【アプリ版】ステーシ ..
864:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー!
18/11/08 07:28:18.94 SN+ZQdGe.net
「ちっ、逃がすかよ……!」
今村は無数の氷の武器を造り出しては逃げるゴブリンに向けて放つ。
その無数の武器に対して僕は白い粉を掛ける。すると氷の武器は溶けてアイスのようにどろりと水になった。
「武器が……溶けた? お前、俺のスキルに何をしたんだよっ!」
「単に塩を掛けただけだよ、溶解熱さ」
氷に塩を掛けると塩は空気中の熱を奪いその熱を発するようになる。
その現象を溶解熱といい。その塩の発する熱によって氷は溶けてしまうのだ。
「塩だと? 塩で俺のスキルが……溶かされたっていうのか信じないぞ」
彼は再び氷の武器をいくつも作り僕目掛けて撃ち込んでいく。
その武器を僕は塩をかけて溶かしながら歩んでいき、今村の目の前まで来てランスを突き刺した。
「げほっ……か、感覚が…………寒い」
腹部を貫かれ力なく倒れる今村。そんな彼に僕が止めを刺すよりも早く。
「この氷野郎が……! よくも俺たちの仲間を!」
「お前のせいで俺の店は家は……許せねぇよ!」
ゴブリンにアンデッド、オーガ等のモンスター達が彼の周りを囲んで。
僕はそれに薄い笑みを浮かべて、ランスを仕舞って。
「後は君たちの好きにして良いよ」
その言葉にモンスター達は喜んで今村の元へと集まって。
「なんだよ…………お前ら……こっちに来るなよ、気持ち悪い」
「こんなやつ殺してやるっ!」
「よくも家族を……家族を……!」
モンスター達は彼に群がり怨みの言葉を吐きながら、剣を一人また一人と降り下ろしていって。
既に死んだだろうに彼らの憎しみは消えることが無くて、動かなくなっても尚、剣を刺し続ける。
「いい光景だ」
そんな闘志溢れるモンスター達の姿を眺めながら僕はそう呟いた。
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