活用すれば、2100年までに上限の水準に戻ることは可能だと唱えている。
 だが今回の研究は、こうしたアプローチに警鐘を鳴らしている。気温上昇によって引き起こされるフィードバックループ(フィードバックが繰り返されることで結果が増幅される状態)によって、たとえその上昇分が後で相殺されるとしても、「氷床全体の自続式な融解が促される」と考えられると論文は指摘。グリーンランドの場合、広範囲にわたる氷床の減少が1.8度の気温上昇で発生する可能性はほぼ確実だ、と研究チームは主張している。
 パティン氏によれば、グリーンランドも南極も「今世紀末までに臨界点に達する可能性がある」という。(c)AFP
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