欧州が移民に苦しめら ..
[2ch|▼Menu]
937:世界@名無史さん
16/11/11 19:39:59.62 0.net
移民が多いことで先進国となったアルゼンチンだけど20世紀に入ると、
次第に移民の中でも都市労働者たちの間に寡頭支配層に対する反発が生まれた。
皮肉なことに中流階級や労働階級もそれなりに豊かで知識があったからこそ、
そうした不満が政治的運動へと向かいやすかったと言えなくもない。

サルミエント大統領以来アルゼンチンでは教育の普及が進んでたしね。
そして、そうした階級対立が寡頭支配層の反発を招き軍事政権を生むことになる。
特にペロン大統領が労働階級の支持を背景にしてこの手の階級対立を過度に煽り、
結果として寡頭支配層の不満を高めたせいで統一的な経済発展が出来なくなった。
妻のエビータの政策も単なるばら撒きに終わったような気もしなくはないし。

結果的にペロニズムとそれへの反発がこの後のアルゼンチン政治の混乱を招いたしね。
汚い戦争で悪名高い軍事政権もペロニズムへの対立から生まれたものだし。
個人的にはこれらの事柄がアルゼンチン没落の主な理由だと思う。

実際、ラテンアメリカ史関連の書籍をあさるとしばしば、
19世紀後半から20世紀初頭までのアルゼンチンは先進国だったと書かれてるよ。
この時代のアルゼンチンはヨーロッパからの移民を大量に誘致し、
アメリカ合衆国と並んでアメリカ大陸では屈指の移民国家だった。
ヨーロッパ移民の増加と同じ頃イギリス資本の流入も盛んになってたしね。
牛肉に代表される農牧業を積極的にヨーロッパに輸出することで経済発展を成し遂げ、
南米のパリと呼ばれるブエノスアイレスの西洋的外観もこの頃に基盤が出来た。
「母を訪ねて三千里」も当時のアルゼンチンがいかに多くのヨーロッパ移民を抱えてたかが、
良く分かる良い例だと思う。アニメとは言え時代背景が良く表れてる。


次ページ
続きを表示
1を表示
最新レス表示
スレッドの検索
類似スレ一覧
話題のニュース
おまかせリスト
▼オプションを表示
暇つぶし2ch

2686日前に更新/195 KB
担当:undef