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827:文責・名無しさん
20/06/10 08:56:09.47 IPQNv/eY0.net
産経抄 6月10日
 「プッタネスカ」というイタリア料理がある。アンチョビーやオリーブの実などが入ったトマトソースのスパゲティだ。日本語にすると「娼婦(しょうふ)風」。
ナポリの娼婦が客をもてなすために作っていた。日本の感覚ではおふくろの味と名付けたい。料理の名前にもお国柄が出る。
 ▼蒸し暑い日が続くと「カルパッチョ」の出番となる。刺し身にドレッシングをかけた涼しげな一品だ。
15世紀末に活躍したベネチア出身の画家の名前に由来するとは、昨日の国際面のコラムで初めて知った。筆者の坂本鉄男さんによると、もともとは牛の生肉の料理、赤身と皿の白さのコントラストが、画家の色使いに似ていた。
 ▼日本の「ナポリタン」が、イタリアとはなんの関係もないと、誰もが知っている。戦後、米兵がスパゲティにケチャップをからめているのを見て、ホテルニューグランド(横浜市)の料理長が考案した。
ナポリではかつて、トマトソースのパスタが路上の屋台で売られていたことから、名付けられた。
 ▼昭和のある時期まで、スパゲティといえばミートソースとナポリタンだった。バブル期に、本格的なイタリア料理が普及すると人気は低下する。
もっとも崩壊後の景気の低迷のなかで、復権を果たした。作家の片岡義男さんによれば、「戦後の日本をその始まりから現在まで体現し続けている料理」である(『ナポリへの道』)。
 ▼ありあわせの材料を使って、家庭でも手軽につくれるのも魅力である。新型コロナウイルスの感染拡大により余儀なくされた、巣ごもり生活でも重宝された。人出が戻ったオフィス街でも、テークアウトのランチとして人気を呼ぶ。
 ▼隣の同僚の席からケチャップの甘い香りが漂ってくるなか、この原稿を書いている。


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