面白い問題おしえて〜な 28問目 at MATH
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200:132人目の素数さん
18/11/11 14:48:06.02 /oKi5paQ.net
これらの不等式を
s(x)=−Σ(k=0〜n_x−1) (2/3)^k (1/3) s((2/3)^k x/3)+o(1)
と合わせて、
s(x) ≦ o(1)−(2/3)inf(t≧δ)s(t)
となるので、limsup_x を取って α≦−(2/3)inf(t≧δ)s(t) となる。
δ>1は任意だから、δ→∞として、α≦−(2/3)β となる。
よって、3α+2β≦0 となるので、α+β=0によりα≦0となる。
一方でα≧0だったから、α=0となる。よって、β=0となる。
よって、lim(x→∞) S(x)/x=0 である。

201:132人目の素数さん
18/11/11 14:51:36.06 /oKi5paQ.net
次に、正の実数xに対して T(x)=Σ_(1≦k≦x)a_k と置く。
ただし、0<x<1 のときは T(x)=0 と定義する。
ν(x)=T(3x)+T(x)−2S(x) (x>0) と置くと、ν(x) は有界であることが示せる。
α=limsup_(x→∞) T(x)/x, β=liminf_(x→∞) T(x)/x と置く。
−1≦β≦α≦1である。T(3x)=−T(x)+2S(x)+ν(x) をxで割って
limsup_x を取れば、3α=−β となる。また、liminf_x を取れば、3β=−α となる。
よって、α=β=0となるので、lim_(x→∞) T(x)/x=0 となる。
よって、lim_(n→∞) (1/n)Σ_(k=1,n)a_k=0 である。

202:132人目の素数さん
18/11/11 14:55:49.03 /oKi5paQ.net
次は素数定理のやり方。
1以上の実数xに対して S(x)=Σ(1≦k≦x) a(2k−1) と置く。
η(x)=S(3x)−S(2x)+S(x) (x≧1) と置くと、η(x)は有界であることが示せる。
次に、Re(z)>1を満たす複素数zに対して
f(z)=∫(1,∞) S(x)/x^{1+z}dx
と置くと、f(z)はRe(z)>1の範囲の正則関数である。変数変換で
f(z)=∫(1/3,∞) S(3x)/(3x)^{1+z}3dx
としてから S(3x)=S(2x)−S(x)+η(x) を使って変形すれば、
面倒くさいので詳細は省略するが、ある具体的なg(z)に対して
(1−(2^z−1)/3^z)f(z)=g(z)
という形になって、しかもg(z)はRe(z)>0の範囲の正則関数になることが示せる。

203:132人目の素数さん
18/11/11 14:59:42.91 /oKi5paQ.net
次に、Re(z)≧1のとき (1−(2^z−1)/3^z)≠0 となることが示せる(自明ではないが)ので、
h(z)=g(z)/(1−(2^z−1)/3^z)
が Re(z)≧1 の範囲で定義できて、Re(z)>1の範囲ではh(z)は正則である。
また、Re(z)=1上の各点zに対して、(1−(2^z−1)/3^z)≠0 であるから、
zごとに、zを含む十分小さな開円盤B(円の半径はzに依存する)が存在して、
各点 w∈B で (1−(2^w−1)/3^w)≠0 である。
よって、B上でも h(w)=g(w)/(1−(2^w−1)/3^w) が定義できて、B上でh(w)は正則である。
よって、Re(z)≧1という範囲を包含するある連結開集合Uが存在して、
z∈U のとき h(z)=g(z)/(1−(2^z−1)/3^z) が定義できて、
hはU上の正則関数である。また、Re(z)>1のときは f(z)=h(z) である。
よって、fはU上の正則関数に解析接続される。

204:132人目の素数さん
18/11/11 15:02:30.04 /oKi5paQ.net
s(x)=S(x)/x (x≧1)と置けば、sは有界であり、変数変換により
f(z)=∫(0,∞) s(e^x)e^{−(z−1)x}dx (Re(z)>1)
となるので、fがU上の正則関数に解析接続されることから、
>>177のpdfの analytic theorem により、∫(0,∞) s(e^x)dx が存在する。
変数変換して、∫(1,∞) S(t)/t^2dt が存在する。

205:132人目の素数さん
18/11/11 15:05:12.24 /oKi5paQ.net
ここで、>>177のpdfの(VI)と似たような計算をする。λ>1を満たす実数λを任意に取る。
∫(1,∞) S(t)/t^2dt が存在することから、lim_(x→∞)∫(x,λx)S(t)/t^2dt=0 である。
また、1≦x≦t≦λxのとき|S(x)−S(t)|≦[t]−[x] なので、
∫(x,λx)S(t)/t^2dt≧∫(x,λx)(S(x)+[x]−[t])/t^2dt
=(S(x)+[x])(1/x)(1−1/λ)−∫(x,λx)[t]/t^2dt
=(S(x)+[x])(1/x)(1−1/λ)−∫(x,λx)(t−{t})/t^2dt
=(S(x)+[x])(1/x)(1−1/λ)−logλ+∫(x,λx){t}/t^2dt
≧(S(x)+[x])(1/x)(1−1/λ)−logλ
となる。limsup_(x→∞)として、0≧(limsup_x S(x)/x+1)(1−1/λ)−logλ
となるので、limsup_x S(x)/x ≦ (logλ)/(1−1/λ)−1 となる。
λ>1は任意だから、λ↓1として、limsup_x S(x)/x ≦ 1−1=0 となる。

206:132人目の素数さん
18/11/11 15:07:14.14 /oKi5paQ.net
次に、N(x)=−S(x) と置くと、∫(1,∞) N(t)/t^2dt が存在して、
1≦x≦yのとき|N(y)−N(x)|≦[y]−[x]である。よって、
>>194の計算をN(x)に置き換えても成立


207:オて、limsup_x N(x)/x≦0 となる。 よって、liminf_x S(x)/x≧0 となる。よって、 0≦liminf_x S(x)/x≦limsup_x S(x)/x≦0 となったので、lim_(x→∞) S(x)/x=0 である。 あとは>>190と同じようにして、lim_(n→∞) (1/n)Σ_(k=1,n)a_k=0 が示せる。



208:132人目の素数さん
18/11/11 16:01:29.89 oRKvGZPH.net
η有界なの?
計算機で実験したら極めてゆっくりではあるけど(nが6桁くらいで3桁くらいになる)なんかlogオーダーぐらいで揺れてそうだったけど。
多分揺れても高々logオーダーなのでxで割った時点で大丈夫なんだけど。
実験するとηもだけどS本体もlogオーダーの何乗かでは抑えられてそうなんだけどなぁ。

209:132人目の素数さん
18/11/11 16:05:08.09 oRKvGZPH.net
いや、ごめん。間違えました。ηは計算してない。
実験ではS本体がlog程度しか予想できなかった。

210:132人目の素数さん
18/11/11 16:32:13.28 /oKi5paQ.net
ηが有界の証明書いた方がよかったかな。
0<x<1の範囲ではη(x)は有界。x≧1のときは、|η(x)|≦3が成り立つことを示す。
まず、n≦x<n+1を満たす正整数nが取れるので、S(x)=S(n)となる。
また、2n≦2x<2n+2なので、2n+r≦2x<2n+r+1を満たすr=0,1が取れて、
S(2x)=S(2n+r)となる。また、3n≦3x<3n+3なので、3n+r'≦3x<3n+r'+1
を満たすr'=0,1,2が取れて、S(3x)=S(3n+r')となる。
S(2n+r)=S(2n)+Σ(k=2n+1〜2n+r) a_{2k−1}
S(3n+r')=S(3n)+Σ(k=3n+1〜3n+r') a_{2k−1}
なので、
η(x)=S(3x)−S(2x)+S(x)
=S(3n)−S(2n)+S(n)+Σ(k=3n+1〜3n+r') a_{2k−1}−Σ(k=2n+1〜2n+r) a_{2k−1}
=0+Σ(k=3n+1〜3n+r') a_{2k−1}−Σ(k=2n+1〜2n+r) a_{2k−1}
よって|η(x)|≦r+r'≦1+2=3

211:132人目の素数さん
18/11/11 16:34:10.74 FVh8W5vn.net
前者の手法だけど、
>>189
k=0 の項を足し忘れてないかい?修正して計算し直したら
s(x) ≦ o(1) - inf(t≧δ)s(t)
になって、limsup_x とってから δ を ∞ に飛ばしても
α ≦ - β
にしかならなくて、ここから結論を同じように導くのは無理な気がする…
後者の素数定理のやり方はあってるっぽいので正解にします
analytic theorem については存じ上げなかったんだけどまあこんなうまいこと成り立ってくれるんだねえ
|S(x)-S(t)|≦|[x]-[t]| の >>194 での使われ方がうまいと思いました ほんとお疲れ様でした
>>196
有界になるはずだよ
>>149 から x>0 が整数の時は μ(x)=0 になるし、
x が 1 以下動いた時の S(x),S(2x),S(3x) の値の変化はそれぞれ 1,2,3 以下だから μ(x) の変化も6以下になる

212:132人目の素数さん
18/11/11 16:41:30.90 /oKi5paQ.net
>>199
ありゃりゃ、やっぱり計算ミスしてたか。スマン。

213:132人目の素数さん
18/11/11 16:43:02.44 FVh8W5vn.net
およ ログ進んでた すまんち
>>196 >>197
その様子を見ると、S(n) の最良のオーダーはだいたい n^(1/2 + ε) ぐらいにはなるのかねえ
まあ自分は証明できそうもないけど

214:132人目の素数さん
18/11/11 16:51:08.50 /oKi5paQ.net
剰余項つき素数定理の証明と同じようにすると、
(1/n)Σ_(k=1,n)a_k が 0 に収束する具体的なオーダーが
求められるかもしれない。最良のオーダーとして求まるわけではないし、
あまり詳しくないので何とも言えないが。
もし任意のε>0に対して n^(1/2 + ε) のオーダーで抑えられるなら、
リーマン予想のS(x)バージョンになってるので、とても面白いw

215:132人目の素数さん
18/11/11 17:58:42.98 oRKvGZPH.net
>>196
ですね。S(x)=S([x])で整数値のとこで0なんだからほぼ自明。
それにしても
>1以上の実数xに対して S(x)=Σ(1≦k≦x) a(2k−1) と置く。

コレがうまい。
言われてみれば当たり前なんだけど。
私も池原の定理の類使うのは第一勘だったんだけど
f(s)=Σa[n]n^(-s)
を考えて失敗してこの方針捨てちゃったんだよね〜
頭硬いorz

216:132人目の素数さん
18/11/11 23:22:48.02 FVh8W5vn.net
>>26 ももう答え書いていいかな
M = sup_x |f(x)| とおく。
実数 x と整数 n に対して y_n = x - n*√2 と定めると、
f(x+1) - f(x) = Σ_(k=0,2n) 2^(-2n) * (2n)C(k) * ( f(y_(2n)+1+k) - f(y_(2n)+k) )
= 2^(-2n) * Σ_(k=0,2n+1) ( (2n)C(k-1) - (2n)C(k) ) * f(y_(2n)+k)
となるから、
|f(x+1)-f(x)| ≦ 2^(-2n) * Σ_(k=0,2n+1) | (2n)C(k-1) - (2n)C(k) | * M
= M * 2^(-2n) * 2 * Σ_(k=0,n) (2n)C(k) - (2n)C(k-1)
= M * 2^(-2n) * 4 * (2n)C(n).
n は任意のであったから、n→∞ として f(x)=f(x+1) を得る。
これを元の式に代入することで f(x)=f(x+√2) も得られるが、
以上から f は稠密な集合 {a+b√2 | a,bは整数} 上で一定であるから、f は定数関数である。

217:132人目の素数さん
18/11/11 23:33:04.36 6OpEPnNJ.net
>>204
おながいします

218:132人目の素数さん
18/11/11 23:34:22.25 sLf3laj9.net
>>172
 a_{n+1} = 2a_n + a_{n-1},   (a_2 = 2)
ならば
a_[n+2} = 6a_n - a_{n-2},   (a_1 + a_3 = 6)
 a_{n+3} = 14a_n + a_{n-3},   (a_2 + a_4 = 14)
a_{n+4} = 34a_n - a_{n-4},   (a_3 + a_5 = 34)
a_{n+5} = 82a_n + a_{n-5},   (a_4 + a_6 = 82)
(略証)
 a_{n+1} -2a_n - a_{n-1} = d_n,
とおくと
a_{n+2} -6a_n + a_{n-2} = d_{n+1} +2d_n - d_{n-1},
 a_{n+3} -14a_n - a_{n-3} = d_{n+2} +2d_{n+1} +5d_n -2d_{n-1} +d_{n-2},
a_{n+4} -34a_n + a_{n-4} = d_{n+3} +2d_{n+2} +5d_{n+1} +12d_n -5d_{n-1} +2d_{n-2} -d_{n-3},
a_{n+5} -82a_n - a_{n-5} = d_{n+4} +2d_{n+3} +5d_{n+2} +12d_{n+1} +29d_n -12d_{n-1} +5d_{n-2} -2d_{n-3} +d_{n-4},

219:132人目の素数さん
18/11/11 23:40:24.39 /oKi5paQ.net
>>204
そんなに簡単に終わるのかw
こっちは自分の証明の簡略化を考えてみたが、1行も短くならない (^o^)
しかも、>>177のpdfの手法を使った別証明も見つかったw
まさか>>26でも>>177が使えるとは思わんかった。

220:132人目の素数さん
18/11/11 23:57:56.45 DFHblmBV.net
>>207
>まさか>>26でも>>177が使えるとは思わんかった。
kesk

221:132人目の素数さん
18/11/12 00:08:20.31 nrLLMPLB.net
>>208
いま、長い方の証明から書き起こしてます(例のごとく、計算ミスしてるかもしれん)。
>>177の方針はそのあとになるんで、ちょっと時間かかりますw

222:132人目の素数さん
18/11/12 00:15:17.48 Q11gTSDz.net
>>207 いや普通に気になる よければ概要だけでも聞きたいわ
やや余談 >>201 の予想だけど、だんだん成り立たない気がしてきた
仮に任意の ε>0 について |S(x)|=O(x^(α+ε)) が成り立つと仮定すると、
Re(z)>α の範囲でf(z)が絶対収束するから >>191 の等式が成り立つことになるんだけど、
z が 3^z-2^z+1=0 を満たす場合、g(z)=0 も成り立たなければならなくなる。
例えば z=0.603312...+47.8074...i とか z=0.734188...+169.407...i が 3^z-2^z+1 の根になるらしいんだけど、
仮に α=1/2 ととれるなら、これらが全て g の根にもなる必要がある。
こんなうまいこと成り立ってくれるとはあまり思えない…

223:132人目の素数さん
18/11/12 08:44:17.10 TKDy5P8X.net
>>204
スターリングの公式で
 2^(-2n)・C(2n,n) = 2^(-2n)・(2n)!/(n!)^2 〜 1/√(πn),   (n→∞)
かしらん…

224:132人目の素数さん
18/11/12 17:14:52.91 Q11gTSDz.net
>>109 ももう答え出しちゃおうか
ペル方程式 p^2 - 2q^2 = -1 には解が無数に存在するので、この解を用いて
x=q(p^2+9p+19),
y=p^2+6p+4
と定めれば
2x^2 - y^3 = 27(2p+11)
となり、p が十分大きければ 0<|2x^2-y^3|<100√|y| が成り立つ。

225:132人目の素数さん
18/11/12 17:34:38.20 pzDvdx7K.net
>>212
その(x,y)はどうやって見つけたのかね?

226:132人目の素数さん
18/11/12 17:53:51.45 2tyOcDc0.net
>>212
おお、素晴らしい!

227:132人目の素数さん
18/11/12 18:20:45.73 Q11gTSDz.net
>>213
この問題考える前にまず |x^2-y^3| を小さくできないかって考えてて、
x,y をnをパラメータとした多項式で表して良いのが作れるかなって考えたんだけど、
いつぞやのメーソン・ストーサーズの定理から、多項式 f,g について
deg(f^2-g^3) > (1/2)deg(g)
が成り立つことがわかるため、これは断念。
でも、例えば無限個のnについてh(n)が平方数になるようなあるhについてなら
deg(hf^2-g^3) ≦ (1/2)deg(g)
が成り立ってくれるのでは?と思って、状況を簡単にするために
(mx^2+1)(mx^2+ax+b)^2 - (mx^2+cx+d)^3
が x についての一次以下の自明でない式になるように
整数係数 m,a,b,c,d についての方程式を立てて解いていった、というのが見つかったきっかけ。
ただこの場合、最後に残った m,a についての方程式が確か
81m=a^2
だったから、どう頑張っても m が平方数にしかならなくて、h(n)が無限回平方数になるという目的は断念。
副産物として m=1 として a,b,c,d を定めていってできたのが >>212 で使われた
(x^2+1)(x^2+9x+19)^2 - (x^2+6x+4)^3 = 27(2x+11)
という式。これでも h にあたる x^2+1 が無限回(平方数×2)になってくれるからまあいいか、と。
ちなみに
8(2y^2-x^3) = (4y)^2-(2x)^3
でもあるから、Y^2-X^3 < 800√|X| を満たす(X,Y)も無限に存在する事になって、
無事最初の目的も果たされることになったとかそんな感じです

228:132人目の素数さん
18/11/12 18:37:16.39 Q11gTSDz.net
ただまあ後で調べてみたら Hall's conjecture というのがあるらしくて
URLリンク(en.wikipedia.org)
この問題を考える過程で Danilov さんが既に同等のことを証明していたらしいことがわかって、やや萎え(?)
(式は自分のの方がより簡単になってるから意味無くはないと信じたいけどまあその辺はどうでも)
おそらくこれがその論文↓
URLリンク(www.mathnet.ru)
ロシア語で書かれてるけど実質2ページしかないからグーグル翻訳にちょっとずつ入れてって何とかなるレベルかと
英語版もあるらしいけど有料みたいなのでまあいいやと

229:132人目の素数さん
18/11/12 19:55:19.13 nrLLMPLB.net
素数定理の方針を使った>>26の証明を書きます。
示したいのは次の定理(I)で、>>26はこの定理の特殊な場合になります。
定理(I) m≧2とする。a_1,…,a_m は正の実数で、ある異なるa_uとa_vがQ上一次独立とする。
λ_1,…,λ_mは正の実数で、Σ(k=1〜m)λ_k=1を満たすとする。
f:R→Rは連続かつ有界で、f(x)=Σ(k=1〜m)λ_k f(x−a_k) (x∈R) が成り立つとする。
このとき、fは定数関数である。

230:132人目の素数さん
18/11/12 19:58:30.09 nrLLMPLB.net
補題1 m≧2とする。a_1,…,a_m は正の実数とする。
λ_1,…,λ_mは正の実数で、Σ(k=1〜m)λ_k=1を満たすとする。
写像 f:R→R は f(x)=Σ(k=1〜m)λ_k f(x−a_k) (x∈R) を満たすとする。
このとき、limsup(x→−∞)f(x)=sup(x∈R)f(x), liminf(x→−∞)f(x)=inf(x∈R)f(x) である。
また、fが局所ルベーグ可積分なら、Σ(k=1〜m)λ_k ∫(x−a_k,x)f は
xに依存しない定数である。よって、xに依存しない定数 α∈R を
α = (Σ(k=1〜m)λ_ka_k)^{−1} Σ(k=1〜m)λ_k ∫(x−a_k,x)f
として定義できるが、実は
α≦limsup(x→−∞)f(x), α≦limsup(x→+∞)f(x),
α≧liminf(x→−∞)f(x), α≧liminf(x→+∞)f(x) が成り立つ。

231:132人目の素数さん
18/11/12 20:02:26.03 nrLLMPLB.net
証明 帰納法により、x∈Rとn≧1に対して
f(x)=Σ(k_1,…,k_n∈[1,m]) λ_{k_1}…λ_{k_n}f(x−a_{k_1}−a_{k_2}−…−a_{k_n})
が成り立つ。c=limsup(x→−∞)f(x) と置く。sup(x∈R)f(x)≦c を示す。
c=+∞のときは明らか。c<+∞のときは、


232:c<rを満たす実数rを任意に取る。 limsup(x→−∞)f(x)=c<r だから、あるδが存在して、t<δのとき f(t)<r が成り立つ。 a=min{a_1,…,a_m}>0 と置く。x∈Rを任意に取る。xに依存した十分大きなn≧1を取れば、 x−na<δ となるので、k_1,…,k_n∈[1,m] に対して x−a_{k_1}−a_{k_2}−…−a_{k_n}≦x−a−a−…−a=x−na<δ である。よって、 f(x)=Σ(k_1,…,k_n∈[1,m]) λ_{k_1}…λ_{k_n}f(x−a_{k_1}−a_{k_2}−…−a_{k_n}) ≦Σ(k_1,…,k_n∈[1,m]) λ_{k_1}…λ_{k_n} r = (Σ(k=1〜m)λ_k)^n * r = r となる。



233:132人目の素数さん
18/11/12 20:04:45.72 nrLLMPLB.net
証明の続き x∈R は任意だったから、sup(x∈R)f(x)≦r となる。
c<rは任意だったから、r↓cとして、sup(x∈R)f(x)≦c となる。
次に、sup(x∈R)f(x)≧c を示したいが、これは明らか。
よって、sup(x∈R)f(x)=c すなわち sup(x∈R)f(x)=limsup(x→−∞)f(x) が成り立つ。
fを(-f)で置き換えれば、(-f)自体が補題1の仮定を満たすので、同じ議論によって
sup(x∈R)(−f)(x)=limsup(x→−∞)(−f)(x) が成り立つ。
よって inf(x∈R)f(x)=liminf(x→−∞)f(x) が成り立つ。

234:132人目の素数さん
18/11/12 20:07:19.81 nrLLMPLB.net
証明の続き 次に、fは局所ルベーグ可積分とする。x≦yのとき
∫(x,y)f(t)dt=∫(x,y)Σ(k=1〜m)λ_k f(t−a_k)dt
=Σ(k=1〜m)λ_k ∫(x,y)f(t−a_k)dt
=Σ(k=1〜m)λ_k ∫(x−a_k,y−a_k)f(t)dt
=Σ(k=1〜m)λ_k (∫(x−a_k,x)+∫(x,y)+∫(y,y−a_k))f(t)dt
=∫(x,y)f(t)dt+Σ(k=1〜m)λ_k (∫(x−a_k,x)+∫(y,y−a_k))f(t)dt
なので、Σ(k=1〜m)λ_k ∫(x−a_k,x)f =Σ(k=1〜m)λ_k ∫(y−a_k,y)f
となる。よって、Σ(k=1〜m)λ_k ∫(x−a_k,x)f はxに依存しない定数である。

235:132人目の素数さん
18/11/12 20:11:12.83 nrLLMPLB.net
証明の続き 次に、α = (Σ(k=1〜m)λ_ka_k)^{−1} Σ(k=1〜m)λ_k ∫(x−a_k,x)f
と置く。α≦limsup(x→+∞)f(x) かつ α≦limsup(x→−∞)f(x) を示す。
どちらもほぼ同じ議論なので、前者のみ示す。b=max{a_1,…,a_m}と置いておく。
c=limsup(x→+∞)f(x)と置く。α≦cを示せばよい。c=+∞なら、明らか。
c<+∞のときは、c<rを満たす実数rを任意に取る。
limsup(x→+∞)f(x)=c<rより、あるδが存在して、x≧δのときf(x)<rが成り立つ。
δ+b>δ+b−a_k≧δ (1≦k≦m) であるから、
α=(Σ(k=1〜m)λ_ka_k)^{−1} Σ(k=1〜m)λ_k ∫(δ+b−a_k,δ+b)f ≦ r
となる。すなわち、α≦rとなる。c<rは任意だったから、r↓cとして、確かにα≦cとなる。
次に、α≧liminf(x→+∞)f(x) かつ α≧liminf(x→−∞)f(x) を示す。
補題1のfとαに対して(-f)と(−α)を考えれば、補題1の条件が成り立つので、
同じ議論ができて−α≦limsup(x→+∞)(−f)(x) かつ −α≦limsup(x→−∞)(−f)(x)
となる。よって、α≧liminf(x→+∞)f(x), α≧liminf(x→−∞)f(x) である。□

236:132人目の素数さん
18/11/12 20:17:32.43 nrLLMPLB.net
定理1 m≧2とする。a_1,…,a_m は正の実数で、ある異なるa_uとa_vがQ上一次独立とする。
λ_1,…,λ_mは正の実数で、Σ(k=1〜m)λ_k=1を満たすとする。f:R→RはR上でリプシッツ連続で、
f(x)=Σ(k=1〜m)λ_k f(x−a_k) (x∈R) が成り立つとする。このとき、fは定数関数である。
証明 あるL≧0が存在して、任意のx,y∈Rに対して|f(x)−f(y)|≦L|x−y|である。
特にfは連続なので、局所ルベーグ可積分である。よって、補題1により、
limsup(x→−∞)f(x)=sup(x∈R)f(x) かつ liminf(x→−∞)f(x)=inf(x∈R)f(x) であり、
xに依存しない定数αが
α=(Σ(k=1〜m)λ_ka_k)^{−1} Σ(k=1〜m)λ_k ∫(x−a_k,x)f
として定義できる。実は sup(x∈R)f(x)<+∞ が成り立つ。これを背理法で示す。

237:132人目の素数さん
18/11/12 20:21:03.19 nrLLMPLB.net
証明の続き もしsup(x∈R)f(x)=+∞ならば、任意のN≧1に対して、
あるt∈Rが存在して、N<f(t)が成り立つ。y_1=t と置くと、N<f(y_1)である。
また、f(y_1)=Σ(k=1〜m)λ_k f(y_1−a_k) である。
よって、あるkに対して N<f(y_1−a_k) である。そこで、y_2=y_1−a_k と置く、
これを帰納的に繰り返すと、点列 {y_i}_i が定義できて、
N<f(y_i), y_1=t, y_i−y_{i+1}∈{a_1,…,a_m} となる。
特に、y_iは狭義単調減少で、y_i→−∞ となる。よって、x∈(−∞,y_1]を任意に取ると、
y_{i+1}<x≦y_iを満たすiが取れる。b=max{a_1,…,a_m}と置けば
|f(x)−f(y_i)|≦L|x−y_i|≦L|y_{i+1}−y_i|≦Lb
なので、f(x)≧f(y_i)−Lb≧N−Lbとなる。これがx∈(−∞,y_1]のとき成り立つので、
α=(Σ(k=1〜m)λ_ka_k)^{−1} Σ(k=1〜m)λ_k ∫(y_1−a_k,y_1)f ≧ N−Lb
となる。すなわち、α≧N−Lb となる。N≧1は任意だったから、α=+∞となって矛盾する。
よって、sup(x∈R)f(x)<+∞である。

238:132人目の素数さん
18/11/12 20:28:30.09 nrLLMPLB.net
証明の続き fを(−f)で置き換えれば、(−f)自体が定理1の条件を満たすので、
同じ議論によって sup(x∈R)(−f)(x)<+∞ である。
よって、inf(x∈R)f(x)>−∞である。よって、fは有界である。
次に、g=f−α と置く。このとき、gは有界である。
また、|g(x)−g(y)|≦L|x−y| (x,y∈R) である。
また、g=f−α とαの定義により
Σ(k=1〜m)λ_k ∫(x−a_k,x)g = 0 (x∈R)
である。特に Σ(k=1〜m)λ_k ∫(−a_k,0)g = 0 である。
また、g(x)=Σ(k=1〜m)λ_kg(x−a_k) (x∈R) が成り立つ。
xを−xで置き換えて、g(−x)=Σ(k=1〜m)λ_kg(−x−a_k) (x∈R) も成り立つ。
ここで、Re(z)>0 を満たす複素数zに対して
G(z)=∫(0,∞)g(−x)e^{−zx}dx
が定義できて、G(z)はRe(z)>0の範囲で正則である。

239:132人目の素数さん
18/11/12 20:30:52.77 nrLLMPLB.net
証明の続き
G(z)=∫(0,∞)g(−x)e^{−zx}dx=∫(0,∞)e^{−zx}Σ(k=1〜m)λ_kg(−x−a_k)dx
=Σ(k=1〜m)λ_k ∫(0,∞)e^{−zx}g(−(x+a_k))dx
=Σ(k=1〜m)λ_k ∫(a_k,∞)e^{−z(x−a_k)}g(−x)dx
=Σ(k=1〜m)λ_k ∫(a_k,0)e^{−z(x−a_k)}g(−x)dx+G(z)Σ(k=1〜m)λ_ke^{a_kz}
であるから、
(1−Σ(k=1〜m)λ_ke^{a_kz})G(z)=Σ(k=1〜m)λ_k∫(a_k,0)e^{−z(x−a_k)}g(−x)dx
となる。右辺をH(z)と置き、u(z)=(1−Σ(k=1〜m)λ_ke^{a_kz}) と置けば、
H(z)とu(z)はC全体で定義可能な正則関数であり、Re(z)>0 のとき u(z)G(z)=H(z) が成り立つ。

240:132人目の素数さん
18/11/12 20:36:53.57 nrLLMPLB.net
証明の続き 
H(0)=Σ(k=1〜m)λ_k ∫(a_k,0)g(−x)dx=−Σ(k=1〜m)λ_k ∫(−a_k,0)g(x)dx=0
である。また、u(0)=0 だが、lim(z→0)u(z)/z=u'(0)=


241:−Σ(k=1〜m)λ_ka_k ≠ 0 である。 よって、z=0を含むある開円盤 B_0 とある正則関数 H_1:B_0→C とある正則関数 u_1:B_0→C−{0} が存在して、w∈B_0のとき H(w)=wH_1(w), u(w)=wu_1(w) と表せる。 次に、Re(z)=0 かつ z≠0 のとき u(z)≠0 が成り立つことが示せる (自明ではないが、省略する)。よって、Re(z)=0 かつ z≠0 のとき、 その z を含むある開円盤 B_z の上で u(w)≠0 である。



242:132人目の素数さん
18/11/12 20:39:28.98 nrLLMPLB.net
証明の続き 
U={z∈C|Re(z)>0}∪(∪_{Re(z)=0}B_z)
と置けば、Uは連結開集合である。G_1:U→C を
G_1(w)=G(w) (Re(w)>0)
G_1(w)=H(w)/u(w) (w∈∪_{Re(z)=0, z≠0}B_z)
G_1(w)=H_1(w)/u_1(w) (w∈B_0)
と定義すると、G_1 は well-defined である(自明ではないが、省略する)。
また、G_1はU上の正則関数である。また、Re(z)>0 のときは G_1(z)=G(z) である。
よって、G(z)はU上に解析接続される。

243:132人目の素数さん
18/11/12 20:42:28.44 nrLLMPLB.net
証明の続き まとめると、gは有界であり、Re(z)>0 のとき
G(z)=∫(0,∞)g(−x)e^{−zx}dx であり、GはU上に解析接続されるので、
analytic theorem により、∫(0,∞)g(−y)dy が存在する。
すなわち、∫(−∞,0)g(y)dy が存在する。そこで、ε>0を任意に取る。
∫(−∞,0)g(y)dy が存在することから、lim(x→−∞)∫(x,x+ε)g(y)dy=0 である。
また、x≦y≦x+εのとき|g(x)−g(y)|≦L|x−y|=L(y−x)であるから、
∫(x,x+ε)g(y)dy≧∫(x,x+ε)(g(x)−L(y−x))dy
=εg(x)−L∫(x,x+ε)(y−x)dy=εg(x)−L∫(0,ε) y dy=εg(x)−Lε^2/2
となる。limsup(x→−∞) を取って、0≧εlimsup(x→−∞)g(x)−Lε^2/2 となるので、
limsup(x→−∞)g(x)≦Lε/2 となる。ε>0は任意だったから、
limsup(x→−∞)g(x)≦0 となる。

244:132人目の素数さん
18/11/12 20:44:54.14 nrLLMPLB.net
証明の続き 次に、gのかわりに(−g)を考えると、∫(−∞,0)(−g)(y)dy が存在し、
|(−g)(x)−(−g)(y)|≦L|x−y| (x,y∈R) であるから、同じ議論によって
limsup(x→−∞)(−g)(x)≦0 となる。すなわち、liminf(x→−∞)g(x)≧0 となる。
以上より、lim(x→−∞)g(x)=0 となる。g=f−αだったから、lim(x→−∞)f(x)=αとなる。
limsup(x→−∞)f(x)=sup(x∈R)f(x) かつ liminf(x→−∞)f(x)=inf(x∈R)f(x) だったから、
sup(x∈R)f(x)=limsup(x→−∞)f(x)=lim(x→−∞)f(x)=α,
inf(x∈R)f(x)=liminf(x→−∞)f(x)=lim(x→−∞)f(x)=α
である。任意のx∈Rに対して inf(x∈R)f(x)≦f(x)≦sup(x∈R)f(x) であるから、
α≦f(x)≦α となり、よって f(x)=α (x∈R) となり、fは定数関数である。□

245:132人目の素数さん
18/11/12 20:47:54.18 nrLLMPLB.net
定理(I)の証明 補題1から、α=(Σ(k=1〜m)λ_ka_k)^{−1}Σ(k=1〜m)λ_k ∫(x−a_k,x)f
がxに依存しない定数として定義できる。F(x)=∫(0,x)(f(t)−α)dt と置けば、
F(x)−Σ(k=1〜m)λ_kF(x−a_k)=Σ(k=1〜m)λ_k(F(x)−F(x−a_k))
=Σ(k=1〜m)λ_k ∫(x−a_k,x)(f(t)−α)dt
=Σ(k=1〜m)λ_k ∫(x−a_k,x)f(t)dt−αΣ(k=1〜m)λ_ka_k=0
となるので、F(x)=Σ(k=1〜m)λ_kF(x−a_k) (x∈R)となる。
また、L=sup(t∈R)|f(t)−α| と置けば、fが有界であることから L<+∞であり、
|F(y)−F(x)|=|∫(x,y)(f−α)|≦L|x−y| (x,y∈R) である。よって、
FはR上でリプシッツ連続である。よって、定理1から、Fは定数関数である。
Fは各点で微分可能なので、F'=0すなわち(f−α)=0である。
よって、fは定数関数である。□

246:132人目の素数さん
18/11/12 20:51:00.49 nrLLMPLB.net
やっと終わった('A`)
長い方の証明も途中までは同じで、素数定理の手法を使っている部分が
別のやり方に変わっていきます。需要があったら書きます。
途中まで同じなので、やや省略できて+10レスくらいになります。

247:132人目の素数さん
18/11/12 21:24:55.86 Q11gTSDz.net
一般の場合に証明しちまったのか…つよ…そりゃ長くもなるわ
書き起こすの大変だったろうに、気軽に頼んじゃってごめんよ お疲れ様ですほんとに
f を積分した関数 F の挙動について考えたのはうまいなあと思いました
f と同じ等式が成り立つし、単に連続だったのをリプシッツ連続まで強くできるんだもんなあ
(まあ積分した関数も有界であることの証明は必要になったけど何とかなってたし)
α は何か f にとって重要な意味を持つ値なんだろうね おおまかに f の"平均"ということになるのかしら
あとやっぱ analytic theorem つええなあ…
自分も一般的な場合の証明考えてみようかな…
個人的には、もう一つ見てみたいのとお腹いっぱいなのとの半々かなあ
もし既に書き起こしてるなら折角だし書いてみてもいいと思うけど、任せる!

248:132人目の素数さん
18/11/12 22:44:16.46 nrLLMPLB.net
>>233
じゃあ、明日か明後日あたりに投下しようかな。

249:132人目の素数さん
18/11/12 22:55:53.30 nrLLMPLB.net
ちなみに、もはや遊びですが次の定理も成り立ちます。
定理2 m≧2とする。a_1,…,a_m は正の実数で、ある異なるa_uとa_vがQ上一次独立とする。
λ_1,…,λ_mは正の実数で、Σ(k=1〜m)λ_k=1を満たすとする。
f:R→R は L^∞ 関数で、f(x)=Σ(k=1〜m)λ_k f(x−a_k) a.e.x∈R が成り立つとする。
このとき、fはa.e.で定数である。

250:132人目の素数さん
18/11/13 00:18


251::02.67 ID:BEOLFZw6.net



252:132人目の素数さん
18/11/13 03:30:39.81 pestfljS.net
>>216
Hall’s conjectureってこれですね。
URLリンク(en.wikipedia.org)
Hall’s conjecture の弱い形は ABC conjecture より従うとあるけどどんな形なんだろう?

253:132人目の素数さん
18/11/13 03:35:05.71 f/KMc4Mc.net
あ、失礼しました。
―-
there is a positive constant C such that for any integers x and y for which y2 ≠ x3,
|y^{2}-x^{3}|>C|x|^(1/2).

が Hall’ conjecture で

for any ε > 0, there is some constant c(ε) depending on ε such that for any integers x and y for which y2 ≠ x3,
|y^{2}-x^{3}|>C|x|^(1/2-ε).
―-
がその弱型ですね。
どうやって ABC予想から示すんだろう?

254:132人目の素数さん
18/11/13 05:00:13.35 BEOLFZw6.net
でけたわ 作用素に課される条件が若干強くなったけどまあこれで十分と思われ 証明はまた時間ある時に
定理3
実数上の有界連続関数全体からなるベクトル空間を V とおく。
V 上の線形作用素 S:V→V が次を全て満たすとする:
・任意の a∈R に対して定まる平行移動作用素 T=T_a:V→V ; (Tf)(x)=f(x+a) について、T と S は可換。
・f∈V について、f(x)≧0 for ∀x∈R ならば (Sf)(x)≧0 for ∀x∈R.
・f∈V が定数関数の時、Sf=f.
・任意の a>0 について次が成り立つ:「f∈V が f(x)>0 for ∀x∈R-(aZ) を満たせば (Sf)(0)>0 も満たす」
この時、Sf=f を満たす f∈V は定数関数のみである。□

255:132人目の素数さん
18/11/13 12:23:04.40 oFVtyBzR.net
固有の番号の書かれたカードが何枚あり、
その枚数は1000枚以下であることはわかっているが、その数を推定したい。
調査員が無作為に10枚選んで番号を記録して元に戻した。
別の調査員が無作為に20枚選んで番号を記録した。
二人の調査員の記録した番号を照合すると3人分の番号が一致していた。
この情報からカード枚数の期待値を求めよ。

256:132人目の素数さん
18/11/13 13:03:18.44 FBLhmoMV.net
>>240
>二人の調査員の記録した番号を照合すると3人分の番号が一致していた。
三枚一致した?

257:132人目の素数さん
18/11/13 14:11:06.47 oFVtyBzR.net
>>241
そのとおり、三枚一致。

258:132人目の素数さん
18/11/13 14:44:52.93 FBLhmoMV.net
>>240
とりあえず”3枚一致した”と解釈して
C:3枚一致するという事象、N:カードの枚数、p[n] = P(N=n)として
E(N|C) = Σ n P(N=n|C) = Σ n P(N=n&C) / P(C) = Σ n p[n] P(C|N=n) / (Σ p[n] P(C|N=n))、
P(C) = Σp[n]P(C|N=n)、
P(C|N=n) = C[10,3]C[n-10,17]/C[n,20] (n≧27)
.      0 (otherwise)、
により
E(N|C) = Σn p[n] C[10,3]C[n-10,17]/C[n,20] / (Σ p[n] C[10,3]C[n-10,17]/C[n,20])
ここまでは定義どうり。
しかし問題文にp[n]が与えられてないし、p[n]に依存すると思われるのでここで詰まる。
一様分布だとしてHaskell先生に聞く。
Prelude Data.Ratio> let c m n = div (product [m-n+1..m]) (product [1..n])
Prelude Data.Ratio> let pc n = ((c 10 3)*(c (n-10) 17))%(c n 20)
Prelude Data.Ratio> (sum [(fromInteger n)*(pc n)|n<-[


259:27..1000]])/(sum[pc n|n<-[27..1000]]) 21375 % 143 Prelude Data.Ratio> fromRational it 149.47552447552448 キレイに求まるんかな?



260:132人目の素数さん
18/11/13 14:55:08.32 oFVtyBzR.net
>>243
正解です。
最頻値が20*10/3の66なのに期待値との乖離が大きくてびっくりした。
Rでも
[1] 149.4755244755245
95%信頼区間をhighest densitye intervalで算出したら32 〜 411
確率分布をグラフにしたらこんな感じ。
URLリンク(i.imgur.com)

261:132人目の素数さん
18/11/13 19:37:40.91 SF2cgR9a.net
>>239
ひえー!
予定していた長い方の証明は>>239には通用しないので、
書く意味がなくなりましたね(^o^)
>>235の証明だけ書いておきます。実は>>231とほぼ同じです。

262:132人目の素数さん
18/11/13 19:42:09.32 SF2cgR9a.net
>>235の証明 補題1の積分計算と同じ計算をすると、
α=(Σ(k=1〜m)λ_ka_k)^{−1}Σ(k=1〜m)λ_k∫(x−a_k,x)f
がxに依存しない定数として定義できる(a.e.x の意味ではなく、任意のxに依存しない)。
F(x)=∫(0,x)(f(t)−α)dt (x∈R) と置く。微積分学の基本定理から、
Fはa.e.で微分可能で F'=(f−α) a.e. である。
次に、αが任意のxに依存しないことから、>>231と同じ計算で
F(x)=Σ(k=1〜m)λ_kF(x−a_k) (x∈R) となる。
また、L=|α|+||f||_∞ と置けば、L<+∞であり、
|F(y)−F(x)|=|∫(x,y)(f−α)|≦L|x−y| (x,y∈R) である。よって、
FはR上でリプシッツ連続である。よって、定理1から、Fは定数関数である。
よって、FはR全体で微分可能で、R全体で F'=0 である。
一方で、F'=(f−α) a.e. だったから、(f−α)=0 a.e. となる。
よって、f=α a.e. である。□

263:132人目の素数さん
18/11/14 01:47:37.44 uakH23jG.net
>>212 >>215 >>216 >>237 >>238
仮に C > 27*2 だとすると >>212 により無数に反例が出てくるので、
C≦27*2 ですかね…

264:132人目の素数さん
18/11/14 02:25:34.49 uakH23jG.net
〔補題〕
ペル方程式 pp - 2qq = -1 には解が無数に存在する。
(略証)
(p_1, q_1) = (1, 1) は一つの解である。
(p, q) が解ならば
 p ' + q'√2 = (1+√2)^2・(p+q√2),
 p ' - q'√2 = (1-√2)^2・(p-q√2),
(どちらでも同じこと)とおくと、
 p ' = 3p + 4q,
 q ' = 2p + 3q,
も解である。(漸化式)
これより解が無数に存在する。
 p_{2n+1} = {(1+√2)^(2n+1) + (1-√2)^(2n+1)}/2,
 q_{2n+1} = {(1+√2)^(2n+1) - (1-√2)^(2n+1)}/(2√2),
∴ p > (27*11-2C)/(C-27*2) をみたすpも無数に存在する。(C>27*2 のとき)

265:132人目の素数さん
18/11/14 04:52:59.01 A5DUEUEt.net
位数9852554225504584574の群を分類せよ

266:132人目の素数さん
18/11/14 05:55:42.54 XxUkRupx.net
>>249
9852554225504584574の素因数分解は2×83×59352736298220389である。
URLリンク(www.wolframalpha.com)
p = 2、q = 83、r = 59352736298220389 とおき、それぞれの sylow group P,Q.R を選び、その共役の個数をl、m、n とおく。
このとき m = [G:N(Q)] = 1,p,r,pr、m ≡ 1 (mod q) である。
URLリンク(en.wikipedia.org)
しかしこれを満たすのは m=1 のみである。
特に Q は正規部分群である。
同様にして R も正規部分群である。
よってQR = Hは位数qrの部分群であり、同様にしてRはHの正規部分群である。
よってHはRのQによるInner semidirect productである。
URLリンク(en.wikipedia.org)
ここでAut Rは位数 r-1 の巡回群であり、(r-1,q) = 1であるからQ→Aut Hは自明であるものしかない。
よってHはQとRの直積であり、位数qrの巡回群である。
同様にしてGはHのPによるInner semidirect productである。
ここでAut Hは位数q-1の巡回群と位数r-1の巡回群の直積であり、P→Aut Hは4つある。
以上によりGは
C[2]×C[83]×C[59352736298220389]、
D[83]×C[59352736298220389]、
C[83]×D[59352736298220389]、
<x,y,z|x^2、y^83、z^ 59352736298220389、xyxy、xzxz>
の4つのいずれかに同型である。

267:132人目の素数さん
18/11/14 21:17:34.40 uBKcGx1c.net
池の鯉を網で56匹すくいました。
すくった56匹に目印をつけ、池にもどしました。
次の日に鯉45匹をすくったところ、36匹に目印がついていました。
池の鯉はおよそ何匹ですか。
95%信頼区間も合わせて述べなさい。

268:132人目の素数さん
18/11/14 22:13:33.36 qZaeulAo.net
>>36 の1つ目が本当にわからん…
mod p での非自明な整数解がいつでも存在することは示せたから、
剰余を使った証明はどうやら無理っぽいということまでしかわからん…

269:132人目の素数さん
18/11/15 00:31:58.54 f0/aOcVm.net
次の等式が成立することを示せ。eはネイピア数である。
1/((1π)^2+1)+1/((2π)^2+1)+1/((3π)^2+1)+……=1/(e^2-1)

270:132人目の素数さん
18/11/15 00:38:45.17 0YjszKFG.net
>>252
忘れてた。
これムズイよね?
多分すべてのp進数体では解を持つけど大域的には解がないHasse principle の反例になるやつだと思うんだけど、じゃどうせいと言われると手が止まるよね?

271:132人目の素数さん
18/11/15 02:26:40.72 0h25dXYt.net
>>239 の定理3だけど、証明に致命的な間違いが見つかってやり直したが、それでもどう頑張っても修正無理そうだ…
代わりに、 S の条件をさらに強めたバージョンに変更して(主張がだいぶしょぼくなったけど)今度こそ証明したので報告。
安々と定理なんて言うもんじゃないな…
実数上の有界連続関数全体からなるベクトル空間を V とおく。
V 上の線形作用素 S:V→V が次を全て満たすとする:
(i)任意の a∈R に対して定まる平行移動作用素 T=T_a:V→V ; (Tf)(x)=f(x+a) について、T と S は可換。
(ii)f∈V が定数関数の時、Sf=f.
(iii)任意の a>0 について次が成り立つ:「f∈V が f(x)>0 for ∀x∈R-(aZ) を満たせば (Sf)(0)>0.」
(iv)次を満たす H>0 が存在する:「f∈V が f(x)=0 for ∀x∈[-H,H] を満たせば (Sf)(0)=0.」
(定理3.1)このような状況の時、Sf=f を満たす f∈V は定数関数のみである。
使う補題とすんごい大雑把な証明の概略
(補題1)f∈V が Sf=f を満たし、ある a>0 について f(x+a)=f(x) for ∀x∈R を満たせば、f は定数。
(∵)f(x) が f の最小値をとるような x の集合を L、 x∈L⇒x+a∈L を満たす a の集合を G とおくと、
G は閉集合で加法に関して群をなし、∪_(x∈L) {a∈R| x+a∈L でない} = R-G が言える。
R の強リンデレフ性から L の点列 {x_n} であって ∪_(n=1,∞) {a∈R| x_n+a∈L でない} = R-G を満たすものがとれて、
アスコリ=アルツェラの定理から F(x) = Σ_(n=1,∞) 2^(-n)_f(x+x_n) は連続で S 不変、
かつ ∀x∈R-G で F(x)>0 となるから (iii) より G=R となるしかない。□

272:132人目の素数さん
18/11/15 02:39:58.41 CcvRy6JY.net
>>253
Σ[k≧1] 1/((kπ)^2 + 1)
=Σ[k≧1i≧1] (-1(kπ)^2)^i
=Σ[i≧1] ζ(2i)(-1π^2)^i
=Σ[i≧1] (-1)^(i+1)B[2i](2π)^(2i)/2/(2i)!(-1π^2)^i
=Σ[i≧1] (-1)B[2i]2^(2i)/2/(2i)!
= (1/2)(coth 1 - 1)
=1/(e^2-1)

273:132人目の素数さん
18/11/15 03:57:25.66 0h25dXYt.net
>>255 の続き
(補題2)f∈V が Sf=f を満たし、lim(x→∞)f(x) と lim(x→-∞) f(x) が存在するならば、f は定数。
(∵)g(x)=f(x+1)-f(x) とおいて sup_x g(x) > 0 と仮定すると、g(x) が g の最大値になるような最小の x_0 と最大の x_1 について、
G(x):=g(x+x_0)+g(x+x_1) は S 不変かつ G(x)<G(0) for∀x≠0 となり、(iii) と矛盾。
これらの議論が -g にも適用できることから g が定数とわbゥるので、補題bPより f も定数。□
(補題3)f∈V が Sf=f を満たすならば、F(x):=∫_(0,1) f(x+t)dt も SF=F を満たす。
(∵)関数列 f_n(x):=(1/n)Σ_(k=1,n


274:) f(x+k/n) のコンパクト一様収束性から従う。□



275:132人目の素数さん
18/11/15 04:33:13.19 BIkI04V5.net
>>253
オイラー積表示
 sinh(x) = x Π[k=1,∞] {1 + (x/kπ)^2},
より
 log|sinh(x)| = log|x| + Σ[k=1,∞] log{1 + (x/kπ)^2},
 coth(x) = cosh(x)/sinh(x) = ( log|sinh(x)| ) ' = 1/x + 2Σ[k=1,∞] x/{(kπ)^2 + x^2},
に x=1 を入れる…

276:132人目の素数さん
18/11/15 04:41:27.91 0h25dXYt.net
>>257 の続き 一番面倒な補題
(補題4)f∈V が1以下のリプシッツ係数を持ち Sf=f を満たすならば、lim_(x→∞) f(x) が存在する。
(∵)a:=liminf_(x→∞) f(x) < b:=limsup_(x→∞) f(x) であると仮定する。
各 r∈R に対して C(r)=lim_(ε→+0) limsup_(x→∞, f(x)<a+ε) f(x+r)-a とおくと、
アスコリアルツェラから C は有界かつ1以下のリプシッツ係数を持つことがわかる。
またこれより、各 r∈R に対して、非有界な上昇列 {x_n} であって n→∞ の時 f(x_n)-a→0、f(x_n+r)-a→C(r) を満たすものがとれるが
アスコリアルツェラから部分列 {x'_n} であって T_(x'_n)f-a が [-1,1] 上で一様収束するものがとれる。(Tの定義は(i)参照)
この部分列 {x''_n} をとって T_(x''_n)f-a が [-2,2] 上で一様収束するものがとれて、更に部分列 {x'''_n} をとって T_(x'''_n)f-a が [-3,3] 上で一様収束するものがとれて、…
と部分列を帰納的に定義できることから、{x_n} の部分列 {y_n} であって T_(y_n)f-a がコンパクト一様収束するものがとれる。
この関数列の収束先である F_r は 0≦F_r(x)≦C(x) for∀x かつ F_r(r)=C(r) を満たし、なおかつ S 不変。これが任意の r に定義できることから、
C(x) にコンパクト一様収束する V の関数列 {g_n} であって g_n(x)≧0 for∀x かつ (Sg_n)(0)=0 を満たすものが構成できるので、(SC)(0)=0.
r_1,r_2∈R について C(r_1)=C(r_2)=0 ⇒ C(r_1+r_2)=0 がわかるので、C の零点集合は (1) R の加法に関する離散部分群かその部分集合、(2) R 全体、
もしくは (3)0以上の実数全体か0以下の実数全体のどちらかの部分集合 X であって原点から離れるにつれ徐々に稠密になっていく集合、のどれかになる。
(続く)

277:132人目の素数さん
18/11/15 04:45:42.16 0h25dXYt.net
>>259 の続き
(1) の場合は (iii) と矛盾。(2) の場合は、十分小さい ε>0 と十分大きい実数 b_1<a_1<a_2<a_3<b_3 s.t.
(x≧b_1 かつ f(x)<a+ε ならば ∀r∈[-H,H] について f(x+y)<(a+b)/2) ∧ f(b_1),f(b_3)>(a+3b)/4
∧ f(a_2) = min_(t∈[b_1,b_3]) f(t) < a+ε ∧ a_1=min{t∈[b_1,b_3]|f(t)=f(a_2)} ∧ a_3=max{t∈[b_1,b_3]|f(t)=f(a_2)}
がとれるので、(T_(a_1)+T_(a_3))f(x)>2f(a_2) (for∀x∈[-H,0)∪(0,H]) から S(T_(a_1)+T_(a_3))f(0)>2f(a_2) となるが、これは f(a_1)+f(a_3)=2f(a_2) と矛盾。
これらから (3) の場合のみが残る。集合 X が伸びている方向を σ∈{+,-} とおくと、Xはσの方向に徐々に稠密になっていくから lim_(x→σ∞) C(x)=0.
これまでと全く同様の議論を -f に対して行い(勿論aとbも逆になる)、C にあたる関数を D とおく。
もし D の零点集合が伸びる方向が σ と逆ならば (C+D)(x)>0 for∀x≠0 より S(C+D)(0)>0 となるが、これは SC(0)=SD(0)=0 と矛盾。
よって、D は C と同じ方向に伸びるので、lim_(x→σ∞) D(x)=0. したがって、M>0, ε>0 であって
(M<x かつ f(x)<a+ε ならば、∀r∈[H,3H] について f(x)<(2a+b)/3) ∧ (M<x かつ f(x)<b+ε ならば、∀r∈[H,3H] について f(x)>(a+2b)/3)
を満たすものが存在。これより、M<b'_1<a'_1<a'_2<a'_3<b'_3 を
f(b_1),f(b_3) > b-ε ∧ f(a_2) = min_(t∈[b_1,b_3]) f(t) < a+ε ∧ a_1=min{t∈[b_1,b_3]|f(t)=f(a_2)} ∧ a_3=max{t∈[b_1,b_3]|f(t)=f(a_2)}
を満たすように定めれば、(1') |b'_1-a'_1|≦H または |b'_3-a'_3|≦H と (2') b'_1+H<a'_1 かつ a'_3<b'_3-H の二つの場合に分けてそれぞれ今までとほぼ同様に矛盾を示せる。□


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