【抱きしめた】 松田聖子 69 【あなたの瞳】 at NATSUMELOJ
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100:昔の名無しで出ています
19/08/04 02:48:56.49 .net
● 「ボーイの季節」 松田聖子
作詞:尾崎亜美 作曲:尾崎亜美 編曲:大村雅朗 (1985年発表)
松田聖子さんの「天使のウィンク」はどういう形でオファーがきたんですか?
 ※ディレクターの若松さんから、亜美ちゃんの好きなテーマで、
 ※好きに書いてくれていいけど、歌詞の頭は「あ段」で、と言われたんです。
だから「約束を守れたなら…」と歌い出しが「や」に?
 ※そう。次の「ボーイの季節」も歌い出しが「革の鞄ひとつだけ…」で一緒。
 ※若松さん曰く『アイドルはね、明るくないといけないんだよ。
 ※曲の初めに明るい印象持たせるために「あ段」で初めて、、』と。
 ※今までそんな条件を出されたことがなくて、珍しいオファーでした。
亜美さんが聖子さんに初めて曲提供したのは、
アルバム『Tinker Bell』の中の「いそしぎの島」、作詞は松本隆さんでしたね
 ※「いそしぎの島」は曲先です。松本隆さんのイメージを頭に置きながら書きました。
(中略)
聖子さんはどのようなシンガーでしたか?
 ※素晴らしいです。天才タイプ。
 ※実は「天使のウィンク」の歌入れの時、お腹ペコペコでいらしたんですよ。
 ※本当は歌入れの時は食べちゃいけないんですけれど、空腹でもいけないんです。
 ※元気がなかったし、表現も内に閉じた感じもあったので、
 ※少しだけ食事をとってもらって、その間に今まで歌ってくれたテープを、
 ※私なりのイメージつないで聞いてもらったんです。
 ※それを聞いて、しばらくして歌った3テイク目が素晴らしかった。
 ※ヒントを与えて理解したら、すごい表現をする方だと思いました。
 ※「ボーイの季節」の時は、マイクの前にいる聖子ちゃんから、
 ※『曲の説明をしてほしい。』と請われたので、
 ※説明したら、ちょっとウルっとしてしまわれて。
 ※本当は鼻声になるから困るんですけれど、
 ※すごく感受性が豊かな方で素晴らしい歌唱をしてくれました。

以上、「80年代・アイドルカルチャーガイドブック」尾崎亜美インタビューより抜粋
URLリンク(i.imgur.com)
URLリンク(i.imgur.com)
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101:昔の名無しで出ています
19/08/04 02:49:15.10 .net
● 「Caribbean Wind」 松田聖子
作詞:松本隆 作曲:大村雅朗 編曲:大村雅朗 (1985年発表)
本人主演の映画「カリブ・愛のシンフォニー」の主題歌であり、
85年では数少ない松本隆作詞の楽曲。
映画に連動させた形ではあるが、
当時の聖子の年齢に見合った等身大女性の、
内に込めた恋の情熱が綴られており、
大村雅朗の美しいメロディと涼やかなアレンジに彩られながら、
どこまでも澄み切った歌声でドラマチックに唄い上げている。
松田聖子は本シングルを最後に、結婚休業に入ることもあって、
アウトロの響きになんとも言えぬ寂しさを覚えたファンも多かったであろう。
尚、本作は、昨年発売された『SEIKO MEMORIES 〜Masaaki Omura Warks』
DISK2 にも収録されているので、未聴の方は是非。
URLリンク(www.110107.com)
URLリンク(i.imgur.com)
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102:昔の名無しで出ています
19/08/04 02:49:33.85 .net
● 「夏の幻影(シーン)」 松田聖子
作詞・作曲:尾崎亜美 編曲:大村雅朗 (1985年発表)
結婚を控えた時期にリリースされた
11thアルバム『The 9th Wave』(85年)のラストを飾るバラード。
1stアルバム『SQUALL』の1曲目「〜南太平洋〜サンバの香り」は、
波の音で始まっていますが、本作は波の音で終わるアレンジが施されており、
第1期・松田聖子の終幕を感じさせる仕上がりとなっています。
URLリンク(i.imgur.com)
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103:昔の名無しで出ています
19/08/04 02:49:52.62 .net
● 「瑠璃色の地球」松田聖子
作詞:松本 隆 作曲:平井夏美 編曲:武部聡志 (1986年発表)
松田聖子が妊娠中にリリースしたアルバム『SUPREME』に収録された本作は、
アルバムのエンディングを飾る壮大なバラード。
最近はアニメ映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』で、
広瀬すずがカバーしたことも話題を呼んでいますが、
本作を作曲した平井夏美と若松さんは今でも交流が続いているようです。
URLリンク(i.imgur.com)
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104:昔の名無しで出ています
19/08/04 02:50:18.69 .net
● 「Strawberry Time」 松田聖子
作詞:松本隆 作曲:土橋安騎夫 編曲:大村雅朗 (1987年発表)
85年結婚休業後、シングルとしては二年ぶりの復帰作。
当初、同名のアルバムが準備されており、シングルリリースの予定はなかったが、
コンサートツアーの再開と、聖子本人がこの曲を気に入り希望したため、
急遽、ラジオエディットの体裁で先行シングルとして発売された。
それはつまり、この楽曲の全容は、
アルバム『Strawberry Time』で初めて堪能できるという事である。
作詞とプロデュースを担当したのは松本隆。
前年発表のアルバム『SUPREME』のテーマを引き継いだ「理想郷」を綴る。
オマージュは言わずと知れたビートルズの「Strawberry fields forever」であるが、
曲自体のスタイルは同ビートルズのアルバム『Revolver』の楽曲に近く、
作曲を担当した土橋安騎夫(レベッカ)、編曲を担当した大村雅朗、
そしてボーカルの松田聖子と・・・この四人の化学反応により、
独特のトランスグルーヴと、独創的な世界観を有した、
実に見事なサイケデリックポップに仕上がっている。
URLリンク(i.imgur.com)
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105:昔の名無しで出ています
19/08/04 02:50:37.30 .net
● 「ベルベット・フラワー」 松田聖子
作詞:松本隆 作曲:三谷泰弘 編曲:笹路正徳 (1987年発表)
シングル「Strawberry Time」のカップリング曲としてリリース。
作曲は元スターダスト・レビューの三谷泰弘。
(前年のスクエアの安藤まさひろの起用から、三谷の適用を予感したファンも多い)
シングルのカップリング(B面)にも人気曲が多い松田聖子であるが、
本作も例に漏れず、松田聖子本人も、コンサートでお気に入りであることを明かした。
この当時の松田聖子の澄んだ声質、三谷泰弘の洗練されたメロディライン、
(聖子プロジェクト初登板)笹路正徳のビビッドで華やかなアレンジ、
春らしいジャケットの雰囲気や、一見、柔らかな言葉で綴られていることもあり、
パッと聞きでは見落としてしまいがちであるが、
その実、歌詞の内容はかなりディープでロックな表現が織り込まれている。
黒い上着はベルベット
少し端切れをもらえたら
私 想い出飾るため
リボンの花を作るでしょう
これぞ「風待詩人・松本隆」である。
URLリンク(i.imgur.com)
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106:昔の名無しで出ています
19/08/04 02:50:59.90 .net
● 「Marrakech 〜マラケッシュ〜」 松田聖子
作詞:松本隆 作曲:Steve Kipner、Paul Bliss 
編曲:Steve Kipner、Paul Bliss,、David Foster (1988年発表)
モロッコの都市「Marrakech(マラケッシュ)」を
タイトルに冠したエキゾティックなナンバー。
デビッド・フォスターがプロデュースを担当した
アルバム『Citron』からの先行シングルとして発表。
松田聖子初の8cmCDも同時発売され、23作目の首位を獲得した。
また、アルバムのスポットCMとして流れた、
聖子がマリオネットにキスをするPVも大きな話題となる。
作曲は85年発表の「Dancing Shoes」でお馴染みの
スティーブ・キプナーとポール・ブリスのコンビ。
(「Dancing Shoes」の編曲は『SEIKO JAZZ』のデビッド・マシューズ)
スティーブ・キプナーは、
オリビア・ニュートンジョンの「ファジカル」、「ハート・アタック」、
シカゴの「ハード・ハビット・トゥ・ブレイク」など多くのヒット曲を書いており、
自身も『Knock The Walls Down』という、
演奏メンバーにTOTOを従えたAORの名盤も発表している。
作詞は松本隆。
黒いヴェール、迷路の街、ジャスミンの香り、高い塔…と、
丁寧に情景と雰囲気を綴り、聴き手をすっと、歌の世界へ誘うテクニックは流石だ。
尚、松本隆は本作で聖子プロジェクトから離脱。
91年の「Christmas Tree」を挟むものの、
シングルでのコンビ復活は11年後の「哀しみのボート」を待つこととなる。
カップリングの「No.1」も同じメンバーで制作、
コーラスに「ザ・ナイロンズ」を迎えたアカペラナンバー。
当時大ヒットを記録した映画「カクテル」のサウンドトラックなどにも見られた、
西海岸サウンドにおける回顧主義を色濃く意識した意欲作。
日本語混じりの分厚いコーラスに聖子のキュートなボーカルが楽しげだ。
「Marrakech」と共にアルバム『Citron』では別バージョンが聴ける。
URLリンク(i.imgur.com)
URLリンク(i.imgur.com)
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107:昔の名無しで出ています
19/08/04 02:56:48.84 .net
● 珊瑚の香り、青い風 いま、聖子の季節
松田聖子 『SQUALL』(1980/08/01発売)
収録曲:
01. 〜南太平洋〜サンバの香り
02. ブルーエンジェル
03. SQUALL
04. トロピカル・ヒーロー
05. 裸足の季節
06. ロックンロール・デイドリーム
07. クールギャング
08. 青い珊瑚礁
09. 九月の夕暮れ
10. 潮騒
1980年4月1日、デビュー曲「裸足の季節」を発売。
続く、7月1日、セカンドシングル「青い珊瑚礁」を発売。
更に、8月1日、上記二曲をフューチャーした、デビューアルバム『SQUALL』を発売。
デビューしてわずか四ヶ月の新人ながら、
シングル二枚、アルバム一枚というハイペースなリリースに、
この年、CBSソニーがいかに松田聖子と言う歌手に情熱を傾けていたかが窺える。
それはまるで、2ndシングルのブレイクを見通していたかのようなシナリオであるが、
デビュー曲で見せた歌手としての計り知れないポテンシャルと、
更に突き抜けた手応えを感じたであろう2ndシングルの出来栄えからも、
そのブレイク予測は容易かったのかもしれない。
また、その期待に見合う以上のクオリティを、この"新人のアルバム"は持っていた。
本作は全曲の作詞を三浦徳子担当し、同じく、全曲の作曲を小田裕一郎か担当。
才溢れる若き二人の作家が、松田聖子のために用意した物語の舞台は《海》である。
ソフトなサンバ調に弾むボーカルが印象的なオープニング(A@)と、
軽快なアメリカンポップス調のAAで、聴き手はすっかりリゾートモードに。
続くアルバムタイトル曲ともなったABで場面は一転、
ギタリスト・松原正樹のエアプレイサウンドで一気に加速、
ぐいぐいと押しまくる大村アレンジに対し、
同じ力量で被せてくる聖子のボーカルも圧倒的だ。
そして、クライマックスはまだ先にもありますよ。とばかり、ACでクールダウン。
レゲエのリズムに乗せたボーカルは、うって変わって絶妙な「切なさ」を表現する。
緩急自在、変幻自在、弾力があって瑞々しく、透明で力強い…
デビューアルバムの最初の四曲で、我々は彼女のボーカルを確信し、そして驚く。
そう、ここまで未だシングル楽曲が登場していないのだ。

108:昔の名無しで出ています
19/08/04 02:57:40.31 .net
後に「松田聖子以前・以後」と分類されるよう、
松田聖子がエポックと位置付けされた理由のひとつとして、
アイドルでありながら「オリジナルアルバムがバカ売れしたことにある。
誤解があると困るが、これはアイドル人気でアルバムが売れたと言うわけではない。
アイドルでありながら、質の高いアルバムを制作し、品質で売れたという意味だ。
もちろん松田聖子は誰もが認める不世出のアイドルである。
しかし、彼女の場合、アイドルの称号はブレイク後の後付け部分が大きく、
デビュー一貫して、その中核を成すのは『歌と声』であり、
そう、やはり松田聖子は『歌ありき』の存在なのだ。
それはデビューアルバムの構成からも垣間見ることが出来る。
先ずはシングルの曲配置。
聖子以前の歌謡曲の歌手のアルバムはほとんどの場合、
アルバムの一曲目などにシングルを配置する。
しかし聖子は、デビュー曲の「裸足の季節」がAD、
2ndシングルの「青い珊瑚礁」がBBに収まっている。
この配置が持つ意味は、他の楽曲がシングルと同じクオリティであること、
アルバムのテーマがトータル性を持ったアルバムであることを示し、
シングル曲が不自然に突出しない上手い構成と言える。
アルバムジャケットに関しても、
アイドルらしい笑顔でも、バストアップでもない、顔のドアップ。
空間を感じる洗練された色味に、
艶のある濡れ髪と唇に置かれた人差し指、
表層的なアイドル性よりも、内面に視点と気が行くデザインとなっている。
封入された歌詞カードも簡素で、写真などは一切ない。
ジャケットと同じ色味をベースにビビッドな同色で文字が印刷されているだけ。
しかし、特筆すべきは、楽曲毎に記載されたミュージシャンクレジットである。
詞、曲、歌、演奏、楽器、奏者、技術者、録音スタジオなど、
松田聖子を取り巻く音楽の情報を多角的に記載されており、
これが有ると無いとでは聴き手の印象はかなり変わったことであろう。
また、実はこのアプローチこそ、
彼女の楽曲がオーディオファイルに支持されたルーツであると言っても過言ではない。

109:昔の名無しで出ています
19/08/04 03:05:17.61 .net
さて、アルバム『SQUALL』に話を戻そう。
A面ラスト(AD)はデビューシングルの「裸足の季節」。
A面ラストを飾ると同時に、B面へのイントロダクションの役割を担っている。
本作はデビューアルバムということもあり、
多彩なジャンルの楽曲を松田聖子に歌わせている。
それはアルバムB面も同様であり、大胆なロック・ダンスのB@で始まり、
ブルージーなジャズナンバーのBAで、更に万能なボーカルセンスを見ることができる。
続くBBは、ABの対となるクライマックス「青い珊瑚礁」。
サビの多幸感に満ち溢れたロングトーン、
全音符をここまで活かせる歌手がいただろうか。
Bメロの透明度が高い中低音のファルセット、
Cメロの天才的な言葉の置き方、リズム感、そして完璧なグルーヴ。
わずか1カ月を置いて発売されたシングルとアルバムが
それぞれ60万枚を売上たのはこの楽曲のパワーに他ならない。
シングルが呼び水となり、松田聖子の歌っている歌をもっともっと聞いてみたい。
その想いが、アルバムの大ヒットに繋がっているのだ。
そしていよいよアルバムは終焉へと向かう。
「青い珊瑚礁」と同じ力量で、歌謡曲的なアプローチを提示したBC。
もしこの曲をシングルにしていたら、
松田聖子は別ベクトルに進む可能性もあったのでは? と思うくらいの快作。
続くアルバム最終曲「潮騒」。
彼女の楽曲中で特に透明度の高い歌唱で歌われたボサノバだ。
晩夏、ビロードのような夜、
彼女の声を通して、温度、湿度、海辺の夜風の匂い、肌触りまでもが伝わってくる。
1980年8月1日、松田聖子・デビューアルバム『SQUALL』を発売。
本作は、18歳の松田聖子がアイドルのオーラだけではなく、
最初から歌の力でもって出発したことを証明するアルバムであり、
新時代の幕開けを象徴する世紀の名盤である。
URLリンク(i.imgur.com)
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110:昔の名無しで出ています
19/08/04 03:05:54.73 .net
● あの日、あのとき、刻みたい・・・聖子
『North Wind』発売日記念! 明星歌本・ヤンソンは見ていた!
八月に発売されたファーストアルバム『SQUALL』で
夏の香りのするトロピカルカラーの集大成を聴かせてくれた聖子が、
最新セカンドアルバムでは一転して冬のムードにチャレンジ。
今月のヤンソンベスト20で、
遂にトップを獲得したことを記念して、全曲集でお届けしよう。
◯ 松田聖子セカンドアルバム『North Wind』(1980/12/01発売)
収録曲:
01. 白い恋人
02. 花時計咲いた
03. North Wind
04. 冬のアルバム
05. 風は秋色
06. Only My Love
07. スプーン一杯の朝
08. Eighteen
09. ウィンター・ガーデン
10. しなやかな夜
URLリンク(www.110107.com)
◯ 前作とガラリと変わって、新しい試みがいっぱい!
今や人気、実力ともにナンバーワンまで成長した松田聖子のセカンドアルバム。
タイトル通り、前作とはガラリと変わったトーンでまとめられている。
トロピカルカラーを前面に押し出し、一曲一曲が独立した印象だった前作に対して、
今作は全体のトータルなイメージを大切に作られている。
そしてどの曲もよりシンプルとなり、誰にでもすぐ親しめるものばかりになった。
中でもボサノバの美しい曲「冬のアルバム」は、
聖子がゆったりとソファに座り口づさんでいる光景が浮かんでくる。
こういう味わいは、シングルではなかなか出せない、LPならでは独特の魅力だ。
また、「しなやかな夜」は聖子にとって初めてのマイナー曲調の異色作であり、
こうした試みは、これからの彼女にとって大事なステップになるだろう。
前作と違って忙しいスケジュールの合間を縫ってのレコーディングだったが、
全曲を見事に歌いこなしているのは、
彼女がプロとしての実力を確実に身につけてきたことの証しだろう。
彼女の大半の作曲を手掛けている、小田祐一郎氏は、
「頭でなく、身体全体で自分を表現出来る歌手だ」と、彼女を評している。
今後、幅広く支持されるポピュラーシンガーを目指して、
どのような活躍をしてくれるかが楽しみだ。
(CBSソニー/27AH1154/\2,700)(K)
URLリンク(i.imgur.com)
URLリンク(i.imgur.com)
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111:昔の名無しで出ています
19/08/04 03:06:20.13 .net
● 『North Wind』のカセット盤
URLリンク(i.imgur.com)
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112:昔の名無しで出ています
19/08/04 03:06:43.47 .net
● 扉をあけたら、もうひとりの私…聖子。
松田聖子 『Silhouette』(1981/05/21発売)
収録曲:
01. Summer Beach〜オレンジの香り〜
02. 白い貝のブローチ
03. Sailing
04. ナイーブ〜傷つきやすい午後〜
05. チェリーブラッサム
06. あ・な・たの手紙
07. Je t'aime
08. 夏の扉
09. 花びら
10. 愛の神話
既に時代のトップに君臨していた松田聖子のアルバム三作目。
夏盤の前作『SQUALL』のトロピカルなイメージを踏襲してはいるものの、
印象はよりロックであり、よりフォーキーなテイストを感じるのは、
10曲中の半分の作曲を担当した財津和夫の存在ゆえか。
独特なコーラスワークとサーフサウンド特有のギターリフ。
タイトルもまんまBEACHBOYSをリスペクトした形の「Summer Beach」に始まり、
二曲目「白い貝のブローチ」の作詞では、財津の盟友でもある松本隆が、
後のシングル起用の為の試金石のように筆をとっている。
その詞は、当時の聖子には珍しかった失恋をテーマにしたもので、
白く輝いた夏の終わり、破局を迎えた恋人との距離感を
それぞれのシルエットになぞらえて表現された内容は、
松田聖子のもの哀しくも爽やかな表現と相まって、
聖子プロジェクトの新たな世界を開花させる予感の一曲となっている。
続く、ポップなリズムが心地よい財津和夫作詞による「Seiling」。
フォーキーなグルーヴと松田聖子の透明感が際立つ「ナイーブ 〜傷つきやすい午後」。
大胆ロックアレンジながら聖子ワールドと見事に融合した「チェリー・ブラッサム」。
以上、三浦徳子、小田裕一郎、信田かずお、松本隆、財津和夫、戸塚修、大村雅朗と、
初期作家陣と新参の作家陣が様々交差して登場したAサイドが終わる。
続くBサイドでは、アコースティックな印象の「あ・な・た の手紙」で財津曲で始まり、
大村雅朗のドライブアレンジが冴える「Je t'aime 〜夏の妖精」で一気に加速、
エアプレイ系サウンドの頂点を極めた「夏の扉」でリスナーに絶頂を見せる。
そして、三浦&小田コンビによるラスト二曲、
流暢なメロディ、斬新な打ち込み、終盤の美しいストリングス、
人肌の柔らかさと温もりある女性の性を予感させる歌詞、
伸びやかに湿度まで伝わる松田聖子の歌声が印象的な「花びら」を経て、
初期聖子サウンドにおける究極のアーバンディスコトラック「愛の神話」で幕を閉じる。
言い方を変えるならば、
アルバム『S ilhouette』におけるこのラスト二曲は、初期アルバム三枚の到達点であり、
この二曲によって、初期松田聖子の世界は大団円を向かえるのだ。
URLリンク(i.imgur.com)
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113:昔の名無しで出ています
19/08/04 03:07:02.53 .net
● 松田聖子 『Silhouette』 マスターサウンド盤の解説 @

松田聖子のアルバム『シルエット』は、
最新ヒットシングル「チェリーブラッサム」と「夏の扉」が収録され、
マスターサウンドシリーズでの発売を見越し、
その録音やカッティングは細心の注意を払われて制作されている。
録音はCBSソニー信濃町スタジオで行われ、
ミキシングエンジニアを鈴木智雄氏が担当。
彼の評価は、数多くのヒット曲のミキシングを手がけた腕利きエンジニアと言うより、
まさに「音作りの職人」と言う呼び方が似合うエンジニアだ。

【録音のプロセス】
スチューダーの24チャンネルテープレコーダー「A-802」に、
アンペックスのテープ「451 (2インチ)」を用い、
76cm/sで走らせてマルチ録音、それをトラックダウンする。
2チャンネルステレオにまとめ上げる時、
デジタル変換を施して「デジタルマザー」を作成、
それをマスターとしてカッティングを行う。
デジタルマザーは、ダイナミックレンジ、歪み、S/N比 等々、
アナログ方式のカッティングに比べて格段に優れたサウンドを得ることが可能だ。
38cm/s 2トラック の「アナログマザー」を使用し、
ダビング・1プロセス分のクオリティー低下をさせていた従来の方法と違い、
トラックダウン部分をデジタルで行うことによって、
当初の76cm/s 24チャンネルマスターのサウンドクオリティーを、
そのままディスクに刻み込める技術なのである。
また、収録するディスク本体にも新機軸が採用されており、
混変調歪、リニアリティ、クロストーク、高調波歪みなど、
それらを全てを改善した「スーパーリアルプレーティング(メッキ)方法」にて、
新開発の素材(スペシャルマテリアル)を、
厚くて重い新しいレコード盤「スパーブプロフィール」に成形して作られている。
これら最新技術により、松田聖子の明るい歌声や
バックのオーケストラのナチュラルな響きをリスナーはより楽しめることとなった。
音質の違いは、従来の方式で生産された、レギュラーLP盤と聴き比べても明らかで、
高性能レコードプレーヤーでの再生を目的としたマスターサウンドは、
カッティングレベルも高く、溝自体もかなり切り込めるため、
声の子音などを抑えるリミッターを使用していないこともあって、
より生々しく、よりリアルな松田聖子の歌声が聞けるはずだ。
URLリンク(i.imgur.com)
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114:昔の名無しで出ています
19/08/04 03:07:23.68 .net
● 松田聖子 『Silhouette』 マスターサウンド盤の解説 A

アルバム『シルエット』について、もう少し細かく、
聴きどころとオーディオ的なチェックポイントを見ていく。
まずは、A面1曲目の「Summer Beach」。
ビーチボーイズやジャンとディーンといった、
ウェストコーストの浜辺を思い起こさせる軽快な60年代風のロックナンバーだ。
軽快さゆえに、気楽に聴き飛ばしてしまいそうだが、その録音はかなり凝っている。
録音テクニックを感じさせず、心地よく曲に没頭させてしまうところが、
エンジニア・鈴木氏のプロたる所業か。
この楽曲のドラムスには10本のマイクが立てられている。
ハイアットに AKG C451E、スネアドラム上に シェアーSM-57、
下に ゼンハイザーMD-421。
トップには左右に日本のノイマンU-87i、
そしてタムに4本の シェアーSM-57。
バスドラにはゼンハイザーのMD-421 で計10本。
コンデンサーマイクとダイナミックマイクを音源に合わせてうまく配置しており、
その他のマイクとして、コーラスに ノイマンU-67を3本(コーラスは3回かぶせ)、
エレキギターはラインからダイレクトだが、ステレオで引いている。
楽器編成としては極めてシンプルな曲。
これを24チャンネルにどう振り分けているかと言うと、
2chにバスドラ(C、センター定位)、
3chと4chにドラムス、ハイハットを(LC・RC)に広げている。
5chにはスネアドラム(C)、6ch、7ch、8chはリズムギターだが、
6chが(C)、7chが(L)、8chが(R)に定位。
9ch、10chはシンセサイザープレフェット(L・R)、
11ch、12chはパーカッションとハンドクラップ(L・R)、
13chはエレキベース(C)、14chはリードギター(C)、
15ch、16chはコーラスで(L・R)、17ch、18chもコーラス(LC・RC)、
そして、19ch、20ch、21chがボーカルで全て(C)。
22ch、23chにもう一度コーラス(L・R)が入っている。
ラスト24chはコンピューター信号SMPTEのトラックで、
これだけのものをまとめあげられている。
この曲のポイントとしては、ボーカルのフィードバックエコーがある。
60年代楽曲のテイストはこれの効果が大きく、
フィードバックエコーをどこまで聴き取ることが出来るかで印象も変わる。
コーラスも重要で、3回かぶせて厚みを出し、
ハーモニー、分離、音の広がりがどう再現されるているかも聴き所だ。
更に軽快なベースラインやドラムスね分離具合や、
弾けるような演奏がどこまで再生されているか、その締まり具合もポイントだ。
60年代風な音作りのため、一般に言われるハイファイ、こけおどしの的な音はないら、
しかし、そこに込められた一つ一つのサウンドが、
楽曲に対して重要な役割を果たしている。
トータルサウンドにおける全体のバランスにも気を配って聞いて欲しい。
URLリンク(i.imgur.com)
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115:昔の名無しで出ています
19/08/04 03:07:39.65 .net
● 松田聖子 『Silhouette』 マスターサウンド盤の解説 B

そしてもう1曲、B面の最後の楽曲「愛の神話」を見て行こう。
大きく流れるようなリズムに乗った松田聖子らしい一曲。
彼女の声質の明るさに負けない、きらびやかなバックの演奏が印象的だ。
この曲では「Summer Beach」と異なり、
ストリングス、フルート、フリューゲルホン、ピアノなどが入り、
多彩な音作りを意識したアレンジとなっている。
24chのトラック配分は、1chがベース(C)、2chがバスドラ(C)。
3chと4chがドラムス・ハイアット(LC・RC)で、5chがスネアドラム(C)。
6chがシンセサイザー(C)、7chがリードギター(RC)、8chがリズムギター(L)。
9chと10chがコーラスアンサンブルを加えたエレキピアノ(L・R)、
11chと12chがパーカッション(共にC)。
13chと14chがフルート(LC・RC)、15chと16chがフリューゲルホン(LC・RC)。
17chと18chがイントロ8小節プロフェット、その後コーラス(LC・RC)。
19ch、20ch、21chがボーカル(C)で、
22ch、23ch、24chがストリングス(L・R)24chSMPTEとなっている。
※ ()は定位を表し、それぞれ Left、Right、Center
この曲の聴きどころは、ハスキーで色っぽさも感じられるボーカル。
子音の音も生々しく入っているため、
今までの松田聖子より少し大人っぽく聞こえる。
アレンジ面で言うと、
フルートとフリューゲルホンは、各二本ずつ入り、ユニゾンで演奏。
これらの分離具合がどう聴こえてくるか。
また、間奏のエレキギターとストリングスのバランス、
エンディングのピアノとストリングのバランスなども聴きどころである。
この他、アルバム全体にわたり、ボーカルの雰囲気、エコーの変化や子音の出具合、
そして、華やかに広がったサウンドの中で巧みに作られた空間…。
録音としてベストを狙うのではなく、
良質なポップスアルバムとして松田聖子の世界を作り上げ、
そのサウンドクオリティーを向上させている。
本作は新しい松田聖子の魅力、
従来のレコードテレビでは見つけることができなかった
彼女の新たな魅力がふんだんに詰まったアルバムである。
URLリンク(i.imgur.com)
URLリンク(i.imgur.com)
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116:昔の名無しで出ています
19/08/04 03:08:52.86 .net
● Lil Debbie 「2 Cups」
Producer: Terio
Seiko Matsuda 「hanabira」
URLリンク(youtu.be)

117:昔の名無しで出ています
19/08/04 03:09:17.61 .net
● シュロの香り、南風、いま、ココナツ色の気分…聖子
松田聖子 『Pineapple』 (1982/05/21発売)
収録曲:
01. P・R・E・S・E・N・T
02. パイナップル・アイランド
03. ひまわりの丘
04. LOVE SONG
05. 渚のバルコニー
06. ピンクのスクーター
07. レモネードの夏
08. 赤いスイートピー
09. 水色の朝
10. SUNSET BEACH
松田聖子通算5枚目のアルバム。
彼女はこれまで4枚のアルバムを発表してきたが、
どの作品も春夏秋冬季節感をうまく取り入れ、
トータルイメージに重きを置いてまとめられている。
シングルやアルバム楽曲も、新譜を制作するたび、
新しい感覚を持ったアーティストを起用し、
常にフレッシュな試みを彼女に与え、成長を促す、
そんなスタッフ側の姿勢も感じられる。
そんな松田聖子の今回のアルバムは、
デビュー作『SQUALL』、3冊目の『Silhouette』と同様、
「夏」をテーマにした作りになっている。
しかしこの『Pineapple』は、前二作で聞いた、
キラキラしたトロピカルサンドとは一味違い、
全体に落ち着いたシックな音作りになっており、
松田聖子の成長をより感じさせるアルバムとなった。
本作の聴きどころは何と言っても、来生たかお、原田真二の作品だろう。
来生はアルバム1曲目の「P・R・E・S,E・N・T」など、
無理のない自然のメロディーとシンプルなアレンジで、
ナイーブな聖子のイメージをうまく捉えている。
一方の原田真二は「ピンクのスクーター」に代表されるように、
ロック色の強い曲調と、厚みのある凝ったサウンドで、
アルバム全体にアクセントをつけることに成功している。
また「チェリー・ブラッサム」の提供から一年、
聖子作品ではお馴染みとなった財津和夫の提供作品は、
相変わらず質の高い、まとまりのある作品ばかり。
聖子自身も、特に気にいっていると言う「水色の朝」は、
軽いボサノバのリズムと印象的なサビのメロディーで、
美しいバラードに仕上がっている。
さらに、松田聖子の新たな扉を開いた
呉田軽穂(松任谷由実)提供の大ヒットシングル三曲も収録されている本作、
聖子の歌唱も、これまでのパワーを感じさせるボーカルから、
落ち着いたムードある歌い方に変わってきていることにも注目だ。

以上「明星付録・ヤンソン からの引用」
URLリンク(i.imgur.com)
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118:昔の名無しで出ています
19/08/04 03:09:41.43 .net
● 聖子の夏は、こんなに眩しい。
松本隆、来生たかお、財津和夫、原田真二、そして松任谷由実。
日本のポップスを代表する作家が捧げた歌を、
ドラマチックに唄った松田聖子の最新アルバム。
その神聖なサウンドがジャンルを超えた音楽ファンの共感を呼びトップセラーに飛び出しています。
一番新しくて、美味しいポップアルバム『Pineapple』
豪華歌詞カード付き(8ページ写真入り/レコードのみ)
大型からポスタープレゼント中(先着500,000名様限り)
聖子讃 Everybody Loves Seiko. (敬称略・順不動)
【 松任谷由実 】
聖子ばかりがなぜモテる?
これが近年の謎でしたが、曲を提供して初めてわかった気がします。
メレンゲのようなフワッと甘い声質は、
彼女の感性と人間性の賜物であり、
時代もそれを求めてるんでしょうね。
【 大滝詠一 】
聖子ちゃんにクシャミをしてもらいました。
それをレコードにしました。
あの「クシャミ」カワイかったナァ。
【 来生たかお 】
聖子さんは、曲をしっかり自分のものにできる稀な人だと思います。
だからレコードの出来上がりがとても楽しみでしたが、
期待以上の出来栄えで、大変満足しています。
次はもうちょっと大人っぽい曲を書いてみたいですね。
【 財津和夫 】
松田聖子と言う有名な人に、
自分の曲を歌われると言う事は、大変緊張することです。
あの伸びのある声で、今度は宇宙へ向かって歌ってください。
【 松本隆 】
聖子さんは、心象風景の姿を歌うことができる、唯一の女性アイドルです。
言葉の裏に潜む微妙な心理の揺れまで歌ってしまう天性を感じます。
このアルバムは女性の人たちにも聞いて欲しい。
彼女はもうただのお人形さんじゃなく、
同時代に生きてる一人のアーティストに、
ステップアップしたことを知ってもらえると思います。

以上、新聞に掲載されたアルバム発売広告より。
URLリンク(i.imgur.com)
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119:昔の名無しで出ています
19/08/04 03:09:58.10 .net
● セイシェルの色にそまり、いま こころはあなたへのシンフォニー、聖子。
松田聖子 『ユートピア』(1983/06/01発売)
収録曲:
01. ピーチ・シャーベット
02. マイアミ午前5時
03. セイシェルの夕陽
04. 小さなラブソング
05. 天国のキッス
06. ハートをRock
07. Bye-bye playboy
08. 赤い靴のバレリーナ
09. 秘密の花園
10. メディテーション
通算七枚目のオリジナルアルバム。
先行シングル「秘密の花園」と「天国のキッス」を収録。
呉田軽穂(松任谷由実)、細野晴臣、財津和夫、来生たかお、
甲斐よしひろ、杉真理、上田知華、大村雅朗…
といった錚々たる売れっ子作家達が楽曲を提供。
60年代ポップスから70年代のAOR、80年代テクノポップといった、
時代ごとの最先端が名うての作家陣によって、
見事なアイドルポップスとして凝縮昇華している。
聖子プロジェクトにおける83年前半のテーマは『至上』。
花園、天国、ユートピア、メディテーション、と、
ある種の宗教的な世界を連想させるタイトルが並び、
このシリーズは次作のシングル「ガラスの林檎」にて完結する。
作詞を担当した松本隆自身も「ダブルミーニング」を意識したことを回想しており、
暗示した一方は「性」的なものであって、
それは同時に「聖」なるものの暗示でもあると語っている。
松田聖子はこのアルバムで、マイアミやセイシェル、
名もない海やプール帰りのアスファルトの上までも、
恋人達が一緒にいれば、そこが「ユートピア」になると歌う。
明るく良質なポップスでありながら、
彼女が歌うと、どこかアンビバレントな陰影がコントラストとして派生する。
それはつまり、歌詞の中に「行間」が生まれることを意味し、
喜楽哀切の振り幅の広さが、松田聖子の歌唱表現における最大の魅力なのかもしれない。
尚、本作は、松田聖子、初のデジタル録音(ソニーPCM-3324)作品であり、
80年代を代表する「優秀録音作品」の一枚に数えられる。
分離良く、鮮明な音質ながら、アナログライクな滑らかさと温かみを感じるはずだ。
また商業的な成功も大きく、1983年の邦楽アルバムの売上第1位を獲得した。
URLリンク(i.imgur.com)
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120:昔の名無しで出ています
19/08/04 03:10:28.88 .net
● 四次元の光に輝き 聖子、神秘的。
松田聖子『Tinker Bell』(1984/06/10発売)
収録曲:
01. 真っ赤なロードスター
02. ガラス靴の魔女
03. いそしぎの島
04. 密林少女
05. 時間の国のアリス
06. AQUARIUS
07. 不思議な少年
08. Rock'n Rouge
09. Sleeping Beauty
通算9枚目のオリジナルアルバム。
前年、83年に発表した『ユートピア』、『Canary』の二枚は、
内容的にもセールス的にも大成功を収め、
83年は松本隆が参加した状態の聖子プロジェクトが最も充実した時期であった。
それは84年に入っても同様で、本人が出演したカネボウの季節商品
そのCMソングに起用された「Rock'n Rouge」がメガヒットするなど、
松田聖子人気の勢いはとどまるところを知らなかった。
(対象商品「BIO口紅」も空前のヒットとなり、売上記録は現在も破られていない)
その反面、松本隆は内心で困惑していたと言う。
例えばそれは、84年第2弾シングル「時間の国のアリス」と、
第3弾シングルの「ピンクのモーツァルト」において、
ここまでシュールなタイトル、内容であるに関わらず、
松本隆が書いて松田聖子が歌うという前提であれば、会議でも簡単にOKが出て、
もちろんヒットチャートの1位を記録する大ヒットとなる。
松本にとってこの時期の状態は、レコード会社だけでなく、
世間までもここまで通ってしまうのかと、
どこか他人事のように見ていたと述懐している。
聖子プロジェクトはもはや誰にも制御できなくなったのだが、
何でもありの暴走が上記のような上質なポップスを生み出していたのだから、
暴走そのものが消して悪いことばかりではなかった。

121:昔の名無しで出ています
19/08/04 03:11:46.22 .net
本作は、アルバムタイトルの「ティンカーベル」に表されるよう、
ファンタジーの世界をテーマとした9作品が並んでいる。
(当初「とんがり屋根の花屋さん」を含む10曲を収録する予定だったが、
テーマがズレるとして、同年発売のベストアルバムのボーナストラックに回された。)
まず、シングル「時間の国のアリス」。
タイトルにこそ『不思議の国のアリス』を冠するも、
その内容は『ピーターパンとウェンディ』を連想させる。
「真っ赤ロードスター」は『アメリカン・グラフィティ』で、
当時はまだ「MAZDAユーノスロードスター」は存在せず、
この曲の主人公が乗っていたのは、英車の「ジャガー Eシリーズ3 ロードスター。
「ガラス靴の魔女」は『メリー・ポピンズ』、
「いそしぎの島」は『いそしぎ』。
「密林少女」は『ジャングル・ブック』、
「AQUARIUS」は『2001年宇宙の旅』、
「不思議な少年」は『E.T.』、
「Sleeping Beauty」は『眠れる森の美女』と、
それぞれ有名な映画作品をベースに踏まえている。
松本隆のメルヘンモチーフは、太田裕美の「赤いハイヒール」のように、
作詞家となった当初から多くの作品に取り入れられており、
アルバム『Tinker Bell』は、同時期発売の南佳孝のアルバム『冒険王』と対を成し、
松本隆の描くメルヘン路線の到達点であると言っていいだろう。
また、タイトルティンカーベルとは、ピーターパンに出てくる妖精であるが、
彼女の言葉はピーターパンにしか聞こえず、普通の人間にとっては鈴の音でしかない。
作中で彼女は言う『私の歌が分かるのは永遠の少年だけ…。』
このアルバムに込められた松本隆のテーマは深い。
作曲は、シングル2曲を担当した呉田軽穂を筆頭に、
林哲司、南佳孝、大村雅朗が各2曲ずつ提供。
そして、尾崎亜美が初めて楽曲提供をしており、
聖子のボーカルの新たな一面を引き出していることでも注目だ。
アレンジには大村雅朗、松任谷正隆に加え、
船山元紀が聖子プロジェクトに初参加し、3曲を手がけているが、
本作は打ち込みサウンドを全面に出したアレンジも特徴的で、
その流れは『Windy Shadow』『The 9th Wave』まで続くこととなる。
URLリンク(i.imgur.com)
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122:昔の名無しで出ています
19/08/04 03:12:06.96 .net
● 九番目の波は高い・・・暑い夏の風よ Take Me…聖子。
松田聖子 『The 9th Wave』(1985/06/05発売)
収録曲:
01. Vacancy
02. 夏のジュエリー
03. ボーイの季節
04. 両手のなかの海
05. す・ず・し・い・あ・な・た
06. 星空のストーリー
07. さざなみウェディングロード
08. 天使のウィンク
09. ティーン・エイジ
10. 夏の幻影(シーン)
通算11枚目のオリジナルアルバム。
本作で注目すべきは、作詞に松本隆の名前がないことだ。
(松本自身の弁を借りれば、「この時期は単にベクトルが合わなかった。」とのこと。)
松本に代わって、尾崎亜美、矢野顕子、吉田美奈子、来生えつこ、銀色夏生と
計5人の女性作家が聖子の為に筆を取ることとなり、
女性のライター陣による「女性観」を意図的に表現せんとする、
同世代の女性ファンを意識した、制作側の狙いも見てとれる。
作曲は尾崎亜美がシングルを含めた3曲、原田真二が2曲、
大村雅朗、矢野顕子、甲斐よしひろ、杉真理、大貫妙子がそれぞれ1曲ずつ担当。
尾崎、矢野を除いた、作詞担当の3人と大貫妙子が、
今作で聖子プロジェクト初参加となる。
松本隆が抜け、それぞれに個性豊かな9人にもなる面子が揃ったことで、
82年以降に確立された、いわゆる「松田聖子の夏盤」とは、
似て非なるアルバムとなっており、それが本作における一番の魅力でもある。
85年型の松田聖子のボーカルは、非常に安定しており、
艶っぽくたおやかに、声の厚みや透明感も申し分ない。
また、打ち込み全面に押した大村雅朗のアレンジも統一感を出している。
中でも、「夏の幻影」は大村雅朗が到達した『究極の打ち込みアレンジ作品』であり、
夏の海の肌触り、温度、湿度、匂い、光陰、記憶の全てを包括、表現されている。
ハイレゾやSACDなどで聴くと、広いレンジはもちろん、
粒の細かな柔らかなサウンドテクスチャーが際立っていることに気づく。
尚、アルバムタイトルともなった『The 9th Wave』であるが、
本作は「9枚目のアルバム」でもなく「デビュー9年目のアルバム」でもない。
これは尾崎亜美が書き下ろしたラスト曲「夏の幻影」の歌詞から引用されたもので、
『大きな波が続いて押し寄せると、9番目に一番大きな波がくる。
それを乗り越えることが出来れば、次なる活路を開くことが出来る』
そんな、ヨーロッパにある言い伝えを踏まえていると言う。
休業直後の発売だっただけに、プロモーションは一切なく、
現在までシングル以外の収録曲披露は全くされていない。
トータルアレンジ、何者も聖子色に染めてしまう圧倒的なボーカルパワーに反して、
松本隆の不在、第一期・松田聖子の区切りとしての位置付けに、
このアルバムについては、ある種のカタルシスを感じるファンも多いかもしれない。
URLリンク(i.imgur.com)
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123:昔の名無しで出ています
19/08/04 03:12:29.42 .net
● 水晶のせせらぎに、あなたへの熱い気持ちを浮かべて…聖子。
松田聖子 『SUPREME』 (1986/06/01発売)
収録曲:
01. 螢の草原
02. 上海倶楽部
03. ローラー・スケートをはいた猫
04. チェルシー・ホテルのコーヒー・ハウス
05. 時間旅行
06. 白い夜
07. マリオネットの涙
08. 雨のコニー・アイランド
09. ローゼ・ワインより甘く
10. 瑠璃色の地球
通算13枚目のオリジナルアルバム。
『Windy Shadow』から1年半ぶりに、作詞クレジットに松本隆が登場。
今回はプロデュースも引き受けている。
プロデュースは松田聖子本人からの指名だったと言う。
結婚休業明けの初めてとなるオリジナルアルバムだけに、
信頼のおける松本隆を迎えたかったと言うことだろう。
松本隆は本作において作家陣の一新を狙った。
新しい聖子の歌声には、新しい作家の力が必要と言うわけである。
初めて起用されたのは「T-SQUARE」の安藤まさひろ、
「チューリップ」の宮城伸一郎、
「The東南西北」の久保田洋司、
ヒットメーカーの亀井登志郎、
更に「安全地帯」の玉置浩二、
ロック第三世代の大沢誉志幸の6人。
そこに、南佳孝、来生たかお、平井夏美、松田聖子本人の4人を加え、
計10人のそれぞれが1曲ずつを担当してまとめあげた。
また担当アレンジャーも新機軸として武部聡志が起用され、全体の半分を担当。
もう半分を聖子では馴染みの井上鑑、佐藤準、
そして「SHI-SHONEN」の戸田誠司が担当している。
松本隆のこの試みは見事に成功した。
打ち込みの中にアコースティックな味付けを得意とする武部アレンジ。
その手腕が惜しみなく発揮された一曲目の「蛍の草原」とラスト「瑠璃色の地球」、
このスケールの大きなラブソングを全体の基調として地球儀を生成。
そこに、初期の南佳孝を思わせるホンキートンクの「上海倶楽部」、
オールディーズ風のキュートなロックバラード「チェルシーホテルのコーヒーハウス」、
松田聖子自身の作曲で、気持ちよく歌いあげている「時間旅行」など、
様々な彩りの作品を球体の表面をなぞるが如く、世界中を旅するが如く並べていく。
中でも「マリオネットの涙」であるが、
このいかにもバンドっぽい久保田のメロディーラインと、
戸田誠司がひとひねりしたアレンジが混じり合い
聖子楽曲としては新鮮な味わいの出色の作品となっている。
また、聖子のボーカルはいつにも増して楽し気で、
やや丸く甘くなっていると感じるのは、
このレコーディング中に妊娠していたと知っている、
こちら側の想いせいかもしれない。
このアルバムにはシングル曲は収録されず、
またこの時期、テレビ出演やコンサート活動は一切していなかったのであるが、
そのことが逆に松田聖子の存在感をいっそう大きくして、
彼女のアルバムの中のセールス記録を上書きする大ヒットアルバムとなった。
永遠のアイドルとしてセカンドスタートを飾るに、
まさにふさわしいアルバムだったと言えるだろう。
URLリンク(i.imgur.com)
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124:昔の名無しで出ています
19/08/04 03:12:57.65 .net
● 希有なボーカリスト松田聖子。
松田聖子さんのスプリームについて伺います
 ※アルバム『SUPREME』について、本当はアレンジ全部やりたかったんだけど、
 ※スケジュールの都合で半分しかできなかったんです。
 ※それで松本さんと話して、一曲めと最後の曲だけは必ずやりたいと申し出て、
 ※実はラストの「瑠璃色の地球」の最後に残るシンセの音は、
 ※アルバム一曲目の「蛍の草原」でも使っているんです。
 ※アルバムと最初と最後がリンクするような作りにさせてもらいました。
 ※「蛍の草原」は普通のフォーリズムみたいなアレンジもつまらないから、
 ※ギミカルな始まり方にしました。
 ※ちなみに「蛍の草原」と二曲目の「上海倶楽部」も、
 ※二曲が繋がるように考えたような気がします。
「上海倶楽部」はデキシーランドですね
 ※うん、それを全部打ち込みでやろうとしたんです。
 ※「蛍の草原」と「上海倶楽部」は生リズムを一切入れず、全部仕込みで作って、
 ※その代わり「瑠璃色の地球」は全部生でやろうと思ってやりました。
松田聖子さんの歌については
 ※自分が作ったオケに聖子さんの歌が乗ると、
 ※もう聖子さんのものになっているところがすごいですね。
 ※誰のものでもない松田聖子の色になる。
 ※稀有なボーカリストではないでしょうか。
以上、「80年代・アイドルカルチャーガイドブック」武部聡志インタビューより抜粋

125:昔の名無しで出ています
19/08/04 03:14:49.52 .net
● 初夏の粒子がポップビートの草原でパステル色の魔法のステップを刻んでる。
松田聖子 『Strawberry Time』 (1987/05/16発売)
収録曲:
01. Strawberry Time
02. 裏庭のガレージで抱きしめて
03. Kimono Beat
04. 妖しいニュアンス
05. シェルブールは霧雨
06. All Of You
07. 雛菊の地平線
08. チャンスは2度ないのよ
09. ピンクの豹
10. LOVE
【 松本隆 】
ストロベリー・ランドへの扉はあなたのすぐそばにあります。
例えば本棚の裏かもしれないし、地下鉄のホームの端にあるかもしれません。
手を伸ばせばすぐ届くところにドアのノブがあるけれど、
目に見えないから、みんな気づかずに通り過ぎてしまうのです。
もしもあなたがストロベリーランド行きたいのなら、
彼女に頼んで秘密の地図を渡してもらわなければいけません。
前作『SUPREME』が、白を基調とした清楚なアルバムだとしたら、
このアルバムはほんのりとしたパステルカラーに覆われています。
そしてゴムまりのように弾むビートが、
あなたを未知の世界「ストロベリー・ランド」へ誘うでしょう。
【 土橋安騎夫(レベッカ) 】
聖子さんは昔から歌が上手くていちど曲を作らせてもらいたいと思っていました。
出来上がった曲に関しては、何はともあれ聖子さん自身に
気にいってもらえたことが一番嬉しいし、
一番良い結果になると思います
【 いまみちともたか(チャックムートン/バービーボーイズ) 】
リズムボックスとギター1本切りで作ったデモテープが、
いつの間にか豪華な歌謡曲に変身しているんで驚いちまったぜ、わはは。
【 小室哲哉(TMネットワーク) 】
今回は「kimono beat」で、聖子さんとお仕事ができてうれしいなぁ。
この曲は転調が難しいのですけれど、
それをさりげなくストーリー性を持って歌ってくれる聖子さんは、
やっぱりアーティストですね、コンサートでぜひ歌ってください。
【 大村雅朗 】
最近の音楽は、比較的シンプルにまとめた曲が多い中で、
今までとは少し違う転調の多い難しめの曲にトライしてもらいました。
聖子さんのボーカルのセクシーな新しい面が出たと思います。
【 辻畑鉄也(ピカソ) 】
とてもエキサイティングなセッションでした。
彼女の「LOVE」は今こそ僕のアイドルを犯してしまいました。
【 大江千里 】
僕の作った曲は、今年の僕の書き始めの一曲入魂。
沢山、冒険しているので、ライブで歌ってくれるのが楽しみです。
【 広石武彦(アップビート) 】
いい声してるなぁ。ほんと。俺、歌うのやめたくなってきた(笑)
【 米米CLUB 】
自分の書いた曲を、聖子さんが歌うなんて、
「微熱少年」読みながら「はっぴいえんど」を聴いて過ごした、
高校時代には夢にも思いませんでした。
差し入れのケーキ、おいしかった!!

アルバムジャケット
URLリンク(i.imgur.com)
販促フライヤー
URLリンク(i.imgur.com)
URLリンク(i.imgur.com)
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126:昔の名無しで出ています
19/08/04 03:15:08.65 .net
● 時間(とき)の経過に輝く、心の波状が見えますか
松田聖子・B面コレクション『Touch me, Seiko』(1984/03/15発売)
収録曲:
01. SWEET MEMORIES(ガラスの林檎)
02. TRUE LOVE 〜そっとくちづけて(青い珊瑚礁)
03. Romance(風立ちぬ)
04. 蒼いフォトグラフ(瞳はダイアモンド)
05. わがままな片想い(天国のキッス)
06. レモネードの夏(渚のバルコニー)
07. ボン・ボヤージュ(Rock'n Rouge)
08. レンガの小径(秘密の花園)
09. 制服(赤いスイートピー)
10. Eighteen(風は秋色)
11. マドラス・チェックの恋人(小麦色のマーメイド)
12. 愛されたいの(野ばらのエチュード)

1980年〜84年の春までにリリースされた16枚のシングル。
その中B面の中から12曲をセレクトしたシングルB面のベストアルバム。
缶ビールのCMに使用され、大ヒットした「SWEET MEMORIES」や、
テレビドラマの主題歌「蒼いフォトグラフ」はもちろん、
B面ながら有線放送で大人気を博した「制服」、「ボン・ボヤージュ 」など、
シングルA面に引けを取らない人気曲ばかりが収録されていたため、
オリコンのアルバムチャートでも堂々の首位を獲得した。
当時の、いわゆるアイドルのアルバムとしては異色とも言えるこの企画だが、
それまでのピンナップアイドルとは一線を画した、
表現者としての松田聖子に対するスタッフサイドの思い入れと、
シングル、アルバム、企画曲等、それら全ての楽曲に対し、
一糸の妥協も許さなかった制作者達の自負が伝わってくる。
各曲の完成度の高さは言うまでもないが、
デビュー時の多感期を抜ける頃の少女が、徐々に大人の女性と成長して行く、
その過程がうかがえるのも、このアルバムの聞きどころのひとつである。
清楚でいて可憐でありながら、時折、聞き手をハッとさせる艶の表現力。
松田聖子の最大の魅力は、絶妙な匙加減と自然体で『媚』を発揮できるところであり、
その類い稀な才能ゆえに、数多の作詞家、作曲家、ミュージシャン、
ひいてはエンジニアまでもが、松田聖子との仕事を望んだと言う。
URLリンク(i.imgur.com)
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127:昔の名無しで出ています
19/08/04 03:15:25.03 .net
● これだけの優れたアレンジとバッキングに伍して、一歩もひけをとらない松田聖子
これは素晴らしいアルバムだ。
聖子の歌手としての稀有な才能が、ジャズと言う新たなフィールドで、
ことごとくプラスに作用している。
歌唱力、表現力、そして総合的な音楽性において、
極めて高いクオリティーを有した作品である。
経験の豊かさを物語る声の強靭さ、
多くのファンの前で歌ってきたことによる表現の技術などは、
いかなる天才歌手であっても初めから有することができない。
経験によって培われた彼女ならではの貴重な財産だ。
強くて、しかもしなやかな声に彼女の歌は支えられている。
豊富な倍音を含みつつ、過度な共鳴を抑えた声質で、
破裂音の強調は極力避け、緩やかなアタックを伴って歌われるその声は、
楽器で言えばストリングス系の音だ。
かつてオクターブの倍音をあまり含まない、ホーン系ね声を持ったサラボーンの歌が、
あえて同質のホーン・セクションと馴染ませることによって活かされたのと同様に、
デビットマシューズのアレンジは、聖子の声の特質を生かし、
ストリングス・アンサンブルをあたかも同質の声によるコーラスのように馴染ませる。
そこに加わる弦楽器のソロや、フィルインのバランス音選びのセンスなどは、
見事と言うほかない。
これだけの優れたアレンジとバッキングに伍して、
一歩もひけを取らない彼女の歌は、やはり流石と言うべきだろう。
今後、レパートリーの幅をより広げることも、またさらなる冒険も期待できる。
そんな彼女の新たな離陸を、僕は手放しで称賛したい。
野中映
URLリンク(i.imgur.com)
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128:昔の名無しで出ています
19/08/04 03:15:42.31 .net
● 松田聖子『SEIKO JAZZ 2』 落ち着いた中音域の歌声に驚く
URLリンク(www.kobe-np.co.jp)
松田聖子のジャズ・アルバム第2弾。
シリーズものは、どうしても第1弾の方が旨味があるのだが、
この場合はどちらも甲乙つけがたい。
より気軽に聴きたい人には、むしろ本作の方がオススメだ。
全10曲、年相応に落ち着いた中音域の歌声が自然にハマっていて驚く。
勿論、彼女らしいキャンディ・ボイスもあるが決して派手ではない。
特に、ラテン音楽の定番『スウェイ』では、妖しくスウィングするように歌い、
ボサノバの『ワン・ノート・サンバ』では、
穏やかな日差しで明るくなる程度に声を調整している。
『フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン』も、ムーディーで円熟味が堪能できる。
普段のポップス系での聖子は、
歌声の才能にも作家にも恵まれた人という印象が強い。
しかし、ここでは有名曲『虹の彼方に』で大きく深い歌唱に挑んだり、
マイケル・ジャクソンの『ヒューマン・ネイチャー』では
低音の歌声でコーラスとの調和も試みるなど、努力の人だと思い知らされる。
ブックレットには、
ストレートの長髪でのモノトーンの写真が掲載され、楽曲にも合っている。
本作を聴けば、生活や仕事において、
今ウケるものより後世に残るものを選びたいと思うはず。
URLリンク(i.imgur.com)
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