【財務】☆三菱重の株主総会ルポ　見通しの甘さに不満の声

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 17/06/22 15:27:38.24 CAP_USER.net
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL22HKA_S7A620C1000000/ 
2017/6/22 12:35 
　三菱重工業（7011）が22日に開いた第92回定時株主総会では、宮永俊一社長の丁寧な受け答えに株主が拍手で応える場面もあったが、一部の株主が国産旅客機「ＭＲＪ」の納入延期、度重なる損失計上など見通しの甘さを指摘し詰め寄るなど業績不振への不満もみられた。 
　同社は2017年３月期の連結決算で、投資有価証券や固定資産の売却益を計上して純利益は877億円と前の期に比べ37％増えたものの、国産ジェット旅客機「ＭＲＪ」の開発費用増加や火力発電向けの保守サービスの伸び悩みで営業利益は51％減の1505億円にとどまった。宮永社長は冒頭の事業説明で「今後は個別事業の競争力やグループ資産の活用強化などで企業価値向上を図っていきたい」と業績改善への抱負を語った。 
　総会では株主10人超が質問に臨んだ。会社側を応援するといった好意的な内容が多かったが、一部の株主からは経営に対して厳しい質問が投げかけられた。 
　２番目に質問した男性株主は「ＭＲＪを５度も延期しており費用負担が増している。造船事業でもあれだけの損失を出しているのにまたこうなっちゃう。反省しているのか」と宮永社長に詰め寄った。 
　三菱重は子会社の三菱航空機（愛知県豊山町）と共同で国産初のジェット旅客機「ＭＲＪ」を2013年に納入する予定だったが、その後５度の延期を経て現時点の納期は20年半ばに設定されている。三菱重は豪華客船でも度重なる建造トラブルで累計2500億円超の損失を出した経緯がある。宮永社長は客船とＭＲＪで損失を出したことについて「大変ご心配をおかけし申し訳ない」と陳謝した。別の複数の株主からもＭＲＪについての質問が及び、ＭＲＪに対する関心の高さがうかがえた。 
　２番目にマイクを握った男性株主の質問は、南アフリカの火力発電所建設で火力発電事業を統合した日立製作所に対し約7600億円の請求していることにも及んだ。「（請求額が認められず）将来、損失になるのでは」との懸念を示した。 
　さらに別の男性株主は「株価が買ったときから調子が悪いので持続するか損切りで売ろうか迷っている。今期に掲げている業績が達成されるのか。賃金カットするくらいの思いはあるのか」と質問した。宮永社長は「安定的な配当を続けており是非持ち続けて欲しい」と述べたものの、度重なる損失を計上した会社側の見通しの甘さにいらだちを隠せない株主が増えていることがうかがえる総会だった。〔日経ＱＵＩＣＫニュース（ＮＱＮ）　松井聡〕

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