【批評】映画『ガッチャマン』100点満点中、4点酷評も「どうしてあの人たち女の話ばかりして戦わないの?」子供に質問されると困る?
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1: ◆newsSM/aEE @きよたろーφφφ ★
13/08/22 15:45:40.10
「ガッチャマン」4点(100点満点中)
Gatchaman 2013年8月24日公開 全国東宝系 2013年/日本/カラー/113分/配給:東宝
原作:竜の子プロダクション 監督:佐藤東弥 脚本:渡辺雄介
スタントコーディネーター:小池達朗 キャラクターデザイン:荒牧伸志(『APPLESEED』監督)
VFX:白組 キャスト:松坂桃李 綾野剛 剛力彩芽 濱田龍臣 鈴木亮平 光石研
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21世紀初頭、侵略者ギャラクターにより地球の半分が壊滅した。彼らに対抗できるのは「石」の
力を引き出せる800万人に1人といわれる適合者のみ。ISO(国際科学技術庁)の南部博士
(岸谷五朗)は彼らを幼いころから鍛え上げ、最精鋭のエージェント「ガッチャマン」として
対抗しようとしていた。
70年代に放映されたアニメ「ガッチャマン」は、小林亜星作曲の熱い主題歌や科学忍法
「火の鳥」などスタイリッシュな見せ場、クールなキャラクターといった魅力で人気を博した。
特徴的なのは、当時の子供向けアニメとしては珍しく社会問題を扱ったりと意欲的な作風
だったこと。子供向きアニメだからと馬鹿にせず、真摯に作品(脚本)の質を高めようとの
気概がそこにはある。だからこそ長い年月にさらされても、高く評価されているわけだ。
ところがこの実写版は、そのどれも継承しないという、いささか挑発的な態度で原作ファンに
戦いを挑む。ガッチャマンたちはえらくラジカルな思想を持っており、一人を救うためなら
一千万人がどうなろうとかまわない、とのトンデモない価値観で戦う斬新なヒーロー。
これには福田赳夫元首相もびっくりだ。
内容の4割くらいは彼らヒーローが語る青臭い中二病的理屈を聞かされ、のこり6割は
剛力彩芽演じるジュンの、ケン(松坂桃李)に対する横恋慕で構成される。
このジュンは色狂いの設定になっているのか、はたから見るとケンとどうすればヤれるのか、
そんなことばかり考えているように見える。映画のほとんどはこの剛力さんの一人ラブコメを
楽しむ形になる。
おまけに彼女の毒舌ぶりが半端ではない。たとえばケンの元カノが死んだ話を聞いた時、
だからケンは彼女を忘れられないのかと意気消沈するが、それが実は他の男の彼女だったと
知るや開口一番「なんだ、よかったぁ♪」とのたまう。
他人の死より自分の恋の方が大事なスイーツジュン、である。
さらに、個人的にはうまく実写にしたなあと感心していた恰好いいスーツを「あんな醜いスーツ
着せられて」などとディする場面まであり、まさに傍若無人といった風体だ。
そんなわけでこの映画を子供と見に行くと、「ねえお父さん、どうしてあの人たちは女の子の
話ばかりしてて戦いにいかないの」と、返答に困る質問をされてしまうだろう。事前に回答を
考えてから映画館に行くことをすすめたい。
私がこの映画にいいたいことは、仲間内のゴタゴタは後回しにしてさっさと困っている人を
助けにいってくれ、地球を救いにいってくれ、という一点につきる。(中略)
脚本はいちいちつじつまのあわない事だらけで、つっこみ始めたらきりがない。見る人たちは、
なぜ、なぜ、なぜそうなるの? を脳内で何回も繰り返すことになることになるだろう。
エンドロール後には、続編やる気満々のワンシーンも用意され、最後の最後まで観客を呆れ、
いや驚かせる。
それにしても、この映画は年度を代表するエンターテイメント大作のはずである。
冗談ならともかく、真面目に作ってこんな風になってしまうのなら、映画会社の製作システムの
どこかに重大な問題があるように思えてならない。中小企業診断士なのかマッキンゼーなのか、
誰が適切かは知らないが、一度外部のチェックが必要なのではないかと思わず頭を抱えてまう。
URLリンク(movie.maeda-y.com)
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