【兵庫県知事選】斎藤氏のSNSの使い方は「極めて真面目」だった 選挙報道しないテレビがSNSになぜ苦言を呈すのか ★2 [Hitzeschleier★]
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24/11/22 12:42:41.52 /rUlgY6E9.net
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11月17日の兵庫県知事選挙の結果は日本中を驚かせた。パワハラが告発され、おねだり疑惑も浮上した斎藤元彦氏が勝利するとは他県民は思わなかっただろう。
■「SNSは危ない場所だ」と批判するテレビ
斎藤氏勝利の理由として、7月の東京都知事選、10月の衆議院選挙に続いてSNSの活用が挙げられた。テレビの報道や情報番組は斎藤氏を散々悪人扱いしてきたが、有権者はその真逆のことを言う。「最初はテレビで悪い印象を持ったけど、SNSで誠実さを知った」と、高齢者たちが取材に答えていたのが印象的だった。
この結果についての、各テレビ局の反応が正直みっともなかった。SNSがテレビに勝ったとの声に対し、「テレビは放送法の縛りで選挙報道ができない」と言い訳したり、「SNSはデマばかりでいいのか」「SNSが上手い人が選挙で有利になっていいのか」などとSNSをキャスターたちが批判していた。
本命扱いされて敗れた稲村和美氏は「斎藤候補と争ったというより何と向き合っているのか違和感があった」と述べ、SNSで様々な言説が飛び交ったことに振り回され、疲れた様子だった。またネット活用に振り切れなかったとも語っていた。
確かにこの選挙では斎藤氏、稲村氏それぞれに支援者がつき、本人よりもむしろ支援者同士で戦い、いがみ合ってSNSが荒れた印象は否めない。中でも、立花孝志氏の「参戦」で話が複雑怪奇になっていった。立花氏は「斎藤氏を当選させるための立候補」と前代未聞の宣言を行い、斎藤氏への疑惑は守旧派の陰謀なのだと真実か判断できないことを主張していた。
一見、これほどSNSで混乱した選挙もなかっただろう。その結果、世間からパワハラ首長と罵られ議会から不信任を言い渡された斎藤氏が、いつの間にか誤解の解けた改革の騎手と扱われ英雄視された。そのことに戸惑い、SNSは危ない場所だと言いたくなるのもわからないでもない。
■改革や今後の考えをコツコツ投稿
だが斎藤氏は世論を大逆転させる技を持つ妖術師なのだろうか? 本来はやはりパワハラを平気で行う悪人なのに、立花氏の助太刀もあってSNSで兵庫県民を籠絡したのだろうか?
私は、必ずしも斎藤氏の疑惑が晴れたとは考えていない。少なくとも100人を超える県職員が彼のパワハラ言動を認めたのは事実だし、時に声を荒げたことは本人も認めている。
だが同時に、斎藤氏のSNSの使い方はまったくトリッキーなものではない。取材に答えた有権者たちは「テレビで悪人と思っていたら、真面目に改革に取り組んでいたと知った」ので彼に投票したと言っていた。つまり、SNSを通じて実直に自分の考えをコツコツ投稿していたら、それが多くの有権者に届いたのだ。SNSはデマや中傷も撒き散らしたかもしれないが、言葉を直接届けるツールとしてストレートに機能しただけなのだ。
例えば都知事選挙での石丸伸二氏は街頭演説をYouTubeで配信し、聴衆にも投稿を呼びかける実に巧みな戦術を繰り広げた。衆議院選挙での玉木雄一郎氏はその石丸氏の手法を真似つつ、「手取りを増やす」政策の濃い中身を長尺動画で浸透させた。
そんなSNSマーケッター顔負けの手法を駆使した成功例に比べると、斎藤氏が行った手法は極めて基本に忠実で、毎日投稿を続けただけ。彼のXのフォロワー数が激増したことは伝えられたが、石丸氏や国民民主党とは違いYouTubeの投稿数はさほど多くない。
斎藤氏はコツコツ投稿を続けながらこれまでの改革や今後の考えを投稿し、それが書かれているInstagram、YouTube、ホームページなどに自然と流れる構造ができていた。と言ってもきちんとリンクが貼られているだけだが。つまりXで彼の行動を追ううちに、彼の政策にたどり着くようになっていたのだ。だから先述の有権者たちの「真面目に改革に取り組んでいたと知った」の発言につながった。手練手管を駆使したのではなく、真面目にやってきたことを真面目に投稿しただけなのだ。
(略)
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