【LRS】シンジとレイの結婚生活5日目 at EVA
[2ch|▼Menu]
[前50を表示]
600:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/06/17 02:43:09
「ごちそうさま。おいしかった、碇君」
「はい、お茶」
「ありがとう」
「……でも、たくさん食べてくれて嬉しいよ。肉まで食べられる
ようになったし」
「わたしが食べてるんじゃないもの。この子が『ママお腹空いた』
って言うからよ」
「そうかぁ。この子は食いしん坊なのかな」
「きっとそうよ」
「それに、明るくなったね綾波。以前なら、一日中一言も喋らない
なんてこともあったのに」
「それもきっとこの子のせい。きっと、明るくて元気な子だわ。
しょっちゅうお腹を蹴るもの」
「そうかぁ。おーい、パパだよー」
綾波のお腹に呼び掛けた。彼女がニッコリ笑った。
「あっ、蹴った」
「返事したのかな?」
「きっとそう」
僕は彼女のお腹に頬を寄せた。温かい。それは命の温かさ。
ふと、涙腺が緩んだ。
「…なぜ泣くの?」
「…あ、ごめん。…僕なんかがこんなに幸せでいいのかなって」
「いいの」
彼女が凛として言った。赤い瞳が、僕を真っ直ぐ見つめている。
「わたしは、碇君が不幸になるなんて許さない。あなたには幸せに
なる権利がある。わたしとこの子のために、幸せになる義務がある。
だから、幸せになって。全世界があなたを責めても、わたしは
あなたを許すから」
「…ありがとう。綾波をお嫁さんにもらってよかったよ」
「当然よ」
そう言って彼女は明るく微笑んだ。

601:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/06/20 01:05:50
投下乙です。

602:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/06/22 22:13:14
GJ!

603:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/06/28 20:53:07
干す

604:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/05 14:28:29


605:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/10 02:51:38
全力で死守

606:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/10 05:28:29
三本連続投下。今回はちょい痛注意


ピンポーン

来たな。僕はアイの手を引いて玄関へ向かった。
プシュー
「…父さん、いらっしゃい」
「うむ。久しぶりだなシンジ」
「おじーちゃん!」
「おおアイ、こんにちわ」
父さんはアイを抱き上げる。かつての鬼司令も、孫娘の前では
甘いおじいちゃんだ。
「…レイは?」
「料理中だよ。『碇司令』に自分の腕前を見てもらうんだって
大張り切りさ」
「…そうか」
父さんをリビングに案内し、ソファーに座らせる。その膝に早速
アイがよじ登って甘える。
「いらっしゃい、お義父様」
「うむ、邪魔しているぞレイ」
「シンジさん、ちょっとお願い」
「うん」
キッチンに行き、料理を運ぶのを手伝う。
今日のメニューは、初鰹のタタキ、木の芽田楽、菜の花の辛子和え、
白魚の吸い物、白瓜の浅漬けに、ちょっとビール。ご飯は菜飯。
「…御馳走だな。レイが一人で作ったのか?」
「最近、腕を上げてね彼女。今日も『あなたは手出し無用よ』って」
「…そうか。たいしたものだ」

607:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/10 05:30:29
彼女が吸い物を盆に載せて現れた。
「…さあ、召し上がれ」
父さんと僕は早速箸を取った。アイはママの隣で子供用メニュー。
「…うん、美味い。たいした腕だ」
「…よかった」
微笑むレイ。実際、彼女の料理の腕の向上は著しい。父さんの箸も
進むこと。最後の菜飯まできれいに平らげた。

食事の後も、大好きなおじいちゃんにじゃれついていたアイも、
はしゃぎ疲れたのか、おじいちゃんの膝の上で眠ってしまった。
「あらあら…」
レイが立ち上がり、父さんの膝からアイを抱き取り、子供部屋に
連れて行く。父さんが呟いた。
「…レイは、お前の母親に似てきたな…」
「やっぱり、そうなの?」
「まあ、料理の腕はレイが上だがな。ユイは、料理は苦手だった…」
「そうか。母さんがいなくなったのは、ちょうど今のレイぐらいの歳か…」
「そうだ。もちろんユイとレイは別の人格だが、ふとした表情が
似ているな…」
「そうなんだ」
「…レイは、遅いな」
「見て来るよ」

「…どうした」
「ごめん父さん。レイ、アイと一緒に寝ちゃってた。夕べから、
下ごしらえとか張り切ってたから、疲れたんだね。起こさずに来たよ」
「うむ、その方がいい。シンジ、お前に少し話がある」
「話?」
「…レイのことだ。といっても、前のレイ…二人目のことだ」

608:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/10 05:32:05
「二人目…父さんの眼鏡を持っていたレイだね」
「うむ。彼女のことで、私は懺悔せねばならんのだ」
「懺悔って…」
「…私は一度だけ、彼女を抱いた」
「……!」
「分かっていたのだ。レイはユイではないと。だが、ユイと同じ顔で
微笑むレイを見た時、私は自分を押さえられなかった」
「………」
「彼女は私を拒まなかった。だが、全て終わった後、彼女の視線に
私は耐えられなかった。私はその時悟った。ユイは私の元を去り、
レイも私のものにはならないと。結局最後はそうなった。彼女は
お前を守って、死んだ」
「…父さん」
「…彼女が自爆した時、正直ほっとした。自分の罪を直視しなくて
済むからな。今のレイは三人目。生まれた時からお前のもののレイだ。
だが、歳を重ねるごとに悔恨の念は募る。彼女が自爆したのは自分の
せいではないのかと。お前は聞きたくない話だったかもしれん。
だが、私はお前に話さずにはいられなかった。…すまん」
廊下から、すすり泣きの声が聞こえる。慌ててドアを開けると、
レイがいた。
「ごめんなさい…立ち聞きする気はなかったの…」
僕は彼女を抱きしめた。彼女は、しばらく僕の胸で泣いたあと、
「…もういい」と言って顔を離した。
「…ごめんなさい。前の私…二人目の彼女が可哀相で…」
父さんが目を伏せた。僕は聞いた。
「…その、レイ、分かるのかい?二人目の気持ちが…」
「…不要な記憶は引き継いでいないから分からない。でも、彼女が何か
この世に心残りがあったのは感じていたの。それが何か、今わかった」
僕は彼女をソファーに座らせた。

609:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/10 05:34:42
「…二人目の彼女は、『碇司令』を慕っていたわ。だけど、それは娘が
父親に抱く感情だったの。でも『碇司令』から求められた時、彼女は
それを拒めなかった。だって、彼女には何もなかったから。相手を
受け入れる以外に、自分の気持ちを示す方法を知らなかったから」
「………」
「でも彼女は、男女の感情を感じている人がいたわ。それはもちろん
『碇くん』。その人への気持ちを示すには、命を投げ出すほかなかった」
「…すまん。シンジ、お前は私をどうしたい…?」
「…分からない。もしあの頃それを知っていたら…綾波が死んだのが
父さんのせいだなんて考えたら…父さんを殺そうとしたかもしれない」
隣に座ったレイが、僕の腕をギュッと抱いた。
「…でも、今は分からない。もし今、僕のそばからレイがいなくなったら
…自分がどうなるか、分からない。そこにレイと同じ笑顔を浮かべる
女の子が現れたら、その子に何もしない自信はない」
「…シンジさん、私、どこにも行かないから。ずっと一緒だから」
「うん…ありがとう」
レイは顔を上げ、凛として話し始めた。
「ありがとうございます、お義父様。正直に打ち明けて下さって。
二人目の彼女の心残りは『自分の気持ちを知ってほしい』ということ。
『碇司令』を慕う気持ち、『碇くん』を愛する気持ち。それを知って
欲しかった。今、それを知ってもらって、彼女も喜んでいますわ」
「…分かるのかい、レイ?」
「彼女はここにいるもの」
そう言って、レイは胸を押さえた。
「だからもう、罪悪感に囚われるのは止めて下さい。今、お義父様が
正直に告白して下さったことで、彼女は『碇司令』を許しましたから」
「…すまん」

610:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/10 05:35:38
その夜レイは、いつになく激しく僕を求めた。僕も、その気持ちは
同じだった。お互いを強く確かめ合わずにはいられなかった。
僕らの抱えた過去の重さに押し潰されないために抱き合った。
終わったあと、彼女の蒼銀の髪を撫でながら言ってみた。
「ねぇ、レイ」
「…なに?」
「そろそろアイに弟か妹を作ってあげたいね」
「…そう、そうね」
レイがやっと微笑んでくれた。
僕らに必要なのは、未来だから。過去の重さを振り払うには、より良い
未来に向かって行くしかないから。

「…ありがとう、シンジさん」
「…レイ」
「ありがとう、ここにいてくれて。あなたとだから、私は進んでいけるの」
「それは僕のほうだよ。どうしようもなく駄目な奴だった僕が、今まで
何とかやって来れたのは、君がそばにいて『あなたは駄目じゃない』って
言ってくれたおかげだよ。君が僕を信じてくれたから、僕は自分を
信用する気になったんだ」
「だって、あなたは駄目じゃないもの」
「…ありがとう」
僕はレイにキスをした。大丈夫、僕らは明日からも進んでいける。
【終わり】

611:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/11 10:52:38 9qqTLq7+
投下乙

痛い話と承知で読んだけどやっぱゲンレイは…orz

612:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/11 11:11:44 z5CEum7n
ゲンレイとかやめてくれ(´Д`)ウェ

ゲンドウはレイに手を出さなかったからいいのに……

613:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/11 12:03:43
すまん。だが後悔はしていない。書きたかったのはゲンレイではなく
「シンジとレイの、過去の克服」だ。

614:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/11 16:18:45
女のためにゲンドウを殺そうとするシンジは萎える

シンジとレイというか、ゲンドウが過去を克服する話じゃね?

615:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/12 04:45:18
> 女のためにゲンドウを殺そうとするシンジは萎える

(゚Д゚)ハァ!?意味がわからん。

616:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/12 08:45:12
>>615
何がどう意味わからん?

617:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/12 08:57:48
>>616
髭眼鏡なんかどうでもいい存在ってこと。邪魔なら殺すだけ。

618:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/12 09:36:02
> 女のために
クソ親父ブチ殺すには十分な理由だろ

619:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/12 14:46:24
お前らならまだしもシンジはそんな奴じゃねーよ本編見ろw
ちと自己投影しすぎだぞ

620:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/12 15:20:54
つか本編のヘタレシンジじゃレイもアスカも嫁に出来そうにない訳だが

621:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/12 15:38:36
>620
アスカが嫁とか想像したくもない
萌えオタ氏ね

622:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/12 15:44:02
いいから設定厨はスルー汁
なにもかも本編通りでFF書けるわけない罠

623:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/14 13:34:42
ゲンドウに対する侮辱なFFは此処ですか?

624:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/19 21:02:53
補充

625:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/22 05:31:56
四本目。今度は痛くないよ。

「あの、碇君…」
「なに、綾波?」
「あの、私…妊娠したみたいなの」
僕は、かじりかけのトーストを床に落としてしまった。彼女を問いただすと、
今まで一日の狂いもなく、28日周期で来ていた生理が来ないので、妊娠検査薬
を使ってみたら陽性だったと。
僕は慌てて会社に休みの電話を入れ、彼女を車に乗せて、ネルフの診療所に
飛んで行った。

案の定、診療所でもちょっとした騒動になった。彼女は結局ほとんど丸一日、
検査責めになった。その結果『間違いなく妊娠。受精卵はすでに子宮に着床し、
安定している』と診断された。

僕らが結婚する時、リツコさんから『彼女は子供を産めない』と宣告されていた。
僕の母の遺伝子を持つ彼女との結婚が黙認された理由の一つはそれだった。
僕も、いずれは養子を取ろうかと考えていた。
僕の精子を受精した彼女の卵子は、細胞分裂を開始せずに死滅するはずだった。
しかし、なぜかその受精卵は細胞分裂を開始し無事に子宮に着床して、元気に
発育中だという。

ネルフ内部でも議論が持ち上がった。リリスの欠片を持つ彼女がどんな子供を
産むのか。人類にとって危険な存在になる可能性があるのではないかと。
議論は紛糾したが、作戦部長の葛城三佐が『リリスの欠片を持つ綾波レイは
人類の味方だった。ならばその子も、人類の味方になりうる』『どんな理由で
あれ、新しい生命を殺す権利が我々にあるのか』の二点を主張して突っ張り
通してくれたらしい。ミサトさんには、いつまで経っても世話になりっ放しだ。

626:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/22 05:33:46
その後も彼女は検査責めだった。出て来る検査結果は、胎児は順調に発育中、
懸念された先天的異常も皆無、母子共にきわめて健康、というものだった。
もう臨月。彼女のお腹は、はっきりそれと分かるほど大きくなった。

僕も正直、迷いがなかったと言えば嘘になる。使徒云々というより、彼女が
母さんの遺伝子を持つ、という事実が僕を迷わせた。だけど、彼女の迷いの
ない態度が僕を勇気付けた。妊娠の診断を聞いた彼女は、僕に軽やかな笑顔を
向けて言った。
「私、産むわ。あなたの子供だもの」
その笑顔を見て、僕も決意した。たとえどんな子が生まれようとも、その結果を
全て引き受けようと。何が何でも彼女と子供を守るのが僕の義務だと。

予定日の数日前から入院していた彼女に、陣痛が始まった。僕は彼女の手を
握る。陣痛の間隔がだんだん狭まる。
「そろそろ分娩室に行きましょうか」
看護士さんが声を掛ける。「待ってるから」
「うん」
僕も立ち会いを申し込んでいたのだけど、彼女は骨盤が小さくて、帝王切開の
可能性もあるということで、僕は分娩室前で待機になった。

627:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/22 05:35:09
「…どう、シンジ君?」
「あ、リツコさん。難産みたいですね…」
「そう…」
隣に座ったリツコさんが、僕のほうをチラリと見る。
「どうしました?」
「シンジ君…一つ、あなたに言わなきゃいけないことがあったの。でも、
なかなか言えなくて…」
「…彼女のことですか?」
「結論から言うわ。妊娠したのは、レイの中のリリスよ」
「!…それって」
「碇ユイのクローンに妊娠能力はない。ならば受胎したのはリリス。すぐ出る
結論ね」
「……それって、どういう…」
「分からないわ。使徒が子供を産むなんて。しかも、ヒトであるあなたの子。
使徒とヒトの子供なんて、想像もつかない」
「…そんな!」
「…ごめんなさい。言えなかったの。シンジ君とレイの笑顔を見たら、とても
言えなくて。それに、使徒そのものの子供なんて、表沙汰になったら世界中が
大騒ぎよ」
「そんな…そんな」

オギャー オギャー

元気な産声。僕と、使徒リリスの子。
ドアが開いて、看護師さんが手招きする。僕は覚束ない足取りで分娩室に入る。
「可愛い女の子ですよ」
赤くてしわくちゃ。微妙に青みを帯びた産毛を除けば、まるで普通の新生児。
抱かされた赤ん坊をリツコさんにも見せたけど、無言。僕は子供を看護師さんに
渡すと、綾波に歩み寄った。

628:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/22 05:36:58
「お疲れ様。大変だったね」
「…大変だったわ」
そう言って微笑む彼女。今までの中で、最高の笑顔かもしれない。その笑顔に
勇気付けられて、言おうと思っていた言葉がすらすらと出た。
「ありがとう、綾波。君を奥さんにしてよかったよ」
「…ありがとう。私を奥さんにしてくれて」


「…普通の赤ん坊でしたね」
「…そうね」
僕とリツコさんは、一足先に病室で綾波を待った。
「あの子が、使徒の子だなんて、僕にはとても…」
「私にもわからないわ、シンジ君。他の使徒ならともかく、リリスは万物の母。
人類リリンはリリスの子孫。ひょっとしたらあの子は、100%人間の可能性も
有り得るわね」
「あの…綾波にはどう言えばいいんでしょう」
「…たぶん何も言う必要はないわ。おそらくレイ自身は気付いてる」
「綾波が…?」
「だって、彼女はリリスだもの。碇ユイの遺伝子を使って再構成された肉体は
仮のもの。彼女の本体はリリスだもの」
「でも僕には、綾波がそんなとてつもないものだとは、どうしても思えなくて。
純粋で、甘えん坊で、ちょっとヤキモチ焼きで。とても可愛い奥さんの彼女が
使徒リリスだなんて…」
「…渚君も、純粋だったわね」
「!」
「…純粋でない生き物って、人間だけなのかもしれないわ」
「………」
「ねぇシンジ君。こんなこと言っておいて何なんだけれど、レイには今まで
通りに接してあげて。だってあの子は、今日突然リリスになった訳じゃないし」
「…もちろんです。彼女の正体が何であれ受け入れると決めて、彼女と付き合い
始めたんですから。さっきも、彼女の笑顔を見たらとても幸せそうで、あの
笑顔を守りたい、とつくづく思いました」

629:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/22 05:39:00
出産後一ヶ月もすると、使徒がどうしたなんて話は正直どうでもよくなった。
新米ママの彼女の奮闘ぶりを見せられて、僕も出来る限り家事を手伝うように
なった。娘のアイをあやす彼女の笑顔を見ていると、この二人は僕が守る、
という強い決意と自負を覚える。彼女がリリスなら、それでもいい。リリスで
あろうと僕の妻。妻と娘を守るだけだ。

「こんにちわ、レイ。赤ちゃんは元気?」
「いらっしゃい赤木博士。アイはとても元気です」
ある日曜日、リツコさんが訪ねて来た。早速アイを抱いてもらう。
「可愛い子ね。美人になるわよ」
ひとしきり子供をあやした後、お茶をいれてお話。無口だったのも昔のこと、
最近かなり喋るようになったレイは、古い知り合いを迎えて絶口調。子育ての話
から、昔話に花が咲く。「その時シンジさんが言ってくれたんです。『笑えば
いいと思うよ』って。でも私、うまく笑えなくて…」などと、二人の馴れ初めの
ノロケ話まで、子育てのストレス解消とばかりに喋りまくる彼女。リツコさんも
ニコニコしながら聞いてくれる。
「あなた達、下の名前で呼び合うようになったのね」
「ええ。パパとママになったのに、いつまでも姓で呼び合うのはおかしいから
って。でも、今でも時々『碇くん』『綾波』って口に出ちゃうんです」
「そう。でも普通は、結婚した時に変えるものじゃない?」
「シンジさんが『もうしばらく綾波って呼びたい』って言うから。どうして?
シンジさん」
「うーん…『綾波』って、綺麗な名前じゃない?」
「嘘。『レイ』って呼ぶのが恥ずかしかったんでしょう」
「まあ、それもあったかな」
「でも、あなた達らしいと思ったわ。慌てずに、少しずつ変わって行くのが。
さてと、ずいぶん話し込んじゃったわね。そろそろ失礼するわ」

630:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/22 05:42:42
「えっ、もうですか?」
「もう、いい時間じゃない。そろそろアイちゃんが目を覚ますんじゃない?」
「そうですか…また来て下さいね」
「来るわ。そうだ、一つだけ聞きたいことがあったの、レイ」
「はい。なんですか?」
「アイちゃんは、普通の子?」
レイの目をじっと見るリツコさん。レイは、その目を真っ直ぐに見つめ返す。
「もちろんです、赤木博士」
「そう、よかった。それだけ聞きたかったの。子育て、頑張って」

リツコさんが帰ると、間もなくアイがお腹を空かして愚図り出した。レイが
アイにおっぱいをやる間に、僕は夕飯の支度を始めた。

631:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/22 05:43:18
「シンジさん、手伝うわ」
授乳を終えたレイがキッチンに来る。
「座っててよ。日曜日は僕の当番なんだから」
「…ありがとう」
椅子に座った彼女が、ポツリと切り出す。
「…赤木博士から、何か聞いてるの?」
僕はまな板に向かい、葱を刻みながら答える。
「聞いたよ。君が分娩室に入ってた時にね」
「…いいの?私は…」
「あのさ、どう言えばいいか分からないけど…」
彼女の視線が、僕の背中に痛いほど突き刺さるのが分かる。
「こう言えば分かってもらえるかな?…二人目は、男の子が欲しいね」
ふわり、と何かが背中に当たる。妊娠以来、見違えるほど大きくなった彼女の胸。
「…ありがとう、シンジさん」
細い腕が、僕のお腹に回る。
「…二人目は、男の子でいいのね?」
「えっ!?できるの?」
慌てて包丁を置いて振り返ろうとしたけど、彼女は僕に回した腕を離さない。
「ちょっとレイ、顔を見せてよ!」
「いや♪」
「意地悪だよ、レイ!」
「キスしてくれるなら」
腕を離す彼女。僕は急いで振り返り、彼女を抱きしめてキスをした。
【終わり】

632:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/22 06:34:11
(・∀・)イイ!!

633:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/22 13:57:19
>>625
遅くなったけど投下乙!

634:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/22 17:41:25
理論付けると、実在のレイの卵子=碇ユイのクローンの卵子(クローンゆえ、
遺伝子に欠損があって増殖できない)を、リリスの力で、仮想上の『人間である
(シンジと血縁関係にない)レイ』の卵子に改変した、ってところでしょうか。

635:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/23 01:41:45
面白かったです

636:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/23 18:18:22
次が男の子となると、昔から良いとされている
一、姫
二、太郎
って奴か

637:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/25 06:05:09
そうか、その手があったか
「リリスが受胎」で近親相姦も不妊も回避か

638:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/27 18:49:51
GJ!

639:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/31 00:40:44
なるほど

640:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/09 06:04:21
もうすぐ続きを投下します。

641:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/12 23:08:23
ほす

642:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/15 17:29:49
>>608
他のFFでもよくあるが、なんであえてゲンドウがそういうことを明かすのかわからん。
シンジに悪意があるとしか思えん、墓まで持ってきゃいいだけの話じゃん。

643:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/15 18:46:48 Qemick3x
>>642
掘り返すなよ。
ただでさえゲンレイ描写には敏感なヤシが多いんだから。

644:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/15 18:52:47
>>642
人間、年取ると懺悔したくなるのさ。
罪を抱え続ける辛さに耐え切れなくなるんだな。

645:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/15 20:07:00
投下してくれてんだし気に入らん作品はスルーすれ
その流れで言えば>620みたいなヤツのほうがよほど失礼

646:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/20 02:32:59
また2ndを読み返してしまった

647:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/30 13:01:35 BHrKZdk7
保守

648:寒天と、なんでもない日
08/08/30 18:40:45
「綾波、なに食べてるの?」
「…………」

「………………レイ、なに食べてるの?」
「寒天……紅茶で作ったやつ」
「寒天?好きだったっけ」
「太ったから。妊娠、してたころから」
「そうかなあ……僕は、あやな、レイならどんなレイでも好きだから」
「……そう?でもやっぱり、もう少し痩せたい」
「ままおでぶさんなの?」
「うーん、おでぶさんじゃないんだけどね。ママはもうちょっとだけスリムになりたいんだって」
「ふうーん。ままそれおいしい?」
「おいしくないわ……失敗したから」
「……次は僕が作ろうか?」
「たべたーい!ままとおなじのたべたーい!ぱぱつくってつくって!!」
「じゃあ、みんなでいろいろ作ってみようか」
「そうね。楽しそうね」
「やったー!」

649:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/30 19:01:07
可愛いw

650:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/30 20:00:07
ほんわかGJ!

651:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/30 20:11:14
和んだ

652:寒天かいたやつです
08/08/30 20:39:07
こんばんは。
初めて投下したのでお見苦しい点も多々あったかと思いますが、
読んでくださったかた、レスくださったかた、ありがとうございました。


アニメではつらいことがたくさんあったので、
ファンフィクションの中だけでも、幸せなみんなをたくさん見たいです。
もっと多くの人が投下してくれますように!

653:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/30 20:45:06
レイのダイエット着手が遅いのか、子供が複数なのか?
子供の成長が超速なのか?

654:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/30 20:52:38
>>653
わかりにくかったですね。着手遅かった設定です。
まあ一時的なものだろうと思ってた+産まれたばかりの子供の世話でダイエットどころじゃなかった
って感じで。子供とお風呂に入っていたある日、
あ……お腹(の肉)………… と気づき、ダイエットを決心。
いつも子供と一緒に食べるおやつを市販のクッキーやチョコから自作寒天に変えれば
おいしくカロリーオフ→痩せる!
と思ったのです。

655:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/09/09 16:58:16 tIRyUZPN
保守

656:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/09/09 17:16:03 oEwSQQmx
在日朝鮮人の自慢ってのはよく理解できん
なんでも日本人の女をレイプして殺して祖国に帰ると同胞の間ではヒーローなんだとかw
自分の子供や孫をコネで教師にしました自慢wとか盗聴してます自慢とかw
日本人なら恥ずかしくて首釣って自殺しかねないことを逆に自慢するもんなwww

熊本隆談www


657:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/09/29 12:31:32
捕手

658:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/12 14:04:48
保守

659:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/01 00:58:32
エヴァ板良スレ保守党

660:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/11 16:52:24
保守

661:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/19 18:46:39
保守

662:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/20 22:01:21
二人の子供ってすげー理系な遺伝子な

663:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/22 06:56:14
二人の子はまっすぐで綺麗な目を持った子が生まれそう

664:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/22 15:54:13
いい夫婦の日

665:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/12/07 15:38:57
ここは纏めサイトとかないん?

666:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/12/08 08:17:52
URLリンク(comorebi.my.land.to)

667:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/12/13 11:27:51
保守

668:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/12/23 16:10:31 GzJHvULn
保守

669: 【小吉】 【1264円】
09/01/01 09:57:54
姫始め投下待ち

670:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/01/03 01:30:21 Q8+lzjW4
保守

671:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/01/05 21:10:02
★加藤は重度のアニオタでありエヴァオタ。エヴァは殺人鬼養成アニメ

高校の卒業文集にエヴァネタを披露してエヴァオタであることをアピールした加藤
URLリンク(image.blog.livedoor.jp)

加藤は『2D(アニメなど2次元世界)しか興味ない』典型的なロリコンオタク」
URLリンク(blog-link2008.iza.ne.jp)

加藤も「自分を傷つけるものは嫌い。アニメやゲームは傷つけない」と供述
スレリンク(newsplus板)


★エヴァに共感して母親をバットで殺害した少年。エヴァは殺人鬼養成アニメ

エヴァに共感して母親殺害 山形のバット殺人初公判
スレリンク(newsplus板)




672:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/01/05 21:10:41
加藤は『2D(アニメなど2次元世界)しか興味ない』典型的なロリコンオタク」
URLリンク(blog-link2008.iza.ne.jp)

加藤も「自分を傷つけるものは嫌い。アニメやゲームは傷つけない」と供述
スレリンク(newsplus板)

673:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/01/05 21:11:20
安いカメラやレンズじゃ綺麗な映像撮れないと思ってる池沼晒しあげwww


504 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの[sage] 投稿日:2009/01/04(日) 10:11:37 ID:???
そもそも北野武を例に挙げてるけど、あの夏やソナチネはまだ見てないが、
キタノブルーは安いカメラやレンズで取れるようなもんなのか?
街中や風景を普通に撮ってればいつでも出せるようなもんなのか?
違うだろ。
その映像美を出すための機材だとか背景の小道具、エキストラの費用も必要じゃん。
あと、撮影にちょうど良い天気とか空模様も。
いつもそういう天気に恵まれるわけでもなし、天気待ちで俳優やスタッフを待たせてる間の
費用とか考えた事ある?

674:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/01/26 01:29:59
エヴァ板良スレ保守党

675:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/02/17 01:17:13
URLリンク(www.death-note.biz)

子安君、こんなことばっかりしてると
君もパイプカットすることになっちゃうよwww



        パイプカット井上


676:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/03/13 05:13:16
ほしゅ

677:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/04/03 08:10:03
干す

678:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/04/12 16:03:57
エヴァ板良スレ保守党

679:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/04/23 12:17:33
ほす

680:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/01 01:25:47
倦怠期

681:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/01 09:38:01
「単身赴任してから毎日電話してくれていたのに、昨晩は来なかった・・・。浮気?そう・・・浮気なのね。」


682:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/02 10:57:43
接待ゴルフに接待酒
妻子を養うため懸命な営業課長シンジ君

683:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/03 15:26:51
マナ「シンジくん、今晩うち泊まって行きなよー。」
シンジ「社長・・・、僕家族がいるんですけど。」
マナ「じゃあシンジくんクビにしてあげるね!」
シンジ「泊まります!僕が泊まります!」

頭の中で勝手な妄想繰り広げては不安になっている綾波さん。

684:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/09 21:14:28
「アイちゃん、これからパパのところに遊びに行きましょう」
「ホント、ママー?アイ、パパに会いたーい」
単身赴任先の急襲を決意した綾波さん。

685:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/12 00:21:47
シンジのもとを訪れたレイを待ち受けていたのは、留守アパートに転がる女性用下着だった。
それは、彼がかつて自らを慰めるべく個人的に活用したもの。
少年の、夢の続き。
だが、職場に乗り込んできたレイは無情にも同僚達の前で彼に証拠品を突きつける。
絶望の中で碇シンジは何を思い、何を見つけるのか。

新婚期昼メロゲリオン 第一話「妻、襲来」


686:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/12 04:32:52
>>685
クソッ、不覚にもふいてしまったではないかw

シンジがうらやましい…

687:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/13 00:53:13
>>686
何故羨ましがるかw

688:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/14 21:37:51
>>685
昼メロゲリオン続きまだー?

689:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/15 16:12:01
タイトルはたぶん

第二話「静止した空気の中で」

690:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/15 22:17:23
下着どうやって調達したんだよw怒ってるって事は嫁のじゃないな
まさか元同居人のか?どっちのなんだ!

691:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/15 22:25:31
第三話 「嘘と沈黙」
第四話 「終わる世界」
第五話 「決戦、第3新東京市」
第六話 「男の闘い」
第七話 「涙」
第八話 「命の洗濯を」 (注;誤変換ではないw)

692:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/15 22:41:25
反応してくれて嬉しいから暇見つけたら書いてみるけど時間かかるかも
あと、続きとか考えずに突発的に書いたからわけわからなくなるかもしれないから期待しないで待っていてくだされ

多分下着はマヤさんの

693:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/16 21:48:12
マヤ「不潔・・・」

694:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/16 22:41:09
まさか潔癖性のマヤさんとそうゆう関係だったなんて・・・

695:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/16 22:52:43
いや俺の脳内設定だと昔葛城家で飲んだときにミサトがゲボぶっかけて、
あらごめんなさい洗って返すわ今は代わりに私の着て頂戴展開で、
家事全般担当のシンジが洗濯物の中に混ざっていたソレを見て我慢できなくなって永久保存してしまった感じだと思う

696:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/16 23:29:17
超展開w

697:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/17 10:17:55
どうやってマヤのだと気がついたんだろ?

「……マヤさんのにおいがする………♪」

698:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/17 17:19:22
はい。
それは匂いです。
いや、むしろ香りです。

699:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/18 13:14:19
やっぱアスカのだろ。
この方が話し膨らむ

700:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/18 19:57:07
新婚期昼メロゲリオン第一話「妻、襲来」


愛する妻が突然娘を連れて単身赴任先の職場にやって来たと思ったら僕の頬を思いっきしビンタした。
会えたの2ヶ月ぶりなのに・・・。
まるでギャグ漫画のように吹っ飛ばされた僕は、机の角に鼻をぶつけた。
結構すごい勢いで僕の血液が失われていく。
「あ゛・・・あの。レイ・・・さ、ん?」
何がなんだかわからない僕はそんなことしか言えない。てゆうか皆にすごい見られてるよぉ・・・。
「・・・浮気はしないって、言ったのに・・・。・・・プロポーズの時に、誓ってくれたのに。」

701:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/18 19:59:37
声量こそ小さいものの、彼女の目は怒りに燃えている。
さらにその横では、二才の娘が僕を見下したようにクスクス笑っている。
怖すぎるよ・・・、この母子。
てゆうか彼女は何を誤解しているんだ?
皆も完全に僕を軽蔑したような目で見ている・・・。
ここははっきり言わなくちゃ・・・!
「あ、あの。僕、浮気はしっしてないと思う!」
「・・・これを見てもそう言えるのかしら?」
すっと彼女が差し出したのは、薄いイエローの下着・・・・・・あっ!そ、それは!


702:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/18 20:05:33
「うわぁあーーっ!ちょっそれはちがうん「取り乱したということは浮気を認めたも同然だわ。私には相手も分かっている。・・・匂いでね。」
「あ、相変わらずすごい嗅覚・・・じゃなくてそれは誤解なんだよお!」
「・・・もういいの。慰謝料とこの子の養育費についてはまた連絡するわ。さよなら。」
「・・・お父さんは用済み。クスクス。」

何より最後の娘の一言が一番きつかった・・・。
前に会ったときはもっと可愛い子だったのに!
彼女たちは僕を置いて第三新東京に帰ってしまった。
・・・そして会社の皆は完全に汚いものを見るような目で僕を見て、誰一人として出血多量を心配してくれることは無かった。


とりあえず第一話終了。全部で何話になるかはまったく未定。長さもまちまちになるでしょうが、一応完結目指して頑張ります。

703:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/05/25 21:01:32
続きマダー?

704:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/06/06 11:46:25
星ゅ

705:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/06/13 12:13:18
>>703
チビレイwwww

706:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/06/23 22:43:37
☆ゅ

707:シンジ
09/06/28 17:03:26
さて、ぽかぽかしてもらおうかな

708:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/06/28 17:58:57 mbx8utqi
>>707
…味噌汁、飲みたい…

709:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/06/28 19:42:19
いくらでも飲ませてあげるよ

710:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/06/28 21:00:11
>>709
忘れてた…シンジ君はニブいんだ…

711:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/06/28 21:10:21
どこかで見たと思ったらめぞん一刻の響子さんか
五代くんと響子さんの立場が逆転してるがw


712:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/06/28 21:13:21
>>711
qqq

713:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/06/28 21:44:16 V35cAF9V
あなた、今日も駄目なのね…私の体に飽きたの?相手は誰。ハッまさか、あのホモ男なの…ね!

714:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/06/30 22:11:21
レイ味噌

715:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/01 23:13:03
味噌を手作りする主婦綾波さん

716:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/01 23:54:22
結婚したら間違いなく毎食味噌汁出してきそうだな
そしてシンジがどうしていつも味噌汁を出すのか聞いたら
「絆だから///」って言いそう

717:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/02 03:56:55
「ト、トーストなのに味噌汁なの?」
「絆だから……」

718:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/02 11:04:44
「コーンフレークなのに味噌汁なの・・・?」
「・・・私には他に何もないもの」

味噌汁しか作れない綾波さん

719:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/02 20:05:15
綾波「碇くんにお料理教えてもらうから…いいもん」

720:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/03 03:28:24
そして澄まし汁も作れるようになった綾波さん

721:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/04 09:21:58
>>716-718 はまり過ぎwww
声まで再生されてぽかぽかしてきたw

722:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/06 21:05:39
味噌汁の具がサプリだったら嫌だなw

723:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/06 21:57:49
>>722
>味噌汁の具がサプリだったら嫌だなw

いやそこてはあや波さんのにほいのする、LCLってことで

724:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/07 00:31:52
よく考えたら、みそ汁作るのになにやったらあんなに切り傷作るんだろう。
ジャガイモ剥くの失敗したとか、豆腐切るの失敗したとか?

725:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/07 23:14:09
いや、味噌汁でも包丁は普通に使うだろ、具次第で

てか綾波が包丁をじっと見てるシーンはなんかギャグだよなw

726:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/09 21:50:08
豆腐を刻もうとして指切りまくる超絶不器用綾波さん

727:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/10 22:57:09
頻繁に保守

728:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/11 01:04:38
エヴァ板良スレ保守党

729:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/15 05:33:52 ja2wd6fl
あぶねーあぶねー
保守あげ

730:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/15 09:39:18
結局シンジが作りそれを待つ綾波

731:碇一家
09/07/15 17:24:33
「ねぇママ」
「なに?アイ」
「パパと知り合ったのは今のあたしの歳だったんだよね?」
「そうね、中二だったわ」
「ママはどうやってパパと仲良くなったの?」
「あら、仲良くしたい男の子でもできたの?」
「そ、それは、その…」
「…できたのね。どんな子?」
「……同じクラスの…」
「きっと素敵な人なのね」
「うん…」
「でも、パパとママの仲良くなった方法は、参考にならないと思うわ」
「なんで?」
「いったん世界を滅ぼさなくてはいけないし」
「な、何それ!?」
「ママはパパを助けるために一度死んだし」
「あ、あの、ママ?」
「パパは一度神様になったのに、全てを捨ててママだけを望んでくれたのよ」
「……ママって時々変なこと言い出すよね。普段は美人で優しくて、自慢の
ママなのに…」
「あら、アイに褒められちゃった。ママうれしい……」
「ママ、あたしの話ちゃんと聞いてる?『変なこと言い出す』ってところを
飛ばさないでよ」
「あら、全部本当よ。信じてくれないの?ママ悲しい……」
「だーかーらー、世界を滅ぼしてママが一度死んでパパが神様って、どこを
どう信じるの!?」
「ただいまー」
「あっパパ、おかえりなさーい!」
「おかえりなさい、あなた」
「ただいま、レイ、アイ」

732:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/15 17:26:37
「すぐ夕飯にするわ」
「うん、ありがとう」
パタパタパタ
「…ねえパパ、ママってどうしてああなの?」
「ああって?」
「パパとの馴れ初めを聞いたら、世界を滅ぼしたとかママが一度死んだとか
パパが神様になったとか…」
「ああ、それか」
「なんで?」
「…まあ、一口に説明するのは難しいな。ただ一つ言えることは………」
「ことは?」
「考えてごらん。ママがアイに嘘ついたこと、ある?ママは出来ないことは
言わないし、約束は必ず覚えてて、絶対守るだろ?」
「それは………でも、世界を滅ぼしたとか、信じろって言うの!?」
「そうだね、アイがお嫁に行く時にでも詳しく話すよ。でも覚えておいて。
ママは嘘つきじゃない」
「………わかんないよ、そんなの」
「今はわからなくていいの」
「ずるい!パパずるい!」
「…二人とも、ご飯よ。何話してたの?」
「レイは嘘つきじゃないって話」
「…私、嘘は嫌いだもの」
「いいからご飯にしようよ。アイもおいで」
「うん」
「…アイ、何の話?」
「ママの訳分からない話のこと。パパが、お前にはまだわからないって。で
も、ママは嘘つきじゃないって」
「……そう」
「ほら、レイもアイも早くおいで!お腹減ったよパパは」
「…行きましょう、アイ」

733:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/15 17:28:09
「うん。パパはさ、あたしがお嫁に行く時に話してくれるって」
「そうね。いずれは話さなきゃいけないものね」
「……それってさ、結構ヘビーな話?」
「そうね」
「じゃ、今は聞かない」
「賢明ね」
「二人とも、早く〜」
「もうパパ、子供みたいなんだから」
「今日はパパの好きな舌平目のムニエルだから」
「え〜っ、早く言ってよママ。あたしもムニエル好きなの知ってるじゃない」
「はいはい。お待たせ、あなた」

【終わり】

734:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/15 22:22:32
>>731-733
良くやったな、シンジ

735:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/15 23:38:43
この二人は加持とミサト以上に引き篭もってやりまくりそう

736:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/16 10:07:32


737:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/18 20:01:02
ムニエルという単語を見て一瞬使徒かと思ってしまった

738:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/18 20:51:35
ミサト「シンちゃ〜ん、あたしもムニエル作ってみたの〜」
青葉「パターン青、使徒です!」
ゲンドウ「第拾九使徒ムニエルと識別する。初号機はこれを殲滅せよ」
シンジ「無理だよ! できっこないよ!」

739:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/20 01:06:12
ミサト「むー、じゃあレイ、味見してみて。これは命令よん?」
レイ「……私が死んでも代わりはいr」
シンジ「僕がどうなってもいい!綾波だけは助ける!!」バクッ!!

マヤ「初号機パイロット、形象崩壊!」
リツコ「サルベージの準備急いで!」
レイ「……碇君を私に返して」
ミサト「わ、悪かったってば!悪かったからそのN2ミサイル引っ込めて!」


740:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/20 23:37:50 Z9o8nUS9
保守しとく

741:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/21 02:46:56
>>738-739
ワロタw
平和そうにしてるのに何やってんだ、ネルフw

742:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/21 07:40:05
>>738-739
文才ありすぎwww

743:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/26 09:31:18
エヴァ板良スレ保守党

744:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/28 10:16:59
使徒ムニエルwwww何者だミサト

745:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/07/31 01:13:08
LRS最高ほしゅ

746:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/08/02 22:54:53 5bcjRRMT
レ(・∀・)イイ!!

747:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/08/03 20:19:08 /GdZCkc7
このスレは僕が守る

748:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/08/04 00:32:46
いや俺が

749:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/08/04 01:03:29
いやいや俺が

750:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/08/04 01:23:13
>>747-749 ドゾー

つ[ムニエル]


751:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/08/04 01:27:20
>>750
……いやいやいや、俺なんかはちょっと保守だけさせてもらえれば充分だから。
綾波さんはシンちゃんに任せるよ。

752:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/08/06 21:31:59
保守

753:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/08/11 11:37:16
いかんいかん捕手

754:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/08/12 02:00:08
「ママが転校してきた日、パパはママのパンツを覗いたのよー。」
「えーパパえっちぃー」
「ちょ、レイ!何勝手なこと言ってんだよ!」
「あんたこそ何よ、最近総務課の若い子から電話が着てるの知ってるのよ。あんたその子とデキてるわけ!?」
「ねーデキてるってなにー?」
「ちょ、子供の前で何言ってんだよっ!」
喧嘩が絶えないシンジとリナレイ夫妻
でも心の底では愛し合ってますから

755:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/08/12 05:52:24
リナレイww 続きキボン

756:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/08/12 13:04:49 txeICPz6
age

757:夏厨
09/08/13 22:16:56
診察室から出てきたレイ。
頬を赤くしながら、しかしその頬より赤い瞳が不安げに震えている。
待合室で待ち続けたシンジは、レイのその表情に診断の結果を悟る。

シンジ『・・・綾波。』
レイ『・・・どうしよう。』
『・・・。』
『・・・。』

言葉を失くしたまま、二人は病院を後にする。
帰り道、どちらからともなく通りすがりの静かな喫茶店に入る。
アイスティーを二人分頼んだ。

『・・・。』
『・・・。』

ひとつも口をつけていないアイスティー。
中の氷はすでに溶け、コースターが水滴で濡れている。

レイ『指令に報告しなくちゃいけない。』

店内のBGMでかき消されて、聞き取れないほどの小さな声で切り出したのはレイのほうだった。

758:夏厨
09/08/13 22:17:48
シンジ『え、あ、綾波・・・、それは・・・。』

うろたえるシンジ。

シンジ『父さんには僕が言わなくちゃ・・・。』
レイ『いいの、碇君と指令の事はわかっているし。』

暫し無言の刻。

レイがテーブルの上のシンジの手を握る。
シンジははっと我に返り、

レイ『それに碇君だけが悪いんじゃないもの。ううん、私たち悪いことなんてしてない。』
シンジ『いや、やっぱり僕が言うよ、僕は男なんだから。こういう時にまで綾波に頼っているわけには行かない。こんな時だからこそ、僕を、いいや綾波という一人の女性を父さんに判らせなくちゃならない。』
レイ『碇君・・・。』
シンジ『明日のシンクロテストの前に一緒にお父さんのところへ行こう。』
レイ『はい。』

今までに聞いたこともないようなシンジの言葉に、レイは少し戸惑い、だがさっきよりもっと頬を赤らめてしまう。
そしてみるみるうちに赤い瞳が涙で潤む。

シンジ『綾波…、泣いているの?』
レイ『ええ・・・。こんな時…本当は笑えばいいの?』
シンジ『・・・うん、泣かないで。』
レイ『・・・もう一人じゃない。』
シンジ『今度は僕が守るから。』
レイ『・・・嬉しい。』

夕陽のまぶしい帰り道、明日の不安よりも今この時の、気持ちが一つになれた嬉しさで、シンジとレイは何度も見つめあいながら微笑んでいた。


759:夏厨
09/08/13 22:20:11
司令室の前。

レイ『指令、入ります。』
ゲンドウ『入れ。』
冷たい声とともに司令室の重い扉が開く。
レイと並んで入ろうとするシンジにゲンドウの右眉が少し上がった気がしたが、相変わらず表情一つ変えない。

ゲンドウ『今日までの報告は赤木博士から受けている。何の用だ?』
俯いたまま少し震えているレイに、ゲンドウの言葉が刺さる。
押し黙るシンジとレイ。

ゲンドウ『用があるからここに来たのだろう?ないのなら食事にする。』
立ち上がりレイの前まで来るゲンドウ。
シンジの事は全く視野に入れていない。

ゲンドウ『レイ、食事だ。』

少し焦っているようなゲンドウ。
その時シンジが堪えきれなかったように言葉を搾り出す。

シンジ『と、父さん。』
ゲンドウ『なんだ。』
シンジ『父さん・・・、あの、僕は・・・。』
ゲンドウ『指令と呼べと言ったはずだ。』
シンジ『・・・ごめんなさい。』
途切れる言葉。
シンジとレイの心臓を潰すほどの沈黙が司令室に流れる。

ゲンドウ『用があるなら早く言え。時間がない。』

その言葉に、レイが突然泣き出す。
無言で肩を揺らし、手のひらで止めようとした涙が冷たい床に幾粒も零れだす。

760:夏厨
09/08/13 22:26:31
シンジ『父さん、聞いて欲しいんだ、少しだけ時間を・・・ください。』

レイの涙を見て、シンジがゲンドウの前に立つ。

ゲンドウ『レイ、どうした。』
レイ『うぅっ・・・。』
ゲンドウ『シンジ、どういうことだ。』

言葉がそれ以上出せず足が震えるシンジと、止まらない涙にしゃがみこむレイ。
その二人を見て、表情は何も変わらないが、手を後ろに回し立ち尽くすゲンドウは明らかに焦りだしている。

ゲンドウ『二人ともそこに座れ。シンジ、レイに何をした、話してみろ。』

くるりと身を翻すと席に戻り、ゲンドウはシンジとレイを睨む様にそう言った。
その場に固まったままのシンジとレイに、ゲンドウの声のトーンが少し上がる。

ゲンドウ『座れ。早くしろ。』
シンジ『・・・はい。ほら、立ってよ、綾波・・・。』

怯えながらシンジとレイは硬い椅子に腰掛ける。

761:夏厨
09/08/13 22:28:34
レイ『うっ、うっ・・・。』

泣き続けるレイの姿に、ゲンドウの眼鏡の奥の目が怒りを顕わにする。

ゲンドウ『シンジ、レイに何をした。』

冷たく響く言葉。
シンジの怯え震える手に、その時レイは涙で濡れた手を重ねる。

レイ『指令、私は・・・。』
シンジ『父さん、お願いがあります。』

レイの言葉に重なるように、決心したシンジが話し始める。

シンジ『と、父さん。』
ゲンドウ『・・・。』
シンジ『綾波と・・・、綾波が・・・。』
ゲンドウ『・・・。』
シンジ『あ・・・、綾波を僕にください。』

重ねていたレイの手がシンジの手をきつく握り締める。
眉を顰めるゲンドウ。

シンジ『僕は綾波を・・・。あ、綾波を・・・。』

また無言になる3人。
泣きじゃくるレイが洩らす、声にならない吐息だけが司令室に響く。

762:夏厨
09/08/13 22:33:41
沈黙がシンジとレイの心を押し潰してしまいそうだ。
ゲンドウがこの空気に、思わず声を上げる。

ゲンドウ『どうした、続けろ。』

その声に、シンジはレイの手が折れてしまうくらい強く握り返し、目を見開いて声を絞り出す。

シンジ『あ、綾波の中に・・・。』
ゲンドウ『・・・。』
シンジ『綾波の中に僕との子供がいます。』

言葉と目線が宙を舞う。

763:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/08/14 03:48:58
続きマダー?

764:夏厨
09/08/14 04:39:53
寝てたwww
長いですが、続けてもよいですか?

765:名無しが氏んでも代わりはいるもの
09/08/14 11:20:35
かまわん
続けろ

766:夏厨
09/08/14 13:43:04
ゲンドウ『・・・。』
シンジ『僕は・・・、僕は綾波を愛しています。』

レイの涙がさっきよりもっと大きな波となり溢れ出す。
レイは、ゲンドウの目が見られないほど怯えている。

ゲンドウ『・・・。』
シンジ『僕は・・・、綾波と・・・。』
ゲンドウ『お前たちはまだ十四歳だ。お前は自分が何を言っているのか判っているのか。』
シンジ『僕は・・・。』
ゲンドウ『お前に何が判る・・・。』

聞こえないほど小さな声でゲンドウはそう言うと、おもむろに受話器を取り話し始める。

ゲンドウ『赤木博士を私の部屋へ。そうだ、緊急だ。5分で呼び出せ。』

電話機が壊れてしまいそうな勢いでゲンドウは受話器を叩きつける。
シンジとレイはまた沈黙してしまう。

リツコが来るまでの時間が、二人にとって永遠より長く感じられた。

767:夏厨
09/08/14 13:45:24
リツコ『赤木です、入ります。』
ゲンドウ『入れ、2分遅れている。』
リツコ『指令、申し訳ありません。』
ゲンドウ『まぁいい、そこに座りたまえ。』
リツコ『はい。』

司令室にシンジとレイがいるのを確かめその横に座った時、リツコの目が少し笑ったように見えた。

ゲンドウ『前置きはナシだ。レイが妊娠している。』
リツコ『はい。』
ゲンドウ『いつから知っていた。なぜ報告しない。』
リツコ『申し訳ありません。』
ゲンドウ『いつから知っていた。』
リツコ『四十五日ほど前です。』
ゲンドウ『報告は義務だ。懲罰の覚悟はあるのだろうな。』
リツコ『はい、申し訳ありません。』
ゲンドウ『なぜ隠した。』
リツコ『・・・申し訳ありません。』
ゲンドウ『レイに異変があって・・・、この四十五日の間に使途が現れていたらどうするつもりだった。』
リツコ『・・・申し訳ありません。』
ゲンドウ『・・・もういい、赤木君の処遇はこれから考える、いいな。』
リツコ『はい。』
ゲンドウ『ここからは今後の話をする。』
リツコ『はい。』



次ページ
最新レス表示
スレッドの検索
類似スレ一覧
話題のニュース
おまかせリスト
▼オプションを表示
暇つぶし2ch

3937日前に更新/258 KB
担当:undef