「45分差で助かった命」京都→ニューヨーク出張中にまさかの「9.11」米同時多発テロ遭遇 [蚤の市★] at NEWSPLUS
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24/09/11 07:54:18.09 aL+MKCJB9.net
 「45分差で助かった命―」。京都市左京区で呉服卸店を営む広瀬智也さん(56)は毎年9月11日、インスタグラムにこんな文章を投稿する。23年前、出張先の米ニューヨークで同時多発テロに遭遇した。生死を分けた、ほんのわずかな時間差。「あの日、あの場所にいたことが今も信じられない。生かされたことに感謝し、犠牲になった人たちに祈りをささげたい」と語る。
 かつて輸入雑貨卸の仕事をしていた広瀬さんは、2001年9月7日に商品を仕入れる目的で渡米した。11日はニューヨーク・マンハッタン島中心部にあるホテルを午前8時過ぎに出発。地下鉄に乗って世界貿易センタービル近くの雑貨店に向かった。
 目的地まで半分ぐらいの地点に差しかかった時、列車が激しい金属音を響かせて急停止した。広瀬さんは何が起きているのか分からないまま、次の停車駅で他の乗客とともに降車させられた。地上に出るとパトカーや消防車のサイレンがあちこちから聞こえ、尋常ではない街の雰囲気に体がこわばるのを感じた。
 ただ、この当時は情報収集に便利なスマホもX(旧ツイッター)もない時代。広瀬さんは世界を揺るがす大事件が今まさに起きていることなどつゆ知らず、5キロ先にある世界貿易センタービルへと歩を進めた。ところがすぐに立ち入り禁止のテープに行く手を阻まれた。
 やむなくタイムズスクエアまで引き返した所で、広瀬さんの目は屋外スクリーンに映し出された光景にくぎ付けになった。それはたった今、自分が向かおうとしていたビルに航空機が突っ込む瞬間の映像だった。
 最初はそれが何を意味するのか理解できず、「映画か何かかな」と思った。まもなく人だかりの中から「テロだ、テロだ」という声が上がり始めた。広瀬さんは恐怖を感じ、滞在先のホテルに慌てて戻った。
 外務省発行の「外交青書」(02年版)には、同時多発テロが発生した当日の動きが時系列で紹介されている。
 それによると、一機目の航空機が百十階建ての世界貿易センタービル北棟に突っ込んだのが午前8時45分、二機目が南棟に衝突したのが9時3分。ツインタワーと呼ばれた2つの建物はそれから1時間半もたたないうちに崩壊した。
 広瀬さんがタイムズスクエアでスクリーン映像を見たのは9時半頃。「もし、1本でも2本でも早い列車に乗り込んでいたら自分の命は…」。そう思うと、ホテルに着いた後も生きた心地がしなかった。
 広瀬さんはもともと9月12日にニューヨークを離れる予定だったが、空港閉鎖などの影響で現地にとどまらざるを得なかった。無事に帰国できるか不安でならず、不眠や食欲不振に苦しんだ。
(以下ソースで)
京都新聞 2024/09/11 07:21 (JST)
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