【動物】絶滅危惧サル「キンシコウ」、かつては広く生息、古代中国の文献で解明[04/20] at SCIENCEPLUS
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1:しじみ ★
18/04/24 00:05:27.24 CAP_USER.net
■今や「幻のサル」、2200年前の文献に「おかしな鼻に長い尾の動物」の記述、中国
 11世紀の中国に、陸佃(りくでん)という学者がいた。
陸佃は国内に生息する動物、鳥、昆虫、樹木について記録した百科事典を著し、
そのなかで「四川の山に生息し、黄金色をしたふわふわの尾を持つ」というサルの記述を残している。
その骨は薬に使われ、皮は上質の敷物や座布団になるという。
 陸佃の書いたサルとは、キンシコウのことである。
シシバナザルの一種で、シセンシシバナザルとも呼ばれる。
美しい並み、鮮やかな青色の顔に小さな鼻、そして薬効があると信じられていたことから、
中国の皇帝たちはその独特の魅力に取りつかれ、その姿を目にした人々は数々の文献にこのサルのことを書き残した。
 それから1000年後、霊長類学者らはこれら古代の文献を紐解き、シシバナザルについて書かれた記録を拾い集めた。
シシバナザルの昔の分布状況を知り、環境の悪化によって現代ではそれがどう変わったかを調べるためである。
その結果が2017年9月に生物地理学の専門誌「Diversity and Distributions」に掲載された。
 このような研究を可能にしたのは、中国が2000年にわたって積み上げてきた体系的な記録の山である。
詩、公報、年代記などに残された記録は、シシバナザルだけでなく、ゾウやテナガザルの歴史、
イナゴの大量発生の周期を知るためにも用いられてきた。
 文献からは当時のシシバナザルの正確な数まではわからないが、
かつては広い範囲に分布していたシシバナザルが時代とともにすむ場所を失い、
人里離れた山奥へと追いやられていった様子が描かれている。
 サルに関する最古の記録は、紀元前3世紀に遡る。
「爾雅(じが)」という中国の辞典に「おかしな鼻に長い尾の動物」と書かれている。
この爾雅をはじめとする古い文献から、かつては中国の東部、中央部、
南部の低地と高地に広く分布していたことがわかるが、その分布域は長い年月をかけて少しずつ縮小してきた。
特に、西暦1700年前後に中国で人口の過密化が進むと、文献のなかのサルも、
中国のごく限られた地域でしか見られなくなっていった。
「時の経過とともに、分布域がどんどん狭まっています。
中国東部、南東部、中央部では完全に姿を消してしまいました」と、
米イリノイ大学の霊長類学者で論文共著者のポール・ガーバー氏は言う。
■あと50年で絶滅してしまう?
 現在、中国にいる4種のシシバナザルは、すべて西部と南西部の人里離れた山地に生息している。
しかも、ここでさえ個体群の規模は小さく、脅威が迫っている。
キシュウシシバナザルは、野生に800匹しか生存していない。
 人口増加、農地開発、乱獲、森林伐採、これらすべてが、シシバナザルの分布域を脅かしてきた要因である。
中国の人口が過去60年間で2倍に増えると、サルの生息地は細分化され、問題はますます深刻化した。
何らかの措置がとられなければ、一部の種はあと50年ほどで絶滅してしまう恐れがある。
「人間以外の霊長類は、世界の約90カ国に生息しています。
しかし、これらの国の多くは十分な資金を持たず、専門家や科学者もほとんどいません」とガーバー氏は危惧する。
「その点中国は、何か意味のある行動を起こすことができる立場にあり、
サルたちに対する影響を軽減させてやることができます」
 論文の筆頭著者で中国科学院の霊長類学者、趙序茅氏は、
サルの保護に最も有効なのは国立の保護区を設けることだと指摘する。
 国や地方自治体が運営するシシバナザルの保護区は、すでに中国に38カ所以上あり、
現在生存するほぼ全てのシシバナザルがこれらの保護区内にすんでいる。
ミャンマーとの国境に生息し、深刻な危機にあるウンナンシシバナザルも、
間もなく設立される怒江大峡谷国立公園で保護される予定だ。保護区の基本計画は2016年に承認された。
画像:キンシコウ
URLリンク(natgeo.nikkeibp.co.jp)
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ナショナルジオグラフィック日本版サイト
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