星野よしおのテント at GOKI
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1:名無しさん@お腹いっぱい。
21/06/20 14:38:47.00 fMzSc5c5.net
「なんていい手触りなんだ。極上じゃないか。」星野よしおは手のひらに感じるそのすべすべとした、まるで絹か何かのような感触から、ストッキングに包まれた女性の太ももが跳ね返してくるような性的なものを想像し目を閉じる。
上手く張られたシワひとつない愛幕エアライズのインナーを撫で回しながら「何やってんだオレは。」と苦笑いする。
「それにしても、2400円テントとは違うな。あれはビニールだ。広さこそ似たようなものだが、匂いから肌触りまでまるで違う。」星野よしおはもう一度さっと撫でてから、その手を黄色い水筒へ伸ばした。
エアライズというテントは、星野よしおのキャンプ道具の中で最も高価なものではないだろうか。なにしろ5万円近くするテントだ。函館に戻ったのを機に、冬の北海道でもキャンプ出来るようにと、思い切って購入した山岳用テント。
手に取ったいろんな思い出の詰まった黄色い水筒には、今では熱燗がなみなみと詰まっている。
ひとりちびちびとテントの中で飲む大好きな熱燗は何よりも美味い。中身は安酒だけどなんとも言えないくらい美味いのだ。
今日のキャンプのために買っておいたお惣菜は部屋の冷蔵庫に忘れてきた。なにしろ星野よしおという男は忘れ物が多いのだ。ヒグマの暮らす森で日暮れ前の調理は危険と判断し、晩酌は調理の必要のないお惣菜でテントの中で済まそうと計画したまでは良かったが、忘れてしまえばなんの意味もない。しかしそこは真のアウトドアマン星野よしお、切り替えが早い。
明日の朝食用の食パンや、釣りの後に食べる予定のジンギスカンがある。それを少し食べればいいじゃないか、クマは怖いがまあまあまあ、大丈夫でしょう?という感じで、川沿いで調理を始めた。
アウトドア用の強力な蚊取り線香の香りが広がる。これを焚いておけばヒグマも近寄ってこないでしょ?と自分を勇気づける。
森に入るときにはあらゆることに気を配り用心に怠りのない星野よしおは爆竹だって用意しているのだ。アウトドアど素人が、憧れの星野よしおの真似をして安易に森に入ることは危険だろう。
水筒の熱燗が空になるころ、森は漆黒の闇に包まれ川の流れる音だけが響いている。
酔って何かとんでもないことをしでかしてしまう前に寝てしまえ。眠っている間は安全だろう。
星野よしおは酔って尚、自分自身の行動の先を読み、細心の注意を払う男なのだ。
翌朝、まだ暗いうちから鳥たちは囀り、その声で星野よしおは目を覚ます。
川沿いの高い木の枝先でオオルリが美しい声で鳴いている。
「さあ、釣るぞ!」と意気込んでテントを出る星野よしおが今日は何をしでかしてくれるのか、興味は尽きないが、このお話の続きはまたの機会に。
ちなみにエアライズは星野よしおのSNSから購入できます。


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