■長野式鍼灸治療法 2処置目の2■ at KAMPO
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150:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/15 12:48:32.60 4rY75PHX.net
最近は何か新しい処置とか出てきてますか?
転居してもう講習会にもでれないし、医道の日本での投稿も
減ってきて新しい情報が入らない…

151:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/15 15:09:21.51 7yPOWouV.net
水分の拍動に右滑肉門(外に向けて80度)、関元、左帯脈は、かなり
効果的だった。昔は右滑肉門がメインで、なかなか拍動が取れないことも
あったけど、前記でずいぶん楽に拍動を抑えることができるようになりました

152:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/16 08:30:28.05 6k8sWSeg.net
>>150
松本先生のセミナーに出ると毎回新しい治療法が披露されます。
単なる処置法と言うのとも違いますが勉強になりますよ。

153:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/19 11:38:35.94 iXgjo+ge.net
長野式の本治法って何でしょうか?
気水穴処置のことなのか、扁桃処置、あるいはその両方になりますか。
長野先生の本2冊を読んでいますが今ひとつ本治法の把握ができないものでm(__)m

154:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/19 12:21:58.14 bQLKSEXS.net
>>153
読んでたら、その概念にこだわることが無意味なかんじしない?
ただあえていうなら気水穴は「標治法」のたぐいでは?

155:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/19 13:40:12.36 6ICcCo8u.net
>>153
間違ってたら申し訳ないんですけど、本治というのはその症状を出している
根本原因をたたくということだと考えます。

長野式の場合は扁桃、?血、胃の気の3本柱とし、第1段階の処置としています。
高齢者の場合は、これに下垂(腎虚)を加えたものを、まず改善させることに
主眼を置き、治療効果があがるように下準備をほどこしているわけです。
こと扁桃処置にいたっては、潔先生の治療論の根幹となっているため、扁桃の
所見がある場合は、扁桃が本治となると思います。

長野式運用においても>>154さんがおっしゃるように気水穴処置は、処置の第2段階か
第3段階目に使用することが多く、経脈の流れを整えるための微調整(個人的には経脈病を主眼)
しているような印象です。

経絡治療などのイメージであれば、「肝腎の虚」と言われれば、曲泉、復溜などが
本治となるかもしれませんが、長野式の場合であればその場合も、扁桃、?血、胃の気
が導入治療となります。それから、各種所見で残っているものに対して処置、
火穴の圧痛が残るようであれば気水処置の流れが多いです。

ただ腎経の火穴や心包経の火穴に反応があるケースでは、副腎処置や頭部お血処置の際に
気水処置が組み込まれ配穴が変化します。また火穴の圧痛箇所が多い場合も、交感神経過緊張
とみなし、治療の初期段階で、復溜、尺沢(すべての火穴反応を弱める)や左外関・臨泣または
中かん、気海、関元(交感神経抑制)を使用します。

156:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/20 15:58:19.57 kXtYDcR0.net
>>153
自分も初めに長野先生の著書2冊を読み、さっぱり魅力を感じずに3年位放置。

その後、医道の日本で松本先生の「八難治療」を読み、実践してみると腹部の反応が
ガラッと変化して、医道の日本のバックナンバーを集め、ビデオを購入。
ビデオでの松本先生の治療に「これならできそうだ!」(簡単に見えた…ort)と
セミナーに参加しキーコスタイルから勉強しました。そして、放置していた長野先生の
著書をもう一度読むと、かなり理解できるようになりました。いまだに読み返すと新しい
発見があったりします。

僕のお勧めは、松本先生の英語の著書2冊(辞書数の多い電子辞書があれば普通に読める)
医道の日本のバックナンバーにある松本先生、長野康司先生の投稿。その後に長野潔先生の
著書を読むとよく理解できると思います。

157:No.153
11/07/20 23:30:09.35 KGKdryVz.net
No.153です。
いろいろとご教授いただき有難うございます。
やはり聞いてよかったです。
気水穴処置が治療の第2段階というのは特に勉強になりました。
長野潔先生の書かれた本2冊はもとより
医道の日本のBNや松本先生のDVDは折に触れて読んで(見て)いますが
サッパリ結果が出せず、勤務先の接骨院では患者さんから金を返せと言われて
お前には鍼灸はやらせない、と言われてしまいました。(今は鍼灸学校中退の無資格の先生が鍼灸患者をやっています)
松本先生の八難治療の投稿は玉稿だと思います。
学校を出て14年でいままで経絡治療をかじった程度ですが
7年前から長野式に惹かれて道に入りました。
自宅のアパートが鍼灸くらいなら営業していいとの大家さんの好意もありますが
まだまだ自分で患者さんを取るレベルではないため勤務一本です。
これからも勉強させて下さい。よろしくお願いします。


158:154
11/07/21 00:00:29.87 JyewnKPA.net
>>157
このレス読んですこしムムムと。。
センス。。ない?
とは言わないが、何かがなんていうか取り組み方とか間違ってない?
真面目なんだろうけど・・・う〜ん

「長野式の本治法とは?」とか質問のところから、なんか考え方が違う
というか、回り道しすぎというか、表現できない。

これがまだ本を読んだこともなく「長野式」そ聞きかじった学生ならわかるんだが。

もっと自信持って!

159:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/21 00:52:34.54 kJnNP9ve.net
>>158
なんだその日本語は。
中国人か?

160:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/21 08:38:00.08 Crt/pEvt.net
>>157
僕も最初は効果があったり、まったくダメだったりと散々でしたよ。

僕の経験で間違っているところもあるかもしれませんが、すこし長野式を
教えてた経験もありますので、仕事のあいまにでも僕なりのポイントを書いていきます。
参考になれば幸いです。

161:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/21 09:00:47.65 JyewnKPA.net
>>159
もろに言うと虐めてるみたいで、もって回った言い方して
分かりづらくなってしまったようだ、すまぬ。

162:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/21 09:15:07.53 zJG9KPns.net
長野式に限らずの話ですが針灸治療の社会的認知を広めることは本当に大事ですよね。
我々が生き残るために。
針灸の偉大さを知らしめるためにはやはり最低限の底上げが大事だなと読んでいておもった・・・・

163:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/21 10:31:52.43 5XjOLvba.net
>>155
本治法とは自然治癒力を引き出しこれによって病を治す治療です。
術者は病の状態や症状の緩和等は考えません、経絡の調整をはかるだけで
あとは自然治癒力に任せるわけです。

長野式の処置法はいづれも現れている症状に対しての治療です。
術者が状態や症状の緩和を目的として治療しているのですから
扁桃、オ血、胃の気いずれも本治とはいえないと思います。

164:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/21 10:56:03.38 JyewnKPA.net
>>163
完全に言葉遊びだな
扁桃、オ血、胃の気を調整していくことで自然治癒力を高め
根治に向かう、同じことじゃん?

だから「長野式ある程度しっててそもそも標治とは本治とは」って突き詰めて
区別することがナンセンスだとおもった。

165:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/21 11:30:48.57 0IH4Qp9E.net
扁桃、オ血、胃の気は初診から間もない頃は誰にも行います。


166:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/21 12:26:49.31 JyewnKPA.net
>>165
ということで「標治」とかそういう意味?
ごめん解説して

167:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/21 12:37:38.48 5XjOLvba.net
>>164
本治法と標治法それぞれに共通言語としての意味があるわけだ。
言葉遊びをしているわけではないですよ。

>扁桃、オ血、胃の気を調整していくことで自然治癒力を高め
根治に向かう、同じことじゃん?

扁桃、オ血、胃の気いずれも経絡の不調和の調整を目的としてないでしょう。
枝葉の不具合を調整して自然治癒力を期待しているわけだよ。
したがって標治法ということでしょう。

168:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/21 13:05:13.59 JyewnKPA.net
例えば膝に水が溜まってて痛む、として
各種チェックをして扁桃、水毒、胃の気の処置と解谿あたりに圧痛で気水穴の刺鍼
をしたとする、これらは全て標治法なわけだよね。

長野式の標治法を定義づけたってことは、その本治法何か教えて欲しいのだけど

169:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/21 13:31:19.85 5XjOLvba.net
>>168

>長野式の標治法を定義づけたってことは、その本治法何か教えて欲しいのだけど

少なくとも公開されている長野式の処置法は標治法で本治法はない。
いくつかの標治法を組み合わせることで本治法としての効果、すなわち自然治癒力の
高まりを期待するということではないだろうか。

170:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/21 14:04:14.72 JyewnKPA.net
>>169
てことは「長野式の本治法は?」という問自体がナンセンスという私の意見がドンピシャじゃん?
あなたの言うところの「本治法」はその状態をよくする(治そうという行為)こと
ではなく経絡の変動を適正化させることの行為に他ならないというわけでしょ。
それって経絡治療ってことじゃない?
その定義に当てはまる経絡治療以外の治法を教えてほしい。

じゃなくてさ、本治、標治には「根治療法」「対症療法」という意味合いも存在してる
のが一般的な常識なんだからあなたのいう側面だけで定義付けるのもどうかと思う。

だから言葉遊びという名の定義遊びになってしまうと思った。

171:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/21 14:37:34.39 5XjOLvba.net
>>170

>それって経絡治療ってことじゃない?

古典的な考えに基づいた治療はすべて経絡治療ですよ。
長野式も経絡治療です。

>じゃなくてさ、本治、標治には「根治療法」「対症療法」という意味合いも存在してる

本治を「根治療法」とすると本治、標治は相対的な関係になって話しにならないんだよ。
なにをもって根治(原因)とするかなんていくらでもさかのぼれるだろ。

172:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/21 14:58:35.91 JyewnKPA.net
>>171
経絡治療の要素が入ってるのはあたりまえでしょ?
そういう意味での「経絡治療」といっているわけじゃなくてさ。

では聞くが、あなたのいう「本治法」は例えばどのような治療法の
どのような見立てでどうすることをいうの?
具体的に教えてほしい。

173:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/21 15:24:58.21 YnA87oGV.net
>>169
>少なくとも公開されている長野式の処置法は標治法で本治法はない。

長野式はよく分からないけど読んでて気になったので一言。
これだと公開してる側以外は長野式での本治法は絶対に出来ない事になるよね?
仮に、おっしゃる様に標治法を組み合わせて本治法とするとしても
それはその術者のやり方あって、長野式本治法ではなく○○流になると思うんだけど。


174:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/21 15:28:28.33 Bzj5LZwE.net
経絡治療は「狭義の」と「広義の」に分けた方がいいと思います。


175:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/21 17:08:44.87 Crt/pEvt.net
>>170
とほぼ同意見です。本治、標治をきっちり分けようとするのは長野式
だけでなく。、他の治療法でもなかなか難しいところではないでしょうか。

僕のやり方は、キーコスタイルで圧痛診て、脈状で処置の優先順位を決めて
行っています。

まずは「オ血処置」です
代表的反応点…左大巨、中注
代表的処置点…左 中封、尺沢

ポイントは、腹部の反応が緩む点で取穴する(キーコスタイルでは取穴位置と刺鍼角度
の正否を指標となる圧通点の変化で決定します)ことです。

中封は足親指方面から人差し指で擦上していき、人差し指が内顆で止まる。取穴は
人差し指の際(足親指側)で腹部げ変化することが多いです。この取穴は結構はずしている
人が多いです(上にずれていることが多かった)。どの取穴でも同じですが、標的となる圧痛
が最も緩む点でとることが肝要です。目安としては大巨の圧痛が50〜85%位まで弱くなる点を探す
位置と同じく重要なのが刺鍼角度で、おおむね上に向けて30度位で一番変化がでるのですが
人によっては、直刺のほうがとれることもあるし、15度のほうが取れることもあります。
また、刺鍼しても腹部の圧痛の取れがいまいちなときは、雀啄する(30秒〜1分)といいです。

また、扁桃の弱体化がお血成因となっているときには、曲池〜手三里(三焦経よりで橈骨にへばりつ
ような圧痛硬結)を追加するとさらに腹部お血が緩む。また、腹部お血の取れが悪いときは、鍼の根本に
紫雲膏を綿棒で少し塗り(鍼は刺しっぱなし)、施灸5壮するといいです。

176:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/21 17:14:15.56 Crt/pEvt.net
すいません。尺沢が抜けていました…

尺沢の取穴は従来の尺沢より橈側で取ることが多いです。
目安は、上腕二頭筋腱橈側〜曲池の中間点位の位置です。これも押してみて
腹部の反応がさらに緩む点と角度で刺鍼します。多いのは流注にそって15〜30度ですが
これも人によりますので押しながら、腹部の変化で決定します


177:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/21 18:22:51.15 JyewnKPA.net
>>176
あなた丁寧で良い人だね
いい先生なんだろう

178:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/21 20:07:46.12 5XjOLvba.net
>>172

>では聞くが、あなたのいう「本治法」は例えばどのような治療法の
>どのような見立てでどうすることをいうの?

私の本治法の考え方はもう書きましたよ。
あなたの言う本治を「根治療法」とした場合、例に出した「膝に水が溜まってて痛む]の本治法とは
いったいどのような治療になりますか?

>>173

勘違いしてないですか?
長野式本治法というのはありませんよ。

179:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/21 23:23:11.89 JyewnKPA.net
>>178
>>163のような概念的な言い草ではなく
もっと具体例をだして説明してくれといっている

180:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/22 00:45:29.29 N1lk4qrh.net
>>175
中封の取り方は内顆の前方の陥凹でとると思うんですが。
それだと商丘に行っちゃうことがありませんか。

181:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/22 09:25:47.26 k28ul3uL.net
>>179

>もっと具体例をだして説明してくれといっている

>>163で納得できないのであればあとはググッてもらうしかないですね。
ごく一般的な考えなんですけどね?

仮に、本治を「根治療法」とした場合「前世療法」まで考えないといけなくなりますね。
こちらのほうが無理があるように思いますが?

182:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/22 11:32:41.84 IjzwIraV.net
>>180
商丘にはいかないと思いますよ。重要なのは腹部お血が緩む点で取穴
することなので、その位置で取れていれば問題ないです。

<扁桃処置>
長野式の基本と言える処置です。口蓋扁桃という外部環境に対する免疫の第一関門
を強化することにより自然治癒力を底上げします。

基本的反応点…天ゆう(肺実が強いときは右天枢、魚際にも圧痛)、C7周りの皮下組織肥厚
基本的治療点…天ゆうに20回ほど微量雀啄し置鍼し、そのまま曲池〜手三里(三焦よりで骨
       にへばりつくような硬結に刺鍼雀啄。キーコスタイルでは
       これだけで扁桃処置とすることが多い)
       他は、大椎、照海(然谷に圧痛があるときは、復溜、陰谷)

長野先生はこれを扁桃7点と呼んでいた。松本先生も免疫、扁桃が患者の主訴の
元凶と思われるときは、この7点を使用しているそうだが、普段は曲池から手三里
を使用することが多い。

肺実を伴うことが多く、魚際の圧痛があるときは、尺沢、経渠を加えると良い。
右天枢が取れにくいときは尺沢に小灸を3壮〜5壮程度すえると良い。

*咽頭扁桃の反応は翳明に出るが、上記では翳明の反応は取れない。
 翳明の圧痛は同側の章門でとります

他の治療を使用している方でも、この「扁桃(免疫)処置」と「お血処置」
を前治療として取り入れると治効が上がると思います。
       

183:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/22 11:50:22.16 FHMGL3nF.net
>>181
なんでそんな拡大解釈やらミスリードしてけむにまくかね・・・
例えば、所謂一般的にいうところの「経絡治療」で教えてよ

184:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/22 13:35:57.36 k28ul3uL.net
>>183
本治法をどう考えるかという意味の問題だろ。
経絡治療の本治法の治療を知りたかったら本でも買ってくださいな。

185:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/22 17:04:58.28 FHMGL3nF.net
>>184
あんたはさ、長野式は全て標治法とまで言い切ったんだよ
だったら、だったらあなたのいう本治法とはどのような治療法の
どんなことをいうのか?って聞かれて当然じゃない?

186:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/22 17:50:19.61 IjzwIraV.net
続きまして

「胃の気処置」

指標反応…脈の流動性の有無。ポツポツと指に触れる流れの乏しい脈。
治療点…足三里、豊隆、れい溝の高さの脛骨際(経穴名はあくまで基準
    の為、触診して脛骨にへばりつくような硬結めがけて15度の角度で
    下向きに刺鍼。深さは硬結に針先が届く程度(5ミリ位)で微量雀啄。
    この雀啄は非常に細かく1秒に1度位の雀啄が良い。あまり抜き刺し
    の幅を大きくするとズキンとした響きが出る。よって雀啄幅は1ミリ
    位のほうが安全だし、微量の雀啄でも胃の気の脈は出てきます。

胃の気が乏しいとオ血の取れも悪いので、脈に流動性がない場合は、「オ血処置」
「胃の気処置」は同時に行います(扁桃の反応もあれば併せて行う)。

ここまでの「オ血処置」「扁桃処置」「胃の気処置」が長野式では第一段階で行う
基本処置となります。松本先生の著書の中では、この第一段階の治療におおよそ15分
程度の時間をかけると書かれており、あまり同時に他の処置を行うべきでないとのことです。
(ビデオじゃかなり多くの処置を同時にやってますが…)

長野先生は患者をベッドで待たせている間に、患者が高齢の場合や、副腎処置
の適応があるときには、助手が副腎処置(照海・兪府)を先に行っていたそうです。
副腎処置はほかの処置に比べ、使用頻度が高いのと、置鍼時間が長め(15分〜20分)
のため効率化を図っていたのだと思います。

187:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/24 03:25:25.50 QGgwCG1E.net
>>182>>186
勉強になります。
長野先生の本では照海・手三里・天ユウ・大椎ということはわかりますが
それをどのように使用するのかが判りませんでした。
有難うございます。

188:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/25 10:21:53.84 /Nlvy2YV.net
>>187
お役に立てば幸いです。なにかリクエストがあれば知ってる範囲で書き込みます。

今日は副腎処置について書きます。この処置は使用頻度が高く、バリエーションが
何通りかあるために少し詳しく書きます。

「副腎処置」
副腎の反応は、ショックや外傷、極度のストレスがある、又は過去にあ
った患者では、一般的に陽性反応を示す。ショックや外傷は、肉体的、
精神的なものか、現在か最近のことかなどに関わらず、副腎の反応とし
て出る。一般的な例としては自動車事故、死にそうな恐怖、激痛、性的
虐待、精神消耗などが挙げられる。それ以外でも、外科手術の後(特に、
多くの場所にメスを入れるような複雑な手術を経験した人)や、慢性疾患、
慢性痛を持っている患者に現れることも多い。また、ステロイドホルモン
、リチウム、抗うつ剤、モルヒネ、強い鎮痛剤、甲状腺ホルモンなどの薬物
を摂取している患者でも反応が出る。長野先生によると、2ヶ月の間だけの
ステロイド使用でも、臍の3-4時、8-9時にある副腎反応点は陽性を示すと述
べている。また、長野先生はこのエリアが腎動脈の反応エリアでもあると考
えていた。強い薬を使用した後に、時間を経て腎動脈は収縮し、それが圧痛
の発現につながると先生は説明していた。また長期間の強いストレスにさら
されている人にも副腎の反応は現れる。

代表的反応点…臍周りを時計に見立てて4時と8時(肓兪の少し下)

代表的治療点…兪府+下腿の腎経(数脈のときは照海、遅脈のときは復溜)+尺沢
*顕著な腹診所見が無い患者でも、副腎処置を行うべき患者は以下のような脈である。

@全ての脈位で“細・緊・数”
A“沈・遅“
B“尺中の弱” (尺落)

取穴に関してはこれまでの三つの処置を同じく指標となる圧痛が緩む位置
と角度を探すことです。
「照海」
数脈で使用し、内顆の下で靱帯に向けて15度くらいの角度
で臍4時(または8時。同側に効く)が取れることが多い。深さは切皮程度
で良い。

「兪府」
これも腹部の圧痛を基準に刺鍼部と角度を決定。通常は鎖骨に沿って水平刺で
15度程度、深さは5o程度。心臓の手術を受けた人などでは、兪府に強烈
な圧痛が出ることがあるが、この場合は、同側の神門を押しながら兪府の圧痛
を再確認すると圧痛が緩む。このときは神門に先に置鍼してから、兪府へ刺鍼。
もし神門で兪府の圧痛が変化しないときは、同側少海を押して兪府の圧痛の変化
をみる。変化するようであれば少海へ刺鍼してから兪府へ刺鍼。

副腎処置のその他バリエーションは次回に書きます。

上記の内容は「kiko matsumoto's clinical strategies vol1」P84〜85を
参考にしております

189:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/25 22:21:45.61 OiniEfXR.net
照海は長野式習う以前から重要穴と捕え常に使ってきたんですが
兪府がうまく使えていない気がしていたので
考察書いていただいて助かります
ありがとうございます

190:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/26 19:36:36.60 BVh23Ik3.net
照海の、靭帯に向けてというのはどの方向でしょう?

191:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/26 21:09:52.96 JvF6NW+7.net
>>190
足をやや外反して三角靭帯を緊張させると出てきます。
内顆の直下で、その一番出っ張ったところから1p程度下で靭帯の縁です。
私は縁からやや後上方に向けて取っています。
足首を外販してと書きましたが、やや内反して浮き出した方が取りやすい患者さんもいます。
照海は長野式では扁桃処置や副腎処置などで瀕用するとても重要な経穴ですが
とにかく2番鍼でも刺す時に痛い経穴です。

192:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/26 21:42:11.23 BVh23Ik3.net
ありがとうございます。
後上方に向けて取るというのは、太けいの方向ということでしょうか?

193:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/27 09:39:43.47 vxvWRnc5.net
191氏ではないですが
照海は靭帯のわきをほぼ上向き、
頭に向けて11時から11時半の方向だと思います。

194:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/27 15:32:27.51 hUw2tPmB.net
照海は痛みが出やすいので1番鍼で十分です。方向は臍の4時8時が緩む方向
に取りますが、他の方がおっしゃるように靱帯に向けて押したときに
腹部の反応が緩むことが多いです。

副腎処置のバリエーションについては、また帰宅してから書き込みます

195:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/28 09:59:30.60 lUTPTuAO.net
遅くなりました。副腎処置のバリエーションについて書いていきます。

話は戻りますが、副腎処置は長野先生の著書でもその重要性が説かれています
が、松本先生の著書でも当然重要視されていますが、処置の手順がより詳細に
書かれていますので、ここでは松本先生の著書を参考に書いていきます。

副腎処置は3つのステップで行っていきます。

<ステップ1>
臍4時8時の圧痛に対し、同側の照海、兪府、尺沢を取穴
このステップ1では、臍周りやその他の所見により、下腿の腎経の配穴が変化します
照海意外を使用する例としては以下の通りです

復溜…帯脈に圧痛がある(この圧痛が緩むとこで取穴)、骨の痛みがある、遅脈である
太谿…呼吸器症状がある、甲状腺疾患(人迎の圧痛)
築賓…薬を常用している、鼠径靱帯の圧痛がある(この場合は同側四トクか外関を足す)
復溜+陰谷…然谷の圧痛がある、鼠径靱帯の圧痛がある(この場合は同側四トクか外関を足す
照海+築賓…更年期で照海のみでは腹部の圧痛変化が弱い場合

*上記適応が複数にわたる場合は、然谷の圧痛にたいする、復溜+陰谷が優先

<ステップ2>
ステップ1を行ったにも関わらず、臍の圧痛が40%以上残る場合に下記を適宜使用

陰陵泉…上にむけて15度の角度で押してみる。これで臍が緩むようであれば、その反応は脾の反応として出ている
京門…第12肋骨にそって10度の角度で刺鍼。これでとれるなら腎の機能低下
帯脈…帯脈に圧痛があり、復溜の刺鍼でその圧痛が緩むが、帯脈の圧痛がまだ残るときに使用
   これで、臍が緩むなら、腹斜筋等の緊張により腹筋周りの緊張バランスが崩れている

<ステップ3>
ステップ1、2を使用して30%以上臍の圧痛が残る場合に使用

方法は臍の4時や8時の残る圧痛または緊張に対し、直接刺鍼する。
角度は45度で臍の中心に向けて刺鍼する。その際に、硬い組織に鍼があたる
ことが多いが、無理して鍼を進めず、硬い組織に触れたときは、1ミリ以下の
微量雀啄をして緩んだ後にさらに鍼を進める(2〜3分置鍼しとくと良い)。

<ステップ4>
これは、臍4時8時の反応+沈遅脈の患者のみで使用可能
 
命門の華陀穴に対し脊柱に向けて45度の角度で刺鍼
L2、3の棘間が広い場合は、命門に灸を行う

以上が松本先生の著書で述べられている副腎処置の概要です



196:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/30 03:22:53.92 7CVp/sU2.net
>>195先生
おぉっ!
詳しい解説有難うございます。
副腎処置の種類選択の疑問が雲散霧消しました。
副腎処置にステップがあるのは知りませんでした。
まだまだ自身の勉強不足を感じます。
来週半ばに副腎処置が必要と思われる患者さんが来ますので
それまでにこの方法をマスターします。
>>191>>193先生の照海の取り方と刺し方も勉強になりました。
学校で習った取り方とも違うし刺す方向は今まで直刺で20分でした。
2ちゃんねるでこんなに勉強できるとは!

197:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/30 08:53:41.88 2IH90yGJ.net
>>196
>>195に追加
尺沢の取穴は同側中府の緩む位置、角度で取ります。

僕が書いている内容は主に松本先生の著書から抜粋しています。
日本語の書籍や投稿には出ていない内容なので、セミナーに出ていない
方にはなかなか知る機会がないだろうと思い、紹介しています。

参考にしていただき、鍼灸の効果の高さ、やりがいを感じていただければ
うれしいです。

次回は自律神経の調整についてお話します!

198:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/30 11:42:27.19 qmraBmcK.net
松本先生の著書を共に学ぶ講座を受けています。
英語が苦手なもので原文では無理ですが
手順などをとても詳しく解説しているので
まるでベッドサイドで治療を見ているような感覚です。
宣伝でなく本当にこの講座はおススメです。

それと詳説して下さっている方へ。
まとまっていてとてもよく解かります。
長い文で大変と思いますが有難うございます。
自律神経調整の解説が楽しみです。
もしかして共に学ぶ講座に出ていらっしゃる先生ですか?
明日自分も行きます。

199:名無しさん@お腹いっぱい。
11/07/31 22:26:39.96 Fe+vG+/Z.net
松本先生の著書を共に学ぶ講座に行きました、3回目の出席ですけども。
長野式がはじめてのことなのでついて行くの大変ですが
卒業して4年ですでに半分近くが鍼灸と関係ない進路に向かっている中
頑張ればこの世界でやって行けるのにと叱咤激励されている感じがします。
Tさん、会場では有難うございました。
わからないことかありましたらまた教えて下さい。

200:名無しさん@お腹いっぱい。
11/08/02 00:46:45.44 SckJtiSM.net
経絡治療の人から長野式は理論が難しすぎる、と言われました。
えっ?
ちゃんと勉強すれば至ってシンプルだとわかるのに。
しかも経絡治療みたいに生まれつきの才能に左右されないし。

201:名無しさん@お腹いっぱい。
11/08/02 17:42:01.62 imtOHqQq.net
経絡治療や中医学はたしかに先天的な素質が必要だといいますね。



202:名無しさん@お腹いっぱい。
11/08/03 01:55:19.59 bh0Hq4K4.net
>>197
>尺沢は中府の緩む位置、角度で

中府がターゲット(所見)というのは知らなかった。
有難うございます。

203:名無しさん@お腹いっぱい。
11/08/15 03:35:09.78 d5fPCyYZ.net
理論が難しいですね。
マスターしたらきっとかなり治せるようにはなると思いますが。

204:名無しさん@お腹いっぱい。
11/08/18 22:34:18.05 fxAlOku9.net
病気の真の原因が解かると言うのはすごいと思いました。


205:名無しさん@お腹いっぱい。
11/08/23 21:01:39.09 Zow4MQvq.net
臨床経験のある先生に伺いたいのですが
昼過ぎにオ血処置を行なった患者さんからいま電話があり
尿が赤く変色しているということでした。
オ血処置の後にそのような現象があるというのは理論的にはあり得るかと思い
患者さんには#7119で問い合わせてみるようにお伝えしましたが
理論的には生理作用を失った古い血液が排出されるということだと思いますが
実際にこういうことはあるものなのか、経験をお聞かせ下さいませ。
患者さんは51歳女性、主訴は腰部の鈍痛。所見はオ血反応。左大巨に猛烈な圧痛。
大きな既往はありません。
オ血処置で左大巨の圧痛は8割くらい取れています。
主訴の腰痛も8割程度改善して、とても喜んで帰られたのですが
今の電話では血尿が出たことでかなり不安な様子を訴えられていました。

206:名無しさん@お腹いっぱい。
11/08/24 01:27:36.09 20YyUaT8.net
発達障害、アスペルガーは、鍼での治療は可能でしょうか?
まったく他人とコミュニケーションがとれないわけではなく、
かなり無理をすればコミュニケーションとれます。
が、無理してるので、すぐに疲れてダウンします。


207:名無しさん@お腹いっぱい。
11/08/24 09:08:24.95 LLklJXKU.net
>>205
自分は経験ないですが、講習会ではそういうこともあると聞きました。
女性だと経血の量が増えるのはたびたび経験してます

208:205
11/08/25 22:30:31.24 KkRgYZ57.net
>>207
ご回答有難うございます。
やはりオ血が尿として出たわけですね。
出たのは1回だけで、その後は普通の状態に戻っているそうです。
経血という形で出るというのも勉強になりました。

209:名無しさん@お腹いっぱい。
11/08/31 15:53:40.25 4vJSFkxP.net
hj

210:名無しさん@お腹いっぱい。
11/09/14 09:06:16.61 fIPyESfy.net
初めての書き込みます。
質問ですが
「扁桃処置」は全て置鍼なのでしょうか。
よろしくお願いします。

211:名無しさん@お腹いっぱい。
11/09/30 14:20:55.44 2zCreVw1.net
お久しぶりです。4年ぶりに来ました。

今、ちょっと難題の患者様がいます。何かアドバイスがあればと思い、書き込みします。

41歳女性。痩せ型。去年の11月から目眩がひどくあちこちの病院を受診。メニエールでもない、脳脊椎液減少症でもない、結局、自律神経からということで、心療内科を薦められる。今は漢方の処方をされる病院と平行して治療中。
私の治療に来る前に他の鍼灸院で2ヶ月間週2回、16回治療してもまったく変化なし。病院でもあれこれしても変化なし。
こちらへ紹介来院されて、3回治療されましたが、あまり変わらず、明日また来院されます。

脈状・・細・緊やや実と思います。(初見では薬のせいか、少し脈にオブラートがかかったような感じでしたが、3回目には明らかに弦と思われるような脈、深部に熱を感じるような感じでした)
腹部・・右キロク部が硬く、圧痛+・・肝実 へその周りの腹部は軟弱
火穴反応点は 腎が+
胸鎖乳突筋は両方とも緊張+
扁桃+
頭部の百会付近に小さい皿をかぶせたような盛り上がりあり。
肩井・・+
自覚症状は、とにかくふらつきがひどい、肩に鎧をのせいているようなど

処置は、肝実からくるめまいと思って治療を進める。FUSをベースに胃の気、扁桃、自律神経処置、肝実処置、緊緊張緩和処置で、右キロク部の緊張、首の緊張が取れる。
背部では、イヒコン、屈伸、横VをC7、T1、T3、4、7〜11まで。左会陽、首の付け根、肩の凝りに置鍼。頭部のオ血に単刺。だいたいこんな感じで、右キロク部の硬さが取れ、首肩の緊張も取れる。
耳めまい点に玉を固定。以上で初回を終わったのでうすが、直後のめまいは取れない。
2回目も同上の処置。最後にC7T1T2に皮内鍼の固定。3回目の来院で頭に余計に血が上るような感じと言われる。、初回と同じ状態のままで、本人も何をやってもダメなのかと辛そう・・・
脈はより強く、弦脈のよう・・・基本処置は同じく治療し、もう一度、患者さんの身体に隠れた何かがないか調べる。
右衝門が腫れている感じ(痛みはない)背部の大椎付近に細絡あり。
基本処置に、大敦に小さく施灸31壮。背部の大椎付近の細絡に刺絡。
治療後、起き上がって待合室までは、目眩感、ふらつきはなかった。
明日、また来院されますが、右衝脈の流れを良くするために、明日は右衝門の治療をプラスしてみようと思いますが、他に皆様のアドバイスがありましたらば、御願いいたします。
なんとか元気にしてあげたくて・・・

212:ととろ
11/10/01 13:20:10.26 F3ZOEAEi.net
211です。(HN忘れてた)
ここで、こんな臨床の話はまずかったのでしょうか・・・

先日の患者さんですが、今日4回目。自分自身、治る気がしてきたと言われ、少し笑顔が見れてほっとしました。
治療後、一番目眩感もなく楽になったとのこと。
目眩の原因はいろいろあるけど、今回の患者さんは小さい頃、内斜視の手術をしていたそうです。(今日はじめて聞いた)
なので、目の治療も加え、それが良かったかもしれません。では、失礼しました。

213:名無しさん@お腹いっぱい。
11/10/06 00:51:37.07 xBcx6tcn.net
>>210
私の場合、雀啄で行っています。
置鍼の場合は糸状灸も併用しています。
患者さんが嫌がらないのであれば、灸は効きますよ。
>>211
詳細な報告、興味深く読ませて頂きました。
前スレを検索して読みました。
ととろさん、私よりずっと勉強されていますね。
さて212の補足にて幼少時の手術というのが引っかかります。
子供の時に麻酔というのであれば
オ血処置の他に解毒処置(築竇+肩偶)はいかがでしょう。
幼少時に限らず麻酔使用の経歴があれば麻酔が体に残っている可能性があります。
皮膚で荒れたところがあれば解毒がますます必要なサインと思われます。
未熟ですが思ったことを書きました。

214:ととろ
11/10/07 17:41:02.70 XZVadsXc.net
213様、レスありがとうございます。先日の書き込みは切羽詰っておりまして、多少、違ったいたところもあります。
別のブログで今までの経過をまとめてあるのがありますので、それを転記します。

40代女性。痩せ型
昨年の11月より眩暈がひどくなり、病院をあちこちめぐるが原因不明で、精神科の受診をすすめられ、今は精神科と、漢方の処方をしてくれる病院に通院中。
当院へ来院する直前にも他の鍼灸院で約2ヶ月で10回治療。まったく改善しない。
紹介にて来院。

所見
脈状・・細・緊やや実と思います。(初見では薬のせいか、少し脈にオブラートがかかったような感じ)
腹部・・右キロク部が硬く、圧痛+・・肝実 へその周りの腹部は軟弱
火穴反応点は 腎が+
胸鎖乳突筋は両方とも緊張+
扁桃+
頭部の百会付近に小さい皿をかぶせたような盛り上がりあり。(こんもり小さな丘と言った感じ、ぶよぶよ感はなく固め)
肩井・・+
自覚症状は、とにかくふらつきがひどい、肩に鎧をのせいているようなど

処置は、肝実からくるめまいと思って治療を進める。FUSをベースに胃の気、扁桃、自律神経処置、肝実処置、緊緊張緩和処置で、右キロク部の緊張、首の緊張が取れる。
背部では、イヒコン、屈伸、横VをC7、T1、T3、4、7〜11まで。左会陽、首の付け根、肩の凝りに置鍼。頭部のオ血に単刺。だいたいこんな感じで、右キロク部の硬さが取れ、首肩の緊張も取れる。
耳めまい点に玉を固定。以上で初回を終わったのですが、直後のめまいは取れない。

2回目もあまり変化がなく、初見の状態と同じ。一年近く眩暈に悩まされ、通院しているところでも、あれこれ薬を変えて効く薬を試行錯誤しているようだ。
脈はより強く、弦脈のよう・・・基本処置は同上の処置。
弦脈で気血の補として血海、気海に補鍼、最後にC7・T1・T2に皮内鍼の固定。
*初回の腹診では、脈状が実のわりに、肝実の右キロク部の硬さ以外、軟弱で力がない、逆証の脈であり、難治の症例だなと感じる

215:ととろ
11/10/07 17:43:27.78 XZVadsXc.net
続き

3回目の来院で頭に余計に血が上るような感じと言われる。「よけいに頭に血が上り、気のせいか血の匂いがした」と言われた。頸部の皮内鍼が、かえって血の流れを止めたような感じがした。
身体の状態も初回と同じ状態のままで、腹部の右キロク部のウッ滞も相変わらずで、何がこの肝実をもたらすのか・・・と悩む。本人も何をやってもダメなのかと辛そう・・・

脈はより強く、弦脈のよう・・・基本処置は同じく治療し、もう一度、患者さんの身体に隠れた何かがないか調べる。
腹部は右キロク部の硬さ、圧痛+ 左天枢+(脈状に見合う腹部の状態に変化してきた)
右衝門が腫れている感じ(痛みはない)背部の大椎付近に細絡あり。
基本処置に、大敦に小さく施灸31壮。背部の大椎付近の細絡に刺絡。
治療後、起き上がって待合室までは、目眩感、ふらつきは少しまし・・・

4回目、前回治療直後の感想は本人の言葉によると、ぐるぐる身体の中で血が回る感じがしたとのこと。ちょうど任脈〜督脈のライン状に回るように手でジェスチャーしていた。@
*どうも肝経も足から上行し百会に行っているし、衝脈(右)も肝をまとい目に通じ百会に通じているようで、この二つの変動が関連しているように思う。
また大椎付近の細絡は扁桃の炎症の名残なのか、扁桃腺は手術で取ったとのこと。もしかしたら、上行した肝と衝脈の気が、この大椎付近のオ血により流れを止めて下ることを止めていたのかもしれません。

頭部の小さなお皿を載せた感じがかなり小さくなっている。本人も自覚している。
脈は弦が取れ、やや緊。
腹部は肝実、左天枢+
他は初回と同じ・・・
基本処置・・・肝実、FUS、扁桃、緊緊張緩和などの今までの処置に、衝門付近の硬い所に3箇所置鍼に施灸(紫雲膏)を加える。
と、治療の終盤頃、そこで本人の過去の病歴を話始められて、生まれつきの内斜視で手術を3回していたとのこと。
これだぁ〜!目だぁ!と、本人も眩暈がして、目の疲れもあり眼科受診時、医者には眼精疲労からの眩暈であると言われたこともあると、告白。
急ぎ、目の周囲のツボにゼロ番鍼で置鍼、棒灸にてツボ刺激。気持ちがいい〜と一言。
施術後、右キロク部の硬さがすっかりとれて、腹部全体が柔らかくなる。
治療後も、一番眩暈もなく、すっきりしたと言われた。


5回目 主訴はやっぱり、ふらつき感、めまい、疲れやすさ、右肩の凝り(なかなか良くなりませぬ)
所見、脈は弦(ガサガサビンビン響くような感じ)は取れて、細・緊・数
   腹部・・・右キロク部の硬さは取れて柔らかくなっている。ヘソの周囲の緊張感がある。左天枢の圧痛少し出る。
   右欠盆付近の硬結が強く、本人もここの凝りを強く訴えていました。
   扁桃+、特に足の冷えが顕著で、本人もそれを気にしている様子。(これって腎虚火動?みたいなことかしら?)

処置 FUS、自律神経処置、扁桃、胃の気、緊緊張緩和処置、右衝門近辺(3点)欠盆に鍼、温灸、右肺の気水穴
   足指間穴の鍼、後、目の処置と背部(横Vなど)は同上。
   
   治療後は、腹部、肩の凝りはだいぶ取れていましたが、脈の緊・数は変化なし。(細は取れた)
   実は、明日も来院されます。この緊・数と足の冷え感が曲者という感じで、いろいろ調べてみて、明日は側ワン処置をプラスしてみようかと思います。
   解毒処置もやってみますね^^V
   
アドバイスありがとうございました。(他の板レスを読んでいたら、ここにこんな事を書くのは場違いだったかもと・・・ちょっと後悔していたところです^^;)



216:213
11/10/09 20:47:09.20 s/n29ctu.net
ととろさん。
詳細な追記有難うございます。
まだまだ未熟な私には大変勉強になりました。
処置法と所見でどういう運用をするかがまだよくわからない(単にこの症状だからこの処置ではないのは薄々解かって来ました)ので
かつてみたいに書き込みが増えるといいですね。
私も判る範囲で書いて行きたいです。
それと2ちゃんねるでも良スレは良スレと思います、場違いではないと思います。

217:ととろ
11/10/09 22:46:57.08 yPHM6KHq.net
213様、レスありがとうございます。
その後の臨床での記録を載せます。本当に長野先生はすごい!と実感させられました。
ご自分の臨床の記録を残して頂いた事は、後に続く者にとっては闇に輝く光みたいです^^

では・・・6回目の記録です。
6回目 右奥歯の痛みがあり、歯科で歯槽膿漏と診断。めまい、ふらつき、肩こり
    足の冷えは触るとヒンヤリ冷たい。

脈は緊・数(88/分)
腹部 やや緊張感があり、左天枢+ 巨ケツに強圧して圧痛強(心実) 右キロク部がやや硬い。(今日から生理が始まった)
肩井+ 扁桃+ 右欠盆の凝り+ 火穴の反応は特になし

足の冷えと頭部のオ血(触ると痛い感じ)があるので、やっぱり極度ののぼせから来る症状?
腎虚火実みたいなものかと想像し、腎を補い、心実を取る治療をイメージしながら治療することにした。
(去年の11月から発症しているが、その5ヶ月前の6月頃に、暑さと疲れのためか右鼻から鼻血が出たとのこと。
医者からは原因不明で、なんで鼻血が出たんでしょう?と言われる始末・・・><)


218:ととろ
11/10/09 22:49:28.80 yPHM6KHq.net
続き

処置・・・築賓・U・S・陰陵泉・気海(外ネーブル辺り)・右関門・右欠盆・右雲門・天ユウに置鍼。
自律神経処置後、懸鐘に置鍼し外関に寸6・4番にて雀啄留鍼し灸(紫雲膏)
少し置いて検脈すると74/分になり数が取れている!(超感動^^)
その後、足の温もりも感じ、本人も中から暖まってきたと言っていた。
側臥位で腎の強化処置。
仙骨部の置鍼で、骨盤部の血液循環をよくする。肩背部は硬結部に単刺。その後、首肩に置鍼。屈伸・イ・ヒ・コンも背部の処置の前にしておく。
足がぽかぽかと温もっている。これほど暖まったのは初めて。

最後に頭部のオ血に痛みを感じさせないように単刺。
首、肩の凝り、足先の冷えも取れて、「これが持続するといいのですけど〜」とお互い苦笑い。
「脈平なれば病なし」と先人の言葉だが、今回の劇的な脈の変化には本当に患者さんと二人で感動し、驚いた。そして、これが病なしにつながる事を願って止まない・・・

まだ完治した訳ではないのですが、側ワン処置の効果と、その使用に関して
もしかしたらヒントになるかと思い、投稿させていただきました。


219:質問
11/11/05 16:01:52.95 16aDlXVt.net
主訴 咳 脈は滑脈で天ユウ圧痛のとき 滑脈なので復溜は使わないのでしょうか?

220:ととろ
11/11/05 19:47:42.50 nZMPmuc1.net
滑脈で粘膜の炎症、充血のような状態が想像される時は、脾経の章門を使いますが
>復溜は使わないのでしょうか? ・・・これは腎経の火穴の反応で決めます。
最近は風邪の後遺症の咳の患者さんが多いですよね。肺経の変動も気をつけないと・・・
私は、長野式だけではだめな時は肺の井穴の指端刺絡を使います。扁桃処置も大事ですよ
もっと勉強されている方の意見も聞きしたいですね^^
あ、それと、咳には花梨酒も効きます

221:バックグラウンド
11/11/05 21:30:57.35 16aDlXVt.net
219さん 滑脈は粘膜の炎症をあらわし 腎実も考えられますが 天ユウ圧痛と
いうことは扁桃の2次感染からの炎症の症状での滑脈の現われとして 太渓 尺択
をじっくり雀啄して まず脈の変化  咳の収まりをみてみたらどうでしょうか。

222:名無しさん@お腹いっぱい。
11/11/11 10:28:24.83 I1XVnGoZ.net
>>221
に追加で、上背部、前背部の緊張に対して浅く単刺でシャ鍼するとよいです

キーコスタイル的には、中府あたりの緊張は尺沢でできるだけ落とし、残る緊張
に単刺。あと今月号の医道の日本にも出ていますが臀部緊張を取ることも重要かと
考えます。

223:名無しさん@お腹いっぱい。
11/11/13 00:35:40.43 bMXB0um5.net
長野式・キーコスタイルを始めて2年半ですが
いまだに経穴をうまく取れません

所見=ターゲットに対して反応点を圧してターゲットの圧痛を診るのですが
なかなか圧痛が下がってくれない。

それと患者が圧痛の意味をなかなか分かってくれず
例えば骨盤うっ血で肩井をターゲットにしますが
それを取るのが陰稜泉。
肩井でなく陰稜泉の圧痛を「痛いです」という人が多い。
説明してもなかなか理解してもらえないです。

224:名無しさん@お腹いっぱい。
11/11/13 18:33:58.67 Q1BjcdqF.net
>>223
自分も同じような状況です
圧痛点が診断点即治療点でないのが難しいですね


225:名無しさん@お腹いっぱい。
11/11/13 20:22:08.68 rmC77p9I.net
>>223,224
肩井の反応を取る際に陰陵泉を使う場合では、陰陵泉にも圧痛があること
が多いですよね。

3kgの圧で痛みがあるかどうかという点と、お血、扁桃、胃の気処置などで
ベースを治療した後でないと、取れない圧痛もありますよ

226:ととろ
11/11/13 22:36:55.69 1dLTkG7O.net
キーコスタイルの勉強会に行ってない私がレスするのも、おこがましいかもしれませんが
肩井の圧痛を取るという場合、私の臨床の中では陰陵泉だけでなく、骨盤部、仙骨部の反応を見てそのエリアに治療したり、左の肩
患者さんの頭から見た時にやや左が上がったような状態で、肩井の圧痛がある時は
心臓周辺部の血液循環不全(少しね)もあるので、心包経の火穴反応を見て気水穴を使ったり
また膏肓の圧痛を見て、痛みが強いようならば お灸(私は紫雲膏)の上から徐々に熱を通すように
その部位の凝りをほぐすことで、肩井の圧痛を取ることもあります。
患者様の主訴をよく聞いて、一番、なにを改善したいと思われているか、また治療を気持ちよかったと
満足してもらえるか、信頼して頂くまでが本当に大変です。
キーコスタイルではありませんでした。横槍で申し訳ありません。

227:名無しさん@お腹いっぱい。
11/11/14 14:56:23.66 NcNdoJtj.net
長野式の著者2冊はまとまりがなくて難しい…

タッピング寫鍼って何だろう。



228:名無しさん@お腹いっぱい。
11/11/14 22:50:36.74 YnTL3Yoh.net
すごい横レスになって皆さんに失礼させてもらいます。
患者様って言う言い方がとても気持ち悪い。どうしても慣れない。

病人は尊いものなのでしょうか?
決して卑下するものではないですが対等以上では無いと思います。
間違った謙譲だとおもいます。
女性専用列車だとかと同じ気持ち悪さを感じて仕方ないです。

229:名無しさん@お腹いっぱい。
11/11/14 23:26:33.45 GSqrJVjQ.net
口語調だと患者さんになるんだろうが
文語調で書いてるから患者様って書いただけなんじゃないの?

わざわざそこにこだわってる方が気持ち悪い

230:名無しさん@お腹いっぱい。
11/11/15 11:08:18.64 UqzXYGLX.net
>>229
もう一回読め

231:名無しさん@お腹いっぱい。
11/11/15 13:01:00.54 AuiC2Uax.net
>>228
まったく同じこと思って書き込もうとしてたくらい

232:名無しさん@お腹いっぱい。
11/11/15 13:04:12.55 AuiC2Uax.net
あというなら「患者様」という医療関係者を信用できない
それは医療関係者目線ではなく、壱患者としてそうおもってしまう。

233:名無しさん@お腹いっぱい。
11/11/15 13:51:37.16 YhynAzar.net

自分を選んでくれたことや病気治しを手伝わせていただける感謝の気持
ちなど、患者に対する思い入れが患者様という表現になったのだろう。
間違った謙譲とは思わないが。

234:名無しさん@お腹いっぱい。
11/11/15 16:08:13.40 rjRzbFAM.net
患者様だろうが、患者さんだろうが、患者だろうと
どっちでもいいよ。

235:名無しさん@お腹いっぱい。
11/11/15 16:34:50.50 4rdasM+U.net
復溜+陰谷は腎虚には禁忌と研究会のQ&Aに書いてましたが、キーコスタイル
ではそのような考えがありますか?

236:名無しさん@お腹いっぱい。
11/11/17 12:07:06.89 4htLN4lC.net
キーコスタイルでは圧痛なりの指標変化重視なので、腎虚症状だから使わないとはならないと思います。

237:本
11/11/17 18:38:59.89 wbF7N9KQ.net
長野式で患者さんを楽にしてあげるには 治療前 治療中 治療後と
脈の変化を診ながら治療できるだけのレベルが必要と思います。





238:にゃがの
11/11/18 13:16:17.70 vyPkxCJl.net
脈は大事だと思いますけど、やはり主観も入るし、経験が浅いときはあっているのか
が不安ですよね。

初めは、キーコスタイル的な腹診や圧痛点を確認しておいて、?血、胃の気、扁桃
処置を取り入れることから始めると良いと思います。

もちろん脈もわからないなりに診ていけば、そのうち慣れていくとおもいます。

長野先生の2冊の本は、その中での処置も変化していっている為に、確かに
統一性に欠ける面を感じます。僕も最初に読んだときはまったくすごい治療法
には思えず、4年位放置してました。その後、松本先生の八難治療を医道の日本
で読み、顎関節症の患者で追試し、劇的効果がありました。

それから、村上先生のセミナー、康司先生のセミナーなどを受けてから、もう一度
先生の2冊を読み直すと、これはすごい治療法かもと思い直しました。

初めは、医道の日本のバックナンバーやDVDを観ながら勉強するとわかりやすいと
思います。著書2冊で書かれていないことがチョイチョイ出ています。

239:名無しさん@お腹いっぱい。
11/11/19 15:34:19.00 8eOQ952E.net
>>235
経絡治療でも腎虚に復溜を使いますよ
陰谷はわかりませんが

240:名無しさん@お腹いっぱい。
11/11/19 22:13:12.82 FvjKFN6v.net
脈がきちんとできなければ 数や遅でも処置がちがいますし細や洪でも身体の
状態 処置をえらべないし ましてや滑や弱脈 胃の気なんかの処置なんか
つかえないでしょうね 患者さんは楽になりません
ほんとうに 患者さんのことをかんがえるなら脈は確実に必須です。
努力が必要です。 皆さん長野式で本当の鍼灸治療をめざしてみませんか。

241:にゃがの
11/11/20 09:27:26.01 Hy3utWBa.net
>>240
そうですね〜。私はキーコスタイルから入りましたが、最初は圧痛に
振り回されていました。それで、脈もきちんと診るようになりました。

キーコスタイルも従来の長野式も学ぶ上での利点と欠点はあると感じるの
で、私は両方とも学んだのが役に立ちました。

242:咳 痰
11/11/20 13:19:14.71 C+Jf04C+.net
治療についてですが
患者 76歳 男 主訴 咳 痰が何年も前よりひどい 随伴 左坐骨神経痛
糖尿(インシュリン)ペースメーカー 薬 何種類も

所見 脈 洪緊数 やや滑 腹症 腹直筋緊張 腹部全部圧痛 火穴 両腎
   両肝 両脾 両肺 両天ゆう 
さてどのように処置を絞りましょうか。

243:にゃがの
11/11/21 09:21:57.62 aPplR+nH.net
>>242
何が原因かさておいて交感神経の過緊張があるのは間違いないと思います。

まずは、
@お血(左中封・左尺沢)
処置効果を阻害するお血を改善

A扁桃処置(曲池〜手三里の硬化部分)
扁桃の反応である、両側天ゆうの圧痛を緩める。自律神経への影響も大きい反応

B復溜、陰谷、兪府、尺沢、経渠(副腎処置とともに復溜+尺沢で全火穴陽性に対する処置)
主訴の咳に対しては通常は太谿ですが、然谷の圧痛があるときは、まずは火穴の圧痛を優先します。

とりあえず上記で15分ほど様子をみる。それぞれの経穴で微量雀啄。扁桃へは灸。
これで、腹部の過敏状態の変化があるかどうかです。これで、残る圧痛にそれぞれ対処。
投薬量も多そうなので、上記で変化がない場合、は築賓を押してみて腹部の変化
があるかをみる。築賓で変化があるようであれば、肩ぐうを押してみてさらに変化が
あるかを確認。

たぶんこれでも魚際の圧痛は残ると思いますが、その場合は側臥位で志室と京門あたりの
硬結へ雀啄。





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