●● オーバードクタ ..
[2ch|▼Menu]
134:Nanashi_et_al.
15/07/20 16:17:55.53 .net
1996年ごろに国立大とかの法人化と任期制導入を巡って、
東大でも組合とかが大騒ぎをしていた。
当初の任期制導入案は、教授から助手までの全ての職階で
一斉に任期制を導入するというものだった。
当時の私は博士課程の1年生で、何を大騒ぎしているのかよく理解できなかったが、
結局、「これから新規採用される教員にだけ任期をつけよう」という案で落ち着いた。
つまり東大で大騒ぎしていたのは、これから新規採用されるであろう私たちの敵だった。
私は団塊ジュニア世代1年目に相当するので、団塊ジュニア世代が博士号を取る直前に
任期制が導入されたことになる。任期制導入が議論された後も、団塊ジュニア世代の人数が多いことや
大学院重点化策やバブル経済の崩壊などで、大学院に避難してくる人は増え続けた。
バイオバブルはもう少し後の世代(いわゆる氷河期世代)で、インパクトファクターが公表されるようになって
政府などが重点的に予算を配分し始めた頃にピークを迎えた。
しかしバイオ系教員のポスト増加は、大学院重点化や1周期前のバイオバブル(利根川氏のノーベル賞受賞)から始まっていて、
バブル世代のバイオ系では、早い段階でPIになっている人が多い。
任期制は1997年に法律として施行されたが、実際の導入は各大学の裁量に任された。
つまり人材が豊富な大学で真っ先に任期制が施行され、人材不足の地方大や公立大・私立大では導入が遅れた。
そのために、終身雇用を勝ち取りたい若手ドクターがどんどん地方大や私立大に就職した。
勝ち組・負け組の序列をつけるとすれば、以下のような感じになる。
地方大終身雇用助手>私立大終身雇用助手>旧帝任期助手>旧帝ポスドク>地方大・私立大任期助手>地方大・私立大ポスドク
地方大で任期がつくかどうかは死活問題で、研究できない環境で任期がついたら死亡宣告にほぼ等しい。
任期制導入当初は、テニュアトラック制の併用なども盛んに議論されたが、
メジャーリーグ級の研究者を呼びよせると、既存の教員が駆逐されるという危惧があるため、
申し訳程度に導入されて終了した。
こうして「競争力はできれば欲しいが、科学者に威張られたくはない」という
官僚とエセ科学者と一般市民の思惑が見事に具現されたのが、現在の日本の研究環境。


次ページ
続きを表示
1を表示
最新レス表示
スレッドの検索
類似スレ一覧
話題のニュース
おまかせリスト
▼オプションを表示
暇つぶし2ch

1282日前に更新/277 KB
担当:undef