【イスラム哲学】井筒俊彦を読む at PHILO
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499:考える名無しさん
18/07/18 00:25:57.50 0.net
>>468
最初の「」の次にこれ追加
「このような解釈がアヴィセンナ思想の根本的誤解であることが今日では、少なくともイスラーム学会では、明白になっているが、昔はイスラーム内部でもこれが有力な解釈だった」
井筒もアッ・トゥースィーもこのようなイブン・スィーナー説の解釈は誤解だと述べているが、直接イブン・スィーナーの言うところを当たれば誤解でもなんでもないと思われる
それは正当な解釈であって、むしろアッ・トゥースィーの言うところはイブン・スィーナーの言うところと正確に合致していない。
井筒はイブン・スィーナーの本質と存在に関しての説を取り上げて、その問題を「奇妙なことになってしまう」「アポリア」と呼んでいるが、それに対する回答にアッ・トゥースィーの説を持ち出したことは正当だとは言えない。
イブン・スィーナーの説ならば、イブン・スィーナーにこそ答えを求めるべきであって、アッ・トゥースィーを出すべきではなかった。
p268にもイブン・スィーナーの可能的存在についても井筒は語っているが、それはあくまでもイブン・スィーナー後のイブン・スィーナー解釈であり、それをイブン・スィーナーの真意とするのは正しいとは思えない。
あくまでもそれは後代の解釈であるだけなのだから
イブン・スィーナーの存在と本質の説は、自身のそれより大きな体系の一部であり、それから切り離して考えれば、もはや別物と言えよう。
アンリ・コルバンは「イスラーム哲学史」でスフラワルディーこそがイブン・スィーナーの後継者のようなことを語っているが、そちらの方が正しいように思える。


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