ポスト現代思想、ポスト・ポスト構造主義4
at PHILO
358:考える名無しさん
20/01/11 15:41:47 0.net
>>353
この徳永先生の指導により、「僕」はジル・ドゥルーズを修士論文のテーマに決める。ドゥルーズの思想の中には、マジョリティとマイノリティの対立の問題が含まれている。
ドゥルーズは「人間=男性」に対するマイノリティとしての「動物と女性」を提示する。そして動物になることと女性になること、つまり動物と女性への「生成変化」を「言祝いでいる」。この「生成変化」とは何か。
同性愛者である「僕」はマイノリティの側にいる。このテーマは「僕」の生き方の悩みに直結しているのだ。しかし修士論文提出のデッドラインが迫ってもなかなか考えがまとまらない。「僕」の焦りは徐々に高まってゆく―。
終盤、「僕」の視点が女性の知子に乗り移ったかのような場面がある。「女性に生成変化する」というドゥルーズ的実験だろうか。
「いかに生きるべきか」という哲学の根本と普遍的な若者の悩みが核にある。フランス現代思想という学問を武器にマイノリティを生き延びようとする学徒の青春小説である。
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