洋書や英語の映画など ..
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2:名無しさん@英語勉強中
22/09/16 19:08:04.03 yoc9TAPNd.net
>>1
乙です

3:The OED Loves Me Not
22/09/16 19:09:57.26 euLEefR40.net
このスレッドには、僕が大量に長文の文章を投稿するだろうと思う。だから、以前に僕が立てたスレッドの
ように、500件くらいの投稿しかしていないのに、そのスレッドが要領一杯になり、
前触れもエラーメッセージもないままに、それ以上は書き込めなくなることがある。
そのときは、すぐに他のスレッドを僕が立てるつもりだけど、そのときに僕が
スレッドを立てる権限を持っていないときもある。そのときには、しばらく
スレッドが立たないままで時間が過ぎ去るかもしれない。

4:名無しさん@英語勉強中
22/09/16 19:11:33.22 yoc9TAPNd.net
>>3
そういう時は私も含めた住人でもスレ立てを試みてみます!

5:The OED Loves Me Not
22/09/16 19:12:59.12 euLEefR40.net
それから、みなさんが投稿するとき、sage て頂く必要はない。すべて age でもいい。
どうせ荒らす奴は荒らしていくだろうし、暴言を吐き続けるクズどもやカスどもも
跡を絶たないはずだ。それは覚悟しないと、このような豚小屋並みの人類社会には
生き続けることができない。それは諦めないと仕方がない。

6:名無しさん@英語勉強中
22/09/16 19:14:43.95 yoc9TAPNd.net
漢の常時age進行宣言
これは普通にかっこいいw

7:The OED Loves Me Not
22/09/16 19:15:22.50 euLEefR40.net
>>4
感謝します。
それから、僕は「ですます」調ではなくて「だ・である」調で人に
話しかけることが多いけど、それは簡潔に書きたいからであって、決して尊大な
書き方をするつもりではない。まあ、たいていの書き込みでは、僕は独り言みたいに
書くつもりであり、そのため「だ・である」調が続く。

8:名無しさん@英語勉強中
22/09/16 19:17:39.13 yoc9TAPNd.net
>>7
私はOEDさんが尊大などと、一度も感じたことはありません
世辞は申したくありませんので言いませんが、ROMであってもいつもレスを読んで勉強させて頂いてます

9:名無しさん@英語勉強中
22/09/16 19:20:26.78 yoc9TAPNd.net
蛇足中の蛇足ですが、私が自己愛なんちゃらのコピペを貼ったのは、最近英語板でIDやワッチョイを変えながら粘着している、他板から来たアホに対しての指摘です

10:The OED Loves Me Not
22/09/16 19:25:14.15 euLEefR40.net
「スレッドを立てるまでもない質問スレッド」にて、今さっき書いたことを少し引用する。
Lois Lowry の "The Giver" に出て来た、少し面白い冠詞の使い方を紹介する。
別にこの小説でなくても、どんな洋書にでも何回かはこういう用法が出てくるんだけど。
He (= The Giver) would need those to help him find ★the Elsewhere that★ they were both sure existed.
(Lois Lowry, "The Giver," p. 198; Chapter 20)
Elsewhere に the がついて、そのあとに関係代名詞が来る用例だ。
その他にこの小説には、Elsewhere に不定冠詞の a がついて、そのあとに関係代名詞が
続く用例も、確か2か所ほどあったと思うが、それがどこだったかと思っても、
見つけ出せない。その代わり、ネット上でそれに似たような英文を載せている投稿者たちがいる。
He now understands there’s ★an “Elsewhere” that★ the river came from,
and ●an “Elsewhere” that● the water is heading toward.
*******************
上の用例では、elsewhere という、通常なら副詞として使われる言葉を名詞として
使い、しかもそれを大文字で始めて、「他の所」という意味で使っている。
この小説の主人公 Jonas を初めとする人々はみな、ある society に住んでいるけど、
その外側に「別の所」があるはずだと登場人物が言うのだが、それを
Elsewhere (別の所) と呼んでいる。

そして、冠詞なしで小文字で始めて使っているときも多い。そのときには、
「今の自分たちが住んでいるこの社会」の外側に(外側で)という意味で
elsewhere と言っている。だから go elsewhere などと言う言葉の使い方をしている。
しかし冠詞をつけて大文字で始めた時には、この上に紹介した通り、
He (= The Giver) would need those to help him find ★the Elsewhere that★ they were both sure existed.
(Lois Lowry, "The Giver," p. 198; Chapter 20)

11:The OED Loves Me Not
22/09/16 19:26:18.94 euLEefR40.net
>>8-9
そうでしたか。どうもありがとう。

12:名無しさん@英語勉強中
22/09/16 19:31:03.92 yoc9TAPNd.net
>>11
こちらこそ、いつもありがとうございます

13:The OED Loves Me Not
22/09/16 19:38:29.62 euLEefR40.net
(続き) 上のような使い方をする。さて、なぜこの Elsewhere という、この小説だけに出てくる
名詞に a とか the がついているのか?これは、そのあとに that という関係代名詞が
ついてそのあとに関係節が続いているように、「〜というような "別の所"」という
意味で使っているから、ここでは the になっている。それから a になることもある。
たとえば Japan という固有名詞がある。それは通常は無冠詞だ。しかしこの Japan
に the とか a がついたり、複数になることさえある。それについても、他の諸問題の
時と同じく、洋書を死ぬほど読んでいれば自然とわかってくるんだけど、あえて
ここで少し解説する。もちろん、すでに知っている人も多いとは思うけど。
The Japan That Can Say No
というタイトルの本が、35年くらい前に日本で流行った。これは石原慎太郎が、
アメリカなど欧米列強の言いなりになり続けてきた戦後日本の尻を叩き、
「欧米列強に No と言える日本であってほしい」という願いを込めて書いた本だ。
Japan に the がついているから間違いか?そうではなく、the がつかないといけないのだ。
日本にはいろんな側面、いろんな顔がある。(少なくとも、著者の頭の中では
いろんな日本がある。)いろんな日本がある中で、「アメリカの言いなりになる日本」
もあれば、「アメリカの言いなりにならない、No と言える日本」もある。後者の
ことを言いたいときには、the をつけて the Japan that can say no と言ったり、a をつけて
"a Japan that can say no" と言ったりするのだ。
さて、どういうときに the となり、どういうときに a となるかについては、説明が
難しい。

14:名無しさん@英語勉強中
22/09/16 19:38:37.17 mkeZUZ3R0.net
OEDさんが、時々「質問」スレの方も覗いてくれないと、
回答のないままの質問が渋滞を起こしそう。

15:The OED Loves Me Not
22/09/16 19:38:50.61 euLEefR40.net
(続き) 今のところ、僕は次のように考えている。つまり、すでに「No と言えるような日本」が
相手にとっても話者にとっても既に存在すると思っている場合には、それは
the Japan that... と the をつけたものになる。しかし、少なくとも相手にとっては
「No と言えるような日本」なんて初めて聞く、少なくとも今から著者が書く文章の
中では初めての話題だと思うときには、"a Japan that can..." と a をつけたものになる。
そういうのと同じ理屈で、上の方で紹介した
(1) the Elsewhere that ...
(2) an Elsewhere that...
という二種類の言い回しが成り立っている。

16:名無しさん@英語勉強中
22/09/16 19:41:23.25 QKyzuvwB0.net
映画スレや洋書スレは他になかったっけ?
単発スレは禁止のはずだけどと思った

17:The OED Loves Me Not
22/09/16 19:41:26.00 euLEefR40.net
>>14
どうもありがとう。僕は必ずこの英語板の「スレッドを立てるまでもない質問スレッド」
だけは目を通しているよ。そして、なるべく他の人たちがいろんな回答をした後で
ないと僕は回答しないようにしていたこともよくあったけど、どうせ他の人は、
僕が何を書こうが書くまいが、最初に思ったことを書いているようなので、
最近は遠慮しないで、質問が出たことに気づいた時にすぐに僕も回答するようにしている。

18:名無しさん@英語勉強中
22/09/16 19:44:36.50 yoc9TAPNd.net
>>16
うるせえよ、おめーは糞スレばかり立ててるバカウヨのくせにw
ローカルルール違反だとお前が思うんならお前が削除依頼出してこい、雑魚www

19:The OED Loves Me Not
22/09/16 19:46:31.25 euLEefR40.net
>>16
映画スレとか洋書スレは、他にもいくつかあるのは知っているよ。昔は、そういう
スレッドで盛んに投稿していたときもあった。でも最近は、どこもすべてレベルが
思いっきり下がった。愛想が尽きたので、何も書く気もしないし、たまに読みに行く
気にさえなれない。
命を賭けてるんじゃないかと思われるくらいに本気で洋書を読み、本気で英語の
映画・ドラマ・ドキュメンタリーを観ているような人に対してしか、話しかける
気になれない。
命を賭けるだなんて、大げさな。と思う人も多いとは思う。しかしそのような大げさな
言葉を使わないといけないくらいに、通常の人はあまりにいい加減だ。いい加減である
ことを自慢にさえしているように見える。
もちろん、英語で飯を食う気のない人は、いい加減でもいい。でも、いい加減にしか
やってない癖に偉そうなことを抜かし、デタラメ回答を続けるから、僕は
一言、言わないでは気が済まない。

20:名無しさん@英語勉強中
22/09/16 19:47:35.10 yoc9TAPNd.net
>>19
冷笑系だらけですね、ほんと

21:The OED Loves Me Not
22/09/16 19:56:17.36 euLEefR40.net
ところで、この5ちゃんねるの英語板は、5年ほど前までと比べると、格段に
質問者・回答者の双方においてレベルが落ちた。みんな愛想を尽かして去っていったのかな?
でも、いくらレベルが落ちたとはいえ、それでもネット上の他の類似サイト、つまり
OK Wave の英語関係コーナー
教えて goo の英語コーナー
知恵袋の英語コーナー
(そして、今は亡き Alcom のサイト)
に比べると、今のこの荒廃した5ちゃんねる英語板でさえ、まだましなのだ。
人格面も英語面でも、その他の教養面でも、あらゆる意味で徹底的にレベルの低い
人もここにはいるけど、その代わり、少数ではあるけどレベルの高い人が今でもいる。
だから僕は、何度も何度も絶望しながらも、やっぱり5ちゃんねるの英語板の
「スレッドを立てるまでもない」のスレッドだけは見捨てることができない。
5ちゃんねるは悪名高いけど、他の、一見して行儀の良さそうなサイトはみな、
管理者が勝手にどんどんいろんな回答を削除してしまい、質問者も、せっかく良い回答が
集まっていても、自分の都合で勝手にどんどん削除してしまう。それから、
勝手にデタラメのベストアンサーをつけてしまって、さっさと質問を閉じてしまう。
だからまったく議論が進展しない。良質の回答をする人が、極端に言えば1か月後に
現れるかもしれない。
さらには、無礼な奴にはこっちも思いっきり罵倒し返してやりたい。5ちゃんねるでは
そういうことが許されているから、ある意味では民主的だと思う。

22:名無しさん@英語勉強中
22/09/16 20:12:42.41 yoc9TAPNd.net
>>21
同じ意見です
あまりにいろいろ酷くて特に英語板を含めた専門板では人がTwitterに移っていってしまいました
スマホの普及でくだらないレベルの荒らしも増えました
その上この規制であほらしくてやめてしまう人も増えた気がします
それでもおっしゃる内容の点で5ちゃんの良さがあると私も思います

23:The OED Loves Me Not
22/09/16 20:51:06.28 euLEefR40.net
>>10 >>13 で触れた Elsewhere という、大文字で始まる言葉について
★★★ ネタバレ注意 ★★★
Lois Lowry の "The Giver" では、大文字で始まる Elsewhere という言葉がよく出てくる。
これは、すでに触れたように、主人公の Jonas たちが住んでいる社会の外側に
あるはずの「別の所」のことなんだが、この Elsewhere は、この小説では
副詞としても名詞としても使われている。さらにすでに述べたように、
the がついたり an がついたりして、そのあとに関係節を続けることもある。
(1) 副詞としての Elsewhere
Jonas, by then, would be on his own, making his journey ★Elsewhere★.
(僕の拙訳: Jonas はそのころには、誰からも離れて、「別の所」に向けて旅立っていることになる)
(Lois Lowry, "The Giver," p. 202; Chapter 20)
上の文では、主人公である12歳くらいの Jonas が、もうすぐ今の社会を抜け出して、
「別の所」(Elsewhere)に行こうとしていることについて描いた箇所だ。
(2) 名詞としての無冠詞の Elsewhere
Yet he (= Jona) felt it: felt that Elsewhere was not far away.
(拙訳: とは言っても、彼 Jonas は「別の所」がそう遠くはないと感じていた)
上の (2) を見ていると、Elsewhere という言葉が固有名詞のように使われているように見える。

24:The OED Loves Me Not
22/09/16 20:58:25.46 euLEefR40.net
>>23 の (2) の英文は、この小説の p. 218、つまりChapgter 23 の冒頭近くにある一節だ。
この小説は、あと 6 ページほどで終わる。
★★★ ネタバレ注意 ★★★
上の一節は、 Jonas が自分のきょうだいとして家族の一員に最近になって迎えられた
Gabriel という0歳児(?)を連れて、二人だけで元の社会から脱走して、
飢餓に苦しみながら必死で Elsewhere (別の所、別の世界) にたどり着こうとしている
ところだ。
なぜ飢餓に苦しんでいるかというと、もともと住んでいたところでは、何もかもすべてが
The Committee of Elders という委員会によって管理され、感情も持たず、世の中に
いろんな色があることもみんな忘れていて、恋愛もセックスもなく、誰一人として
飢餓に苦しむこともない理想社会のように見えるけど、感情というものがすべて
薬の効力によって忘れてしまっているのだ。
しかし「別の所」(Elsewhere)に向けて脱走した今では、誰も自分たちを助けてくれないので、
川に入って自分で魚を採って食べるなどということをしないといけない。

25:名無しさん@英語勉強中
22/09/16 20:59:46.15 4+sztaFs0.net
those to help him find ★the Elsewhere that★ they were both sure existed.
このthatは関係代名詞ではなく従属接続詞だと思います。

26:名無しさん@英語勉強中
22/09/16 21:08:48.63 rLB8az/I0.net
関代だろ

27:The OED Loves Me Not
22/09/16 21:24:20.95 euLEefR40.net
>>25
「従属接続詞」っていう言葉に慣れていないんだけど、検索しても、今回の that が
従属接続詞だとしたらどのような働きをここでしているのか、僕にはわからないんだよね。
他の人が言っているように、僕にはこの that が関係代名詞にしか見えないんだ。
つまり、"they were both sure" が間に挿入されている。連鎖関係代名詞って言うのかな?
>>10
He (= The Giver) would need those to help him find
★the Elsewhere that★ they were both sure existed.
(Lois Lowry, "The Giver," p. 198; Chapter 20)
この上の英文に僕なりの和訳(拙い和訳)をつけてみると、
彼ら二人とも確かに存在しているのだということを
二人ともはっきりと確信しているような例の「別の所(別の世界)」を
彼(Jonas)が見つけ出すのを手助けするには、彼(The Gicver)にはそれらが必要なのだ。

28:The OED Loves Me Not
22/09/16 21:28:21.02 euLEefR40.net
>>10
He (= The Giver) would need those to help him find
★the Elsewhere that★ they were both sure existed.
(Lois Lowry, "The Giver," p. 198; Chapter 20)
この上の一節の直前には、次のような文脈があるので、一応はここに紹介しておく。
For the next two weeks, as the time for the December Ceremony approached, the Giver
would transfer every memory of courage and strength that he could to Jonas.

29:The OED Loves Me Not
22/09/16 21:41:28.98 euLEefR40.net
★冠詞の使い方について
さて、冠詞の使い方は、何十年も英語を勉強し続け、英語を使って飯を食い続けて
来た人でさえ、日本人にとっては実に難しい。
もうすぐ読み終わるこの小説においても、冠詞の面白い使い方を示す用例が出てくるが、一つここに紹介する。
Using his final strength, and ★a special knowledge that★ was deep inside him, Jonas found
the sledge that was waiting for them at the top of the hill.
(Lois Lowry, "The Giv er," p. 223; Chapter 23; 巻末に近いところ)
さて、通常なら "using special knowledge" になって冠詞をつけてはならないけど、
ここでは関係節によって special knowedge の範囲が限定されるので a がついている、
というふうに説明すればいいのだろうか。ちょっと僕の説明の仕方が拙いかもしれないが、
ともかく
[形容詞 ] + [抽象名詞] + (that, where, which などの関係詞から始まる関係節)
となっていれば、その前の抽象名詞には a がつくことが多い。
これと同じような現象として、
a special knowledge of (名詞)
というような a の使い方もある。
ジーニアス英和の knowledge の項目にて、次のような解説がある。
以下は、すべて引用。
He has a good knowledge (doesn't have a good knowledge) of French.
(1) (a がつくのは、通例 "a + 形容詞 + knowledge of ..." の構文の時のみ
I have a good knowledge of car engines.
(2) 形容詞を伴わない場合には、a の代わりに some が使える。
I have some knowledge of car engines.

30:The OED Loves Me Not
22/09/16 21:47:04.65 euLEefR40.net
>>29
>>He has a good knowledge (doesn't have a good knowledge) of French.
という用例と
Using his final strength, and ★a special knowledge that★ was deep inside him, Jonas found
the sledge that was waiting for them at the top of the hill.
(Lois Lowry, "The Giv er," p. 223; Chapter 23; 巻末に近いところ)
という用例とでは、冠詞の付く理由が似ている。
つまり、一つ目では "good knowledge" のあとに of [something] がつくと、
その of something によって special knowledge という言葉の意味の範囲が
限定される(と言っていいのかな)ので、a がつく。
同じように、二つ目でも、
a special knowledge that + 動詞
の場合でも、that に始まる関係節が special knowledge の意味の範囲を限定している
(と言っていいのかな?)ので、a がつく。

31:The OED Loves Me Not
22/09/16 22:02:10.13 euLEefR40.net
>>27 >>28 に出てくるような Elsewhere の前に the をつけた用例が、またもや出て来た。
この小説には、そういう用例がいくつかある。たぶん全部で 10 個か、あるいはもっと
たくさんあったと思う。
The runners (雪の上をすべるソリの下にある鉄などでできた脚みたいな部分)
sliced through the snow and the wind whipped at his face as they sped in a straight line
through an incision that seemed to lead to the final destination, the place that he had
always felt was waiting, ★the Elsewhere that★ held their future and their past.
(Lois Lowry, "The Giver," p. 223; Chater 23; 巻末に近いところ)

32:The OED Loves Me Not
22/09/16 22:59:38.44 euLEefR40.net
いろんな雑用とか、5ちゃんねる上での書き込みとか、いろいろと調べものをしたり
しながらなので、この "The Giver" という小説を読むことだけに専念したわけじゃないので、
長い時間をかけてやっと読み終わった。
この小説は、いろんな解釈ができると思う。一つは、全体主義や共産主義の怖さを
描いているという解釈。だからこそ、ドイツでは、子供たちがかつてのドイツの
全体主義社会を二度と許さないようにという教育を行っていて、その一環として
この小説を必読書として学校で扱っているそうだ。
各国語で訳されたが、フランス語にも翻訳され、タイ語にも訳されたが、アメリカの
小説がタイ語に訳されたのは、これが初めてだそうだ。
アメリカ国内では、あまりにもこの本に対する評価が真っ二つに分かれてしまっている。
たくさんの学校で必読書として選定されたり、牧師さんから著者の所に真面目な
ファンレターが届いたり、ユダヤ教関係の人からも熱烈に支持されたりしているそうだ。
かと思うと、たくさんのアメリカ中西部の田舎町ではこの本を The Antichfrist
だと断定していたり、著者に対して「あなたは godless だ」と決めつけた
手紙を送っている。
さらに極めつけに、カリフォルニアの、とある町ではあまりにも強烈に著者を
弾劾してるので、FBI が著者に対して「その町に行ったら著者の身が危ないから、
そこへは行かないように」と真剣に警告されたそうだ。
僕がこの本を読んでみた限りでは、少なくとも日本人の感覚ではさほど
強烈な本ではないと思う。この程度のストーリーなら、あちこちにありそうだ、
なんていうふうに僕などは思ってしまう。なぜみんなそんなに慌てふためいたり、
あるいは逆になぜそんなに熱狂的に支持するのか?
(続く)

33:The OED Loves Me Not
22/09/16 23:00:07.78 euLEefR40.net
(続き)たとえば Kazuo Ishiguro の Never Let Me Go なんかは、少しばかりこの小説に
似ていると思う。George Orwell の 1984 とか、それ以外のいろんな dystopian 小説に、
これに似た感じのするストーリーがあちこちにありそうじゃないか。
もちろん、だからと言ってこの小説が平凡だとかありふれているとか言うつもりはない。
少なくとも、こんなにまで短い小説で、6歳から12歳向けだと書いてあるけど、
そんなにまでわかりやすい小説でありながら、ストーリーは子供たちにいろんなことを
考えさせてくれるということで、実に教育的なよい小説だと思う。大人向けならこの
程度の小説はあちこちにありそうだが、子供向けなのにこんなに複雑な社会派的な
物語とでも言えそうなものを見事に書いたことは、素晴らしいことだと思う。
子供向けであるにも関わらず、著者のところには実にたくさんの大人たち、
しかも牧師さんとか大会社の CEO とか、多重人格障碍者とか、実にいろんな
大人たちから熱烈なファンレターが届いたそうだ。
まあともかく、日本語でもいいから一度は目を通す価値があると思う。読んだあとで、
自分にとって価値があるかどうかを判断すればいいと思う。決して退屈はしない。
ましてや、こんなにまでアメリカ全土を初めとして、いろんな国の人を騒がせているの
だから、現代社会の様子を知るためにも、一度はこの小説を読んでおいた方がいいと思う。
ましてや、英語を勉強している僕らとしては、せっかく子供向けに書かれた読みやすいもの
だから、英語の勉強のためにもぜひともみんなに読んでもらいたいと願う。

34:名無しさん@英語勉強中 (ワッチョイ a65b-Mjbb)
[ここ壊れてます] .net
The Giver の映画は、何気なく見たものだったが、
原作がそんなに話題に(そして controversial に)なっていたとは
私もぜひ読もう

> アメリカの小説がタイ語に訳されたのは、これが初めてだそうだ。

そんなことって、ある? って思ってしまった
だとしたら、タイ人は、英語の小説は原語で読んでるんだろうか
私はタイ人の友人が何人かいるが、一般のタイ人はそんなに英語はできないような

35:The OED Loves Me Not
22/09/17 05:12:23.85 yT+Hp/Cr0.net
>>> アメリカの小説がタイ語に訳されたのは、これが初めてだそうだ。
上のように僕は書いてしまった。うろ覚えで書いたので、そうなってしまったのだ。
正確には、次の通り。
>>> アメリカの、★子供向けの★ 小説がタイ語に訳されたのは、これが初めてだそうだ。
英語原文では、次の通り。
I was told tha it was the first American children's book translated into Thai.
(この上で "I" つまり「私」というのは、著者 Lois Lowry のこと。)
上の英文での引用文は、僕が夕べ読み終わった The Giver の Harper Collins Children's Books
版の paperback 版の巻末に添えられている、著者による注釈(A note from the author)
の一節 だ。著者による注釈は、4ページにわたる。
その中で、FBI との話など、アメリカ国内の田舎町では大変に攻撃され、図書館に
置いてもらえないとか、ドイツなど外国では大変に評判になって学校でサブテキストと
して採用されているところも多いと書いている。
アメリカの著者が書いたものだから、アメリカの出版社が
印刷したら、綴りはすべてアメリカ式なのかもしれない。でも僕が手元に持っている
のはイギリス版だから、単語の綴りがすべてイギリス式になっている。たとえば
Center じゃなくて Centre に、Laborer じゃなくて Labourer になっている。

36:The OED Loves Me Not
22/09/17 05:27:11.46 yT+Hp/Cr0.net
この小説 The Giver がドイツでサブテキストとして学校で取り上げられていることについては、
"A note from the author" の中で、次のように書いている。
It (= The novel "The Giver") was used in the tenth grade in German public schools. In Germany
an entire population of young people must study the seduction of totalitarianism as part of their
own country's tragic history. Many of them start by reading "The Giver."
(なお、最後の "The Giver" は、原文では quotation marks はついておらず、その代わり
italics になっている。)
FBI と著者とのやり取りについては、次のように書いている。
And I suppose I should tell this part, too: one piece of mail was disconcerting enough that I had
a conference with the FBI and was advised, for my own safety, not to visit a particular city
in the USA in the immediarte future.
なお、この直前の一節に出てくる enough that S V は、僕らがよく知っている
enough to [do] と同じような意味で使っており、
disconcerting enough for me to have a conference
というふうに書き換えればわかりやすい。みんな知っているかもしれないけど、
enough to [do] と同じような意味で enough that S V という構文を使う人が、少なくとも
アメリカ人の著者にけっこういる。確か辞書にもその構文を紹介しているのを見たような
気がする。

37:The OED Loves Me Not
22/09/17 05:33:40.10 yT+Hp/Cr0.net
些細な話題だが、この The Giver という小説には、一つだけ日本を匂わせる一節がある。
それは次のもの。
”My friend ★Yoshiko★ was surprised by her selection as Doctor," Father said, "but she was thrilled.
(以下略)
(Lois Lowry, "The Giver," p. 29; Chapter 2; Harper Collins)

38:The OED Loves Me Not
22/09/17 05:47:06.65 yT+Hp/Cr0.net
日本人の英語学習者にとって、冠詞の問題は一生涯にわたって大問題だが、僕は
YouTube 上にて、英文解釈をするときに冠詞が出てきたら必ず、それぞれの場所において
なぜ a ではなく the になっているかなどを詳しく検討している。
このスレでも、冠詞が出てきたら必ず取り上げて論議したいと思う。
さて、この The Giver という小説の中で出て来た冠詞の問題をここで紹介する。
It was the first time Jonas noticed as he looked at the newchild peering up curiously from the
basket. ★The pale eyes★.
Almost every citizen in the community had ●dark eyes●. (中略)
But there were a few exceptions: Jonas himself, and a female Five who, he had noticed had
★the different, lighter eyes★.
(Lois Lowry, "The Giver," p. 35; Chapter 3; Harper Collins)
★★★ ネタバレ注意 ★★★
なお、この上の一節における newchild は、原文のままだ。決して
new child のように two words にはしないで、この小説では首尾一貫して
newchild となっている。新生児のことだ。この小説の舞台では、ほとんどの人は
セックスも恋愛も経験しないみたいだ。(はっきりとそうは書いてないけど、
そのように思える。)それどころか、どんな感情も感じないように、12 歳のころから
死ぬまでずっと pills を服(の)まされている。
それはともかく、この社会では自分の親や兄弟姉妹として家庭内にいる人たちは、
生物学的な家族ではなく、中央委員会(The Committee of Elders)が選定した
人たちを適切に組み合わせているだけだ。
感情だけでなく、人々は匂いや寒暖や識別に対する感覚さえ失っていて、
しかも記憶まで失っている。何百年も前に、そういうものを自らなくしたいと
市民たちは思って、それ以来はそのように暮らしている。

39:The OED Loves Me Not
22/09/17 06:52:11.85 yT+Hp/Cr0.net
>>38 の冒頭で取り上げた英文のうち、who, と書いてしまったものは、
実は正しくは whom だったのだが引用し間違えていた。この下に正しいものを引用しなおす。
It was the first time Jonas noticed as he looked at the newchild peering up curiously from the
basket. ★The pale eyes★.
Almost every citizen in the community had ●dark eyes●. (中略)
But there were a few exceptions: Jonas himself, and a female Five whom he had noticed had
★the different, lighter eyes★.
(Lois Lowry, "The Giver," p. 35; Chapter 3; Harper Collins)
さてこの上で
(1) The pale eyes.
(2) dark eyes
(3) the different, lighter eyes
このように the をつけたり無冠詞だったりするのはなぜかわかるだろうか?
(続く)

40:The OED Loves Me Not
22/09/17 06:52:46.24 yT+Hp/Cr0.net
(続きだよん)
ただしこれはきちんと文脈を読み取らないとわからない問題なので、もしかしたら
僕が引用したような限られた引用文だけではわかりにくいかもしれない。そういうときは
その前後をネット上で検索したら見つかるかもしれないが、見つからなかったら僕が
その前後をさらに引用してもいい。
この上の一節の要点を日本語で言うと、次のような感じだ。
「主人公 Jonas の家族の一員として、最近になって新生児 (newborn) が(中央委員会から
派遣されて)迎え入れられた。その赤ん坊は、Jonas と同じく lighter eyes (つまり
黒ではない、たぶん緑色か青色の目) をしていた。この二人はこの社会では
少数派であり、他の大多数の人たちは dark eyes つまり黒っぽい目をしていたのだ。」
それから、文中に "a female Five" とあるが、この Five は原文通りだ。この小説の
特殊な表現であり、たとえば Mary is a Five. と言えば、「Mary は5歳児だ」という
意味。そして Fives と言えば、5歳児の子供たちが何人かいる、という意味合いになる。
"a group of Fives" と言えば、「5歳児の子供のグループ」ということになる。
さて、ここに出て来た3つの "目の色についての表現" の中で、なぜ定冠詞がついたり
つかなかったりしているのかを説明してみてほしい。
僕なりの意見については、24時間ほど経ってから書きたいと思う。

41:名無しさん@英語勉強中
22/09/17 06:56:27.06 83ZOAFTB0.net
続きだよん にOEDさんのかわいい一面を見た

42:The OED Loves Me Not
22/09/17 07:07:42.68 yT+Hp/Cr0.net
Lois Lowry の "The Giver" に出てくる特殊表現や一般的な表現
(1) There were only two occassions of ★release★ which were not punishment. ●Release● of the
elderly, which was a time of celebration for a life well and fully lived; and ★release★ of


43: a newchild, which always brought a sense of ●what-could-we-have-done●. この上の release という言葉が、この小説特有の意味合いで使われている。それが 実際には何を意味するかについては、この小説の最後に明かされる。でもこの社会では、 みんなその本当の意味を知らない。それから、上の一節の最後に出てくる what-could-we-have-done という hyphen つきの表現も面白いかもしれない。 (2) I think this little guy needs something extra. この上の言葉は、Jonas の家族のうちの Father が、新しく家族の一員となった 新生児 (Gabriel)について言っている。ここで this little guy とは目の前の赤ん坊のことだが、 映画などを見ていてもわかる通り、英米人はよく赤ん坊を指して this little guy という ことが多い。



44:名無しさん@英語勉強中
22/09/17 07:10:07.01 83ZOAFTB0.net
OED さんのファンとして、OEDさんのYouTube チャンネルに意見・要望を言ってもよいだろうか?
(無論、コストのかかることなので、自由に却下してもらっても良い)
動画が長く感じるので、
(先日の質問スレの内容に関する動画など)
白板に予め英文を書いてレコーディングを始めるなど、
若干の事前準備的なことをして簡潔にする工夫があると良いかと思った
(中田敦彦さんの YouTube 大学のような感じ)
白板ではなくディスプレイの文字を映している人もいる
(強い要望ではなく、もし気が向いたら検討してもらえたら程度)

45:The OED Loves Me Not
22/09/17 07:16:23.05 yT+Hp/Cr0.net
(3) "You know," his (= Jonas's) father finally said, "every December was exciting to me
when I was young. (中略)"
Jonas nodded. He could remember ★the Decembers★ back to when he had become, well, probably
a Four.
Sunday の複数である Sundays など、曜日の複数形ならしょっちゅう見かけるが、
この上の一節にあるような December の複数である Decembers などの月の名称の
複数形で、しかもそれに the がついている例には、初めて出会った。そりゃ、そういう
用例もあるはずだと納得できるけど、実際に出っくわしてみると「なるほど」と
面白く思う。そして、もしも僕が英作文しないといけないとき、こういう文脈で
すぐに the Decembers という形を思い起こせるかというと、無理だった。
さらにもう一つ、上の一節に back to when S V とあるが、こういうふうに when の前に
back to をすんなりとはなかなか僕は英作文のときにつけることができない。
あれこれと、「ええっと、back to the time when とでも書けばいいかな」とか
言って思い迷う。こういうときに英語ネイティブは迷わずに back to when S V と
口からも指先からも流れ出る。

46:The OED Loves Me Not
22/09/17 07:21:27.98 yT+Hp/Cr0.net
>>43
そうそう。それは本当にそうすべきなのだ。だから僕は、Shakespeare の文章の
英文解釈などをするとき、それからいろんな英語の歌の歌詞の英文解釈をするときには、
必ずそうしていた。
ただ、もっと簡単な話をするときには、ぶっつけ本番でビデオの録画を始めてしまうので、
言うべきことをあらかじめすべて文字化しておいて大きく表示するなんてことを
やっていない。それは申し訳ないと思う。
話を聴いている人は、僕がぶっつけ本番で
その場その場で思いついたことをしゃべり続けると、かったるく長ったらしく感じて
いるだろうな。できる限り改善するようにします。

47:The OED Loves Me Not
22/09/17 07:28:13.79 yT+Hp/Cr0.net
>>43
Shakespeare の文章の英文解釈とか洋楽の英文解釈などをしているときには、
それぞれのビデオを作る前に物凄く時間をかけて準備していた。それでもなおかつ、
さらに至らないことがたくさんあり、かったるいビデオになってしまっている。
本当に面白くてためになるビデオを作る人は、必ず 10 分くらいに1本のビデオをまとめ、
そのたったの 10 分のビデオのために、10時間なのか20時間なのか、あるいは
100時間なのか知らないけど、膨大な時間をかけるそうだ。動画編集も大変だ。
僕も動画編集したいのだが、どうしてもその方法を覚える気になれない。
そういう時間があったら、1冊でも


48:多く洋書を読み、1本でも多く英語の映画を見て、 深く英語を知り、深い解説ができるようになりたい、と思ってしまう。 それに僕は、銀河鉄道999の鉄郎みたいに、機械文明を忌み嫌っている。



49:The OED Loves Me Not
22/09/17 07:46:43.14 yT+Hp/Cr0.net
Lois Lowry の "The Gicver" に出て来た面白い英語表現、特殊な表現、そして冠詞などの
問題を含んだ一節、そしてストーリーの面白さを伝える一節などを、思いつくままに
書き記していこう。途中で大きなネタバレになりそうなところには、「ネタバレ注意」と
書くようにするけど、うっかりと失敗するかもしれないけど、そのときには許してほしい。
でもたいていの人はすでに映画だけは見ていたりするだろうから、問題は小さいとは思うけど。
Mirrors were rare in the community; they weren't forbidden, but there was no real need of them,
and Jonas had simply never bothered to look at himself very often even when he found himself
in a location where a mirror existed.
(Lois Lowry, "The Giver," p.35; Chapter 3; Harper Collins)
ここでは、この社会にはほとんど鏡がないと言っている。なぜ鏡が必要なくなって
しまっているかというと、(続く)

50:The OED Loves Me Not
22/09/17 07:47:10.73 yT+Hp/Cr0.net
★★★ ここからはネタバレ注意 ★★★
この社会では、人間がみな記憶を失っていて、過去のことを知らない。数百年前までは
人々はセックスもして、恋愛もして、ぞくぞくしたりわくわくしたり、悲しんだり、
憎んだりしていた。そういう感情をすべて失った。おそらくは pills のせいだろう。
人々は、そういう感情はすべて不幸の原因になり、戦争や殺人や強姦を生んでしまうので、
感情を捨てることを選択したのだ。そして過去のことはすべて忘れてしまっている。
過去のことを知るには書籍が必要だが、この社会では、2人の人だけが書籍を
読むことが許されている。それは The Giver という指導者と、新規の The Receiver と
なった Jonas の二人だけなのだ。
感情だけでなく、感覚もなくなっている。寒暖や空腹や多様な色などを、この社会の
人はまったく感じない。緑も赤も青もなく、すべてが中間色のように見えている。
寒暖も感じないので、普通の快いぬくもりしか感じない。冬の寒さや飢え死にしそうな
極端な空腹も感じたことがない。すべては The Committee of Elders が決めた通りに
運営され、戦争も強姦も殺人も飢餓もセックスも恋愛も何もない。すべては
平坦な快さの中で進んでいく。
そういう社会だからこそ、鏡なんてものは全く必要ないのだ。
★★★ ネタバレ情報、これで終わり ★★★

51:The OED Loves Me Not
22/09/17 07:57:43.83 yT+Hp/Cr0.net
すでに小説を(日本語であれ英語であれ)読んだ人や、すでに映画版を見た人にとっては、
僕がネタバレ情報を含めて、そこに出てくるいろんな話をここで紹介したら、
その話の筋を思い出すのに役立ったり、そこに出て来た英語表現を覚えなおすことにも
つながるので、よいことだと自己満足して、もう少しこれを続ける。
次のような一節もある。
★★★ ここから、少しだけネタバレ ★★★
Everyone had known, he (= Jonas) remembered with humiliation, that the announcement:
ATTENTION. THIS IS A REMINDER TO MALE ELEVENS THAT OBJECTS ARE NOT
TO BE REMOVED FROM THE RECREATION AREA AND THAT SNACKS ARE TO BE
EATEN, NOT HOARDED had been specifically directed at him, the day last month that he had
taken an apple home.
(Lois Lowry, "The Giver," p. 38; Chapter 3; Harper Collins 版)
というわけで、(このとき確か)11歳の主人公 Jonas は、recreation の時間にそこに置いて
あった snacks を家に持ち帰ったことがあったのだが、そんなことをしてはならないという
指令が発せられたのだ。この社会では、こういう些細なことに至るまで、住民の
生活のすべてが規制されている。完全に全体主義の社会なのだ。
★★★ ネタバレ、終わり ★★★

52:The OED Loves Me Not
22/09/17 09:12:06.11 yT+Hp/Cr0.net
★★★ ほんの少しだけネタバレ ★★★
So Jonas laughed too, and with his laughter tried to ignore his uneasy conviction
that *something* had happened.
(Lois Lowry, "The Giver," p. 40; Chapter 3; Harper Collins edition)
上の一節では、主人公 Jonas が学校から黙って持ち帰ったリンゴを自宅で眺めていると、
そのリンゴに不思議なことが起こっていることに気づいた、と書いている。
リンゴを見ているうちに、それに色がついていることに気づいたのだ。
その社会の住民は、みんな感情や感覚を失っていて、多様な色も識別できなくなっている。
だから、赤も青も白もみんな、中間色のように見えてしまうのだ。
その中で、(確か、他の人には黙ってこっそりと pills を服用するのを自分だけが
やめてしまった後だったと思うけど)リンゴに赤い色がついていることに気づいたのだ。
世の中に色がついているなんてことは、その社会の住民は誰も知らないが、
Jonas はそれに気づいた数少ない一人なのだ。
それはともかく、この一節に出てくる something という単語の前後に * という印を
つけたが、原文では * という印はなく、その代わりこの単語が italics になっている。
このような、Something has happened. という言い回しを、僕は大学2年生(20歳くらい)
のときに読んだサルトル(Jean-Paul Sartre)の「嘔吐」の冒頭で出会ったのが最初だった。
フランス語の原題では La Nausee と言い、英語訳のタイトルは Nausea と言う。
Something has happened. という言い回しは、これらの本だけでなく至る所に出てくる
決まり文句なんだろうけど、最初にそれに出会ったときの Sartre の本が、多感な
僕のその頃の気分にぴったりのこの La Nausee という小説や、同じく Sartre の書いた
1,500 ページにわたる「存在と無」(L'Etre et le neant)を読んでそれに没頭していた
あの頃の僕の青春時代を思い起こさせる重要な言葉なのだ。

53:The OED Loves Me Not
22/09/17 09:16:35.00 yT+Hp/Cr0.net
上の投稿文に書いた Jean-Paul Sartre の Nausea (嘔吐) という小説の英語版では、
その部分を次のように書いている。
“★Something has happened to me,★ I can't doubt it anymore. It came as an illness does,
not like an ordinary certainty, not like anything evident. It came cunningly, little by little;
I felt a little strange, a little put out, that's all. Once established it never moved, it stayed quiet,
and i was able to persuade myself that nothing was the matter with me, that it was
a false alarm. And now, it's blossoming.”
Jan-Paul Sartre の「嘔吐」と「存在と無」には、僕は 19 歳から30歳のときまで、
ずっと没頭していた。

54:名無しさん@英語勉強中
22/09/17 09:18:24.57 83ZOAFTB0.net
>>45
ありがとう
視聴者としても、文章を目で見ながら話を聞くと理解しやすいと思った
気軽な提案なので、余裕があればくらいに聞いてもらえたらと思う
>>46
動画作成にどの程度時間をかけるべきか、について
個人的には、(少なくとも現段階では)なるべく時間をかけないほうがよいと思う
視聴者数が多くなれば、トータルでのメリット(視聴者数 * 一人あたりのメリット)も比例して大きくなる
しかし現状では、視聴者数が少ないならメリットがあまり増えない
さらに言えば、視聴者数が多くなったとしても、
動画作成に時間をかけるのではなく、
時間をかけなくても簡潔な動画を撮れる環境・仕組み作りを工夫した方がよいと思う
白板にちゃっちゃっと文章を書いておくなど
(動画編集に比べたら無視できるコスト)
というのは、動画編集を凝っても、情報量が増えるわけではないので
(視聴者が学べることは同じ)
私もアナログ人間
(上で提案した白板に手書きは、アナログ的手法)

55:The OED Loves Me Not
22/09/17 09:48:33.49 yT+Hp/Cr0.net
>>52
真剣に僕の動画について考えたりコメントしたりしてくれて、ありがとう。
さて、>>10 >>31 にて、Elsewhere という言葉は、大文字で始まる固有名詞のようなものとして
この小説では使われていて、すでに" the Elsewhere + 関係節" という形については
紹介した。
これとは別に、"an Elsewhere + 関係節" の用例もこの小説で見つけたので、それも
紹介しておく。
He (= Jonas) saw all of the light and colour and history it contained and carried in its
slow-moving water; and he (= Jonas) knew that there was ★an Elsewhere form which★ it came,
and ●an Elsewhere to which● it was going.
(Lois Lowry, "The Givcer," p. 166; Chapter 17; Harper Collins edition)
上の用例では、Elsewhere と呼べそうな場所が少なくとも2か所あって、それぞれの
世界がどんなところかを説明している。

56:The OED Loves Me Not
22/09/17 10:03:35.38 yT+Hp/Cr0.net
Whatever. を単独で使って、一つの単語だけで文が終わる場合もあるが、これは
会話表現としてよく使われるようだ。ジーニアス英和、第5版では、これを
「なんでも、どちらでも、なんにせよ」と訳し、「叙述の内容に対する無関心や
諦めを示す。無礼に響くこともある」と書いている。ともかく、相手の言っていることに
対して「まあともかくさ」という感じで、適当にごまかしたいときに言う言葉みたいだ。
このような単独の Whatever. を、この小説では少なくとも2回、使っている。
(1) Asher という少年の台詞:"IMy swimming instructor said gthat I don't have the right
boyishness or something."
"Buoyancy," Jonas corrected him.
"★Whatever★. I don't have it. I sink."
(Lois Lowry, "The Giver," p. 67; Chapter 6; Harper Collins edition)
(2) Asher の台詞:"Games aren't *your* area of expertness.
"Expertise," Jonas corrected him automatically.
(Asher の台詞) "★Whatever★. You can't say what we play, even if you are going to be the new Receiver."
(ibid.; p. 170; Chapter 17; Harper Collins edition)
上の2つの用例では、両方とも、Asher が言った言葉が間違っていたので Jonas が
正しい言葉に訂正してあげると、Asher は Whatever. つまり「まあ、そんなことは
どうでもいいんだけどさ」というような気分で投げやりに言っている。これを僕は、
「まあともかく」とでも訳せばいいかな、と思っている。

57:The OED Loves Me Not
22/09/17 10:23:45.96 yT+Hp/Cr0.net
Memories are forever.
(Lois Lowry, "The Giv er," p. 181; Chapter 18; Harper Collins edition)
上の一節はもちろん「記憶は永遠だ」というものだが、この小説では一般の住民の
ほとんどが過去の記憶を(おそらくは pills と書籍を捨て去ったせいで)すべて
忘れさっている。だからこそここで、Memories are forever. ということを強調する必要が
あるというわけだ。
ところで、この "[Something] is forever." という言い回しは、最初に僕が見聞きしたときには
変な感じがしたと言うか、本当にこれは正しいのかと思った。
Memories last forever. あるいは Memories will last forever. なら理解できる。
しかし Memories are forever. なんていう言い方があるのか?そう思っていろいろ調べると、
Friends are forever. という決まり文句もあるみたいで、歌の題名にもなっている。
一般に、[Something] is forever. はもともとはもしかしたら非論理的な表現だったのかもしれないが、
簡潔に言いたいことが表現できているので、人々が自然に口にするようになり、
一般に流布したのかもしれないと僕は思っている。
なお、ジーニアス英和(第5)を見ると、Scotland forever! (スコットランドよ、永遠なれ)
という例文もある。大昔に長嶋茂雄という有名な野球選手が野球場で大勢のファンに対して
引退宣言をしたときに「巨人軍は永遠です」と言って


58:、ファンたちの歓声を浴びたが、 それは The Giants are forever! と訳せるのだろう。そしてこのような言い回しは、 恐らくはもともと英語などの西洋諸言語の中で流行り、そのあとにそれが日本語に 直訳され、日本でも流布したのではないかという気がしている。 いずれにしても、こういう英語のキャッチフレーズは、たくさん覚えておいた方が いいと思って、出てくるたびに暗記するよう努めている。



59:名無しさん@英語勉強中
22/09/17 12:57:21.76 VQfXiEGp0.net
サルトルはいいね。英語で読んだ。

60:The OED Loves Me Not
22/09/17 13:33:32.41 yT+Hp/Cr0.net
>>56
ほう。Sartre の何を英語で読んだの?
ところで Jean-Paul Sartre と言えば、8年くらい前に Samuel Beckett から始まって
Harold Pinter をかじり、その Pinter が出演している Sartre の書いた "No Exit"
(フランス語での原題は Huit Clos で、日本語の題は「出口なし」) の BBC 版の
芝居のビデオが YouTube 上に投稿されていたので、それを見た。
Jean-Paul Sartre’s "No Exit": A BBC Adaptation Starring Harold Pinter (1964) | Old Movies Online
上のようなキャプションがついているから、検索してくれたらそれが観られる。
90分くらいのものだ。画像の質は悪い。Harold Pinter はもともと役者だったのだけど
劇作家になり、作家としてノーベル賞に輝いたが、彼の演技は下手だそうだ。
Harold Pinter は Samuel Beckett を若いころから崇拝しており、生前の Beckett とパリで
交流もしたそうだ。
Harold Pinter の書いた戯曲の映画版もいくつか YouTube 上に投稿されているので、それも
観たけど、Harold Pinter は Samuel Beckett よりもさらに僕にとってはわかりにくい。
はっきり言って、僕には Pinter がまるで理解できない。Beckett も難しいが、まだ
Beckett の方がよくわかるくらいだ。
Samuel Beckett の書いた戯曲については、そのほとんどが映画化されて DVD としても
販売されているので、僕はそれを買ったが、わざわざそれを買わなくても
YouTube 上で無料で公開されている。Beckett の作品の著作権や出版権を持っている人たちが、
もしかしたらかなり寛大で、YouTube 上でたくさんの彼の作品が無料で公開されていても、
文句を言わないでいるのではないかと思っている。

61:The OED Loves Me Not
22/09/17 13:41:15.30 yT+Hp/Cr0.net
Samuel Beckett については、8年くらい前に盛んに僕は5ちゃんねる上で膨大な書き込みを
したけど、その中でも特に Waiting for Godot (En attendant Godot) は最も大衆受けしやすくて
わかりやすく、捧腹絶倒だ。
Waiting for Godot with English & Arabic Subtitles
上のようなタイトルで、その映画版が YouTube 上で無料公開されている。英語としては
アイルランド訛りのある英語で、その訛りに慣れていなかったら最初は面食らうだろうけど、
慣れてくるとその訛りが実に味わい深く、Beckett 作品は何が何でもアイルランド訛り
で聴きたくなってくる。イギリスやアメリカの標準的な発音でなんか、聴きたくなくなる。
Godot 以外にも、Beckett の戯曲作品は数十本あるが、そのほとんどが映画化され、
それがYouTube 上で無料で見られる。わかりにくいものもたくさんあるけど、
もし興味のある人がいたら、ぜひともその脚本を読み、その上でこれらの
芝居を観てほしいと思う。
Godot つまり「ゴドーを待ちながら」以外で僕がとても好きなのは、Endgame (ゲームの終わり)
という作品で、絶望的な中での笑いがある作品だ。人類が滅亡する寸前に、荒廃した
地球上に残されたたった4人の人たちの人間模様を描いている。


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