【内閣改造】岸田首相は“脱・統一教会”をアピールできるか、教団の生殺与奪権を握る注目人事 「文部科学大臣」と「国家公安委員長」 [ボラえもん★] at NEWSPLUS
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338:名無しさん@13周年
22/08/10 05:48:20.26 Oh3504Su3
常識
COMMON SENSE
小泉八雲
昔、京都に近い愛宕山に、黙想と読経に余念のない高僧があった。
住んでいた小さい寺は、どの村からも遠く離れていた、
そんな淋しい処では誰かの世話がなくては日常の生活にも不自由するばかりであったろうが、
信心深い田舎の人々が代る代るきまって毎月米や野菜を持ってきて、この高僧の生活をささえてくれた。
 この善男善女のうちに猟師が一人いた、この男はこの山へ獲物をあさりにも度々来た。
ある日のこと、この猟師がお寺へ一袋の米を持って来た時、僧は云った。
『一つお前に話したい事がある。この前会ってから、ここで不思議な事がある。
どうして愚僧のようなものの眼前に、こんな事が現れるのか分らない。
しかし、お前の知っての通り、愚僧は年来毎日読経黙想をしているので、
今度授かった事は、その行いの功徳かとも思われるが、
それもたしかではない。しかし、たしかに毎晩、普賢菩薩が白象に乗ってこの寺へお見えになる。
……今夜愚僧と一緒に、ここにいて御覧。その仏様を拝む事ができる』
『そんな尊い仏が拝めるとはどれほど有難いことか分りません。
喜んで御一緒に拝みます』と猟師は答えた。
 そこで猟師は寺にとどまった。しかし僧が勤行にいそしんでいる間に、
猟師はこれから実現されようと云う奇蹟について考え出した。
それからこんな事のあり得べきかどうかについて疑い出した。
考えるにつれて疑は増すばかりであった。
寺に小僧がいた、―そこで猟師は小僧に折を見て聞いた。
『聖人のお話では普賢菩薩は毎晩この寺へお見えになるそうだが、あなたも拝んだのですか』猟師は云った。
『はい、もう六度、私は恭しく普賢菩薩を拝みました』小僧は答えた。猟師は小僧の言を少しも疑わなかったが、
この答によって疑は一層増すばかりであった。小僧は一体何を見たのであろうか、それも今に分るであろう、こう思い直して約束の出現の時を熱心に待っていた。


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