【植物】高温耐性イネ遺伝子を世界初特定 「ポストこしひかり」に光 at SCIENCEPLUS
[2ch|▼Menu]
1:一般人φ ★
12/11/30 22:09:35.23
 イネの遺伝子研究に取り組んでいる福井県農業試験場は29日までに、高温耐性を持つ遺伝子領域の特定に
世界で初めて成功した。これまで高温に強いイネを選び出すには、数年間栽培して絞り込む必要があったが、
DNA(デオキシリボ核酸)鑑定による簡単な選別が可能になる。温暖化によりコメの高温障害が懸念される中、
短期間での品種改良につながる貴重な研究成果と言える。県が進める「ポストこしひかり」開発にも役立つ。

 同試験場は1999年に高温障害などで県産コシヒカリの1等米比率が77・5%まで下がったことを受け、
00年度から高温に強い遺伝子の研究に着手した。高温に強い「ハナエチゼン」と、高温に弱い「新潟早生」を
交配させてできた188個体を使い、粉砕した葉からDNAを取り出し解析。ビニールハウスでの促成栽培で
年間2回収穫するなど世代促進を図り、性質を固定化させながら、さらに遺伝子を絞り込んできた。

 08年度からは農林水産省の新農業ゲノムプロジェクトや気候変動対策プロジェクトに参加し、独立行政法人
「農業生物資源研究所」(茨城県つくば市)と共同で研究を本格化。今年11月上旬に、高温耐性遺伝子領域を
絞り込みながら、最もその働きが強い1カ所を特定した。

 同試験場によると、これまで高温耐性を持つイネを選別するには、遺伝的な性質の固定化を図るため収穫を
繰り返す必要があり6〜7年かかっていた。遺伝子領域を特定できたことでDNA鑑定での選別が可能になり、
大幅に時間を短縮できるという。

 本県の水稲栽培期間(4〜9月)の平均気温を10年単位でみると、1951〜60年は20・3度だったが、
01年〜10年は21・6度と50年で1・3度上昇している。温暖化はコメにとって、デンプンの蓄積不足
による品質劣化や収量低下など悪影響が大きいため、全国の多くのコメ産地では高温に強い品種開発に
着手している。

 今回の研究を担当している同試験場の小林麻子主任研究員(41)は「DNA鑑定によって、イネの高温耐性を
把握することが可能になった。今回の研究成果がコメの品種改良や品質向上につながれば」と話している。
来年3月に東京都内で開かれる日本育種学会で研究成果を発表する予定。

 県は17年度に「ポストこしひかり」の品種登録出願を目指しており、来年1月からは、今回の研究成果を
基にしたDNA鑑定で、高温に強い種類を選び出す作業に入る。

奥野員敏・日本育種学会会長 今回特定した遺伝子領域は不要な部分を取り除き、領域自体を遺伝子と呼んでも
いいくらいに絞り込んでいる。高温の条件下でも、品質が低下しないコメの技術開発に大きく貢献する貴重な
研究成果と言える。

▽記事引用元 福井新聞(2012年11月30日午前7時10分)
URLリンク(www.fukuishimbun.co.jp)


レスを読む
最新レス表示
スレッドの検索
類似スレ一覧
話題のニュース
おまかせリスト
▼オプションを表示
暇つぶし2ch

4126日前に更新/8092 Bytes
担当:undef