【端島】「軍艦島は建物がどう壊れていくかを見られる場所」~日曜劇場監修の土木博士が語る軍艦島の価値~ [朝一から閉店までφ★]
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12/6(金) 18:09配信
RKB毎日放送
「『軍艦島』は、建物がどう壊れていくかを見られる場所」
そう話すのは、長崎大学工学博士のデミー博士こと出水享さん。出水さんは、2009年から長崎市の端島=軍艦島に上陸して調査をしている。
■毎年、軍艦島を撮影
建物はすでに老朽化が進み近づくのは危険なため、ドローンを使って様々な場所の写真を撮り、それを3DCG化。その撮影を毎年積み重ねることで、時間の経過でどう変化しているかを確認できる。
■高い完成度の3Dで再現
そんな出水さんに声がかかり、TBS系列で放送されている日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」では、軍艦島の3Dの監修を担当している。ちなみに、日曜劇場の中で再現された軍艦島の様子は、元島民の木下稔さんも「ドラマを観て鳥肌が立った」と驚くほどの完成度の高さだという。
■軍艦島の価値とは?
出水さんに、軍艦島のすごさを尋ねた。
「観光的な立ち位置で文化財として注目されるけど、我々研究者にとっては、建物がどう壊れていくかを見られる場所。老朽化していく建物が壊れていく様子を見られる場所は他にない。
どう壊れていくかを見ることによって、私たちの生活を支えるインフラがどう今後崩れていくのか、どう守っていくことができるのか、それを見つけられる貴重な場所。そういう意味で、研究的な価値がある。
大正から昭和まで、4,5年おきぐらいに建物が建てられているので、いろんな材料が使われている。様々な時代背景の中で、あの建物がどう作られ、どう壊れていくかを見られる場所というところで価値があると思っている。」
■老朽化が進む軍艦島で守るべきものとは?
老朽化していく建物が崩れているのを見るだけで、保存はできないのだろうかと、素人の筆者は素朴な質問をぶつけてみた。すると、守るべきは建物ではなく護岸だという。
「世界遺産と言われているのは建物ではない。崩れても仕方がないという立ち位置で見ている。守らなければいけないのは、島を囲っている護岸。この護岸がなくなると、島自体がなくなってしまう恐れがある。
護岸は、一見頑丈そうに見えるが、海に潜ると、身長185cmの僕がすっぽり入るような穴がいくつも開いている。少しずつ穴を埋めたり、周りを補強したりしている。」
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