ジョーカーを「つまら ..
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343:名無シネマ@上映中
19/10/26 16:31:50.32 7UX+EeP4.net
映画『ジョーカー』が描いたのは、まさに「下級国民の反乱」だからだ。
「下級国民」とは、本来は社会の主流派(マジョリティ)であるはずなのに、「いつのまにか社会の
最底辺に押しやられてしまった」と感じているひとびとだ。アメリカ社会の主流派は白人だから、
「下級国民」は「中流から脱落した白人」ということになる。ドラッグ・アルコール・自殺で「絶望死」している。
 トランプの岩盤支持層である「白人至上主義者」は、白人の人種的優越を主張しているわけで
はない。それとは逆に、自分たちこそがアメリカ社会でもっとも差別され、虐げられているのだと
信じている。
 中流から脱落した白人たちは、黒人がマイノリティであることを盾にとり、アファーマティブ・アクション
(積極的差別是正措置)で「不正に」恵まれていると怒っている。マイノリティ(黒人)がマジョリティ(白人)
を抑圧し、「差別」しているというのだ。
 このように考えれば、映画『ジョーカー』がアメリカのリベラルから警戒される理由がわかるだろう。
白人のアーサーを「最底辺」にしたことで、その設定は白人至上主義者の世界観(黒人は自分たち
より優遇されている)ととてもよく似たものになったのだ。
 だとしたら、「上級国民」とは誰か。これはアメリカでははっきりしている。
 東部(ニューヨーク、ボストン)や西海岸(ロサンゼルス、サンフランシスコ)で金融、教育、メディア、
IT産業などに従事する「裕福なリベラル」は、中流から脱落した白人たちを「プアホワイト」「ホワイト
トラッシュ(白いゴミ)」と侮蔑し、「レイシスト(人種差別主義者)」として批判している(すくなくとも
「白人至上主義者」はそう思っている)。アメリカの「下級国民」たちがこころの底から憎んでいる
のは、富裕層や不法移民ではなく「知識社会のリベラル」なのだ。
 ポピュリズムというのは、「下級国民による知識社会(エリート)への反乱」のことだ。どこにも救いが
ない映画であるにもかかわらず、『ジョーカー』が日本でも世界でも大きな反響を呼んでいるのは、
あらゆるところで「社会からも性愛からも全面的に排除されたマジョリティ」が増殖していることに
ひとびとが気づいているからではないだろうか。


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