【従っているのは誰だ】北朝鮮を支配する国家イデオロギー「チュチェ思想」とはどんな思想なのか? at NEWSPLUS
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19/12/26 21:25:54.69 RiQlo6DG9.net
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2019年12月23日
<文/篠原常一郎:元日本共産党国会議員秘書>
 
 日本の厄介な隣国、北朝鮮は金一族が支配する国であり、日本人拉致事件を起こし、日本に向けてミサイル発射実験を繰り返したり、核開発を続けたりしていることは、日本人の誰もが知っていることである。
 しかし、そのような活動の根底には、北朝鮮を支配する国家イデオロギーである「チュチェ思想」があるということは、ほとんど知られていない。

 2019年になって、やっとインターネットの番組や、保守系の論壇誌などで、「チュチェ思想」について語られることが多くなった。この静かなブームに火をつけたのが、元日本共産党国会議員秘書の篠原常一郎氏である。篠原氏が2019年3月に、経済評論家の上念司氏とユーチューブで配信した「緊急特番『チュチェ思想研究会inチャンネルくらら』」は、50万回以上の再生回数を記録した。この度、『なぜ彼らは北朝鮮の「チュチェ思想」に従うのか』(岩田温氏との共著、育鵬社)を上梓する篠原氏に「チュチェ思想」とは何か語ってもらった。

中国とソ連の影響の排除を正当化するための理屈

 「チュチェ思想」が公式に使われるようになったのは1967年5月、朝鮮労働党の第4期朝鮮労働党中央委員会第15回総会で唯一思想体系が確立されたことによります。唯一思想体系とは要するに、金日成を崇める思想以外のものを一切排除するという決定です。
 この時期に注目していただきたいのですが、実は中国では1966年に毛沢東が、失脚に近い状態を挽回するために文化大革命を発動して、個人崇拝に基づいて国家内で紅衛兵を組織し、軍や党の幹部たちで毛沢東に逆らうような者をつるし上げ、排除しました。
 毛沢東はこのような非科学的な路線で中国を大混乱に陥れるのですが、これに朝鮮労働党の中にいる中国派が呼応することが考えられました。また文革の数年前から、中国とソ連の間で社会主義の路線と覇権をめぐって論争や紛争が起き始めていました。その際、ソ連も北朝鮮の親ソ派を抱き込んで中国との争いを有利にしようという動きもありました。
 これらの動きに対して、どちらも排除して実勢を確立すべく、金日成を押し立てて両派の排除を正当化するために、この唯一思想体系を確立したのです。つまり、そもそもの始まり権力闘争を有利に進めるための単なる理屈付けだったのです。
 1967年12月には、北朝鮮の国会にあたる最高人民会議で、国家の基本政策である「十大政綱」に「主体思想」が明記されました。そして1970年に朝鮮労働党の「最高決定機関」とされる党大会(第5回)で金日成の「唯一思想体系」が定式化されました。このチュチェ思想に基づいて国家指導と対外路線をそれぞれ運営していくための思想体系は、「金日成主義」と呼ばれることになりました。現在は、金日成とその後継者だった息子の金正日も含め、「金日成・金正日主義」と呼ばれています。 これがチュチェ思想の成り立ちのあらましです。

 結局、これで分かるのは、北朝鮮ではチュチェ思想について「人間第一の思想である」とか、「社会と自然に対する主人は民衆である」とか、きれいごとを言っていますが、実際には社会主義諸国の動揺や党内のさまざまな派閥を淘汰して、金日成の個人独裁、金一族の世襲体制が確立されていく中で絶対化され、独裁を支える思想になったのがチュチェ思想だったということです。
※抜粋記事です。詳しくはリンク先へお願い致します。
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