ブラームスの名曲とい ..
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59:名無しの笛の踊り
19/10/18 20:20:37.90 5ftpFWxM.net
ついこの前出たポリフォーン「総特集・武満 徹」の中に、このクラリネット・ソナタの譜面を見てピアノで弾いてみた武満が
「こんないい音楽があったら、もう他に音楽はいらないんじゃないかというような、譜面を全部見終わったときに、自分が感じた印象というのは、
完璧だ、ということでした」
と講演でしゃべった速記が載っていました。さらにシンポジウムで秋山邦晴がその「ブラームス発言」に現代作曲家としては安易な発言だという疑義が発せられて
それに答える形で、詳しくは原文を当たって頂くとしていくつかの弁明をされたあと、
 ・・あの人が書いた旋律などを見ていると、今までなんとなく聴き流してしまっていたけれど、
その音をよく確かめてみると、そんなに単純な甘ったるい旋律というようなもんじゃないんですね。
そこには確固たる、知的な構造がある。僕なんかがいちばん持ってないものを持っている。
と述べ、ソナタ1番アンダンテ冒頭のE♭とD♭が曲全体の構造に深く密接に関わってる点とリズムのセルがわずか4小節のなかで
2小節ずつ生と死とも言える極端な対比を作っていることでその構造の卓抜さの説明をしました。
こんなブラームス解説はいままで読んだことはなく、もっと第1線の作曲家の方々に名曲解説をして頂き
愛好家の蒙を啓いてもらいたいと思わせるとともに、1番の当方の印象もまんざらまちがっていなかったのがわかり、腑におちた、
という気分になりました。
 しかしあのアンダンテの冒頭に生と死の対比を嗅ぎつけるこの武満の感性の鋭さにはとてもついて行けないものがあります。
ブラームスの深い知性、芸の細かさにあらためて目を開かされました。


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