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遅きに失した「就職氷河期世代への早期対応」
木曽崇
2019年04月12日 18:30
普段、ブログの方には自分の専門分野以外の記事はあまり書かないのですが、今回はあまりにも酷い話が出て来たのでここに記します。以下、産経新聞からの転載。
ひきこもり多い氷河期世代…「生活保護入り」阻止へ早期対応
URLリンク(www.sankei.com)
10日の政府の経済財政諮問会議で、民間議員が提言した「就職氷河期世代」の集中支援。バブル崩壊後の景気悪化で新卒時に希望の職に就けないままフリーターや無職となった若者たちは既に30代半ばから40代半ばに達し、自宅にひきこもるケースも少なくない。政府は3年間の集中プログラムを通じて就職氷河期世代を正規就労に結びつけ、高齢期の生活保護入りを阻止したい考えだ。
上記記事によると、政府による「氷河期世代」の定義は、「平成5年から16年ごろに卒業期を迎えた世代」とのこと、すなわち1993年〜2004年の間の約10年間に新卒生として社会に放たれた世代であり、現在、凡そ30代半ばから40代半ばに分布している世代ということになります。
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(出所:内閣府経済財政諮問会議 資料)
上記、内閣府経済財政諮問会議に提出された資料によると、この期間に就学を終えた世代のうち約400万人が現在も正規就労が出来ず、フリーター、パート、もしくは無職の状態にあるとのこと。うち最も就業率が低いのが未だ12万人の非正規就業者、もしくは無職者を抱えている2000年卒の世代で、かくいう私もその年に日本の大学を修了した卒業生であります。幸いなことに私は色々な方々にお世話になりながら何とかオマンマを喰わせて頂いていますが、本当に僕らの世代は酷かった。
そして当事者世代の一人として何より腹立たしいのが、上記記事による「『生活保護入り』阻止へ早期対応」という表現。繰り返しになりますが、就職氷河期世代の第一世代が就学を終えたのが1993年。当時の新卒世代は現在40歳半ばを超え、既にアラフィフにまで差し掛かろうとしているワケで、そこから数えると既に25年も問題が放置されていますがな。それをもって「早期対応」なんて表現をされると、その当事者世代としては「やったこれで救われる」なんて思うワケもなく、正直「ドス黒い」感情しか湧いてこんワケですよ。
何よりも悲しいのが、社会にとってはこの世代が「高齢期の生活保護入り」するかもという状況になって初めてそれが社会問題として認識されたのであって、氷河期世代が20余年にも亘ってまともな就業機会も与えられず放置されてきたことそのものは社会問題として認知されてこなかったということ。
(リンク先に続きあり)
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2019/04/13(土) 21:50:24.58
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