自閉症と統合失調症に ..
203:新潟大学脳研究所 より抜粋www.bri.niigata-u.ac.jp/lecture/ippan/163/統合失調症は遺伝病? 多くの統合失調症の遺伝研究の蓄積はあるものの、いまや単一遺伝子でこの疾患を解説するのには無理がありそうだと言われている。それに代わって登場 した仮説がCommon disease-common variantの仮説である。つまり、遺伝子個々の疾患貢献度は低くとも、頻発する当該遺伝子多型が数十個、集まれば発症にいたるという仮説である。しか し、2008年のThe Wellcome Trust Case Control Consortiumによる数千人規模のゲノムワイド関連解析でも、旧来の候補遺伝子が確認されることはなかったし、メタ解析でもその正否は分かれる。そ こに登場した次の仮説が遺伝子のコピー数多型(CNV)の関与である。旧来のSNP解析技術では無視されてきたゲノム変異であり、新規の変異や多型が多く 発見されているのだが、統合失調症においてはその変異部位には患者間の共通性がすくなく、Common disease-common variantの仮説に反する結果となっている。
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