【生物】図らずもドイツ軍に庇護され、その生息数を増やし始めたオオカミ 生態系にとって好ましい影響 at NEWSPLUS
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1:ごまカンパチ ★
19/02/23 16:52:07.91 4wBXOvut9.net
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 人とオオカミとの緊張は大昔から続いてきた。伝説や神話では、オオカミが恐ろしい獣として描かれており、
それゆえにヨーロッパに生息していた彼らは駆逐され、大きく数を減らすことになった。
1960年代、ヨーロッパに生息するオオカミの数は記録的なまでに激減し、まさに絶滅の淵へと向かおうとしていた。
だが、最近のドイツでは、オオカミがだんだんと生息数を回復させつつある―その背後にはドイツ軍という意外な庇護者がいたのである。
■ドイツ軍の敷地内にオオカミが定住
 ドイツ軍からの庇護は意図されたものではない。
ドイツでは今、オオカミ(タイリクオオカミ/ハイイロオオカミ)が毎年36パーセントずつ増加している。
だが、そこには、80〜90年代にかけて施行された野生動物保護法や、ヨーロッパ各地で有蹄動物が増え、オオカミのエサが増加したといった、
いくつかの要因がある。
 それでもなお、興味深い相関がある、とLUPUSドイツ狼モニタリング・研究センター(LUPUS German Institute of Wolf monitoring and research)の
イルカ・ラインハルト氏は話す。
オオカミが移住してまず定住するのは、例外なくドイツ軍の訓練区域なのだ。
 最初にフェンスなどで囲われていない訓練区域に移住してから、周辺地域へと移動し始める。
ところが、軍区域から離れすぎてしまうと、またもや戻ってきてそこに縄張りを作る。
オオカミの保護区域がほかにあるのに、そちらではなく軍の敷地のほうが好まれるのは不思議としか言いようがなかった。
■軍の敷地だからこその意外な庇護
 そこでラインハルト氏らが調査を行うと、軍の敷地では、保護区域よりも人間に殺される割合が低いことが判明した。
軍の敷地では密猟が少なく、一般の区域に比べると、そのせいで死んでしまうオオカミの数が少なかったのだ。
 軍用区域と保護区域などのほかの区域との大きな違いは、狩猟制度にある。
ドイツにおいて、軍用区域での狩猟は当局によって監視され、広い範囲で管理されている。
ところが保護区域は、最小75〜100ヘクタールほどの私有の狩猟場に区分されているのが普通だ。
このためにオオカミの群れは100名以上ものハンターと縄張りを共有することになり、その結果として、密猟のターゲットになってしまう。
軍訓練区域では、人間によって支配されてしまった地域から動物たちが難民として逃げてきて、繁殖する傾向にあることが、きちんと記録されている。
しかし今回判明したように、軍訓練区域を拠点にしてオオカミが周辺に広まることは盲点であった。
■生態系で大切な役割を果たすオオカミ
 恐ろしいイメージがあるオオカミであるが、付近の生態系にとって総じてみれば好ましい影響を与える。
 たとえば、アメリカのイエローストーン国立公園では、オオカミが帰還したことで、野生のヘラジカが過剰に増加していた地域でのバランスが回復した。
その反対に、「パンド」というアメリカヤマナラシが群生している森では、ツーリストを守るためにオオカミを駆除したことで、
草食動物が増えすぎてしまい、木々がその食害に遭うようになってしまった。
■適切な庇護があれば野生動物は再び帰ってきてくれる
 ドイツでは、オオカミにとって追い風が吹いている。
最新のデータによれば、現在73のオオカミの群れと60のつがいが確認されており、19世紀以来初めて野生のオオカミの子供が確認された
2001年に比べると、状況は大幅に改善している。
 こうした中、軍の訓練区域が果たす役割は注目すべきである。万が一、こうした土地が一般用途に転換されたような場合は、
この動物たちの避難先としての機能が維持されるよう気をつけねばならないと研究は述べている。
だがとにかく嬉しいことは、今回の事例が、野生生物をきちんと守れば、ちゃんと帰ってきてくれるのだということを実証していることだろう。
 この研究は『Conversation Letters』に掲載された。


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