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883:名無しさん@お腹いっぱい。
18/04/15 12:50:43.69 huAArN1e.net
鬼武者のサントラ収録時、指揮をした 新垣隆による楽曲解説(当時、佐村河内守の作曲)と寄せ書き
奇跡の目撃者 指揮者 新垣隆
佐村河内のスコアを詳細に眺め評価することは、近頃の劇音楽に屡々見られる基本的な技術不足や、必要以上に技を凝らそうとする過剰なテクニックの持て余し。
これらとは明かに一線を画しているという事だ。
第一楽章、邦楽の静謐な、それでいて熱いエネルギーを内に秘めた佇まいから戦いを表現する大オーケストラへの見事な転換、目の眩むような、
あたかも生物の細胞分裂の様な声部の増殖の緊張は、来たるべく英雄の出現(心に強く刻み込まれる主題[テーマ])を準備しているのだ。
第二楽章では、一楽章の主要な動機[モティーフ]や主題[テーマ]を巧みに変奏発展させてゆく、限られた時間の中で超絶的展開能力。
神業である。
そして遂に圧倒的なクライマックスへ突入する。全く隙の無い構築力と完璧なオーケストレーションには唯々感嘆するばかりだ。
これらの事が自然に在る、ということ、技術はその為にこそ使われなくてはならない事をこの奇麗なスコアは私達に示してくれている。
そしてこれこそが天才の仕事なのだ。
そんな氏の天才を物語るエピソードがある。私がコーダ部の総譜を受け取りに氏宅に伺った日のこと。着いてすぐ筆談で、まだ出来てないので待てとのこと。
以降氏は黙したまま延々4時間が流れた。
と突然立ち上がり、未だ見た事も無い80段はあろう巨大な五線紙を取り出し席に着くや否や、嵐の如くペンを走らせ始めた。
それは神憑り的な速さといった感じだった。何やらスケッチでも書き写しているようだった。
10分も経った頃、「写譜なら手伝おう」と立ち上がり氏に近づいた私は思わず目を疑った。
氏が書き写している筈の五線紙の向こうには何も無かったのだ・・・・。
その恐ろしい光影に立ち尽くすばかりだった。
写し取っていたのは頭の中のスケッチだった、以降ペンは一度と止む事無く僅か20分で全ては終わった。
氏は見直しもせず「ポイ」と私に手渡した。後に私が見直したところ、何の落度も無かった事は言う迄も無い。
こうして私は奇跡の目撃者になったのだ。
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